履歴書に退職予定を書くべき?押さえておきたいポイントをチェック

転職活動中、履歴書に退職予定日を書くべきか悩む場合があります。書いた方がよいケースとそうでないケースがあるので、ポイントをしっかりと押さえた上で書くようにしましょう。書き方のポイントや記入例などを紹介します。

履歴書に退職予定日を書くのはどんなとき?

履歴書を記入する

(出典) photo-ac.com

履歴書に退職予定日を書いた方がよいのか迷うことがあります。どんなときに退職予定日を書くべきなのか見ていきましょう。

通常は「現在に至る」と書く

採用担当者は、応募者が現在どのような状況にあるのかを確認したいと思っています。在職中に転職活動をする場合、職歴の最後に現職の情報を記載しましょう。

退職前から転職活動を始める人は、珍しくありません。まだ退職していない状態なら、履歴書の職歴欄に「現在に至る」と書いて、現状を分かりやすく表します。

会社と退職の話が進んでいる状況で転職活動をする人もいれば、転職先が決まってから周囲に伝える人もおり、応募者によって状況はさまざまです。

退職予定日が判明していない状態で転職活動をしている場合、無理に書く必要はありません。

退職予定や契約満了日が差し迫っているとき

退職後に間を置かず、転職先で働き始めたいと思っている人もいるでしょう。退職までの期日が迫っている事実を履歴書に記載することで、転職先に「早く働きたがっている」という印象を与えられ、入社への意欲が高い人として見てもらえます。

契約社員や派遣社員は正社員とは違い、前もって就業期間を決めて契約するので、採用担当者は契約期間がいつ終了するのかを確認したいと思うのが一般的です。

契約満了日が迫った状態で契約更新をせずに退職する予定なら、契約満了日を書いておいた方が分かりやすいといえます。

人材を急募している企業に応募するとき

人材を急募している企業に応募する際は、退職予定日を記載した方が有利に働く場合があります。

人手不足や急激に仕事量が増えたなどの事情で、できるだけ早く働き始められる人を求めている企業は、「すぐにでも新しい人材が欲しい」と思うものです。

早く人員を補充したい企業にとって、現職を辞めるまでに何カ月もかかる人よりも、退職予定日がはっきりとしている人の方が魅力的に映ります。

退職予定日の書き方

手帳を確認している男性

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履歴書に記載する内容は、客観的に見たときに分かりやすく書くことが大事です。退職予定日の書き方をチェックしましょう。

退職予定日が確定してから書く

退職予定日がはっきりしたら、職歴の最後の行に「現在に至る(○年○月○日 退職予定)」と書き、下の行の右端に「以上」と書きます。

会社に退職の意思を伝えており、退職に向けての準備が着々と進んでいる状況になってから書きましょう。自分の中だけで「来月中に退職しよう」と決めている場合は、まだ退職予定日が確定しているとはいえません。

自分1人で決めた退職予定日は、引き継ぎなどの関係で大きくずれ込む可能性があるので、退職予定日が決定してから書くようにしましょう。

有給消化中も在職期間に含まれる

退職予定日は、必ずしも最後に出社する予定の日を指すものではありません。「有給消化中でも在職中」である点を忘れないようにしましょう。

有給休暇は会社に在籍している状態で発生するので、全ての有給消化を終えてから退職日を迎えます。退職前にまとめて有給を消化する場合は、勘違いしやすいので注意しましょう。

また、有給消化中に転職先で働き始めたいと思う人もいるかもしれませんが、二重就労となってしまうので、双方の会社の許可が必要です。

出社可能日や連絡可能時間の書き方

在職中に転職活動をする場合、応募者と転職先の採用担当者の間で連絡が取りづらくなります。連絡を取りやすくするために、履歴書の「本人希望欄」に連絡が取れない時間帯や連絡先を書いておくと親切です。

留守電にメッセージを残してもらうかメールを利用するなどして、折り返し連絡をする旨も書き添えると丁寧な印象を与えられるでしょう。

出社可能日も書いておくと、転職先は内定後の段取りがしやすくなります。履歴書に出社可能日を書く欄が設けられていない場合は、本人希望欄に書きましょう。

【例】

就業中のため、平日の9時~18時は電話に出られません。留守番電話やメールを確認後、折り返しご連絡いたします。また、引き継ぎがあるため、出社可能日は○月○日以降を希望いたします。

退職予定日を書かない方がよい場合も

考えるスーツの男性

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よかれと思って退職予定日を書いたのに、逆効果になってしまう場合もあります。退職予定日を書かない方がよい場合を見ていきましょう。

退職の見通しが立たないとき

退職の見通しが立っていないのであれば、退職予定日を書くのはやめましょう。退職するか迷っている段階で書くと、現職への未練が生じた際に後悔します。

転職先から内定が出たとしても辞退できますが、退職予定日を伝えてしまった後では、退職予定日が書かれているから安心だと思って内定を出した応募先を、裏切る形になってしまうでしょう。

退職の見通しが立たない状態で「来月中には退職できるだろう」と安易に判断すると、予定が大きくずれてしまった場合に迷惑をかける結果になります。

採用担当者から質問を受けた際に、就業規則で決められている退職に関する項目から目算した予定日や、有給消化や引き継ぎを考慮した「おおまかな退職日」を伝えられるように準備しておくだけで十分です。

現在の状況を分かりやすく伝えよう

スーツと履歴書

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退職予定日が判明している場合は履歴書に書いておくと、現在の状況を分かりやすく伝えられます。決まっていないのであれば書きようがないので、職歴欄の最後に「現在に至る」と書きましょう。

退職見込みの状態ではなく、退職の目処が立ってから具体的な日付を書くことがポイントです。本人希望欄を利用し、連絡の取り方や出社可能日も書き添えると丁寧な印象を与えられます。

採用担当者にとって分かりやすい表現になるように、意識しながら書くことを忘れないようにしましょう。