面接は何分前に到着するのが理想?マナーや受付方法を解説

採用面接には、「早めに行くべき」「早すぎてもダメ」とさまざまな声が聞かれます。採用担当者に好印象を与えるには、何分前に現地に到着するのが望ましいのでしょうか?面接の時間のマナーや受付の方法、理想の時間に到着するためのポイントを紹介します。

面接の会社へは何分前に到着するべき?

外で腕時計を見るスーツ姿の男性

(出典) photo-ac.com

「面接には早めに到着するべき」と分かっていても、具体的な時間に迷うものです。面接を受けに向かうときの理想的なスケジュールを確認しましょう。

面接10~15分前には建物に到着

応募先企業の建物に10〜15分前までに到着すれば、面接会場まで向かう時間を差し引いても余裕があります。身だしなみを整えたり質問内容をシミュレーションしたりでき、落ち着いて面接に臨みやすくなるでしょう。

遅刻は絶対に許されませんが、早く行けばよいというものでもありません。現地に早めに着いてしまった場合でも、そのまま受付に向かうのは控えましょう。面接まで時間がたっぷりあるのなら、どこか落ち着ける場所を探すのがおすすめです。

面接まで10分を切ったら受付に向かう

面接会場に向けて歩き出すのは、面接まで10分を切ってからがおすすめです。このくらいの時間に動き出せば、受付で取り次ぎを依頼してちょうどよい時間となります。

あまりに早く会場に着いてしまうと、担当者はまだ面接の準備中かもしれません。仕事中であれば作業を中断させることとなり、迷惑をかけてしまいます。

もちろん、面接での遅刻は好ましくない事態です。しかし、早すぎるのもマナー違反になると理解しておきましょう。

受付で到着を知らせるときのポイント

座りながらお辞儀をする女性

(出典) photo-ac.com

受付をする時点から、面接は始まっていると心得ましょう。非常識な振る舞いは、そのまま面接評価につながるかもしれません。

受付での到着報告をスマートに行うため、覚えておきたいポイントを紹介します。

受付がいる場合は取り次ぎを依頼

受付担当の人が配置されている場合は、その人に用件を伝えて取り次ぎを依頼します。「おはようございます」「こんにちは」と声をかけ、『来社の目的』『自分の名前』『担当部署や担当者の名前』を伝えます。

具体的には、以下の例文を参考にしましょう。

「おはようございます。本日○○時から採用面接のお約束をしております、□□ □□と申します。恐れ入りますが、人事部の××様にお取り次ぎいただけますでしょうか。」

このとき気を付けたいのは、担当者の名前です。名前を間違えたり、思い出せなかったりするのは、ビジネスシーンでは大きなマイナスとなります。

受付で実際に声をかける前に、担当者の氏名を心の中で復唱しておくと安心です。

内線電話がある会社は自分で連絡

企業によっては人を配置せず、内線電話のみを設置しているところがあります。この場合は自分で受話器を取って、担当者に取り次ぎを依頼しなければなりません。

内線電話には『受話器を上げるとすぐにつながる』タイプと、『自分で内線番号を押す』タイプがあります。内線電話の近くにある説明をきちんと読んでから受話器を取り、次のように伝えましょう。

「おはようございます、本日○○時からの採用面接に伺いました、□□ □□と申します。恐れ入りますが、人事部の××様にお取り次ぎいただけますでしょうか。」

伝える内容は、有人受付がある場合と同じです。ボソボソと話すと聞き取りにくいため『クリアに話すこと』を意識しましょう。

時間通りに到着できない場合の対処法

外で電話をするスーツ姿の男性

(出典) photo-ac.com

面接は、時間よりやや早めに行くのがマナーです。しかし、時間通りに到着できない、あるいは行けなくなってしまった場合は、どのように対処するのが望ましいのでしょうか?それぞれのケースを紹介します。

早すぎた場合は会社の近くで待機

到着が早すぎた場合は、まず会社の場所・入口が間違いないことを確認します。すぐには中に入らず、ビルの近くで待機しましょう。

面接時間まで1時間以上ある場合は、カフェ・喫茶店に腰を落ち着けるのがおすすめです。会社の資料や自分の履歴書を読みこんで、面接のシミュレーションを行うとよいでしょう。

一方、面接時間までの空き時間が30分程度なら、公園やオフィス近くのベンチなどで待機するのが無難です。周辺に何もない場合は遠くへ行かず、人目につかない場所で待ちます。

面接までの時間のつぶし方は人それぞれですが、近くに会社の関係者や社員がいる可能性があります。『大声で電話する』『だらしない格好でくつろぐ』といった見苦しい行動は控えましょう。

