ハローワークの利用を考えているなら、何を相談できるのか知っておくのがおすすめです。ハローワークでできることを理解すれば、転職活動を有利に進められるでしょう。ハローワークで相談できる内容や、求人の特徴について解説します。
この記事のポイント
- ハローワークで相談できること
- 「転職・就業に関するサポート」「職業訓練の申込み」「失業保険の手続き」などがあります。
- 相談できる時間帯・曜日
- 原則として平日の8時30分~17時15分です。地域によっては土曜日も営業しているケースや、営業時間を延長している施設もあります。
- ハローワークの利用が向いている人
- 「地元で仕事を探している」に向いています。学歴や経験を問わない求人が多い点も魅力でしょう。
ハローワークで相談できること
ハローワークでは、具体的にどのようなことを相談できるのでしょうか。まずはハローワークで相談が可能な内容について解説します。
転職・就業に関するサポート
ハローワークでは、求人探しをサポートしてもらうことが可能です。数多くの求人情報から自分で検索するだけでなく、自分にマッチした求人を窓口で相談員と一緒に探せます。仕事を探す方法が分からない人におすすめです。
応募書類の作成を指導してもらえる点も特徴です。自分の履歴書や職務経歴書が正しく書けているか、相談員に添削もしてもらえます。長所や強みを知りたい場合には、自己分析サポートも役立つでしょう。
面接に不安がある人は、面接対策についても相談できます。相談員が面接官役となる模擬面接を実施してくれるため、本番さながらの雰囲気で面接の練習を行うことが可能です。
職業訓練の申込み
ハローワークでは、職業訓練への申込みができます。職業訓練とは、仕事に必要な知識やスキルを習得できる訓練です。基本的には無料で受けられます。
転職を検討している人の中には、企業にアピールできるスキルがない人や、未経験の分野に挑戦したい人もいるでしょう。そのような人におすすめなのが職業訓練です。
パソコンの基本的なスキルを学べるものから、各分野の高度な専門スキルを習得できるものまで、幅広い訓練内容が用意されています。条件を満たせば、失業保険をもらいながら訓練を受けることも可能です。
失業保険の手続き
会社を辞めてから転職先を探す場合、一定の条件を満たせば失業保険をもらえます。失業保険の手続きは、ハローワークで行わなければなりません。
雇用保険の被保険者期間が通算12カ月以上ある人で、再就職する意思がある人なら、基本的には失業保険をもらえます。失業保険の支給を受けている間は、ハローワークでの求職活動が必要です。
窓口で就職の相談をしたり、気になる企業に応募したりすれば、求職活動の証明になります。ただし、自己都合退職の場合は給付制限期間が設けられているため、受給開始まで2~3カ月待たなければなりません。
相談できる時間帯・曜日は?
転職についてハローワークの窓口で相談したい場合は、営業日や営業時間を確認しておきましょう。簡単な問い合わせなら電話でも可能です。
基本は平日8時30分~17時15分
ハローワークは国が運営している機関であり、基本的には市役所や県庁など他の行政機関と同じ時間帯に利用できます。営業時間は、原則として平日の8時30分~17時15分です。
営業時間内であれば全てのサービスを利用できますが、相談内容によっては受付終了時間を早めているケースがあります。例えば、失業保険の手続きが16時までとなっている場合は、16時以降に行っても手続きできません。
職業紹介について相談したい場合、8時30分~9時と17時以降の時間帯は、ハローワークから企業への連絡がつながりにくくなります。9時~17時の時間帯に相談するのがおすすめです。
土曜日に利用できるところも
ハローワークの定休日は土日祝日ですが、地域によっては土曜日も営業しているケースがあります。土曜日の営業時間は10時~17時となっている場合がほとんどです。土曜日でも平日と同様の相談を行えるでしょう。
営業時間を18時~19時まで延長している施設もあります。土曜営業や夜間営業を行っているハローワークなら、平日の昼間に仕事で忙しい人も行きやすいはずです。
全国のハローワークの営業日や営業時間は、厚生労働省のサイトで調べられます。自分の住んでいる地域のハローワークを調べ、行きやすい施設を探してみましょう。
簡単な問い合わせなら電話相談もOK
最寄りのハローワークに行くのにかなりの時間がかかる場合や、そもそもハローワークまで行くのが面倒な場合は、電話で相談するのも1つの方法です。
