清掃業にはどのような業種がある?仕事の魅力や適性がある人も解説

清掃業への転職を目指しているのなら、代表的な業種を把握しておくのがおすすめです。向いている人の特徴や有利な資格も知っておけば、転職活動をスムーズに進められるでしょう。清掃業の主な業種や魅力、適性がある人について解説します。

清掃業の代表的な業種

オフィス清掃

(出典) pixta.jp

清掃業の仕事をしたい人に向けて、まずは清掃業の代表的な業種を紹介します。なお、当記事の「業種」とは、総務省告示の日本標準産業分類に基づく業種ではなく、清掃の仕事にはどのような分野があるのかといった意味合いの業種です。

オフィス清掃

オフィス清掃とは、基本的にオフィスビルの専有部分を掃除する仕事です。企業の従業員が働いているスペースや給湯室といった場所を、掃除機やモップなどを用いてきれいにします。デスクの拭き掃除やオフィスのゴミ出しも行います。

オフィス清掃の仕事は、企業の始業前または就業後に行うのが一般的です。そのため、日中にオフィスで働いている従業員の邪魔にはなりません。

オフィス清掃で掃除をする頻度は、企業によりさまざまです。毎日仕事をするケースもあれば、週1~3回の頻度で働くケースもあります。

ビル清掃

オフィスビルや商業施設の通路・フロア・トイレなどを、チームで掃除する仕事がビル清掃です。ビルに入っているテナントの専有部分は、基本的には掃除を行いません。

ビル清掃には日常清掃と定期清掃があります。モップやワックスで廊下・階段・トイレを掃除したり、ゴミ箱のゴミを出したりする仕事が日常清掃です。

一方の定期清掃では、大がかりな掃除を年に数回行います。廊下や階段の定期清掃を行う際は、ポリッシャーと呼ばれる専用の機器できれいにしてから、ワックスがけを行うのが一般的です。

ホテル清掃

ホテル清掃は、ホテル・旅館の客室や共用部分を掃除する仕事です。客室の清掃では、床・テーブル・トイレ・浴室などをきれいにしたり、ベッドメイキング・アメニティ補充を行ったりします。

客室の清掃を行うタイミングは、宿泊客のチェックアウト後から次の宿泊客がチェックインするまでの間です。限られた時間で素早く作業を行う必要があります。

ホテル清掃で掃除を行う共用部分は、エントランスやエレベーターといった場所です。共用部分をきれいにしておくことで、利用客の満足度も向上します。

病院清掃

病院内のさまざまな場所の掃除を行う仕事が病院清掃です。床・階段・待合室・診察室・個室などが、主な作業場所として挙げられます。

病院清掃で日常的に行うのが、各場所の掃除やゴミの回収です。ポリッシャーやワックスを用いて大がかりな掃除を行う定期的な清掃もあります。

病院では特に衛生管理を意識しなければならないため、病院清掃でも衛生面に注意しなければなりません。自分が感染源にならないよう、作業前に除菌やうがいを行うことも重要です。

清掃業の魅力

床掃除

(出典) pixta.jp

清掃業は体力を使う大変な仕事ですが、やりがいもあります。清掃業の代表的な魅力をチェックし、自分にとってやりがいのある仕事かどうか考える際の参考にしましょう。

スキルをプライベートでも生かせる

清掃業の大きな魅力の1つに、仕事で培ったスキルがプライベートでも役立つ点が挙げられます。日常生活の中で行う掃除のクオリティが大幅に高まるのはメリットといえるでしょう。

例えば、場所や汚れによって作業方法が異なるため、プライベートにおける掃除でも場所や汚れに合った掃除を行えるようになります。整理整頓のコツも役立つでしょう。

普段から工夫して自宅の掃除を行っている場合は、掃除へのこだわりや作業のコツを仕事に生かすことも可能です。掃除が得意である点をアピールすれば、転職活動でも有利になります。

