探究心が強いとはどういう意味?自己PRのポイントや例文を紹介

「探究心」は、面接でアピールできる強みといえるのでしょうか?面接で自己PRするには、どのような伝え方をすればよいのか知りたい人もいるでしょう。探究心の意味や面接で自己PRする際のポイントについて、例文を紹介しながら解説します。

「探究心」とはどういう意味?

手帳を手にしている女性

(出典) photo-ac.com

探究心の強さをアピールするには、まず言葉の意味をしっかり理解しておくことが大切です。また、同じ読み方で文字が異なる「探求心」との違いも知っておきましょう。

「探究心」は深い知識を得ようとする気持ち

「探究心」とは、物事を深く掘り下げて調べ、知識を得ようとする気持ちのことをいいます。「探究」という言葉から、学術的な研究分野で求められる特別な能力だと思われることもあるかもしれません。

しかし、近年企業でも探究心のある人材は評価される傾向があります。例えば、自社商品を売り込むには商品について深い知識を持っていることが求められます。

売上の成果を出すために、さまざまなデータを分析する必要がある場面も出てくるでしょう。そのようなときに、物事を深く追求しようとする探究心が役立つのです。

「探究心」と「探求心」の違いは?

探究心と同じ読み方をする言葉に「探求心」があります。探求心とは、物事に興味を持って追求しようとする気持ちです。

探究心が深く知ろうとするのに対し、探求心は興味のあるものを追い求めるという意味を持ちます。1つのことを深く研究するというよりは、夢や欲しいものを追いかけ続けるという意味合いです。

似ているようで異なる意味を持つので、履歴書に書くときは表記を間違えないように注意しましょう。

探究心が強い人の特徴は?

カフェで勉強する女性

(出典) photo-ac.com

自分では気付いていなくても、周りからは探究心が強い人だと思われているかもしれません。探究心が強い人の特徴を具体的に紹介します。

物事を深く知ろうとする

探究心が強い人は、1つの物事を深く掘り下げ、本質まで理解し把握しようとする傾向があります。

一般的に認識されていることでも、「本当にそうなのか」「なぜそう言われているのか」など、その背景や理由を調べて本質を見出そうとします。

周りから指示されなくても、自分が納得するまで徹底的に調べることが多いため、調べものを頼むと驚くほど幅広く充実した情報を集めてくることも珍しくありません。

納得できるまで根気よく追求する

探究心の強い人は、知りたいと思うことがあると納得するまで追究の手を止めません。たとえ周囲から見ればもう十分だと思うことでも、自分が納得できなければとことん調べ続けます。

また、そういった作業が苦痛にならないのも探究心が強い人の特徴です。ただ知識欲が強いだけでなく、根気強く取り組めてしまうため、結果が出るまでやや頑張りすぎてしまう傾向もあります。

探究心が短所になるのはどんなとき?

考え事をする男性

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探究心の強さは、1つのことを掘り下げる・根気強いという点が長所ですが、それが裏目に出てしまうこともあります。探究心が短所となってしまうケースも見ていきましょう。

周りが見えなくなることがある

探究心が強い人は、「知りたい」と思うと集中して取り組んでしまうため、夢中になりすぎて周囲のことが目に入らなくなることも少なくありません。集中力があるのはよいことですが、場合によってはそれがマイナスに働くこともあります。

仕事の場面では周りと足並みをそろえることも大切なので、いつまでも1つのことに取りかかっていると、協調性が欠けていると思われてしまうこともあるでしょう。特にチーム力が求められる職種では、周りの状況を把握しておくことも必要です。

深く考えすぎてしまう

自分1人で深く考えすぎてしまったり、自分とは違う意見に対して正しいのはどちらかと悩んでしまったりするのも、探究心の強い人が陥りがちなことです。

1人で考えすぎず周囲の意見にも耳を貸すなど、柔軟な部分も必要になるでしょう。仕事の場では「考えること」に時間を費やしすぎると、ビジネスチャンスを失うことにもなりかねません。

考えすぎないようにするには、思考する時間とリフレッシュする時間のバランスを取って、メリハリをつけることが大切です。

探究心が強い人に向いている職種は?

プログラマーのイメージ

(出典) photo-ac.com

探究心が強い人は、物事を調べ上げる能力に優れている人ともいえます。そのような人に向いている職業というと、研究者や学者が思い浮かぶかもしれませんが、もっと身近にもおすすめの職種はあります。

探究心が強い人に向いている職種を3つ見ていきましょう。

技術職

専門知識が必要とされる技術職にとって、探究心の強さは大きな武器となるでしょう。技術職と一言でいってもさまざまな種類がありますが、共通しているのは「専門的なスキルをもとに、何かを作り出す仕事」であることです。

代表的な技術職は、プログラマー・システムエンジニアなどIT業界で活躍する職種です。常に課題と向き合い、よりよい製品・システムを開発するために根気強くコツコツと作業することが多く、まさに探究心の強い人にうってつけの職種といえます。

営業職

営業職は、一見探究心とはつながりが薄そうな職種にも思えますが、実は探究心が強みになることも少なくありません。

かつての営業職は、熱量を持って顧客を訪問するといった、行動力で実績を上げる側面が強い傾向がありました。しかし、現代ではただ売り込めばよいわけではなく、緻密な分析や思考力も必要です。

