上司が嫌いで、職場に行くのがつらいという人もいるかもしれません。しかし、スムーズに仕事をするには、上司と良好な関係を築くことが必要です。嫌いな上司と付き合うコツやストレスを解消する方法など、対処法を紹介します。
嫌いな上司とうまく付き合うコツは?
上司が嫌いでも、仕事をしている以上、全く接点を持たないわけにはいきません。なるべくストレスを感じないように付き合うためのコツを、3つ紹介します。
表面上は丁寧な対応をする
どんなに嫌いでも、表向きは丁寧に接して話を合わせるように心掛けることが大切です。たとえ性格がきつい上司でも、丁寧な対応をしている部下に対して、むやみに嫌な態度を取ることはないでしょう。
あいさつや返事など、ビジネスの基本的なマナーを守って対応し、何か言い返したくても反論せずに笑顔で受け流すことがポイントです。
心の中で、「この人はこういう態度しかできない性格なんだ」「みんなも同じように我慢している」と考えれば、冷静に対処できるでしょう。あくまでも仕事上の付き合いだと割り切って、冷静に接することが必要です。
上司の良いところを探してみる
上司の良いところを探してみるのもよい方法です。「嫌い」という気持ちをいったん置いて、フラットな目線で見てみましょう。上司の態度の裏には、何か理由があるのかもしれません。
例えば、忙しいときに話しかけられるとイラッとする性格なのだと分かれば、手が空いているタイミングを狙って話しかけるなどの対策も取れるでしょう。
また、意外な一面に気付いて好感を持てる可能性もあります。少しでも良いところを見つけられれば、嫌いという気持ちが和らぐかもしれません。
どうしても良い面を探せないときは、嫌いなところをポジティブに言い換えてみるのも1つの方法です。もしくは、反面教師として自分の日頃の姿勢を見直すきっかけにしてもよいでしょう。
適度な距離を置く
適度な距離を置いて、必要以上に接点を持たないことも大切です。無理に仲良くなろうと努力すると、ストレスがたまってしまう可能性があります。
話をするのは業務上どうしても必要な場合に限るなど、接触回数を減らせば嫌な思いをすることも減るでしょう。
職場で良好な人間関係を築くのは大切なことですが、友人をつくるわけではありません。あくまでも仕事上の付き合いだと考えて、スムーズに業務を進めるために最低限の関係を保つよう心掛けることが大切です。
嫌いな上司にストレスを感じたときの対策
上司に対するストレスがたまったときは、うまく気持ちを切り替えることが大切です。ストレスを解消するための対策を、2つ紹介します。
信頼できる同僚に愚痴を聞いてもらう
同じ職場の同僚に、愚痴を聞いてもらうのもよい方法です。ストレスがあるときは、誰かに話を聞いてもらうだけで、気持ちが軽くなることもよくあります。もしかすると、話を聞いてもらった同僚も似たようなことを思っているかもしれません。
自分だけが嫌な思いをしているのではないと分かれば、多少のことは受け流せるようになる可能性もあるでしょう。うまく立ち回る方法を見つけるなど、上司への対応策を一緒に考えてもらうのもおすすめです。
ただし、口が軽い同僚に話してしまうと、上司本人に伝わってしまう恐れもあります。話をする相手をしっかり見極めることが大事です。
プライベートを充実させる
休日には仕事や上司のことを忘れて、趣味・遊びに没頭する時間をつくるのも効果的です。プライベートが充実すれば、気分がリフレッシュされて、上司へのストレスを軽減できる可能性があります。
学生時代の友人や社会人サークルなど、職場以外の人と会って話をすると、気分転換になるでしょう。
上司への対応に疲れてしまったときは、本を読んだり映画を見たり、自分の好きなことをしたりしながら、1人でゆっくり過ごすのもおすすめです。趣味に没頭することで、ネガティブな気持ちを切り替えられるでしょう。
嫌いな上司に限界を感じたときは?
