ウェディングプランナーに将来性はある?現状や長く続けるコツも紹介

華やかなブライダル業界で活躍するウェディングプランナーは、将来性のある職業なのでしょうか?現状と今後予想される傾向について解説します。一般的なキャリアプランや、業界で長く働くために身に付けておきたい技術・スキルも確認しましょう。

ウェディングプランナーの現状と将来性

ウェディングプランナー

(出典) pixta.jp

新郎新婦の挙式をサポートするウェディングプランナーの需要は、どのように推移しているのでしょうか?現状や、今後の展望について解説します。

結婚式の件数には期待しにくい

近年、結婚式の件数は減少傾向です。厚生労働省の人口動態調査によると、2001年の婚姻件数は79万9,999件ですが、2021年には50万1,138件まで減少しています。

少子化により適齢期の男女が減少したことに加え、非婚化・晩婚化が進み、今後も同様の傾向が続く見込みです。

結婚式を行わない「ナシ婚」も増えており、今後もウェディングプランナーの需要が著しく増加する状況は考えにくいでしょう。

2020年以降、新型コロナウイルスの影響で、一時的に結婚式の開催を取りやめる動きが出ていましたが、現状は緩やかに回復しています。

基本的に婚姻件数が安定している限り、需要の減少は考えにくい職種ではあるものの、コロナ禍のように特殊な問題が起きれば、大幅な需要減少も考えられるでしょう。

参考:人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻上巻 9-5 夫妻の初婚-再婚の組合せ別にみた年次別婚姻件数及び百分率 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口

参考:特定サービス産業動態統計調査|経済産業省

多様な結婚式に対応できるウェディングプランナーは必要

結婚式の形は、時代とともに多様化しています。結婚式にかけられる予算の変化や晩婚化もあり、理想の形は新郎新婦によって異なるためです。

予算を抑えながら記念になるものを残したいと考える場合は「フォトウェディング」、子育てが落ち着いてからゆっくり結婚式を挙げたいと考えて「ファミリー婚」を選択するケースもあります。

身近な人だけを集めて祝ってもらいたい場合には、ゲストハウスでアットホームな「少人数ウェディング」を選ぶケースもあるでしょう。

それぞれが求める結婚式を、適切にプランニングできるウェディングプランナーの需要は高まっていると考えられます。

個々のニーズに寄り添える人材の需要は高い

近年は、新郎新婦のニーズに寄り添うオリジナルの挙式が増えています。予算や理想の形はそれぞれ異なるため、適切なプラン・カスタマイズを案内しなければなりません。

コストを抑えて希望をかなえたいと考える人も多く、専門家であるウェディングプランナーにはきめ細やかな対応が求められています。

顧客それぞれに合わせた提案ができ、豊富な知識・経験を持つ人はウェディング業界で必要とされる人材です。ある程度提案プランが決まっている式場・ホテルであっても、細かい部分での独自性や、ちょっとした気配りで満足度の高い挙式を実現できます。

ウェディングプランナーのキャリアプラン

打ち合わせをする女性

(出典) pixta.jp

ブライダル業界でキャリアを積むには、どのような道があるのでしょうか?ウェディングプランナーが目指せるキャリアと、転職のヒントを紹介します。

スペシャリストを目指す

キャリアアップを目指すには、経験を積むのが基本です。打ち合わせを重ねて、結婚式場で可能な演出の種類や、適切な会場の提案方法を覚えていかなければなりません。

最初のうちは、基本プランを覚えて新郎新婦のニーズを聞き取るだけでも苦労するでしょう。自由度の高い演出や、斬新な提案ができるようになるまでには、時間がかかります。

こうして経験を積み熟練度を上げていくと、ウェディングプランナーを極めたスペシャリストへの道が開けます。

スペシャリストとして活躍するには、プランの中から適切なものを提案するだけでなく、自分なりのアイデアの提示や、新郎新婦の希望をかなえるための配慮が求められるでしょう。

管理職にキャリアアップする

ウェディングプランナーとして勤務を続け、より責任のある役職を目指すのもよいでしょう。現場で新郎新婦の相談に乗るだけでなく、式場全体の運営に関わる仕事にステップアップできます。

仕事に慣れてくると、複数の部下を指導するチーフプランナーや、全体の管理を担うマネージャーへと役職が上がり、それに伴い責任も増します。現場のベテラン職として働く以外に、本部への異動を打診されるケースもあるでしょう。

