バイト用履歴書の書き方とは?学歴・職歴から自己アピールの方法も

バイトに応募するときには、履歴書を提出するのが一般的です。履歴書にはさまざまな項目があり、それぞれ書き方があります。学歴や職歴、志望動機や自己アピールなど、各項目の基本的な書き方や気を付けたいポイントについて解説します。

バイトに応募する際の履歴書の書き方

履歴書の志望動機記入欄

(出典) photo-ac.com

履歴書は、バイトを希望するお店や企業に提出する正式な書類です。応募の際にマナー違反だと思われないよう、まずは基本的な書き方のルールを確認しておきましょう。

基本ルール

バイトの場合は決まった書式などがなく、市販の履歴書に手書きするのが一般的です。最近ではパソコンでの作成が認められるケースもあるため、手書きに自信がない場合は確認しておきましょう。

手書きする際は、黒のボールペンを使用します。誤字脱字をしてしまったら、修正テープなどを使わず、新しい用紙に書き直しましょう。最近は消せるボールペンを使っている人も多いですが、履歴書に使うのはNGです。消せるボールペンでは内容の信頼性が失われてしまうため、使ってはいけません。

履歴書の項目は全部埋めて、空欄がない状態にするのが基本です。該当する内容がないときは、「なし」と記入しましょう。

学歴・職歴の書き方

最初の行の中央に『学歴』と書き、次の行から学歴を記載します。義務教育修了後の学歴となる、高校の入学から書くのが一般的です。

学校名や学部は省略せず、『○○県立△△高等学校 入学』『○○大学△△学部□□学科 卒業』などと記載します。入学年・卒業年は統一されていれば、和暦と西暦のどちらでも構いません。

最終学歴まで書き終わったら1行空けて、『職歴』と記載してから職歴を記入していきます。職歴は短期間のものを含め、原則として全ての職歴を記載する必要があります。入社と退社の両方を書き、その間の所属部署や昇進昇格も分かるように記入しておきましょう。

本人希望記入欄の書き方

本人希望記入欄には、働き方についての希望を記入します。働ける曜日や時間、希望の職種・勤務地などを書くのが一般的です。書くときは箇条書きで簡潔にした上で、否定的な表現を使わないよう注意しましょう。

例えば月曜と火曜は働けない場合、『月・火は勤務不可』とするより、『水~日の勤務希望』と書く方がポジティブなイメージになります。希望する理由も添えておくとよりよいでしょう。

希望が多すぎたり細かすぎたりすると、あまり良い印象を与えないため、どうしても譲れない条件に絞って書きましょう。また時給や交通費など、お金に関することも避けるのが無難です。希望がない場合でも空欄は避け、「貴社の規定に従います」と記入しましょう。

志望動機の書き方や注意点

履歴書の氏名記入欄

(出典) photo-ac.com

志望動機は、なぜ応募先で働きたいかという気持ちを伝えるものです。採用担当者に気持ちが伝わるようにするには、どんな点に気を付けて書けばよいのでしょうか?

応募先を選んだ理由を明確にする

たくさんの企業がある中で、なぜ応募先を選んだのかを分かりやすく記入します。なぜ自分がそこに応募しようと思ったのか、応募先でなければいけない理由をじっくり思い返してみましょう。同業他社との違いが相手に伝わるように意識するのがポイントです。

例えば、以前から利用していたお店なら、そのお店のどこが好きでなぜ働きたいと感じたかを記載します。『お店の落ち着いた雰囲気と気持ちのよい接客が好きでよく利用しており、自分がその環境を提供する側として働きたいと感じたため』など、できるだけ具体的な内容を伝えましょう。

興味や特技も絡めよう

自分が興味を持っていることや好きなことを絡めて志望動機を書くのもおすすめです。例えば、アパレル関係ならファッションに興味があること、接客業なら人とコミュニケーションを取るのが好きということを絡めれば、志望動機に深みが出ます。

また、自分の特技や長所がバイトの仕事内容につながるか考えてみましょう。『Excel操作に自信があるため、データ入力の作業に活かしたい』『料理を作るのが得意なため、飲食の仕事に関わりたい』なども、十分な志望動機になります。

