2オープンポジションという求人を見つけたものの、どのような意味か分からない人もいるのではないでしょうか?オープンポジションの意味やメリット、応募する際の注意点を解説します。オープンポジションに向いている人の特徴も見ていきましょう。
オープンポジションとは?
まずは、オープンポジションの意味を理解しましょう。企業がオープンポジションを設ける目的も解説します。
職種や業務内容が決まっていない求人
オープンポジションとは、特定の職種や業務内容を決めないまま人材を募集する求人のことです。
通常の求人情報には、どの職種・ポジションで、どのような業務を任せたいかが明確に記載してあります。しかし、オープンポジションの求人情報には、待遇や勤務地などは記載されているものの、業務の詳細については書かれていません。
オープンポジションで採用された場合、本人の適性を見て配属を決める形となります。一般的には、中途採用や障がい者採用に多く見られる募集形態となっています。
企業がオープンポジションを設ける意図
オープンポジションで募集をかける意図は、企業によってさまざまです。一般的には「経営者候補の育成のために、幅広い業務経験を積ませたい」「人手が不足しているので、とにかく人材を採用したい」といった事情があると考えられます。
オープンポジションを設けている企業は、IT系やクリエイティブ系に多く見られます。特にクリエイティブ系の職種は、求めるスキルを言語化することが難しく、実際の働きぶりを見て判断したいと思う企業もあるでしょう。
また会社によっては、オープンポジションで応募を出しておくと、後日自分のスキルに合ったポジションの募集情報が届くところもあるようです。
オープンポジションのメリット
オープンポジションに応募するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?3つのメリットを解説します。
自分にマッチする業務を担当できる
自分の特性に合った業務を任せてもらえる点は、オープンポジションの大きなメリットといえるでしょう。
オープンポジションと通常採用の違いは、採用する側が職種・配属を決める点です。新卒採用の場合も企業が配属を決めますが、それはあくまで同じ職種の範囲内です。
もし自分の強みをいまいち理解できていなかったとしても、第三者の目線で適していると判断された仕事を任せてもらえます。
今までの職種が自分に合っていなかったと感じている人は、より自分の強みを生かせる仕事に就ける可能性が高いでしょう。
ポテンシャルを評価してもらえる
オープンポジションで募集をかけている企業の特性上、ポテンシャルを見込んで採用してもらえることが期待できます。
特に成長過程にある企業では、人手が不足することが多くなっています。そのような企業は、フレッシュな若手・多様性に富んだ人材を採用したいと考える傾向があり、だからこそオープンポジションを設けているのです。
企業によっては、能力より自社の文化になじむかどうかを重視することもあるでしょう。そのため、未経験者でも業務にキャッチアップする意欲があれば評価され、採用されやすいのです。
労働条件を交渉しやすい
オープンポジション採用の場合、状況に応じて労働条件を交渉しやすいこともメリットに挙げられます。
通常の採用の場合は、基本的には採用されたポジションから異動することはほとんどありません。
しかしオープンポジションは、本人の適性に合った配属をする目的で設けられているため、「苦手な業務への配属は避けてほしい」といった相談をしやすくなっています。
また、実際に業務に従事する中で新しいことにチャレンジしたいと思った場合、交渉次第で異動や業務内容の変更ができる可能性もあります。
オープンポジションに応募する際の注意点
オープンポジションに応募する際には、いくつかの注意点があります。注意点を理解した上で、応募するかどうかを検討しましょう。
どんな仕事をするか分からない
メリットの裏返しではありますが、オープンポジションの応募時点では、これから自分がどのような仕事をするかは分かりません。その会社にどのような職種があるかも分からないため、事前情報の少なさによる不安はあるでしょう。
また、具体的にやりたいことが決まっている場合でも、希望通りのポジションに就けない可能性もあります。もし自分のやりたいことが決まっているのであれば、通常の選考方法で応募するのも有力です。
応募条件が厳しい場合がある
多くの場合、オープンポジションは未経験者でも採用の見込みがありますが、全ての企業でそうとは限りません。中には採用活動に注力しており、「優秀な人がいれば」積極的に採用したいと考えている企業もあります。
その場合、応募者に求めるものも大きくなる傾向があり、採用に際してある程度の条件が設定される場合も少なくありません。特に専門職や技術職が多い企業に、この傾向が多く見られます。
オープンポジションだからといって、ポテンシャル採用をしてくれると期待するのではなく、しっかりと応募条件を確認することが重要です。
自分の希望する仕事ができない可能性がある
企業が自分の適性を見た結果、提案される業務内容が必ずしも自分の希望するものと一致しない可能性があります。やりたくない仕事を任された結果、不満が募っていくこともあるかもしれません。
この意味でも、やりたいことがある程度固まっている場合は、通常の選考を受けた方が自分の希望を叶えやすいでしょう。
しかし提案されるポジションは、企業側が自分に適していると判断したものです。やる前はしっくりこなかったとしても、いざ業務に携わってみるとうまくはまることも十分に考えられます。
オープンポジションで採用されるポイント
オープンポジションで採用されるためには、いくつかのポイントがあります。2つ解説するので、オープンポジションへの応募を考えている人はぜひ押さえておきましょう。
企業理念や事業への共感を伝える
オープンポジションでは業務を限定せずに採用することから、スキルよりも企業への志望度・社風とのマッチ度が重要視される傾向があります。
そのため、志望動機の練り込みや企業研究を、通常の選考よりも念入りに行うことが必要です。
業務内容は実際に採用され配属されるまで分からないので、企業の理念・事業内容に深く共感していることをアピールするのがポイントです。
また、やりたいことは決まっていなくても、自分が生かしたいスキルがあれば伝えてもよいでしょう。
仕事への熱意を伝える
オープンポジション採用では、特定の仕事への意欲を示すよりも、働くこと自体への熱意が重視されます。
仮にどのような職種になったとしても、熱意を持ってキャッチアップする姿勢が重要です。そのような人は、「伸びしろがある人」ともいえます。
志望動機を準備する際は、「仕事に対してどのような熱意を持っているのか」「仕事を通してどのようなことを実現したいのか」を盛り込むとよいでしょう。未経験の職種であっても、積極的にチャレンジしたい気持ちを伝えることも重要です。
オープンポジションに向いている人
オープンポジションには、どのような人が向いているのでしょうか?メリット・デメリットと併せて、オープンポジションに応募するかどうかの参考にしましょう。
やりたい仕事がはっきりしていない人
やりたいことがはっきりしていない人は、オープンポジションでの応募が最適です。オープンポジションでは、選考を受ける中で本人の特性に合っている仕事を探っていきます。
「自分には何が向いているのか」を、実践を通しながら見つけられることは、オープンポジションの大きなメリットです。
ただし、やりたい仕事を見つけるためには、自分の価値観や仕事に対する考え方を持っておく必要があります。選考前までに、ある程度詰めておきましょう。
また、「会社が自分の仕事を見つけてくれる」と人任せにするのではなく、一緒に探っていく姿勢が重要です。
企業や働き方にこだわりがある人
働いてみたい企業がある場合や、仕事内容というよりは職場の環境によってパフォーマンスが左右される人にも、オープンポジションが向いています。
入社したい企業があったとしても、自分のやりたい職種で募集がされていなかったら、応募することはできません。しかしオープンポジションであれば、自分の適性に沿った職種に配属してもらえるため、積極的に応募できます。
また、オフィスの環境や働き方が自分に合わず、ストレスに感じている人もいるかもしれません。
通常の採用であればそれらを変えることは難しいですが、オープンポジションであれば採用後でも相談がしやすいでしょう。そのため、働き始めてみないと分からないことが多い人にもおすすめです。
じっくり転職活動する余裕がある人
転職活動にじっくりと時間をかけられる人は、オープンポジションを検討してもよいでしょう。オープンポジションの選考は、一般的な選考よりも長引く傾向があるためです。
一般的な選考であれば充当したいポジションが決まっているため、要件にマッチしていれば比較的スムーズに採用が決まります。
しかしオープンポジションの場合は、本人の特性を見極める時間や、それにマッチしたポジションを用意する期間が必要です。
短期間で転職活動を終了させたい人には向いていませんが、時間をかけて次のキャリアを決めたい人にはおすすめです。
オープンポジションは自由度が高い
オープンポジションは、特定の職種に限定せず募集する採用方法です。オープンポジションでは自分の強み・特性をもとに、マッチする仕事を探っていきます。
どのような仕事に就くかは事前に把握できないため、やりたいことが決まっている人には向きません。
しかし、やりたいことがはっきりしていない人や、働く企業にこだわりたい人にはおすすめです。どの仕事が自分に向いているか分からない人は、オープンポジションに応募してみましょう。
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