目指す方向性によっては、必要な実績・スキルを確認しておくのが大切です。

ブライダル業界の違う職種に転職する

ブライダル業界には、ウェディングプランナー以外にも多くの仕事があります。プランニングの経験を生かせる職種も多く、他の仕事への転職もキャリアアップにつながるでしょう。

専門的なブライダル関連の職種としては、ドレスコーディネーターやフラワーコーディネーターなどが挙げられます。

ドレスコーディネーターは、結婚式で花嫁が着用するドレス・アクセサリーを提案する仕事です。主に、似合うドレスが分からない人や、専門家に魅力的なコーディネートをしてほしい人が利用します。

フラワーコーディネーターは、お祝い事に使うブーケ・花束をコーディネートする仕事です。美的センスや花に関する知識があれば、ブライダル業界以外でも活躍できるでしょう。

フリーランスという道も

式場に勤めるのではなく、フリーランスとして働く道もあります。新郎新婦の相談を受け、多くの候補から結婚式場やプランを提案できる自由度の高い働き方です。

リゾートウェディングの提案や、海外の式場予約代行など、幅広い分野で活躍できるでしょう。

フリーランスとして独立するには、知識・経験以外に、ある程度の知名度も求められます。「この人に依頼してみたい」と感じさせる独自性や、結婚式場との良好な関係を築くのも、フリーランスには欠かせない要素です。

ウェディングプランナーとして長く働くには?

ブーケを花嫁に渡す女性

(出典) pixta.jp

経験を積み、ベテラン職員や独立を目指すのであれば、長く働くための心構えが必要です。ウェディングプランナーとして、身に付けておきたい経験・スキルを紹介します。

さまざまな結婚式を経験する

新郎新婦の希望に応えるには、さまざまな経験を持つのが近道です。豪華な海外ウェディングからアットホームなファミリー婚まで、求められるウェディングの形は多様なためです。

式場・ホテルで働いている場合、「さまざまな結婚式を経験する」といっても、会場や提案できる演出には限りがあります。

いずれウェディングプランナーとして独立することを考えているなら、キャリアを積んで転職し、複数の業界を経験しておくのもよいでしょう。

可能な演出や、備品・食事・会場の手配などは、豊富な経験があればイメージしやすくなります。特に、自由度の高いオリジナルウェディングでは、新郎新婦の疑問に対して、明確に回答できる程度の知識・経験が求められるでしょう。

プランニング力を高める

ブライダル業界では、顧客が判断しやすいよう、基本プランやカスタマイズの内容がある程度提示されているのが一般的です。

しかし、オリジナル演出の追加や、不要なサービスを除いてコストを抑えたいと考える新郎新婦もいます。細かな部分まで希望をヒアリングし、よりニーズに沿う形でプランニングを進めるのがウェディングプランナーの役割です。

打ち合わせでは「この演出は可能なのか」「基本プランの中に不要なサービスがある」など、予想外の質問も出てくるでしょう。経験を積むと、プランに含まれていない項目に関する質問が出ても可否を判断しやすく、スムーズに打ち合わせを進められます。

提案できるプランの形を増やしていくと、キャリアアップや独立の際にも役立つでしょう。

スキルアップを図る

ウェディングプランナーには、さまざまなスキルが求められます。海外ウェディングを中心に活躍したいのであれば、英語力を磨くのもよいでしょう。式場の手配や海外での打ち合わせも、英語力を身に付けておけばスムーズです。

独立の道を目指す場合は、営業力も求められます。顧客を集めるだけでなく、式場・ホテルとの提携も結んでいかなければなりません。

また技術・スキル以外に、新郎新婦に喜んでもらおうと努力する姿勢も必須です。親身に話を聞き、希望を実現するために最大限努力したと認められれば、顧客満足度も高まります。

変化に対応できるウェディングプランナーを目指そう

ウェディングドレスを選ぶ

(出典) pixta.jp

ブライダル業界は、少子化や婚姻への考え方の変化により需要が減りつつあります。しかし、結婚式に対する思いは多様化し、さまざまな形のウェディングが行われるようになりました。

今後も、新郎新婦のニーズを読み取り、きめ細やかに対応できる人材が求められるでしょう。

「スタンバイ」では、ウェディングプランナーをはじめとするブライダル業界の仕事を探せます。ウェディングプランナーに興味を持っているなら、まずは求人をチェックしてみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら