キャディになるにはどんな方法がある?仕事内容や必要な能力を解説

キャディは、ゴルフのプレーヤーを陰で支えるサポート役です。必須の資格はないものの、仕事をする上では数多くのスキルが求められます。未経験者がキャディを目指す方法や仕事内容、役立つ資格をチェックしましょう。

キャディになるには資格が必要?

ゴルフクラブ

(出典) pixta.jp

キャディとは、ゴルフのプレーヤー(競技者)と一緒にゴルフ場のコースを回り、プレーのサポートやアドバイスをする職業です。目立つ仕事ではありませんが、プレーヤーが快適にゴルフをする上で欠かせない存在です。

キャディになるには、資格が必要なのでしょうか?

必須となる資格はない

キャディは、プレーヤーに専門的なアドバイスを行います。資格が必要な職業と思われがちですが、取得が義務付けられている資格や学歴の制限はありません。

キャディになりたい人は、キャディの求人に応募し、正社員やパート、アルバイト、派遣社員などで働くのが一般的です。研修制度を設けているケースが多く、採用後は仕事の心構えやゴルフのルール、マナーなどを学びます。

会社にもよりますが、研修期間は1~3カ月前後と考えておきましょう。ゴルフコースでの実地研修の後、先輩キャディと一緒にプレーに同行します。

参考:キャディ - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

取得していると便利な資格はある

広いゴルフ場を移動する際は、ゴルフカートと呼ばれる乗り物を運転します。普通自動車免許を持っている人は、就職・転職に有利でしょう。

ゴルフ場は公道ではないため、カートの運転に免許は不要ですが、利用規定において無免許運転を禁止するゴルフ場は少なくありません。

ただ近年は、設定されたコースを自動走行する電磁誘導式ゴルフカートを導入するゴルフ場が増えています。免許が必要かどうかは、事前にゴルフ場に確認した方がよいでしょう。

キャディの種類となり方

キャディ

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キャディは「ハウスキャディ」と「プロキャディ」に大別されます。働き方の特徴と目指し方を確認しましょう。

ハウスキャディの特徴となり方

ハウスキャディは、特定のゴルフ場に勤務します。地形やコースに詳しいため、「ゴルフ場を知り尽くしているキャディをつけたい」というプレーヤーに支持される傾向があるでしょう。

コースを回るプレーヤーに対しては、コースの特徴や攻め方などの情報を提供します。快適にゴルフを楽しめるように、あらゆる方面からサポートするのが主な役目といえるでしょう。

ハウスキャディになるには、ゴルフ場の求人に応募し、キャディになるための研修を受けます。ゴルフ未経験者でも応募は可能ですが、経験者であれば歓迎されるでしょう。

プロキャディの特徴となり方

プロキャディは、1選手と専属契約を結ぶ場合と、異なる選手と大会ごとに契約する場合があります。大会やトーナメントに一緒に参加し、好成績が残せるようにプロゴルファーをサポートします。

技術的なアドバイスやメンタルケアに重きが置かれるため、ゴルフに関する豊富な知識とスキルが求められるでしょう。主に、キャディとしての経験歴が長い人やプロキャディの養成学校に通った人が活躍できるポジションです。

ハウスキャディと違い、プロキャディの求人募集はほとんどありません。知人のつてで仕事を見つけるケースが多く、人脈がなければチャンスをつかむのは難しいでしょう。まずは、ハウスキャディとして経験を積むことをおすすめします。

キャディの仕事内容は?