ただし、電話で相談できる内容は限られており、手続き方法の確認や紹介状発行の依頼など簡単な問い合わせしか行えません。相談内容によっては来所を求められるでしょう。
ハローワークによっては、電話でのやりとりを求職活動の実績にカウントできるケースもありますが、基本的に求人の問い合わせは認められません。電話相談について詳しく知りたい場合は、居住地を管轄するハローワークに聞いてみましょう。
職業相談・求人に応募する流れ
ハローワークで職業相談や応募を行う際の手続きについて解説します。登録から求人に応募するまでの大まかな流れを確認しましょう。
登録しハローワークカードを発行
ハローワークで職業相談や求職活動を行うためには、求職申込みが必要です。ハローワークに出向いて求職申込み手続きを行い、求職者情報を登録しましょう。
ハローワーク内に設置された登録用端末で求職情報を入力し、窓口で求職申込み手続きを行うことで、自分の情報がハローワークに登録されて各種の相談を行えるようになります。登録時に発行されるハローワークカードは、相談時に持参しましょう。
求職申込み手続きは、自宅のパソコンからオンラインで行うことも可能です。初回の窓口相談時に、求職区分がオンライン登録者から利用(来所)登録者に変更されます。
参考:ハローワークインターネットサービス - 求職申込み手続きのご案内
ネットで求人を探す
求職者情報の登録後は、ハローワークで求人情報を検索しましょう。施設に出向いての検索だけでなく、自分のスマホやパソコンでも検索が可能です。
ネットでハローワークの求人を探すだけなら、求職申込み手続きを行わなくてもできますが、一部の求人情報は閲覧できません。最終的にハローワークから応募する場合には登録が必要になるため、求職申込みは最初に済ませておきましょう。
求人探しは自分1人で行うだけでなく、窓口で相談しながら進めることも可能です。気になる求人が適しているかチェックしてくれたり、相談員が企業に電話をしてくれたりと、さまざまなサポートを受けられます。
窓口で相談・求人に応募
ハローワークの職業相談サービスを利用すれば、専門スタッフに最適な求人を提案してもらえます。詳細情報の提供や応募状況の確認をしてくれる点も魅力です。
35歳未満の人なら、若年者相談コーナーを利用するのもおすすめです。年齢に応じた最適なサポートを受けられるでしょう。各種セミナーや面接会も定期的に実施されています。
応募したい求人が決まったら、求人票を印刷して窓口に持っていけば、応募の手続きを進めることが可能です。相談窓口で紹介状を受け取り、面接の日程調整を行います。
ハローワークの利用が向いている人
転職活動中はハローワーク以外にも、さまざまな方法で仕事探しを行えます。ハローワークの利用はどのような人に向いているのでしょうか。
地元で仕事を探している
地元の企業に転職したい場合は、住んでいる地域を管轄するハローワークで登録しましょう。働きたい地域のハローワークの方が、地元の求人を探しやすい仕組みになっています。
ハローワークで地元の仕事を探せば、転職サイトにはない企業が見つかるかもしれません。ハローワークは郊外にもあるため、都市部に住んでいない人が仕事を探しやすい点もメリットです。
そもそも失業保険の手続きを行う場合は、住所を管轄するハローワークに行かなければなりません。失業保険を受給するつもりなら、管轄のハローワークで求職者情報を登録しましょう。
幅広い選択肢の中から検討したい
ハローワークは企業が無料で求人を出せるため、多くの求人情報が集まっています。幅広い選択肢の中から転職先を探したい人にも向いているでしょう。
募集されている雇用形態もさまざまで、正社員求人も数多く見つかります。地域に密着して、堅実に経営を進めている企業の正社員になりたい人にもおすすめです。
学歴や経験を問わない求人が多い点も魅力でしょう。特にアピールできるスキルや実績がない人も、ハローワークで学歴・経験不問の企業を探せば、魅力的な求人に出会える可能性があります。
地元の企業で働きたい人はハローワークへ
ハローワークでは、転職に関する相談ができるほか、職業訓練の申込みや失業保険の手続きもできます。地元企業の求人情報に強いのがハローワークの特徴です。
自分のペースで転職活動を進めたい人は、転職サイトも活用しましょう。国内最大級の求人検索サイト「スタンバイ」なら、豊富な求人から自分に合った企業を探せます。