職務内容を職務経歴書に書くコツ!注意点と職種別の例もチェック

職務経歴書は、転職活動において重要な書類です。職務経歴書を作る際、職務内容の書き方に困っていませんか?職務内容の書き方や、職種別の例文を紹介します。転職活動中で、職務経歴書の書き方がわからない人は、ぜひ参考にしましょう。

職務内容とは?

履歴書を差し出す女性

(出典) photo-ac.com

職務内容を記載する前に、職務内容の意味を理解しましょう。職務内容の定義や、業務内容との違いを解説します。

個人が取り組んでいる仕事・役割

職務内容とは、個人が行っている仕事を指します。例えば、営業といっても、会社や個人によって担当する業務はさまざまです。外回りをして足で稼ぐ営業もあれば、問い合わせがあった見込み客に対し営業を行うインバウンドセールスをしている人もいるでしょう。

同じ部署でも、個人によって担当業務は変わります。そのため、職務経歴書には職務内容を書くことで、採用担当にこれまで自分が行ってきた仕事を説明できるでしょう。

職務内容と業務内容の違い

職務内容と業務内容を同じものと思っている人もいるかもしれませんが、厳密には違います。職務内容が個人が担当する仕事を表す一方で、業務内容は部署単位での仕事内容を指します。

それぞれの部署には、どの従業員も行う基本的な業務が設定されています。基本的な業務については、個人が行う場合でも職務内容ではなく、業務内容と呼ぶことに注意しましょう。

業務内容だけでは、個人が実際にどのような仕事をしているのかを特定できません。そのため、職務経歴書には、業務内容ではなく職務内容を書く必要があります。

職務経歴書に職務内容を書く準備

ペンが挟まれた手帳

(出典) photo-ac.com

職務内容の意味がわかったら、職務経歴書を作る準備をしましょう。魅力的な職務内容を書くには、準備が必要です。職務内容を実際に書く前に行うべき準備を解説します。

今までの実績・キャリアを振り返る

魅力的な職務経歴書を作るためには、材料が必要です。まずは、過去から現在に向かってこれまで担当してきた職務を棚卸ししましょう。棚卸しをする際は、下記の情報を洗い出すのがおすすめです。

  • 所属していた会社
  • 部署や役職・チーム体制
  • 職務内容
  • 実績

時系列順に思い出せない場合は、思いつく順に書いても問題はありません。ざっと全ての情報を洗いだせたら、時系列順に整理していきます。

応募先の企業との接点を考える

これまでにやってきたことを、ただ羅列するだけでは不十分です。どれだけすばらしい経歴を持っていても、それが企業に響くものでなければ意味がないためです。職務内容を整理できたら、次は応募先企業が求める人物像を把握しましょう。

書類選考においては、採用担当に「会って話を聞いてみたい」と思ってもらうことが重要です。そのため、企業の求める人物像と重なる部分は、強調して書きましょう。

たとえこれまでの経歴と応募するポジションの業務内容があまりマッチしていなくても、異なる職務経験から生かせそうなものがあれば、積極的に書くのがおすすめです。

以上のことから、職務経歴書は企業ごとに微調整する必要があります。

職務内容を書く際のポイント

職務経歴書と履歴書

(出典) photo-ac.com

職務経歴書では、文字で自分をアピールしなければなりません。自分を十分にアピールするために、気をつけるべきポイントを3つ解説します。

職務内容の基本構成を把握する

職務内容の決まった書き方はないものの、おおよそ下記の構成でまとめるとわかりやすいでしょう。

  • 役職や役割
  • 具体的な職務内容
  • 成果や実績

まずはどのような立場や環境で仕事を行っていたかを簡潔に説明し、具体的な職務内容を記載します。そのあと、仕事を通じてどのような成果や実績を上げたかを説明することで、情報が頭に入っていきやすくなります。

ポイントは、職務内容をできるだけ具体的に記載することです。例えば、営業なら営業スタイルや社内でもどのレベルの実績を上げていたか、実績を上げるために工夫したことなどを書くと良いでしょう。

読みやすさや具体的な数値が重要

どれだけ内容が魅力的でも、読みにくければ効果は半減してしまいます。そのため、相手が読みやすいように、配慮することが大切です。

読みやすい文章にするためには、箇条書を使ったり、具体的な数値を用いたりすると効果的です。長い文章が続くよりも、箇条書で羅列する方が要点が頭に入りやすくなります。

また、特に営業の場合は数字を提示することでインパクトを出せます。売上高だけでなく、社内の何人中何位だったのか、目標達成率は何%だったのかまで記載すると、相手はよりイメージしやすいでしょう。数字を用いることは、自分と相手で共通の認識を持つことにも役立ちます。

専門用語に気を付ける

特にこれまで経験した職種とは違う仕事にチャレンジする場合などは、専門用語に気を配る必要があります。今まで当たり前のように使っていた言葉が、特定の業界だけで使われる用語であることはよくあります。

相手が理解できない専門用語が多発する職務経歴書は、親切とはいえません。職務経歴書は、誰でも理解できる言葉で書く必要があります。

職種別で見る職務内容の例文

パソコンを見ながらノートにメモを取る女性

(出典) photo-ac.com

ここまでの内容を参考に、職種別の職務内容の例文を紹介します。職務内容の書き方の具体的なイメージをつかみましょう。

【事務職】職務内容

事務職の職務内容は、下記のようなイメージで書くと良いでしょう。

  • 電話及びメールでの問合せ対応(○件/日)
  • 来客対応(会議室への案内、お茶出し)
  • 書類のコピーや整理
  • 研修資料の作成
  • 売上げ情報の入力と集計

事務職では、PCスキルをアピールすると効果的です。上記に加えて、どのようなソフトを使っていたか、どのような機能を使えるかを書くとよりイメージが湧きます。例えば、Excelを使える場合はどの関数を使えるか、グラフの作成可否まで書くと良いでしょう。資格や免許を取得していたら、併せて記載するのがおすすめです。

【営業職】職務内容

営業職の職務内容の一例は、以下の通りです。以下はIT営業の職務内容の例です。

  • 金融機関向けの業務システムの新規開拓
  • 金融業界の法人向けにメールやSNSを使った営業
  • 顧客の課題ヒアリングから、契約後のフォロー

営業職の場合、商材や業界に関する知識をアピールすると効果的でしょう。商材の種類によって成約の難易度が変わるため、できるだけ具体的に記載することがポイントです。

【飲食業】職務内容

飲食業の職務内容は、下記のような項目を具体的に書きましょう。

  • ホールでの接客業務
  • キッチン業務
  • 売上げ管理
  • 発注業務
  • 新人教育
  • イベントの企画

飲食業の場合、おもてなし精神をアピールすることが重要です。例えば、ホールでは顧客の呼びかけにすぐに応えられるように、常にホールに出て店内を巡回していたなどのエピソードがあれば、積極的に盛り込みましょう。

また、売上げアップのためにイベントを企画したり、施策を提案したりなど企画力をアピールすると、課題解決力や企画力をアピールできます。

応募先が求める人物像を意識した職務経歴書を

職務経歴書

(出典) photo-ac.com

職務内容とは個人で担当していた業務のことであり、部署単位での業務を指す業務内容とは異なる言葉です。職務経歴書に記載するときは、できるだけ具体的に記載し、相手がイメージしやすいように配慮することが重要です。

また、職務経歴書は使い回すのではなく、企業ごとに内容をカスタマイズする必要があります。企業によって求める人物像が異なるため、アピールしなければならない内容も変わるためです。

この記事を参考に、魅力的な職務経歴書を作りましょう。