直接感謝の言葉をもらえる

作業する場で感謝の言葉を直接もらえる点も、清掃業で得られるやりがいの1つです。掃除を行った場所がきれいになれば、そこで働く人から感謝されます。

直接感謝の言葉をもらうとモチベーションがアップし、日々の作業にもますます身が入るようになるでしょう。世の中の役に立っていることを実感できる点もポイントです。

汚れを除去したりゴミを回収したりする作業は、人々の健康を維持する上で重要な仕事です。清掃業は社会への貢献度が高い仕事であるともいえます。

清掃業に向いている人

清掃中

(出典) pixta.jp

清掃業で活躍している人には共通の特徴があります。どのような人が清掃業で活躍できるのか、清掃業に向いている人の主な特徴を見ていきましょう。

掃除や整理整頓が好き

普段から自宅の掃除や整理整頓を小まめにしている人は、清掃業に向いています。掃除や整理整頓が好きなら、仕事としての清掃も楽しく行えるでしょう。

清掃業の作業では、どのようにすればよりきれいにできるのか、自分で工夫することも大切です。きれい好きな人なら普段から考えて掃除を行っているため、さまざまなアイデアが浮かんできやすいでしょう。

清掃業では細かい部分までチェックしなければならないため、掃除に苦手意識を持っている人や多少の汚れが気にならない人は、清掃業には向きません。

単純作業が苦にならない

清掃業は基本的に単純作業の繰り返しです。コツコツとした単純作業を苦痛に感じない人も、清掃業に向いているでしょう。

清掃業では同じ場所で同じ作業を行うため、単純作業が苦手な人はストレスがたまりやすくなります。仕事内容に変化を求める人も、清掃業には向いていません。

これまでの仕事でルーティンワークを担当していた経験があるなら、清掃業への転職活動でも有利になります。自分に適性があることを存分にアピールするとよいでしょう。

清掃業におすすめの資格

ハウスクリーニング

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清掃業に就くための必須資格はありませんが、持っていれば有利になる資格はあります。清掃業を目指すために取得しておきたい代表的な資格を紹介します。

ハウスクリーニングアドバイザー

ハウスクリーニングアドバイザーは、一般住宅の清掃スキルを証明できる資格です。道具の扱い方や状況に合わせた掃除方法など、プロとしてのスキルを問われます。

特殊な汚れや傷にも対応しやすくなるため、現場で重宝される人材になれるでしょう。単にきれいにするのだけでなく作業の効率アップまで考えるのも、ハウスクリーニングアドバイザーに求められる役割です。

ハウスクリーニングアドバイザーの試験は年6回、偶数月の後半に実施されます。受験方法は在宅受験、受験申請もインターネットからの申し込みが可能です。

ハウスクリーニングアドバイザー認定試験(掃除資格・清掃資格) | 日本生活環境支援協会【JLESA】

ビルクリーニング技能士

ビルクリーニング作業に必要なスキルを持っていることを証明できる国家検定資格が、ビルクリーニング技能士です。1級・2級・3級・基礎級のレベルに分かれています。

3級は実務経験不要で受検できますが、2級と1級を受けるためには所定の実務経験が必要です。また1級を目指すためには、3級または2級に合格しなければなりません。

2級を取得すればチームリーダーを、1級取得なら現場責任者を目指せるスキルが身に付きます。1級・2級・3級のいずれも、試験の実施時期は毎年8~3月の間に1回です。

ビルクリーニング技能士 - 公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会

清掃作業監督者

清掃作業監督者とは、建築物の清掃における作業監督を行えるようになる資格です。講習会を修了して試験に合格すれば、清掃作業監督者の資格を与えられます。

建築物清掃業においては、清掃作業の監督を行う人の登録が法律により義務付けられています。清掃作業監督者を取得しておけば、ビル清掃への転職で有利になるでしょう。

1級ビルクリーニング技能士の合格者は、清掃作業監督者の受験資格に該当します。資格取得に要する期間は、講義・試験を合わせて2日間です。

清掃作業監督者講習会(新規)|公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター

適性があれば清掃業の仕事に挑戦しよう

窓清掃

(出典) pixta.jp

清掃業にはさまざまな業種があり、特徴や仕事内容が業種ごとに異なります。清掃業への転職を目指すなら、自分が活躍できそうな業種を見極めることが大切です。

スキルを日常生活でも生かせる点や、感謝の言葉を直接もらえる点が、清掃業の魅力です。掃除が好きな人やルーティンワークが苦にならない人は、清掃業に向いているでしょう。

清掃業の仕事を探すなら、スタンバイを活用するのがおすすめです。全国の求人が豊富に掲載されているため、自分に合った清掃業の仕事を見つけやすいでしょう。

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