職種とはどんなもの?業種との違いや自分に合う職種の見つけ方を解説

求人情報を見ていると、職種という言葉がよく出てきます。職種とはどんなもので、どんな種類があるのでしょうか?さまざまな職種を知り、自分に合う職種を見つけるにはどうすればよいのか、チェックしましょう。

職種ってどういうもの?

晴天の中のOL

(出典) photo-ac.com

職種とは、どういうものを表しているのか知っていますか?まずは職種の基本的な意味について解説します。

仕事の種類を表す

職種とは、仕事の種類を表す言葉です。同じ企業で働いていても、その中には営業を主な仕事にしている人もいれば、事務仕事を中心にしている人もいます。このように、仕事の種類を表すのが職種です。

職種を見れば、どんな仕事をするかが分かるため、就職や転職で新しい仕事を探すときの目安になります。

営業系・事務系などと大まかな分類があり、さらに細かく分類されるのが一般的です。例えば事務系なら、総務・経理・人事などに分類されており、より仕事の内容が把握しやすくなります。

業種や職業との違い

パソコンと書き物をする男性

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職種との区別が分かりづらい言葉として、『業種』や『職業』があります。それぞれの言葉の意味と、職種との違いをチェックしてみましょう。

「業種」は企業が属する事業の種類

業種とは、その企業がどんな事業に属しているのか、その種類を表す言葉です。例えば、建設業・製造業・サービス業などが業種に当たります。

業種は企業が事業を始めるときの届け出の際に、申請しているものです。総務省の定めている日本標準産業分類を参考にしており、20種類ある大分類の下に中分類・小分類があります。

企業のこと、職種は個人の仕事のことと考えれば、職種との違いが分かりやすいでしょう。また、同じ職種であっても、業種によって仕事の内容が変わってくるケースも多いため、仕事を探すときには業種と職種をセットで考えるのが基本です。

総務省|統計基準・統計分類|日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)

「職業」は会社員・アルバイトなど

職業とは、『自分が何をして生活を成り立たせているか』を表す言葉です。

例えば、企業に勤めているなら『会社員』、自分でお店を経営しているなら『自営業』が職業になります。企業が行っている事業の種類や、自分が具体的にどんな仕事に従事しているかは、職業には関係ありません。

また、必ずしも働いてお金を稼いでいる人だけでなく、『学生』や『主婦』なども職業の一つです。仕事をしていない人の場合、職業は『無職』になります。

主な職種と仕事の例

握手を交わすスーツ姿の女性二人

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求人情報には、さまざまな職種があふれています。主な職種にはどんなものがあるのでしょうか?それぞれの仕事の例とともに、解説します。

営業系

自社の製品やサービスを販売する顧客を獲得し、売り上げに貢献する職種です。自社の利益を追求するだけでなく、顧客に対してもメリットを提供しなければ継続的な売り上げにつながらないため、さまざまな提案が必要になります。

営業系の仕事を顧客の種類によって分類すると、企業を対象にした法人営業と、一般消費者を対象にした個人営業の2種類です。また、販売する製品が専門的なものなのか、一般に流通するものなのかによっても、仕事の内容は違ってくるでしょう。

主な仕事の例としては、自社の製品を売り込むメーカー営業や、買い付けた商品を別の顧客に売り込む商社営業などがあります。

販売・サービス系

商品やサービスを販売する仕事です。お店などで接客対応し、不特定多数の人と接することが多いため、コミュニケーションスキルが要求されます。

営業系の職種と似ていますが、販売の仕事は顧客の元を訪れて売り込むというよりは、自らその商品を求めて来たお客さんに対応するのが一般的です。しかし、決して受け身なわけではなく、専門店のスタッフなどの場合は、よりよい商品を提案する必要があります。

コンビニや百貨店・専門店で商品を販売するスタッフや、サービスを提供するエステティシャン、客室乗務員などが販売・サービス系の職種の一例です。

事務・管理系

企業が円滑に事業を遂行するために必要な、社員の採用・教育や福利厚生、経理処理などのさまざまな業務を担う職種です。事務系の仕事は業種や配属される部署によって、仕事の内容が大きく異なります。

一般事務は、ファイリング・電話応対・資料作成などを行い、部署のスタッフをサポートするのが仕事です。経理や法務、医療事務など、専門的な知識が要求される事務職もあります。

事務・管理系の仕事では、事務処理能力やPCスキルが必要となるケースが多いでしょう。

技術系

研究・開発や、設計・メンテナンスを行います。例えば、メーカーの場合、自社製品を開発したり、製品を製造するための生産工程を設計したりするのが技術系の仕事です。

また、IT技術者も技術系の職種の一つで、システム設計や構築、ネットワーク管理など、さまざまな仕事があります。

技術系の仕事は、携わる製品やシステムに関する専門的な知識が必要です。また、単独ではなくチームで仕事をするケースが多いため、コミュニケーションスキルも要求されます。

専門系

専門的な知識を必要とするのが、専門系の職種です。専門系の仕事はいろいろありますが、中には免許や資格の取得が必要なケースも少なくありません。教師や保育士、薬剤師や弁護士などは、免許や資格が必要な例です。

経営コンサルタントや警備員なども専門系の職種に分類されますが、これらは資格取得が必須ではありません。しかし、取得しておいた方がよい検定や資格もあり、専門的な知識を深める努力が必要です。

専門系の職種では、企業に属する働き方のほか、独立して起業するパターンもあります。

自分に合った職種の見つけ方

電卓とグラフ

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数多くの職種の中から、自分に合った職種を見つけるのは簡単ではありません。自分に合った職種を見つけるために、気を付けておきたいポイントを紹介します。

どんな仕事があるのか調べてみる

自分に合った仕事を見つけるには、まずどんな仕事があるのかを調べてみることが大切です。

世の中にはいろいろな仕事がありますが、その全てを把握している人は少ないでしょう。自分や身の回りの人が従事している仕事のことは分かっていても、存在すら知らない仕事もあるかもしれません。

どんな職種があり、具体的にどんな仕事をするのかを知ることで、自分に合った仕事が見つかる可能性が高くなります。気になる仕事があったら、本やインターネットを利用して、詳しく調べてみましょう。

自己分析が重要

仕事の向き・不向きを判断するには、自己分析が重要です。得意なことや興味のあることが明確になっていれば、自分に合った仕事を探しやすくなります。自己分析が不十分だと、合わない仕事を選んでしまうかもしれません。

また、自己分析で忘れてはいけないのが、得意なことだけでなく苦手なこともチェックしておくことです。例えば、いくら飲食業に興味があっても、初対面の人と話すのが苦手な場合は、ホールスタッフなどには向いていません。

仕事内容を具体的にイメージして探すためにも、自己分析をしっかりすることが大切なのです。

将来どうなりたいかを考える

「今何がしたいか」という短期的な視点だけでなく、「将来どうなりたいか」ということを基準に、長期的な目線で考えてみましょう。目標とする自分をイメージすることで、今何をするべきかが見えてきます。

例えば、専門的なスキルを身に付けて独立したいのか、それとも企業の中で後輩を教育するような立場になりたいのかによって、選ぶ道は違ってくるはずです。将来の在り方をなるべく具体的に描ければ、自分の求める職種を決める近道になるでしょう。


自分向きの職種を見つけてみよう

パソコンの前でスマートフォンを操作する男性

(出典) photo-ac.com

職種は具体的な仕事の中身に関わってくるため、就職活動において重要なポイントです。職種の例を挙げてきましたが、ほかにもいろいろな仕事が存在します。

広い視野を持ってさまざまな仕事に目を向け、自分向きの職種を見つけてみましょう。