ゴルフ

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キャディと聞くと、「クラブ・ゴルフバッグを運ぶ人」というイメージが強いですが、仕事内容は多岐にわたります。ベテランのキャディになると、アドバイスを求められる機会も増えるでしょう。

コースを一緒に回りプレーヤーをサポート

キャディを簡潔に定義すれば、「規則に従って、プレーヤーをサポートする人」です。プレーヤーが快適にゴルフを楽しめるように、以下のような業務を担当します。

  • クラブ・ゴルフバッグを管理・運搬する
  • 使用するクラブ選びのアドバイスをし、プレーヤーに受け渡す
  • ラウンド終了後にクラブやボールを磨く

クラブの管理と運搬は、キャディの最も重要な仕事といってもよいでしょう。コースに持ち込めるゴルフクラブは最大14本です。プレー中にクラブが紛失したり、破損したりしないように、責任を持って扱う必要があります。

コース内外の清掃・修復

出勤後は、クラブハウスの周囲やコース内外を清掃します。ラウンド中は、競技に支障が出ないように、コース内の簡単なメンテナンス作業を行うのが一般的です。

例えば、クラブヘッドで芝生が削れると、地面に「ディボット跡」と呼ばれるくぼみができます。くぼみに後のプレーヤーのボールが埋まらないように、目土入れをするのもキャディの仕事です。

また、ボールの重みやスピンでへこみができた場合は、グリーンフォークという道具を用いて修復作業を行います。

ゴルフ・コースに関するアドバイス

ハウスキャディは、来場したプレーヤーに対し、距離の案内やコースの特徴、ルールなどを説明します。

競技では、同伴競技者や自分のキャディ以外の人にアドバイスを求めることが禁じられているため、キャディはプレーヤーをサポートする唯一の存在となるでしょう。

経験・スキルにもよりますが、風の流れや芝目の読み方、狙いどころなどをアドバイスします。応援や声掛けをし、コースを一緒に回るプレーヤーを精神的に支えるのも重要な任務の1つです。

キャディに求められる能力

ゴルフボール

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キャディは年齢や性別、学歴を問いませんが、誰でも楽にこなせる仕事ではありません。キャディを目指す人が身に付けておきたい3つの能力を解説します。

人のために動く「ホスピタリティ」

「ゴルフが好きだからキャディになりたい」という人もいますが、自分が実際にプレーをする機会はなく、縁の下の力持ちに徹する必要があります。

プレーヤーのサポートをする上では、ホスピタリティが欠かせません。人を喜ばせようとするサービス精神やおもてなしの心がある人は、キャディとしてのやりがいを実感できるでしょう。

マニュアル通りではない、プレーヤーそれぞれに合ったサービスこそが、成績を伸ばし、満足度を高めます。相手の立場に立ち、何をしたら喜んでもらえるかを考えましょう。

必須スキル「コミュニケーション能力」

キャディは、相手の言葉や表情からさまざまな情報を読み取り、ニーズに合ったサポートを提供しなければなりません。

ラウンド中は、的確なタイミングでアドバイスをしたり、話しやすい雰囲気をつくったりして、プレーヤーが心からゴルフを楽しめるように尽力する必要があります。その上では、以下のような要素で構成されるコミュニケーション能力が不可欠です。

  • 相手の話を聞く力(傾聴力)
  • 自分の意図を正しく伝える力(伝達力)
  • 非言語(表情・しぐさ・声のトーンなど)によるコミュニケーション

コミュニケーション能力が高い人は、相手の考えや気持ちを読むのがうまく、良好な信頼関係を構築できます。

サポートを体現するための「体力」

キャディはプレーヤーが打ったボールを追ったり、クラブを担いで広いコースを歩き回ったりと、プレーヤー以上に体力を消耗します。ラウンド終了までは、立ちっぱなし・歩きっぱなしの状態なので、体力をしっかりとつける必要があります。

ただ、最初は体力に自信がなくても、経験を積むうちに体力・気力が身に付いてくる人が多いようです。

寝不足・食生活の乱れ・ストレスは、基礎体力の低下や集中力の散漫を招きます。仕事に影響が及ばないように、健康管理はしっかりと行いましょう。

キャディとしてのスキルを高めよう

ゴルフをする女性

(出典) pixta.jp

未経験者は、ハウスキャディの求人に応募するところからスタートしましょう。ゴルフの経験があれば歓迎されますが、ルールを知らない人でも応募が可能なケースがほとんどです。

キャディには、ホスピタリティやコミュニケーション能力、体力が求められます。先輩の働きぶりを見ながら、スキルを高めていきましょう。

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