仕事を探すとき、やりがいを重視する人は多いでしょう。給与や待遇だけで仕事を選ぶと、長続きしない原因になります。どうすればやりがいのある仕事が見つかるのか分からない人は、見つけ方やおすすめの仕事をチェックしましょう。
やりがいのある仕事の特徴
やりがいのある仕事をしたことがない人は、そもそも何を基準に判断すればよいのか分からなくなる場合があります。やりがいのある仕事の特徴を見ていきましょう。
楽しさを感じられる
やりがいとは、充実感や手応えを感じることができたときに生まれる感情です。やりがいのある仕事であれば、たとえ大変な部分があったとしても、「楽しい」と感じられるものです。
人によって何にやりがいを感じるかは異なりますが、仕事がつまらないと感じていると充実感や手応えは感じられません。
何に楽しさを感じるかも人によってさまざまで、知識欲が満たされると楽しさを感じる人もいますし、興味がある分野に携わっているだけで楽しいと思える人もいます。
楽しんで取り組める仕事は集中しやすいので、パフォーマンスが向上し結果を出しやすいことも特徴です。
モチベーションを保てる
やりがいのある仕事であれば、モチベーションを維持しやすくなります。モチベーションとは「動機づけ」「目的意識」のことで、仕事を成し遂げる上で欠かせないやる気や意欲につながります。
やる気がない状態では目標の達成が困難になり、やりがいを感じにくくなります。そもそもやる気が出ない仕事に対し、やりがいを感じる人はほとんどいません。
もし、現在の仕事にやる気を持って取り組めているのなら、やりがいのある仕事に就けていると考えてよいでしょう。
仕事でやりがいを感じるのはどんなとき?
職種が異なっても、やりがいを感じる瞬間には共通点があります。どんなときにやりがいを感じる人が多いのか見ていきましょう。
感謝されたとき
仕事を通して、誰かに感謝されると大きなやりがいを感じる人は少なくありません。人から感謝されたり褒められたりすると、自分は人や社会の役に立っていると実感でき、やりがいを感じます。
人は「自分の働きを評価してもらっている」と思えたときに、頑張りが報われたと感じるのです。
お礼の言葉を言われなかったとしても、仕事を通じて顧客・同僚・上司など周囲の人が喜んでくれると、「仕事をしていてよかった」という気持ちになります。
自分の仕事が何の役にも立っていないと思うと、どんな人でもやる気を失うでしょう。頑張って仕事に取り組んだのに「こんな仕事は誰でもできる」と言われたら、やりがいがないと感じる人が大半です。
成長できたと感じたとき
仕事をしていて以前よりも成長できたと感じたときに、やりがいを感じる人も多いでしょう。成長は精神的なものと、能力的なものの2つに分けられます。
精神的な成長は「粘り強くなった」「つらくても表に出さないようになった」などが該当します。一方、能力的な成長は「ソフトの応用的な使い方ができるようになった」「話術が向上した」などです。
簡単なことだけを続けていると成長がないので飽きてしまい、充実感を得られなくなります。
自分を成長させるためには、あえて難しいことに取り組む時期も必要です。しかし、あまりにも実力に合っていない仕事を与えられたときは、目標を達成しづらく成長を感じられません。
やりがいを感じるためには、段階的に難易度を高くしていくことが重要です。
数字で成長を実感できる仕事の例
仕事の結果や成長を数字で確認できる仕事は、やりがいを感じやすいといえます。どんな仕事があるのか見ていきましょう。
成果が収入に直結「不動産営業」
不動産営業の仕事は、契約が成立したときに発生する不動産仲介手数料の一部が、給与に還元される仕組みになっています。成果を出せば出すほど収入がアップするので、やりがいを感じやすいでしょう。
営業能力が高い人であれば、同世代の人よりも多くの収入を手にできます。契約数や給与などの数字が増えるほど、自身の成長を実感できるはずです。
住居やテナントの契約は、顧客の人生に関わってくる重大な決断なので、決まったときの達成感も大きいといえます。お金をもらえること以上に、その人の人生に前向きに関われたことにやりがいを感じる人もいるでしょう。
センスを磨いて売上アップ「アパレル販売員」
歩合制のアパレル販売員も、売れば売るほど高い給与をもらえる仕事です。自分の頑張りが数字になって反映されるところに、やりがいを感じられます。
来店した顧客の好みに合わせて商品を提案し購入してもらうので、顧客との距離が近く、感謝や喜びをすぐそばで味わえるところも魅力です。
また、商品を売るためにセンスを磨けば、成長する喜びも感じられます。顧客から「着こなしがすてきですね」といった褒め言葉をもらったときにもやりがいを感じやすく、よりセンスを磨く努力をするようになるはずです。
自分の好きなブランド・商品を扱っている店舗に勤めると、より興味を持って取り組むことができ、楽しさや充実感がアップします。
チーム全体で達成感を得られる仕事の例
チームで仕事に取り組む職業は、自分1人では成し遂げられない大きな仕事に関われるところが魅力です。チームで大きな達成感を味わえる仕事をチェックしましょう。
顧客の課題を解決「システムエンジニア」
システムエンジニアは顧客の要望を聞き出し、システム開発を行います。顧客の問題解決に携わり、結果を出せば感謝されるのでやりがいを感じやすい仕事です。
仕事をやり遂げたときの喜びを、チームで分かち合えるところも魅力です。1つのシステムを開発するには、プロジェクトチームを結成してシステムエンジニアがリーダー的な役割を負います。
