履歴書はボールペンで書いてもいいの?適した種類や注意点を紹介

履歴書を手書きする場合、手元にあるボールペンを使ってもよいのか迷うことはありませんか。深く考えずに書き始めてしまうと、きれいな仕上がりになりません。ボールペン選びの基本や、書きやすいものを見極めるポイントを紹介します。

履歴書に適したボールペンの太さ

履歴書と封筒とペン

(出典) photo-ac.com

ボールペンは履歴書の作成に適した筆記具ですが、太さ選びを間違うと見づらい文字になってしまいます。どんな太さを選べばよいのかチェックしましょう。

0.5mmは細かい字も書きやすい

0.5mmのボールペンは、ビジネスシーンで一般的に使われています。汎用性が高い太さなので、どの家庭にも1本はあるでしょう。

適度な太さの文字を書け、狭いスペースにも細かい字を書きやすい太さです。文字と文字の間に適度な隙間が空くので、「視認性の高さ」も期待できます。見栄えよく、きれいに書きたい人におすすめです。

0.5mmよりも細いものは、より細かい文字を書きたいときに向いていますが、履歴書に使用すると弱々しい印象を与える心配があります。手帳やメモ帳などに、たくさんの細かい文字を書き込みたいときは0.3mm以下を使うとよいでしょう。

0.7mmで力強くアピール

0.7mmは0.5mmを一回り太くした文字を書け、「力強さや自信をアピールできる太さ」です。0.5mmと同じく、一般的に使用されています。

1.0mm以上の極太ボールペンになると、住所や学歴などの細かい部分は文字と文字の隙間が詰まって読みづらくなってしまうでしょう。履歴書に情報を記載する際には、0.7mm程度までの太さが使い勝手がよいといえます。

氏名のようにスペースに余裕があり強調したい部分は0.7mm、細かい文字を多く記載する必要があるスペースには0.5mmというように使い分け、より見やすくなるように工夫してもOKです。

履歴書にピッタリなインクの種類

ボールペンで線を引く

(出典) photo-ac.com

一口にボールペンといっても、さまざまな種類があります。太さだけでなくインクの種類も考えて選ぶことが大事です。履歴書に適したインクの種類を見ていきましょう。

水性インクはにじみに弱い

水性インクはインクが粘りにくく、さらっとした書き味が特徴ですが、履歴書を書く際は避けた方が無難です。

原料に水を使用しているので、雨や水分に触れるとインクが溶けてにじんでしまう場合があります。文字がにじむと見栄えが悪くなるだけでなく視認性が低くなり、よい印象を与えません。

履歴書に書いた文字がいつのまにかにじんでいる場合、汗をかいた皮膚が紙に触れたりこすれたりしている可能性があります。

飲み物をこぼしたり雨水に触れたりして履歴書がぬれる可能性はゼロではありません。水性インクのボールペンは避けた方がよいでしょう。

ゲルインクや油性インクがおすすめ

ゲルインクは、油性インクと水性インクの両方の優れた部分を取り入れたインクで、にじみにくく書き味がよいのが特徴です。

油性インクはにじみの心配がなく、書いた文字が乾燥しやすい特徴を持ちます。ただし、インクが粘りやすく文字がかすれてしまう場合があるので、購入前に「試し書き」をして、滑らかに書けるものを選ぶのがおすすめです。

ボールペンにどんなインクが使用されているかは、ラベルを見て確認しましょう。

色は黒がベター

履歴書に使うボールペンの色は、読みやすさを考慮し純粋な黒を選びましょう。ボールペンにはさまざまな色があり、黒に近い青や紫などの色も販売されていますが、企業に提出する正式な文書には黒を使うのが無難です。

私的なメモや手紙には何色を使っても構いませんが、ビジネス文書に黒以外を使うと違和感を持つ人もいるでしょう。

同じ黒でもインクの種類によって見え方が違う場合があるので、濃くはっきりと見えるものを選ぶのがおすすめです。

ボールペンで履歴書を書く際の注意点

ボールペンで記入する手元

(出典) photo-ac.com

履歴書をボールペンで手書きしていると、不便さを感じる場合があります。ボールペンで履歴書を書く際に、やってしまいがちな注意点を見ていきましょう。

消せるボールペンは使わない

ボールペンの中には、専用の消しゴムを使って消せるタイプもあります。間違えたときに修正できて便利ですが、履歴書には使わないようにしましょう。

消せる筆記具で書いた書類は簡単に偽造や改ざんができてしまい、信頼性に劣ります。正式な文書には、通常の消えないインクを使って書くのが基本です。

消せるボールペンは「摩擦熱」で消える仕組みになっており、消そうと思わなくても何かの拍子に消えてしまうかもしれません。消えるボールペンを使用して履歴書を書いて提出すると、常識を疑われるでしょう。

修正ペンやテープはNG

履歴書を書いていると、誤字脱字をしてしまうことが少なくありません。人によっては、何度も書き直さなければならなくなります。

何度も失敗すると修正ペンやテープなどを使いたくなりますが、最初から書き直しましょう。

修正ペンやテープで消した部分は、消せる筆記具を使ったときと同様に、後から偽造や改ざんがされたものかどうか判断できなくなってしまい、「正式な文書としての信頼度」が下がります。

履歴書はきれいに字が書けるボールペンで

ボールペンで履歴書に記入する

(出典) photo-ac.com

履歴書の見栄えは、ボールペンの選び方1つで変わります。文字がにじんでいたり潰れていたりと、読みにくいものを提出すると印象がよくありません。

履歴書には書きやすく、はっきりとした濃い線を書ける0.5〜0.7mmの太さのボールペンを使用しましょう。太すぎても細すぎても、見栄えよく書けません。

インクの種類は、水分に強い油性やゲルインクを選びます。メーカーによってインクの発色や書き味などが違うので、できれば試し書きをしてベストなものを探しましょう。

井上真里
【監修者】All About キャリアカウンセラー/起業・経営ガイド井上真里

採用コンサルタントおよび現役人事。慶応大学卒業後、東証一部上場企業2社で人事を担当。20代で独立し企業の採用コンサルティングを行う傍ら、個人の面接指導やキャリアコンサルティングに従事。書籍、雑誌、テレビなどメディアに出演。現在はキャリアコンサルタントおよび企業の人事責任者として、個人側・企業側双方の立場から、心も経済的にも豊かなキャリアを描くための支援を行う。
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著書:
就活女子のための 就活迷宮から抜け出すトビラ (TAC出版)