自分の都合ばかり書くのはNG

志望動機は応募先で働きたいという気持ちを伝える項目ではあるものの、自分の都合ばかりにならないよう注意しましょう。『時給が高い』『自分が学びたいことが学べる』など自己都合ばかりの内容では、良い印象を与えません。

自分が応募先で働いたとき、企業側にどんなメリットがあるのかを想像してもらうことができれば、採用に一歩近づきます。

例えば『家から近いから働きたい』という理由の場合は、『自宅から近いため通いやすく、継続しやすいと考えたため』など、企業側が前向きに捉えられるような伝え方をしましょう。長く働くことを考えて近い場所を選んでいることが分かれば、採用する側にもメリットがあることが伝わります。

自己アピール欄も活用しよう

面接を受ける3人の女性

(出典) photo-ac.com

志望動機だけでは、自分のアピールポイントが伝えきれないかもしれません。志望動機を補足する項目としては、自己アピール欄を活用するのがおすすめです。

具体的なエピソードを盛り込む

自己アピール欄では、ただ『○○が得意』と書くだけでなく、具体的なエピソードを盛り込むことがポイントです。

例えば、『Excelの操作が得意』という自己申告だけでは、実際にどこまで操作できるのかが伝わりません。『前職ではExcelを使ったデータ入力やグラフ作成、分析の仕事を任されており、毎月販売実績のレポートを作成しておりました。』など、具体的なスキルが伝わるように書きましょう。

自分のアピールポイントと根拠となるエピソードを組み合わせることで、採用後のイメージがつきやすくなります。

だらだら長文にならないよう注意

伝えたいことがありすぎると、つい長文になってしまうかもしれません。しかし長文は読む側に負担を掛ける上、言いたいことが伝わりにくくなってしまいます。自分が一番伝えたいことは何かポイントを絞って整理し、できるだけ簡潔にまとめるよう心掛けましょう。

文章が短すぎて余白がありすぎるのも問題ですが、小さい文字でぎっちり書いてしまうのもNGです。100~200文字程度を目安に、自己アピール欄の大きさに合わせて読みやすいサイズの字で書きましょう。

履歴書に貼る写真は?

写真館で写真を撮られている男性

(出典) photo-ac.com

貼付する写真にも基本的なルールがあります。履歴書に貼る写真で気を付けたいポイントを解説しましょう。

基本的には私服でもOK

就職活動ではスーツで写真を撮りますが、バイトの場合は私服でも問題ありません。しかし、バイト先がスーツ着用の場合は、スーツで写真を撮りましょう。

また私服OKだからといって、どんな服装でもよいわけではありません。あくまでもビジネス用の写真であることを念頭に置いて、柄物や派手な色合いの洋服は避け、シンプルな服装で撮るのがマナーです。

できれば襟付きのシャツやブラウスを着用し、カジュアルになりすぎないように気を付けましょう。色は落ち着きのある白や薄いブルーなどがおすすめです。服装以外のヘアスタイルやメイクも清潔感を意識するのがポイントです。

写真の使い回しはしないこと

履歴書の写真の使い回しはNGです。バイトに応募したときの履歴書は、不採用になると返却される場合があります。写真代を考えると、次の応募先の履歴書に写真を貼り替えたくなるかもしれません。

しかし、どれだけきれいに剥がしたつもりでも角が折れてしまったり、不自然なしわが入ってしまう可能性があります。写真の使い回しが応募先に気付かれては、悪い印象を与えてしまうかもしれません。必ず応募先ごとに新しい写真を使用しましょう。

自信が持てる履歴書を書き上げよう

履歴書と記入しようとする手

(出典) photo-ac.com

履歴書は学歴や職歴だけでなく、志望動機や自己アピールなどさまざまな項目を記載します。書く内容によっては、採用担当者からの印象が大きく変わるかもしれません。

書き方の基本的なルールを踏まえた上で、自分が働くことへの思いを伝えられるよう、しっかり吟味して履歴書を書き上げましょう。