家政婦とはどのような仕事?向いている人やおすすめの資格を紹介

家政婦と聞くと、住み込みで働く仕事というイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし近年では、一般的な家事代行サービスと同じように、時間制で働くケースも増えています。家政婦の仕事内容や、向いている人の特徴などについて解説します。

家政婦とはどんな仕事?

家政婦

(出典) pixta.jp

家政婦について、「聞いたことはあるけど詳しくは知らない」という人もいるでしょう。具体的な仕事内容や、お手伝いさん・家事代行サービスなど、類似する職種との違いについて解説します。

家事全般を代行するサービス

家政婦は、利用客の依頼に応じて、家事全般の代行サービスを提供する職種です。住み込みで働く家政婦もいますが、近年では1日のうち数時間だけ訪問して、頼まれた家事をこなすケースが増えています。

夫婦共働きの家庭や高齢者だけで暮らしている世帯のほか、休日は家事より遊びに使いたい単身者など、利用客もさまざまです。

仕事内容は、利用客の家庭事情や年代によって異なりますが、掃除・片付け・洗濯・食事の準備・日用品の買い物など、一般的な家事全般と考えましょう。高齢者の話し相手や、子どもの世話を依頼されることもあります。

家政婦・お手伝いさん・家事代行の違い

家政婦・お手伝いさん・家事代行のいずれも、基本的に利用客の依頼に応じて家事を代行します。

家政婦とお手伝いさんは呼び方が異なるだけで、仕事内容に大きな違いはありません。「お手伝いさん」という呼び方は、住み込みで家事をしていた人に対する昔の呼称の名残です。

一方で家事代行は、契約方法に違いがあります。家政婦は、家政婦紹介所から派遣されて、利用客と直接契約するのが基本です。対する家事代行は、代行サービス会社に登録し、シフト制のパート・アルバイトとして働きます。

家政婦に向いている人

浴室清掃

(出典) pixta.jp

家政婦の仕事をする上で、どのような資質が求められるのでしょうか?家政婦に向いている人の特徴を、3つ紹介します。

家事が好きな人

家政婦は、利用客の代わりに掃除・片付け・料理などをこなすので、家事が好きな人・得意な人に向いています。

特に優れた能力がなくても問題はありませんが、時間内で効率的に作業しなければならないため、ある程度の家事スキルは必要です。

過去に清掃・調理関係の仕事に就いていた人であれば、その経験を生かして働けるでしょう。家事に自信がない人も、研修制度が整っている仲介業者なら、細かい作業などをレクチャーしてもらえます。

気配りができる人

家政婦は、細かい気配りができる人にも向いています。依頼された家事を時間内に終わらせるのが家政婦の仕事ですが、ただ事務的にこなすだけでなく、利用客が気持ちよく生活できるような工夫も必要です。

例えば、調理後はキッチンをきれいに片付けたり、栄養バランスに配慮した献立を考えたりなど、ほんの少しの気配りだけでも利用者から信頼され、継続した仕事につながります。

利用客によって喜ばれるサービスも異なるので、相手の気持ちになって考えられる人にも向いているでしょう。

プライバシーを守れる人

家政婦は、利用客の自宅を訪問して仕事をするため、個人情報などのプライバシーを守ることが重要です。利用客の住所や名前、家族構成などをはじめ、仕事中に得たどんなささいな情報も個人情報に値します。

利用客の自宅が仕事場を兼ねている場合は、職務上の機密情報などを目にする可能性もあるでしょう。家政婦には守秘義務があるので、これらの情報を漏洩させないよう、しっかり秘密保持することが大切です。

たとえ自分の家族にでも利用客の情報を漏らしてしまうと、訴訟などのトラブルに発展する可能性もあります。家主の不在時に作業するケースもあるため、信頼関係がなければ成り立たない仕事です。

家政婦に役立つ資格の種類

洗濯物を運ぶ女性

(出典) pixta.jp

家政婦の仕事をするのに、特別な資格は必要ありません。とはいえ、取得しておくと役立つ資格があるのも事実です。最後に、家政婦の仕事におすすめの資格を紹介します。

掃除・収納系の資格

掃除・片付けに役立つ資格には、「整理収納アドバイザー」「家政士検定」「クリーニングインストラクター」などがあります。それぞれの特徴は、以下の通りです。

  • 整理収納アドバイザー:整理・収納についての基本的な考え方を学べる資格。メインは2級・準1級・1級の3種類。2級は誰でも受験でき、講座を1日受ければ取得可能。1級を取得すると、整理収納アドバイザーとして活躍できる
  • 家政士検定:家政サービスに従事する人のスキルを証明する、厚生労働大臣認定の公的資格。協会の会員紹介所に登録するなど、一定の要件を満たせば年齢・性別を問わず受験できる
  • クリーニングインストラクター:掃除に関する知識・技術が問われる資格。キッチン・浴室・洗面所・トイレ・玄関など、家庭内の一般的な掃除のほか、ダニ・シロアリなどの害虫対策についても学べる

整理収納アドバイザーとは | 【公式】ハウスキーピング協会

「家政士」検定|公益社団法人 日本看護家政紹介事業協会~全国の家政婦紹介サービスと教育をサポート~

クリーニングインストラクター(掃除・清掃資格) | 日本インストラクター技術協会【JIA】

料理系の資格

食事の献立を考えたり、調理したりする上で役立つのが、「調理師」「栄養士・管理栄養士」「食生活アドバイザー」などの資格です。

  • 調理師:食に関する専門知識・技術を証明する国家資格。受験には2年以上の実務経験が必要だが、取得していると調理に関して信頼感を持ってもらえる
  • 栄養士・管理栄養士:栄養に関する専門知識を証明する資格。栄養士は養成施設を修了し、都道府県知事による免許を受けることで取得可能。管理栄養士は国家資格なので、国家試験への合格が必要
  • 食生活アドバイザー:栄養・衛生管理・食品学などについて学べる資格。3級と2級があり、誰でも受験可能

参考:栄養士になるには│栄養士・管理栄養士を目指す人をサポート

調理技術技能センター

管理栄養士国家試験|厚生労働省

【公式ホームページ】食と生活に関する資格なら食生活アドバイザー®|FLAネットワーク協会

子どもの世話系の資格

利用客の家族構成によっては、子どもの世話を依頼される場合もあります。「チャイルドマインダー」や「認定ベビーシッター資格」などを、取得しておくと役立つでしょう。

  • チャイルドマインダー:英国で70年以上の歴史がある、家庭保育のスペシャリスト。0~12歳の子どもを対象にした保育を行う。通学または通信性の養成講座を受講することで取得できる
  • 認定ベビーシッター資格:公益社団法人全国保育サービス協会による認定資格。在宅保育をする人におすすめ。協会の研修会を受講して認定試験に合格するか、協会指定の保育士養成学校で指定科目を履修し卒業することが必要。

英国チャイルドマインダー養成 - NCMA, Japan

公益社団法人全国保育サービス協会

家政婦は家事のスキルを生かせる仕事

洗い物をする女性

(出典) pixta.jp

家政婦は、掃除・洗濯・料理など、一般的な家事のスキルを生かせる仕事です。1日数時間からという求人も多いので、ライフスタイルに合わせて働けます。

特別な資格は必要ないため、料理・片付けなどが得意な人は、家事のプロフェッショナルとして家政婦を目指してみましょう。

求人検索エンジン「スタンバイ」には、家政婦の求人も数多く掲載されています。スマホからでも検索できるので、すきま時間を使ってチェックしてみましょう。

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