運転代行とはどんな仕事?必要な免許やメリット・デメリットを解説

運転代行は、主に飲酒して自分の車を運転できなくなった人の代わりに、車や人を目的地まで送り届ける仕事です。運転代行には、普通自動車免許のほかにどのような資格が必要なのでしょうか?仕事上のメリット・デメリットと併せて解説します。

運転代行とはどんな仕事?

運転手

(出典) pixta.jp

運転代行は、利用客の車を代わりに運転する仕事です。具体的な仕事内容や必要な免許などについて、詳しく解説します。

顧客の車を代わりに運転するサービス業

運転代行とは、飲酒して運転できなくなった人などに代わり、利用客の車を運転して送り届けるサービスです。運転代行を依頼されると、利用客の車を運転するドライバーのほかに、随伴車のドライバーを含めた2名1組で業務にあたります。

利用客の車を運転するドライバーは、客を乗せて目的地まで送り届けた後、追走してきた随伴車に乗って営業所に戻るという流れです。

随伴車に利用客を乗せるのは、白タク類似行為として法律で禁止されているため、必ず客の車に同乗させて送り届けます。

運転代行には普通二種免許が必要

運転代行の仕事には、普通二種免許の取得が必要です。取得せずに利用客の車を運転すると、無免許運転で免許取り消し処分となります。

随伴車のみを運転する場合は普通免許だけでもOKですが、仕事の範囲が限られるため、普通二種免許を取得しておく方がよいでしょう。

普通二種免許を取得するには、自動車教習所での講習を修了後、運転免許試験場での試験に合格する必要があります。普通二種免許の講習を受けるための条件は、以下の通りです。

  • 満21歳以上で普通免許(中型・大型特殊含む)取得後3年以上
  • 視力が片目0.5以上・両目0.8以上(矯正の場合も)。信号灯の色の識別が可能。深視力検査で3回の平均誤差20mm以内
  • 5m離れた場所の日常会話が聞こえる

ただし、19歳以上で、かつ普通免許等を取得してから通算1年以上ある人は、受験資格特例教習を修了することで第二種免許の受験が可能となります。

参考:大型二種・中型二種・普通二種免許試験(指定教習所を卒業された方) 警視庁

参考:第二種免許等の受験資格の見直しについて(令和4年5月13日)|警察庁Webサイト

運転代行の仕事に就くメリット

ドライバーのイメージ

(出典) pixta.jp

運転代行には、副業として働きやすかったり、現金収入を得やすかったりなどのメリットがあります。それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。

副業として従事しやすい

運転代行は、副業やアルバイトとしても働きやすい仕事です。運転代行の仕事は、夜から朝まで勤務するケースがほとんどなので、昼間は自由に過ごせます。「週3日だけ」「1日3~4時間から」など、短時間の勤務も可能です。

勤め先が副業を許可していれば、平日はサラリーマンとして勤務し、土日に運転代行の仕事をするといった働き方もできるでしょう。

利用客の車を運転するには普通二種免許が必要ですが、可能であれば、随伴車を担当しながら第二種免許の取得を目指すという手もあります。

現金収入を得やすい

運転代行は、現金での収入を得やすいのもメリットの1つです。通常のアルバイトでは一般的に、働いた翌月に給料が振り込まれます。

しかし、運転代行の報酬は日払いでもらえるケースも多いため、即日で現金が欲しい人におすすめの仕事です。

利用客には酔っている人も多く、気前がよくなってチップをもらえる場合もあります。必ずしも毎回チップをもらえるとは限りませんが、給料以外の臨時収入が期待できるという点も、運転代行のメリットといえるでしょう。

運転代行の仕事に就くデメリット

夜間の運転

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運転代行の仕事では、どのような点にきつさを感じるのでしょうか?主なデメリットを2つ紹介します。

酔っ払った人の相手をしなければならない

運転代行の仕事の大変な点として、酔っ払った人の相手をしなければならないことが挙げられます。運転代行は、飲酒して車を運転できなくなった際に呼ばれるケースが多いため、利用客が酔っ払っていることが大半です。

泥酔している客ばかりではないものの、中には絡んできたり、コミュニケーションを取りにくかったりする相手もいます。

酔った勢いで理不尽なことを言われたり、相手によっては乱暴な行動をされたりする可能性もあります。気分が悪くなって車内で吐いてしまう人もいるため、生理的にもつらい仕事です。

生活が不規則になり体力的にきつい

運転代行は、主に夜から朝にかけて働くケースが多いため、生活が不規則になりやすいというデメリットもあります。

昼間の仕事と掛け持ちしている人や、副業で従事している人の場合、睡眠時間を確保するのが難しく、日中に眠くなってしまいがちです。十分な睡眠を取れないために、体力的なきつさを感じる人もいるでしょう。

運転中に眠くなってしまうと、事故の危険性も高まります。生活リズムを整えたり、仕事に支障を来さないよう休息を十分に取ったりなど、万全な自己管理が必要です。

運転代行に向いている人は?

運転

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運転代行には、どのような人が向いているのでしょうか?最後に、向いている人の特徴を2つ紹介します。

車が好きで運転が得意な人

運転代行の仕事は、車が好きで、運転が得意な人に向いています。運転代行は、利用客の車を運転して目的地まで届ける仕事です。

万が一事故を起こすと、保障問題にも発展します。事故を起こさないよう、安全運転のスキルを身に付ける必要があります。

また、多種多様な車を運転できるため、車好きな人にとってはうってつけの仕事ともいえるでしょう。国産車だけでなく、海外メーカーの車を運転する機会もあるので、さまざまなタイプの車を運転できる人にも向いています。

人と話すのが得意な人

車の運転が主な仕事とはいえ、運転代行は基本的にサービス業です。そのため、コミュニケーション能力も求められます。

随伴車の運転だけを担当する場合は別ですが、利用客の車を運転するには、客との会話を避けて仕事をするのは困難です。人と話すのが苦手な人は、苦痛に感じるかもしれません。

知らない人とでも気軽にコミュニケーションを取れる人や、接客経験のある人に向いている仕事といえるでしょう。

運転代行は副業としても従事しやすい仕事

運転

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短時間から働ける運転代行は、副業としても従事しやすいのが魅力です。飲酒運転を防ぐことにもつながるため、社会的な貢献度も高い仕事といえます。

また、さまざまな車種を運転できるので、車が好きな人にもおすすめです。車に詳しく、安全運転が得意な人は、チャレンジしてみるのもよいでしょう。

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