建築学科卒の就職先とは?豊富な選択肢から理想の仕事を選んでみよう

建築学科の卒業生は、どこに就職するのでしょうか?就職先となる業界や、具体例を紹介します。主な進路となる建築系の仕事以外に、他の業界で働くケースも確認しましょう。就職活動前の対策や、面接前の準備についても解説します。

「建築学科」卒業後の選択肢は?

建築学科

(出典) pixta.jp

住宅や建築物の設計・デザイン・施工に携わる知識を学ぶ「建築学科」では、どのような就職先が候補となるのでしょうか?主な業界と、進学する場合の進路についても紹介します。

専門性を生かした建築業界

建築学科を卒業する人は、建築に関する仕事を営む「建築業」の企業への就職を検討するケースが多いでしょう。建築設計・工事・販売に携わる業界です。

中でも、建築学科で学んだ知識は、家や建物の建築設計に携わる仕事に生かせます。住宅の設計やデザイン、商業施設の建築に携わるなど、仕事内容は豊富です。

プロとして資格や専門知識を活用し、仕事をしながら知識・技術を高めていけるでしょう。

知識を別の業界で応用

建築学科の学生は、建築関連以外の業界でも活躍しています。

例えば、建築環境工学の知識を生かし研究・開発を進めるなど、研究者としての道も歩めるでしょう。都市計画コンサルタントのように、都市の発展をサポートする仕事もあります。

建築学科を卒業し、公務員として建築に携わる人もいるでしょう。設計・デザインへの興味が強い場合、デザイン事務所への就職も検討できます。

多くの人は、建築業や不動産業の企業に就職し建築・設計・施工の仕事に就きますが、就職先が建築関連のみというわけではありません。

大学院に進む選択肢もあり

建築学科には大学院もあり、さらに深い知識・技術を身に付けられます。建築家を目指すのであれば、大学院で学びながらデザインコンペに応募して実績を積み上げるのも有効です。

大学だけで学ぶよりも、長い時間をかけてデザイン・建築への造詣を深められます。有名な事務所・アトリエ・企業への就職も、実績があれば有利です。

まだまだ学びたいという強い気持ちがあるなら、就職活動を始める前に進学の選択も検討してみましょう。

建築に関係する就職先の具体例

設計

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建築に関わる業界は、就職先が幅広くなっています。建築・建設という大まかな分類だけでなく、もう少し詳しく見ていきましょう。それぞれの特徴や仕事内容についても、紹介します。

ゼネコン業界

工事の元請負者として建設・工事を担うゼネコンは、建築学科の学生にも人気の就職先です。主な仕事には、施工管理や設計・開発などが挙げられます。

工事を行う現場担当をまとめる施工管理は、スケジュール調整や監督業務を担います。工事全体の指揮を取るため、建築の知識を生かせるでしょう。

工事に着手する前に、どのような建物を建設するか、設計・開発業務に携わることもできます。どの仕事であっても、これまでに学んだ知識を活用できるでしょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは、戸建て住宅の設計と施工を行う会社です。人が住む家の建築に携わるため、建築学科の学生が活躍できる仕事です。

ハウスメーカーでの業務は、建てる家の種類や依頼者の希望によって変わります。分譲住宅であれば、魅力的な設計・デザインを考え、家を建てた後に販売する流れです。注文住宅の場合は、依頼者の個々の要望に応じて設計を進めます。

ハウスメーカーに勤める場合は、デザイナーや設計担当者として力を発揮できるでしょう。

設計事務所

設計事務所では、依頼を受けた建物の設計・デザインを担当します。建築学科の学生の就職先としても、候補に上がってくるでしょう。

特にアトリエ事務所では、独創的なデザインや新しいアイデアを大切にしているところもあります。代表となる建築家の好み・目標によって、求められるクオリティや方向性は変わってくるでしょう。

デザイン性を売りにせず、正確な開発・設計を中心とする設計事務所もあります。設計士として活躍したい場合は、事務所の方向性や求められている人材を理解した上で、候補を決めるよう心掛けましょう。

建築以外で選びやすい就職先の具体例

インフラ業界

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建築学科の学生は、多くが建築関連の仕事に就きますが、他の業界でも活躍しています。主に選択しやすい業界と、それぞれの特徴を確認しましょう。

インフラ業界

インフラ業界は、現代生活に必須とされるさまざまな事業が該当します。電気・ガス・石油などのエネルギー系や、鉄道・道路などの交通系など、多くの企業が含まれるでしょう。

建築学科の学生がインフラ業界で活躍できる理由として、インフラ事業で利用される設備・施設の設計を担うケースが挙げられます。

建物の建築とは限りませんが、生活において重要な役割を果たす設備や、大型施設の建設に関わることも可能です。

広告業界

広告業界では、企画・デザイン・営業・マーケティングなどの仕事を担います。建築学科の学生は、コンペへの積極的な参加経験や設計・デザインの知識があり、広告業界への就職も有利です。

建築学科に入学したものの、企画・デザインへの興味が強くなった人や、広告業界の中で気になる企業がある人に向いています。

主に、コミュニケーション能力や、発想力が求められる仕事が多い業界です。クライアントや各専門スタッフとの連携を取り、積極的に営業・提案ができる人は、広告業界も検討してみましょう。

公務員

公務員の中にも、建築職として働く職員がいます。配属部署によって業務内容はさまざまですが、自治体に申請された建築物の審査・指導も建築職の役割です。

管轄エリア内にある建築物や施設の、管理・メンテナンスを担当するケースもあります。都市計画や、企画を担当する部署への配属も考えられるでしょう。

公務員の建築職として働くには、公務員試験に合格しなければなりません。募集要項を確認し、必要な資格があれば卒業前に取得を目指しましょう。

就職対策で行っておくことは?