遅刻する場合は早めに連絡を

面接時間を1分でも過ぎれば『遅刻』です。「間に合わないかも」と思った時点で電話連絡を入れましょう。メールは、相手がすぐに確認できるとは限らないため、緊急性の高い連絡ではふさわしくありません。

遅刻の連絡をするときは、以下を参考に『遅刻の理由』『遅刻のお詫び』『到着時間の目安』を伝えましょう。

「お忙しいところ恐れ入ります。私、本日○○時から面接のお約束をしております、□□ □□と申します。

体調不良で動けなくなり、乗車予定の電車を逃してしまいました。大変申し訳ございませんが、御社への到着は○○時○○分ごろとなりそうです。このまま面接に伺わせていただいてよろしいでしょうか?」

ポイントは、『確実に到着できる時間』を伝えることです。少しでも遅刻の非を軽くしたいからと、短い時間を申請するのは避けましょう。二重の遅刻となれば、言い訳も難しくなります。

面接に行けなくなった場合はすぐに連絡

当日になって面接に行けなくなった場合も、以下の内容で早急に電話連絡が必要です。

「お忙しいところ恐れ入ります。私、本日○○時から面接のお約束をしております、□□ □□と申します。大変申し訳ございませんが、体調が悪く面接に伺えそうにありません。面接当日に恐縮ですが、日を改めていただくことは可能でしょうか。」

面接の再設定が認められるかどうかは、企業次第です。いずれの場合でも「本日はご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした」と、最後に必ずお詫びの言葉を伝えましょう。

遅刻やキャンセルをすると、採用が不利になる可能性があります。「もうダメだ」と落ち込んだ気分になるかもしれませんが、連絡は必要です。

面接担当者はわざわざ時間を作り、準備を行ってくれています。採用されようがされまいが、お詫びを伝えるのは社会人として当然のマナーです。

ベストな時間に到着するためにするべきこと

顎を触りながら電子機器を見る男性

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面接のときのコンディションを最高の状態にするためには、ほどよく余裕のある時間に到着することが大切です。現地にちょうどよい時間に到着するため、やっておきたいことを紹介します。

現地までのルート・所要時間を確認

必ず詳細を把握しましょう。駅が近くにあっても停車する電車が少なかったり、乗り継ぎがうまくいかなかったりするケースも考えられます。

面接日時決まったら、自宅から面接会場までのルートをできるだけたくさん把握するのがおすすめです。それぞれに現地までの所要時間を割り出せば、どのルートを選択すべきか分かりやすくなります。

また、面接では「今日はここまでどうやって来られたのですか?」と聞かれることも少なくありません。面接会場までのルートを確実に頭に入れておくことは、面接を受ける上でもメリットがあります。

面接の30分前には着くように計算

自宅から現地までのベストルートが分かったら、何時の電車・バスに乗るかを決めます。早すぎる場合は周辺で時間をつぶせますが、遅刻は取り返しがつきません。『面接30分前の到着』を目安に、交通手段を選択しましょう。

最寄り駅やバス停からオフィスが離れている場合は、その分余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心です。

バスなら渋滞、電車なら故障・トラブルによる遅延が発生する可能性があります。30分の余裕を見ていても、「実際に着いたらギリギリだった」となるかもしれません。早めの行動は、『面接に余裕を持って臨むための担保』として必要です。

事前にシミュレーションをしておく

面接日前までに、自宅から面接会場までの行き方を具体的にシミュレーションしましょう。

『徒歩で駅まで○分』『電車の待ち時間で○分』『電車に乗って○分』など、時刻表を見ながらルートを詳細に追っていきます。こうすることで、実際の到着時間を把握しやすくなります。

「遅すぎるかも…」と感じたら、早い時間の電車・バスに変えることを検討しましょう。

また、絶対に採用されたい会社の面接の場合や、当日の不安が大きい人は、事前に下見に行くのもおすすめです。

実際に現地まで足を運んでおけば、乗り間違いや道に迷う心配は少なくなります。面接当日は、不安なく面接に向かえるでしょう。

面接では余裕を持った現地到着を目指そう

肩にカバンをかけ歩くスーツ姿の男性

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採用面接で遅刻は厳禁ですが、早すぎてもよくありません。余裕をもって30分前くらいに現地の最寄り駅やバス停に到着するようにスケジュールを組みましょう。

オフィスが入っている建物には10~15分前に着くようにします。実際に受付をするのは、相手の都合も考慮して面接の10分前くらいが理想です。

万が一、早く着きすぎてしまった場合は、建物に入らずに周辺で時間が来るのを待ちましょう。面接時間まで10分を切れば、受付に向かって構いません。

採用面接では、内容はもちろん、社会人としての振る舞いやマナーもチェックされます。会社の建物の前に立った時点から面接が始まっていると考えて、マナーに則った行動を心掛けましょう。