昇進と昇格は違う意味!お祝いの言葉や昇進して変わること

昇進と昇格は、いずれもおめでたい場面で使う言葉ですが、意味は全く異なります。それぞれの適切な使い方を覚えておけば、ビジネスシーンで恥ずかしい思いをせずに済むでしょう。昇進と昇格の正しい意味や、昇進して変わることを紹介します。

昇進とはどんな意味?

ネクタイを整える男性

(出典) photo-ac.com

身近な人が昇進したことを聞いた場合、どのような言葉をかければよいのでしょうか?昇進の意味と、昇進した人へのお祝いの言葉について解説します。

役職や立場が上がること

昇進とは、社内での役職や立場が上がることです。肩書がなかった場合は昇進により肩書が付き、すでに肩書を持っているならより高位の肩書になります。

一般的な役職は、一般社員・主任・係長・課長・室長・次長・部長の順に職位が上がっていきます。例えば、一般社員から主任になった場合は、主任に昇進したことになるのです。

役職や立場の種類は、企業や業界により異なります。肩書が変わって給与が増えたり、責任の範囲が広がったりした場合は、昇進したと考えてよいでしょう。

昇進した人に対するお祝いの言葉

身近な人が昇進したときに送る、お祝いの言葉も覚えておきましょう。昇進した上司に送るメッセージの例文を紹介します。

【例文(お祝いの言葉)】

件名:ご昇進、おめでとうございます。

〇〇様

お疲れ様です。〇〇(氏名)です。

このたびは、営業本部長にご昇進されるとのこと、誠におめでとうございます。
今後はより一層お忙しくなるかと思いますが、さらなるご活躍とご栄進を願っております。

私とも変わらぬお付き合いをいただき、業務についてご指導いただければ幸いです。
取り急ぎメールにてお祝い申し上げます。

署名

 

昇進と昇格の違い

昇進のイメージ

(出典) photo-ac.com

昇進と似た意味の言葉に、昇格があります。昇格の具体的な意味や、昇進との違いを理解しておきましょう。

昇格は社内の階級が上がること

従業員の能力に応じて等級を付ける人事評価制度を、「職能資格制度」と呼びます。昇格とは、職能資格制度において等級が上がることです

職能資格制度を導入している企業では、職務ごとに従業員の等級を決めています。等級は「どのくらい仕事ができるか」を評価する基準です。

昇格により等級が上がると昇給するほか、異動が行われたり責任の範囲が広がったりすることもあるでしょう。

昇格を決める主な判断材料は、業績・試験結果・推薦です。昇格には、社員のモチベーションを高めて離職率を下げる目的もあります。

昇進と昇格が同時に起こるとは限らない

昇進と昇格は、言葉の意味が全く違います。昇進したからといって、同時に昇格するとは限りません。

例えば、たまたま上位ポストに空きがあって自動的に昇進した場合、等級は変わらないでしょう。能力評価が変わらなくても、昇進するケースがあるのです。

逆に、能力アップが評価されて等級が上がっても、役職は据え置きになることもあります。昇格すれば昇進を伴うと思われがちですが、役職は能力だけで決まるものではありません。

昇進すると変わること

給料袋と給与明細

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社内で昇進すると、どのようなことが変化するのでしょうか?昇進して変わる代表的な事柄を紹介します。

ステータスが上がる

昇進すると、対外的なステータスが上がります。顧客や取引先とやりとりする際、ステータスが高いほど相手からの信頼度も上がるでしょう。

相手に差し出す名刺の肩書が営業と営業主任のケースを比較すると、単なる営業より営業主任の方が相手の反応がよくなるものです。

自分の役職が高ければ、相手も対等の立場の人が応対するようになるため、意思決定のスピードも速くなります。ステータスが高いことは、特に営業職や販売職にとって有利です。

年収アップ

昇進による変化には、年収アップも挙げられます。役職が上がるということは、少なからず社内の評価も上がっていると考えられるため、年収が増える可能性があるのです。

特に大企業の場合は、昇進により大幅な年収アップも見込めます。ポストが上がっていくにつれ、年収が2倍・3倍になるケースもあるでしょう。

ただし、昇進で必ず年収がアップするとは限りません。ある程度の職位までは、年収が据え置かれる場合もあります。

責任を伴う仕事が増える

一般的に、昇進すると責任を伴う仕事が増えます。役職に応じた裁量が与えられ、自分で判断しなければならないことが多くなるのです。

業務上の裁量が大きくなると、自分の考えを仕事に反映させやすくなり、自由度が高くなります。視野が広がりやすくなるため、キャリアアップにつなげられることもメリットです。

一方、プレッシャーに弱い人は、責任が重くなることをデメリットに感じる場合もあるでしょう。出世すればするほど責任が重くなり、1つのミスが経営に致命的なダメージを与える恐れもあります。

転職に有利になる

役職は、一般的にどの会社でも共通であるため、役職が付くだけで転職に有利になります。スキルや実績が同程度の応募者がいる場合、役職経験者の方が評価されやすくなるでしょう。

昇進して役職が上がると、より大きな仕事に携われるようになることもポイントです。責任のある重要な仕事の指揮を執った経験は、大きなアピールになります。

自社内でのキャリアアップで思ったほど収入が上がらない場合、役職経験者であることを武器に収入アップのための転職を図ることも可能です。

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昇進の意味を理解してビジネスに役立てよう

名刺交換

(出典) photo-ac.com

昇進とは、社内における職位が高くなることです。職能資格制度の等級が上がることを意味する昇格とは、別物であることを覚えておきましょう。昇進と昇格は、同時に起こるとは限りません。

昇進すると社会的なステータスが上がるほか、年収がアップしたり責任を伴う業務が増えたりします。昇進と昇格の意味をきちんと理解し、ビジネスで役立てましょう。