ネクタイを締める

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在学中には、さまざまな就職対策が行われています。大学のサポートを受けて参加できるものも多いため、確認しておきましょう。専門的な知識を学ぶからこそ、対策しておきたいポイントを紹介します。

目指す業界に関わる資格を取得する

建築学科に入学すると、関連業界で役立つ資格取得の対策講座・専門講座が開講されています。

できるだけ早めに卒業後の進路を考え、就職に役立つ資格を取得するのがおすすめです。在学中に取得できる資格があれば、積極的に受験を検討しましょう。

在学中に資格試験を受け、取得できる主な資格にはインテリアプランナー・インテリアデザイナー・宅地建物取引士などがあります。

そのほか、卒業によって受験資格を得られるものや、実務経験が必要とされる資格もあるため、各大学のルールや受験資格を確認し、目指す業界に関連する資格取得を検討しましょう。

インターンシップへの参加

インターンシップは、大学生が企業での実務体験を行い、仕事内容や雰囲気を知るための制度です。3年生以降に実施されるケースが多く、期間は数日から数週間と幅があります。

建築学科では、ハウスメーカー・ゼネコン・設計事務所・公的施設など、さまざまな専門部署での実務体験が可能です。企業や大学がサポートしており、各窓口で参加を受け付けています。

仕事内容や雰囲気を理解するためにも、積極的な参加が推奨されます。長期休暇に開催されることが多いので、学業への影響は最小限に抑えられるでしょう。就職を検討している企業があれば、企業風土や方針を知る良い機会となります。

面接までの準備もチェック

手帳に記入する

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面接の前に準備をしておくと、直前に慌てずに済みます。短期間で準備できる内容だけではないため、なるべく早く準備を始めましょう。就職活動の開始を意識した頃から、始めておきたい準備について紹介します。

企業について研究する

就職活動の際は、企業研究が大切です。実務経験がない学生だからこそ、企業に対する理解や熱意が重視されます。履歴書の志望動機や面接では、企業への思いや、他の企業にはない魅力を伝えなければなりません。

公式サイトやインタビュー記事を見て、自分で調べられることは全て確認しておきましょう。具体的な仕事内容や企業の現状・課題も、大手企業ほど公開されています。

中小企業・小規模な設計事務所で企業情報が少ないとしても、同業種・同職種の情報は確認できるでしょう。企業説明会やインターンシップのように、インターネットでは調べられない情報をチェックする方法もあります。

質問への対策を考える

面接では、定番の質問がいくつかあります。本番になってから慌てないように、定番質問の回答はあらかじめ考えておきましょう。

例えば、志望動機や建築関係の仕事に就きたいと考えたきっかけは、よく質問されます。自己PRをするよう求められるケースも多いでしょう。自分の長所・短所や、学生時代に努力したことを聞かれるパターンもあります。

どの質問も、応募先企業で働くときに役立つのかを意識して答えましょう。長所を実際の業務でどのように生かせるか、学生時代の経験を生かせるタイミングはどのようなときかを考え、アピールにつなげます。

志望動機や目指したきっかけの質問では、具体的な職種・仕事内容と絡めると、なぜ応募先を選んだのかが伝わりやすくなるでしょう。

課題を仕上げるケースも

建築関係の仕事は、専門知識・技術を必要とするものが多くなっています。特に設計・デザインは、実際の作品を見なければ実力が判断できません。

就職先によっては、大学で制作してきた課題の提出や、これまで参加したコンペ作品のような実績の提出を求められる可能性があります。

就職活動が始まる前に自身のある作品をピックアップし、実績がある場合は作品の詳細やコンペ情報をまとめておきましょう。

応募先によって評価される雰囲気やポイントが異なるため、企業研究に加えて各応募先に合う作品をリストアップすると、書類選考での通過率が上がります。

学んだ知識を生かせる就職先を選ぼう

建築のイメージ

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建築学科では、設計やデザイン、建築現場での専門知識などさまざまな知識・技術を身に付けられます。就職先は、建築業や不動産業が中心となるでしょう。

就職活動の際は、業界や希望職種について詳しく調べる必要があります。求人サイトを活用すると、募集条件の傾向や仕事内容など、業界の情報をチェックしやすいでしょう。

「スタンバイ」で気になる業界の情報を確認し、企業研究につなげると、就職活動がスムーズに進みます。

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