さまざまな方法を試しても、ストレスを解消できないこともあります。我慢ができなくなったときは、メンタルなどに影響を及ぼす前に適切な対策を取ることが大切です。上司に限界を感じたときの対処法を、3つ紹介します。
上司より上の立場の人に相談する
上司の態度に疑問を持ったときは、さらに上の立場の人に相談してみるとよいでしょう。このときに大切なのは、「嫌い」と感情的に伝えないことです。仕事に差し支える問題や困っていることなど、事実だけを冷静に伝えます。
また近年、職場でのハラスメントが注目されるようになり、従業員からの相談を受け付ける窓口を設けている会社もあります。上司の行動がハラスメントに当たるなど、問題があると判断された場合は、適切に対処してくれるでしょう。
別部署への異動願いを出す
どうしても同じ部署で働きたくない場合は、人事部に異動願いを出してみるという方法もあります。上司と顔を合わせなくなれば、ストレスなく働けるでしょう。上司と部下という関係がなくなることで、意外に良い付き合い方ができる場合もあります。
異動願いを出す際は、理由を明確にする必要がありますが、上司の悪口・不満を感情的に伝えるのは避けることが大切です。上司の行動に疑問を抱いた具体的な事例や、客観的な証拠とともに、事実だけを伝えましょう。
転職を検討する
上司よりも上の立場の人へ相談しても改善しないときや、他部署への異動願いも難しい場合は、転職を視野に入れて考えるのも1つの手です。
上司が嫌いというだけで転職するのをためらう人もいますが、人間関係を理由に職場を変えるケースは珍しくありません。たまたま相手が上司だったというだけです。
たとえ好きな仕事でも、ストレスを抱えながら続けていると、心身に影響を及ぼす可能性もあります。体調などに異変を感じたら、早めに行動する方がよいでしょう。
転職活動には、求人サイトを活用するのがおすすめです。「スタンバイ」は、スマホからも検索が可能なので、通勤や休憩などのスキマ時間にチェックしてみましょう。
上司が嫌いでもやってはいけないこと
いくら上司が嫌いでも、仕事に悪影響が出るような行動は慎みましょう。やってはいけない行動を3つ紹介します。
反抗的な態度を取る
上司に対して、感情的に反抗したり指示を無視したりするのはやめましょう。嫌いな気持ちを露骨に態度に表すのは、社会人としてのマナーにも反する行動です。
仕事に関する考え方の違いから、上司に意見を言うこと自体は不適切な行動ではありません。しかし、感情的になったり理屈に合わない意見を言ったりすると、自分自身の評価を下げることにつながります。
上司との関係がさらに悪化するだけでなく、周りからも自制心がない人というレッテルを貼られてしまう可能性もあるでしょう。最低限のマナーを守った行動を取ることが大切です。
仕返しや恥をかかせる
仕返しや恥をかかせるような行動もNGです。仕返しをしたとしても、その場ではスッキリするかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。
そればかりか、攻撃的な人物だと社内でうわさになったり、社会的信用を失ったりする可能性もあります。相手に何らかの損害を与えてしまうと、訴訟などに発展する場合もあるでしょう。
また、みんなの前で恥をかかせた結果、相手から倍にしてやり返されることも考えられます。そもそも、仕返しや恥をかかせること自体、幼稚な行動だと認識しましょう。
無断で会社を辞める
どんなに上司が嫌いでも、無断で会社を辞めるのは避けましょう。予告なく突然辞めてしまうと、周りの人に迷惑がかかってしまうためです。信用を失うことにもなり、転職へ影響を及ぼす可能性もあります。
会社の規定によっては、数日間無断欠席として扱われた後、懲戒解雇処分になるケースもあるので注意が必要です。懲戒解雇になると、離職票や退職証明書などへ「重責解雇」と記載され、転職で不利になります。
上司が嫌いで会社を辞める際も、退職までの手順をきちんと踏んだ上で辞めることが大切です。
嫌いな上司とは慎重に付き合おう
上司が嫌いなときは、これも仕事だと割り切ることが大切です。嫌いだからといって、無視したり露骨に態度へ表したりすると、自分の評価を下げることにもつながります。
プライベートを充実させるなど、うまくストレスを発散させながら、程よい距離感で慎重に付き合いましょう。どうしても我慢できず限界を感じたら、心身に影響を及ぼす前に早めの対策を取るのがおすすめです。