受注後は進捗を確認しつつ、コミュニケーションを取りながら、メンバーのモチベーションを高めるなどの工夫が必要です。チームワークを発揮しなければうまくいかないだけに、仕事がうまくいったときの喜びは大きいといえます。
結婚式を成功に導く「ウエディングプランナー」
ウエディングプランナーは新郎新婦の要望を聞いて、理想的な結婚式・披露宴をサポートする仕事です。新郎新婦だけでなく、ゲストも楽しく過ごせるように、さまざまな仕事をこなしながらサポートします。
これまでの経験・知識を生かして提案やアドバイスを行い、会場スタッフ・ドレスコーディネーター・司会者・フラワーコーディネーターなど、さまざまな人々と連携して結婚式を成功に導かなければなりません。
不測の事態が起こることもあり簡単な仕事ではありませんが、顧客の人生の幸福な場面に深く関われることに大きなやりがいを感じる人が多く、人に尽くすことが好きな人におすすめの職業です。
企業を裏で支え、必要とされる仕事の例
周囲の人々から必要とされる仕事は、自分が表立って活躍するものばかりとは限りません。陰からサポートすることで感謝される仕事の例を見ていきましょう。
経営の最前線で成長できる「秘書」
秘書は、企業のトップや経営陣のサポートが仕事です。担当する上司がスムーズに働けるように、スケジュール管理・来客対応・事務作業などを行います。
自分のサポートで上司の仕事がうまくいったときや、上司と信頼関係を築けたときにやりがいを感じます。仕事を通じて、ビジネスマナーや事務のスキルが身に付くだけでなく、コミュニケーション能力が向上するでしょう。
一般的な仕事ではなかなか出会うことのないトップクラスの人とじかに接し、問題への対応の仕方や仕事への向き合い方などを間近で観察できるところも魅力です。
社員の働きやすさをサポート「総務事務」
総務事務は社員が働きやすいように、一般事務だけでなく、オフィスや社員の管理なども担当します。ほかの部署では扱わない、事業を行う上でなくてはならない業務の全てを担当する仕事です。
一見地味に感じられるかもしれませんが、責任が重くやりがいのある仕事だといえます。企業の規模が大きい場合は分業化されますが、小さな企業ではほかの部署をバックアップするために、幅広い業務を引き受けなければなりません。
さまざまな部署とコミュニケーションを取り、ほかの部署がそれぞれの仕事に集中できる環境を整えます。企業全体の成長に貢献できるところに、やりがいを見いだす人が少なくありません。
やりがいのある仕事の見つけ方
漠然とやりがいのある仕事を探そうとしても、なかなかうまくはいきません。やりがいのある仕事の見つけ方を見ていきましょう。
興味を持って取り組めるものを突き詰める
人と話すのが好きな人もいれば、1人でいるのが好きな人もおり、何を好ましいと感じるかは人それぞれです。
「興味を持てる分野や、楽しさを感じられるものは何か」を突き詰めて考えると、どんな仕事にやりがいを感じられるのかが見えてくるので、好きなことがはっきりしている人はやりがいのある仕事を見つけやすいといえます。
人は興味がないことをやらなければいけないとき、苦痛を感じるものです。苦手を克服することも大事ですが、興味を持てる部分がゼロでは続けること自体が難しくなってしまいます。
興味があるもの・好きなものが何か分からない人は、何をしているときに楽しさを感じるかを紙に書き出し、仕事と関連がありそうなものをピックアップしてみましょう。
自分の強みを十分に生かせる仕事を探す
好きなことだけでなく、得意なことを軸に仕事を探す方法もおすすめです。自分の強みを生かせる仕事なら成長を感じやすく、目標を達成しやすいでしょう。
強みに合う企業に就職できれば、早期退職する可能性は低くなります。企業研究が足りないと相性が悪い企業にアピールすることになるので、注意しましょう。
どんな仕事があるのかを徹底的に調べ、興味を持てる職種が見つかったら、自分の強みを生かせないか検討する方法もおすすめです。
どんなに仕事内容が面白そうでも、企業が重視するものと自分の価値観が一致しないと、やりがいを感じられない原因になります。
働いている人の意見をチェックする
求人情報を見ているだけでは、仕事内容や企業に対する理解不足が起きやすいでしょう。実際に働いている人の意見をチェックすると、仕事内容をより具体的にイメージでき、やりがいのある仕事を探すのに役立ちます。
気になる求人情報を見つけたら、その企業に関する情報を徹底的に調べてみましょう。企業のホームページやSNSなどをチェックし、働いている人のリアルな意見を探ると、さまざまなやりがいがあると気付く場合があります。
同じ職種でも、企業によってどんなことに価値観を見いだしているのか、異なる場合が少なくありません。やりがいを感じている社員が多い企業は活気があり、前向きな気持ちで仕事に取り組めるでしょう。
やりがいのある仕事を見つけて充実の日々を
やりがいのある仕事が何か分からない人は、自分が興味を持てるもの・好きなものは何なのかを掘り下げて考えましょう。どんなときに喜びを感じられるかも併せて考えてみると、やりがいのある仕事を見つけられます。
自分の興味の方向や強みと、あまりにもかけ離れた仕事を選んでしまうと、仕事をつまらなく感じたり、やりがいを感じられなかったりする原因になるので注意しましょう。
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