「しなじー?けーぴーあい?」上司に使われて困ったビジネス用語まとめ

もうすぐ9月です。新入社員の方も配属先に慣れてきた頃ですね。でも上司や周りが使うカタカナ語がよくわからないという方いらっしゃいませんか?そこで今回はよく使われるものをまとめました。今更聞けないものをメインに取り上げましたので、すでにご存じの方は再確認を、知らなかった方はこっそり学んでください。

動詞として使われるもの

スーツ姿の男女

(出典) photo-ac.com

サチる(saturation)
飽和状態になっている。「スマホゲーム市場がサチっている」と聞きますね。

サマる(summary)
要約する。「この資料サマっといて」と言われたことありませんか?

ネグる(neglect)
無視する。「本題から逸れているので、その件はネグりましょう」と使われます。

ネゴる(negotiation)
交渉する。日常会話で使うことも多いのではないでしょうか?「今度の案件は予算かかりそうなので、上層部にネゴらなきゃだな」とかよく使われます。

バラす
キャンセル。以前「予定合わないから一旦バラしましょうか」と言ったら怖がられたことがあります。「バラす」にはよくない意味が大量にありましたので、共通言語化するまでは使用を控えたほうが良さそうですね。

名詞として使われるもの

会話をするスーツ姿の男女

(出典) photo-ac.com

ガバナンス(governance)
統治。「ガバナンスを効かす」は組織力によって統治がされていることを指します。「ガバナンスを強めることが至上命題である」とか全体会議で聞いたことありませんか?

コア・コンピタンス(core competence)
企業・組織がもっている他を圧倒する優位性。企業・組織は経営資源・組織能力をもっており、それが競合への優位性を生み出すと考えられています。「コア・コンピタンスに基づいた戦略立案が大切である」と書籍にのってたりします。

コーポレート・ステートメント(corporate statement)
企業や組織の価値観や方向性を示す標語。経営理念・ミッション・ビジョンよりも簡潔なものであることが多いです。ホンダ自動車のThe Power of Dreamsなど。

コミット(commit)
1.約束する。2.参加する。前者は「結果にコミットする」とよく聞きますね。後者は「もっとコミットしてよ」と使われます。

コモディティ化(commoditization)
ありふれたものから転じ、製品・サービスの差別化が難しくなっている状況を指します。日用品を指すコモディティ(commodity)からきています。「コモディティ化した現代では企業のコア・コンピタンスに立ち返ることが肝要である」とかそれっぽく聞こえます。

コンセンサス(consensus)
合意。「コンセンサスを取りましょう」「コンセンサスが取れている」などよく耳にしますが、「合意する」「合意済み」で伝わるのではと思います。

コンバージョン(conversion)
変換、転換、交換。転じてサイトやアプリに訪問したユーザーが商品購入や会員登録を行うこと。この記事でのコンバージョンはシェアボタンを押していただくことです。シェアが多いと「コンバージョン率が高かった」と編集部で盛り上がります。ありがとうございます。

コンフリクト(conflict)
葛藤・衝突。コンフリクトを積極的に受け入れて、そこから問題解決を図るのがコンフリクト・マネジメントです。「組織が大きくなると部署間でのコンフリクトが大きくなりがちだ」と言われますね。

シナジー(synergy)
相乗効果。「自社がもつ事業やアライアンス(提携)先企業の事業とシナジーを生むことが重要だ」と使われます。

ステークホルダー(stakeholder)
企業や組織の利害関係者を指します。株主をはじめ、経営者・従業員・消費者・顧客・債権者・政府・自治体が含まれます。「ステークホルダーに配慮した行動が企業には求められる」と言われています。

デファクトスタンダード(de facto standard)
正式に定められたものでなく、市場や大衆の認識によって事実上定められた標準。de factoはラテン語で「事実上の」という意味です。「我々はこのプロダクトをデファクトスタンダードにする」などと使われます。

デフォ(default)
デフォルトの略。初期設定値→初期設定→当たり前と意味が転じてきました。「現在は当たり前の意味で使うのがデフォ」なようです。

ドメイン(domain)
領地・活動領域。経営戦略ではよく事業ドメインと使われます。自社が事業を展開する領域(プロダクト)を決めることは重要です。「ドメインをどこに置くかが企業の今後を左右します」

ナレッジ(knowledge)
知識・ノウハウ。「ナレッジマネジメントが重要です」「ナレッジを溜めていきましょう」という会話がありますが、「ノウハウをみんなで共有して溜めていこう」ということです。

バッファ(buffer)
緩衝。転じてタイトなスケジュールに緩衝を入れる→スケジュールに余裕をとっておく意味で使われています。「バッファを持ったスケジュールを報告しておいて」と言われたことありませんか?

パラダイムシフト(paradigm shift)
当たり前と考えられている考え方・概念が劇的に変化すること。「パラダイムシフトを起こすために何が必要か考えよう」と夢を語る方がいました。

ペルソナ(persona)
想定するユーザー像。もとはラテン語で「仮面」の意味。「ペルソナをしっかり想定することがサービス開発では重要」と言われていますね。

ポートフォリオ(portfolio)
1.クリエイターの作品集。2.企業の分散投資。前者は営業や転職活動にて「ポートフォリオを持参しました」と使われます。後者は事業ポートフォリオと使われることがあり、新製品や新規事業開発にて利用される概念です。関連してBCGマトリックスが有名です。「ポートフォリオ・マネジメントを検討しましょう」と使われますが、経営管理にて使うことが多いでしょう。

アルファベットを使った略語

会話をする男女

(出典) photo-ac.com

CSR(Corporate Social Responsibility)
企業倫理・企業の社会的責任。違法行為や不祥事が頻発した近年に生まれた概念と思われますが、実は公害問題に伴い1960年代からあった概念です。「CSRに注目が集まっており、企業は社会の公器であることを認識すべきである」とニュースで聞きます。

KGI/KPI(Key Goal Indicator/Key Performance Indicator)
KGI=組織またはプロジェクトが目指すべき目標、KPI=KGIを達成するために日々追うべき指標。恋愛で例えると、KGI=1年以内に恋人を作る、KPI=月〇回異性と知り合う、メッセージを送るとかですかね。「KGIとKPIをしっかり定めないと迷走する可能性があります」と言われました。

MBO(Management Buyout/Management By Objective)
1.経営者が株主から株式を譲り受け、オーナー経営者として独立する行為。2.企業や組織のメンバーが自ら設定した目標達成のために努力し、企業の目標達成に紐付ける手法。「MBOに基づいて上長と面談してください」と社内連絡が回ったりします。

MTG(MeeTinG)
ミーティングの略。メールで「MTG終わり次第向かいますので、18時頃着になりそうです」と送った際に、「マジックザギャザリングしてるの?」と言われました。れっきとした仕事用語なので気をつけてください。

SRI(Socially Responsible Investment)
機関投資家が株式会社に投資する際には、利益や売上だけに注目するのでなく、CSR達成度も踏まえて投資すべきという考え方。「現代では拝金主義者になるのではなく、SRIに基づいた投資が求められる」と読んだことがあります。

OJT(On the Job Training)
実務の中で上司や先輩が部下や後輩の教育を行うこと。「弊社はOJTを採用しております」と就活のときに耳にしたことありませんか?

おわりに

上記の用語は人によっては使用頻度が高いものばかりでしょう。しかしながら、相手としっかり共有しておかないとミスコミュニケーションが起きるだけでなく痛い人になります。(経験者談)用語はあくまでツール。しっかり伝わる言葉で話すようお互い心がけましょう。