インテリアデザイナーへの転職を検討している人にとって、将来性は気になる要素の1つでしょう。インテリアデザイナーの将来性を左右する要素と、キャリアパスについて紹介します。転職してから後悔しないためにも、事前にチェックしておきましょう。
インテリアデザイナーの将来性が高い理由
未来を確実に予測することはできませんが、インテリアデザイナーの将来性は高いと考えられています。まずは、将来性が高いといえる3つの理由を見ていきましょう。
新築やリフォームなど幅広く活躍できる
一般的にインテリアデザイナーというと、新築の住宅やオフィス、店舗を建てるときに内装を担当するイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、インテリアデザイナーは、それ以外にもリフォームやリノベーションの分野でも活躍できます。今後、古い物件をリノベーションして住宅・店舗として活用する動きが加速するほど、リフォームやリノベーション分野の需要が高まると考えられます。
インテリアデザイナーは、新築からリノベーションまで幅広い分野で活躍できる職業といえるでしょう。
空間にこだわる人が増え需要がある
リフォームやリノベーションを実施する際に、自分好みの空間にデザインしたいと考える人は多いでしょう。行政も空き家問題への対策として、古い物件の有効活用を進めており、中古物件を購入して住居・店舗として活用する流れも加速しています。
新型コロナウイルス感染症の拡大による「巣ごもり需要」によって、住宅への興味・関心が高まっていることや、空き家の有効活用が進んでいることから、今度も多方面でインテリアデザイナーが必要とされると考えられています。
建築以外の分野でも活躍できる
インテリアデザイナーが活躍するのは、建築分野だけではありません。ほかにも、自動車メーカーや船舶メーカー、航空機メーカーなどでも活躍できます。
これらの業界では、内部空間をデザインするときに、インテリアデザイナーが必要とされているのです。さらに、家具メーカーや住宅設備メーカーで働く道もあります。
そのため、十分なスキルを有して経験を積んでいれば、特定分野で需要がなくなったとしても別分野で力を発揮できるでしょう。
インテリアデザイナーの将来性を高めるスキル
長期的にインテリアデザイナーとして活躍し続けたいのであれば、スキルアップに励むことが欠かせません。
インテリアデザイナーとしての将来性を高めるには、以下で紹介する3つのスキルを習得するのがおすすめです。それぞれのスキルを具体的に見ていきましょう。
豊かな想像力とデザインセンス
クライアントのニーズを満たすデザインを考えるためには、高い想像力とデザインセンスが必要です。一例として、住宅と店舗、自動車では求められるデザインの方向性が異なります。
建築分野に限っても、注文住宅・店舗では独創的なデザインを求められることがあります。集合住宅・建売住宅のインテリアでは、ベーシックで落ち着いたデザインが求められるのが一般的です。
クライアントがどのような方向性のデザインを求めているかを知り、最適なものを考える必要があります。
設計に関する総合的なスキル
建築・自動車・船舶など、どの分野で働くにしても設計に関するスキルは欠かせません。インテリアデザイナーは自分でインテリアを設計するため、既存の図面を読んだり自分で図面を作成したりすることが必要です。
自分が考えたデザインがきちんと空間に収まるか、設計に無理がないかなどをチェックする必要もあるでしょう。
建築や工業などの知識を学びながら、設計の基礎や図面の書き方、設計ソフトの使い方を覚えることをおすすめします。
基本的なヒューマンスキル
インテリアデザイナーは、クライアントへのヒアリングやデザインのアピール、職人との調整が主な仕事であるため、基本的なヒューマンスキルが必要です。ヒューマンスキルには、以下のようなスキルが含まれます。
- ヒアリングスキル
- コミュニケーションスキル
- プレゼンテーションスキル
- ネゴシエーションスキル
十分なヒューマンスキルを有していれば、相手の要望を正しく理解し、自分が設計したデザインを説得力のある方法でアピールできるでしょう。
インテリアメーカーや建築家、職人などと折衝するときにも、それぞれの要望・主張をきちんと理解して最適な答えを導き出せます。
インテリアデザイナーにおすすめのキャリアパス
インテリアデザイナーとして経験を積むと、さらなるキャリアアップを目指したいと思うこともあるでしょう。ここでは、おすすめのキャリアパスを2パターン紹介します。
自分が目指す方向性に合った企業に転職する
インテリアデザイナーを必要としている企業は多数存在するものの、方向性は企業によってさまざまです。ハウスメーカーに転職することを考えても、シンプルなデザインが得意なハウスメーカーもあれば、凝った装飾が得意なハウスメーカーもあります。
そのため、自分がどのような方向性のデザインを担当したいかを考え、実現できる転職先を探すとよいでしょう。個性的なデザインを極めたいと考えているなら、デザイン事務所なども選択肢に含まれます。
方向性を定めて、それを実現できる企業を探すことで、ミスマッチを防いで意欲的に働けるでしょう。
スキルアップして独立する
ハウスメーカーや設計事務所、デザイン事務所に転職するだけでなく、独立するのも1つの道です。独立後は、フリーランスとして活動したり、デザイン事務所を開設したりするのが一般的です。
ただし、独立するにはデザインスキルだけでなく、経営関連のスキルや企画力などの広範なスキルが求められます。ビジネスの幅を広げるには、人脈も必要です。
独立前から常にスキルアップや人脈形成に励むことで、独立後により活躍しやすくなるでしょう。
インテリアデザイナーが活躍する主な現場
さまざまな業界で活躍できるインテリアデザイナーですが、具体的にはどのような現場があるのでしょうか?最後に、インテリアデザイナーが活躍する主な職場を3種類紹介します。
ハウスメーカー・工務店
建築分野で活躍したいと考えているなら、ハウスメーカー・工務店がおすすめです。ハウスメーカー・工務店は、新築住宅の建設を主に手がけており、転職後は注文住宅・建売住宅に携わることになるでしょう。
この分野への転職を検討しているなら、各ハウスメーカー・工務店の特徴を理解した上で、自分好みのデザインに携われそうなところを選ぶことが大切です。
設計事務所・デザイン事務所
個性的なデザインを具現化したいと考えているなら、設計事務所・デザイン事務所がおすすめです。
設計事務所は建築物のデザインや構造、設備などを総合的に設計するところで、インテリアデザイナーとして働く場合はデザイン面に注力することになります。
個性的なデザインを実現したいと考えているなら、数ある設計事務所の中でもアトリエ系の設計事務所に転職するとよいでしょう。デザイン面にこだわるクライアントが多く訪れるため、さまざまなデザインに携われるのが魅力です。
自動車・船舶メーカー
建築分野以外でデザインスキルを発揮したいと考えているなら、自動車メーカー・船舶メーカーもおすすめの選択肢です。乗用車や旅客船では、内部空間のデザインにこだわって設計することも少なくありません。
ただし、自動車・船舶・航空機などの輸送用機器分野では、建築とは異なるスキルが求められます。空間の効率的な利用など、輸送用機器に何が求められているのかきちんと学んで理解することが大切です。
インテリアデザイナーは将来性が期待できる職業
新築物件だけでなく、リフォームやリノベーションでも活躍していること、建築分野以外にも需要があることから、インテリアデザイナーは将来性が期待できる職業の1つです。
インテリアデザイナーとしてキャリアアップしたいのであれば、自分が目指す分野を明確にして、必要なスキルを学ぶことをおすすめします。その上で、自分がやりたいデザインに携われる企業を探すことで、転職後のミスマッチを防げるでしょう。
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