自社の商品・サービスを購入するメリットを、顧客に説明するために必要なロジカルシンキングは、探究心の強い人が得意とするところでもあります。

クリエイティブ職

一口にクリエイティブ職といっても、デザイナー・ゲームクリエイター・ライターなどさまざまな職種があります。それぞれに共通しているのは、よい作品・製品などを生み出すために、コツコツとした地道な作業をすることが多い点です。

また、常にトレンドにアンテナを張っておくことも求められるため、幅広い知識・専門的な分野の知見なども必要になります。物事を深く掘り下げて調べることが得意な探究心の強い人に、ぴったりの職種といえるでしょう。

「探究心」を自己PRするポイント

面接を受ける女性

(出典) photo-ac.com

面接で探究心を自己PRするには、どのように伝えればよいのでしょうか?面接官の印象をよくするためのポイントを、2つ挙げて解説します。

具体例を挙げて伝える

単に「探究心の強さが長所です」と言っても、面接官には自己アピールとして十分に伝わりません。探究心にまつわるエピソードを具体的に挙げて、分かりやすく説明することが必要です。

探究心をアピールするには、結果だけでなくプロセスも伝えるようにします。例えば、何かを調べたことを例として自己PRするなら、なぜ調べようと思ったのか・どのような試行錯誤があったのか・何を得たのかなどを、具体的に述べていくとよいでしょう。

仕事と関連付けてアピールする

探究心の強さを、応募している職種にどう生かせるのかを伝えることも大切なポイントです。自分の強みを話すだけでは、面接での効果的な自己PRにはなりません。

面接官は「その強みを使って、仕事でどのように結果を出せるのか」を知りたいと思っています。

結果を出すまで諦めない粘り強さや、物事を深く掘り下げて考える思考力が、仕事にどう役立つかを具体的に述べることで、面接官に好印象を与えられるでしょう。

「探究心」を自己PRする例文

手帳に記入する手元

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応募する職種によって、効果的なアピール方法は変わります。探究心を自己PRする具体的な例文を、職種別に紹介します。

技術職に応募するときの例文

技術職の面接では原因を究明する追求力や、専門知識を深く学ぼうとする姿勢があることをアピールするのがおすすめです。

【例文】

私の強みは探究心の強さです。プログラマーとして勤務している現在の会社では、主に業務システムの開発を担当しています。

これまではC言語を扱っていましたが、新規事業としてオリジナルアプリを制作することになったため、Pythonの知識も習得しました。

それをきっかけに持ち前の探究心が刺激され、RubyやPHPなどの言語も次々と習得し、今はR言語を勉強しています。この知識を生かして、御社でもユーザーのニーズを捉えたアプリの開発に取り組んでいきたいと考えています。

 

営業職に応募するときの例文

営業職で探究心をアピールするには、課題解決に対して諦めずに追求する姿勢や、ロジカルに分析してきた実績などを伝えるのが効果的です。

【例文】

私は探究心が強いと言われることがよくあります。自分ではあまり意識していなかったのですが、そう言われて振り返ってみると、確かに課題を見つけると納得のいくまで原因を究明しようとするところがあると思います。

現在は情報システムの営業を担当しておりますが、顧客が抱えている課題をヒアリングしてニーズを探り、過去に同様の課題を解決した事例がないか徹底的に調査しました。

その上でシステム担当と連携して最適な解決方法を提案し、顧客が期待した以上の成果を提供できました。その結果、関連会社のシステム開発の受注にもつながり、会社に貢献できたと自負しております。

御社でも顧客のニーズを論理的に解決していき、難しい課題が出ても諦めずに追求していきたいと考えています。

 

クリエイティブ職に応募するときの例文

クリエイティブ職では、クオリティーの高いものを作るために納得するまで取り組む姿勢や、新しい情報・知識の入手に積極的であることをアピールしましょう。

【例文】

現在Webディレクターとして、企業のオウンドメディアの制作を担当しています。コン

テンツ制作の目的に合ったサイト運営のために、徹底的に検索ニーズを調査し、PV数アップ・CV増加への課題に取り組んできました。

コンテンツ公開後は、Googleアナリティクスなどで記事への流入や滞在時間などを計測し、改善の必要性なども確認しています。その結果、担当当初は1カ月10万PVだったサイトを、100万PVまで成長させました。

コンテンツ制作においては、ユーザーのニーズを把握しておくことが重要と考えています。御社でもトレンドを常にチェックし、最新の情報を入手・発信しながらメディアの成長に貢献していきたいと思っています。

 

 

探究心を上手にアピールして採用につなげよう

面接を受ける男性

(出典) photo-ac.com

深い知識を得ようとする気持ちや、諦めずに追求する姿勢は、どのような職種にも求められます。探究心を上手にアピールするには結果だけでなく、課題解決へのプロセスや取り組み方を伝えることが大切です。

探究心の強さが分かるようなエピソードを織り交ぜつつ、仕事にどう生かせるのかまでをしっかり伝えられれば、期待できる人材として面接官からも好評価を得られるでしょう。