一睡もできないまま迎えた朝、仕事を休みたいと思いつつも「こんな理由で仕事を休んでもいいのだろうか」とためらってしまう人は多いのではないでしょうか。一睡もできなかった日に仕事を休んでもよいのか、眠れなかった日の対処法も含めて紹介します。
一睡もできなかった日は仕事を休んで大丈夫?
一睡もできなかったことを理由に仕事を休むのは、一般的に許されるのでしょうか?1日休む以外の方法と併せて見ていきましょう。
体調不良があるなら無理せず休もう
一睡もできなかったことが原因で体調不良があるのなら、無理せずに仕事を休むのがおすすめです。
仮に無理をして出勤した場合、疲労がより深刻化してしまい、かえって不調を長引かせないとも限りません。やや気が引ける面はあるかもしれませんが、思い切って休みを取るのがベストでしょう。
とはいえ、一睡もできなかった理由が遊びなど、意識すれば避けられたなら出勤した方がよいケースです。休み癖を付けてしまわないためにも、自ら招いた事態として、いつも通り仕事をするのが社会人としてのマナーでしょう。
ただ、頭痛やめまいといった明らかな不調が見られる場合は、自身に落ち度があっても休みを取るのが賢明です。一睡もできなかった事実そのものというよりは、結果として体調に問題はあるのかどうかを基準にすると決断しやすくなります。
午後から出勤する方法も
「出勤するつもりだけれど、どうしても眠い」「できれば休みたいけれど、どうしてもやらなければならない仕事がある」というときは、午後から出勤するのも1つの方法です。
たとえ短時間でも午前中のうちに一度睡眠を取れば、耐えがたいほどの眠気はひとまず解消できるでしょう。
反対に午前中は出勤し、午後から休みを取るのも選択肢の1つです。午後から翌朝までまとまった時間が取れるため、より効率的に睡眠不足の解消を図れます。やるべき仕事と体調を踏まえ、臨機応変に選択するのがポイントです。
寝ていない状態で仕事をすると?
責任感が強いあまり「一睡もしていないけれど、とにかく仕事に行かなければ」と考える人もいますが、肝心の仕事に支障が出ては本末転倒です。眠れなかった翌日に無理を押して仕事をするデメリットも知り、冷静な判断に生かしましょう。
仕事のパフォーマンスが下がる
睡眠不足の状態で仕事をするデメリットとして、まず挙げられるのがパフォーマンスの低下です。
一般的に、睡眠不足だと集中力が欠けやすくなります。普段ならできる作業ができなくなったり、気付くべきことに気付けなくなったりする人もいるでしょう。
単純なミスや聞き間違いが増えれば、自分の業務に支障が出るだけでなく、周囲にも迷惑を掛ける事態になりかねません。
責任感を持って仕事に取り組みたいなら、パフォーマンスが著しく下がるほどの睡眠不足がある場合は、休むという選択肢も視野に入れましょう。
チームでの仕事に支障を来す場合も
睡眠欲は、食欲・性欲に並ぶ三大欲求の1つです。本能的な欲求なだけに、満たされないときには無意識ながら不機嫌になったり、イライラしやすくなったりします。
苛立ちを隠せず感じのよくない態度を取ってしまうと、対人関係に大きな悪影響を与えかねません。仕事がチームで行うものなら特に、気付かないままに相手に不快な思いをさせてしまう可能性があります。
寝不足という原因があったとしても、周囲の人に事情を理解してもらうのは難しいのが現実です。同僚との関係に大きな溝が生まれてしまう可能性を考えても、寝不足での仕事にはいつも以上に慎重になる必要があるでしょう。
朝まで眠れなかった日の対処法
原因が何であれ、眠れないままに朝を迎えてしまうのは誰にでも起こり得る事態です。一睡もできなかった日はどう過ごしたらよいのか、おすすめの対処法を紹介します。
眠気覚ましの工夫を試してみる
寝不足で調子が悪いと思ったら、まずは眠気を覚ますための小さな工夫から挑戦してみましょう。具体的な方法としては、以下が挙げられます。
- 太陽の光を浴びる
- 朝食を取る
- カフェインを取る(コーヒー・紅茶・エナジードリンクなど)
これらの対処法であれば、寝不足を感じた朝に誰でも簡単に実践できます。基本的には睡眠不足を避けるのが第一ですが、万が一眠れなかったときのヒントとして心に留めておきましょう。
できるだけ日中は起きている
眠れず迎えた日に仕事が休みだったり休みを取ったりした場合、安心してゆっくり寝てしまおうと思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、日中に長く寝るのは推奨できません。仮に夕方までたっぷり眠った場合、そのまま生活リズムが乱れてしまい、修正が難しくなる可能性があります。
とはいえ、どうしても眠気が収まらないときに無理をして起きている必要はありません。睡眠を取りたい場合は、翌日に影響を引きずらないよう15〜30分程度の仮眠に留めるのがおすすめです。
普段より早めに就寝する
一睡もできないまま迎えた日を何とか乗り越えられたなら、当日は普段よりも早めに就寝することが大切です。生活リズムを崩すことなく、足りていなかった睡眠を補えるでしょう。
もし思うように寝付けなくても、アルコールを取るのはNGです。就寝前のアルコール摂取は睡眠の質を下げるため、せっかく早く寝ても十分に体が休まりません。
就寝3〜4時間以内のカフェイン摂取や、就寝直前の食事・激しい運動も、スムーズな入眠の妨げとなります。避けたい行動を意識することで、より効率的に睡眠不足を解消できるでしょう。
参考:健康づくりのための睡眠指針 2014|厚生労働省健康局
無理のしすぎは禁物だと覚えておこう
一睡もできないまま朝を迎えた日、会社を休むかどうかに迷ったら、まず注目したいのが起きていた理由と体調です。
自分の落ち度で眠れなかった場合は基本的に出社がベターですが、体調が優れないのであれば休む、もしくは半休を取る必要が出てきます。
仮に翌日が休日だったとしても、徹夜や朝方までの趣味活動は過度な睡眠不足を招き、生活リズムを崩す原因になりかねません。普段からしっかりと睡眠を取り、仕事でもプライベートでも最高のパフォーマンスを目指しましょう。