貿易事務はやめとけって言われるのはなぜ?やりがいと仕事内容も解説

貿易事務への転職を考えている人の中には、「貿易事務はやめとけ」という声が気になっている人もいるのではないでしょうか?おすすめできない理由ややりがいを知れば、転職すべきか判断しやすくなるでしょう。

貿易事務はやめとけと言われる理由は?

疲れた女性

(出典) photo-ac.com

貿易事務はやめとけという意見は、主に貿易事務として働いたことのある人が発しています。どのような経験から、貿易事務はおすすめできないとしているのでしょうか?

残業が多くなりがち

貿易事務は、海外の支社・取引先とのやりとりが多い仕事です。日本と時差がある国の支社・取引先とやりとりする場合、遅い時間まで仕事がずれこむケースが増えます。

取引の際に扱うことも多い航空便は、緊急貨物輸送が発生することも多々あり、そのたびに支社・取引先とのやりとりが必要となります。当日中に対処しなければならないこともあり、どうしても残業が多くなってしまうのです。

時間にルーズな国も多く、返信がかなり遅れるケースも少なくありません。残業が多いとストレスを感じやすくなることから、貿易事務はやめとけという意見も出やすいようです。

プレッシャーに耐えられない

貿易事務はやめとけと言われる理由の1つに、ミスが許されない仕事であることが挙げられます。貿易事務のミスが、取引の遅延・不成立につながりやすいためです。

貿易事務が書類関係のミスを起こすと、貨物保留・配送遅延などのトラブルが発生しやすくなります。ミスが連続すれば、会社の信用も失いかねません。

正しく書類を処理して当たり前という雰囲気が、貿易事務にとって大きなプレッシャーになり得るのです。プレッシャーに弱い人は、貿易事務を辞めたくなることもあるでしょう。

作業内容が多く激務になりやすい

貿易事務を雇っている企業は、担当部署を細分化している企業が少ない傾向にあります。企業によっては、専門業務以外の雑務が多いケースもあるのです。

数多くの仕事を抱えることになると、ハードワークになってしまいます。激務が心身に悪影響を及ぼした場合、貿易事務はやめとけという意見にもつながりかねません。

語学を生かしたいという目的で貿易事務に転職した人は、専門業務以外の仕事が多いことに対し、より不満が募る可能性もあります。貿易事務も事務職である以上、一般的な事務が行う雑務を避けては通れないのです。

貿易事務の仕事内容

パソコンで資料作成をする手元

(出典) photo-ac.com

貿易事務とは、どのような仕事をする職種なのでしょうか?貿易事務のことを詳しく知らない人に向けて、主な仕事内容について解説します。

メインの仕事は貿易書類の作成・管理

貿易事務はその名の通り、貿易に関する事務仕事を行う職種です。主に輸出・輸入業務に関わる書類の作成・管理を行います。

輸出業務における書類作成以外の主な仕事は、通関・運送便・倉庫の手配です。輸入業務では、関税・消費税の納付や商品の納入管理といった業務も行います。

貿易事務は、メインの仕事で主にPCを使用するため、PCの基礎知識が必須です。一般事務に比べ専門性が高い仕事であり、語学力・専門スキルも求められます。

電話・メール・来客対応など

企業によっては一般事務と同様に、貿易事務も一般的な事務仕事を兼務します。電話・メールを使った取引先とのやりとりや来客対応も、貿易事務が任せられる仕事です。

また、商品の発送・仕分けや備品管理などを、貿易事務が行うケースもあります。担当部署が細分化されていない会社では、貿易事務が他部署のヘルプに入る機会も増えるでしょう。

貿易事務は、事務員として社内外の人と接する機会が多いため、コミュニケーション能力を求められます。PCに向かって書類を作成することだけが、貿易事務の仕事ではないのです。

裏から支える貿易事務のやりがい

事務作業をするデスク

(出典) photo-ac.com

貿易事務はやめとけと言われる一方で、貿易事務の仕事にはやりがいもあります。貿易事務が気になっているのなら、ポジティブな側面があることも理解しておきましょう。

貿易の専門知識が得られる

貿易事務のやりがいの1つとして、貿易に関する専門知識を得られることが挙げられます。この点が、一般事務との大きな違いといえるでしょう。

貿易事務としての実績を積めば、通関士へのキャリアアップを図れます。通関士は貿易のスペシャリストであり、商社・メーカーの通関部門で働ける可能性がある職種です。

貿易事務になれば、外国語に触れる機会は増えるものの、話す機会はそれほど多くはありません。ただし、書類関係では外国語を使うため、語学力の向上は期待できます。

国際情勢に詳しくなれる

貿易は、国際情勢の影響を大きく受けます。貿易事務として仕事をしていると、国際情勢について自然と詳しくなれるでしょう。

普段から国際情勢に興味がある人なら、貿易事務の仕事に大きなやりがいを感じやすくなります。さまざまな国の人と関わりを持てば、興味の範囲も広がっていくでしょう。

スケールの大きな仕事に携わりたいと思っている人も、世界中を相手にする貿易事務の仕事ならやりがいを得やすくなります。

取引ごとの達成感もポイント

貿易事務は、業務を通してさまざまな取引に携わります。煩雑な手続きが多い反面、無事取引が済んだ際に得られる達成感も大きいものです。

1つのミスが取引に多大な影響を与えるため、取引が無事に完了すれば、自分も取引にしっかり貢献できたことを実感しやすくなります。

重要な取引に関わったときは、その分取引終了後に得られる達成感も大きくなるでしょう。貿易事務としてのやりがいを感じ、次の取引に向けてモチベーションも高まります。

貿易事務に向いている人の特徴

英語の請求書

(出典) photo-ac.com

自分が貿易事務に向いていることが分かれば、転職に対してよりポジティブな気持ちになれるでしょう。貿易事務に向いている人の特徴を紹介します。

ルーティンワークが苦にならない

貿易事務は、基本的に地味な業務が多い仕事です。海外との取引が行われるたびに、同じような作業を繰り返す必要があります。

ただし、ミスが許されない仕事でもあるため、地道な作業だからといって気を抜くわけにはいきません。同じことをコツコツと、正確に繰り返せる人に向いています。

これまでに経験した仕事でルーティンワークが苦にならなかった人は、貿易事務の仕事もトラブルを避けながら、うまく進めていけるでしょう。

逆に、変化や刺激を仕事に求める人にとっては、貿易事務の仕事は苦痛になりかねません。

語学力に自信がある

海外の人とやりとりする機会が多い貿易事務には、一定レベルの語学力が必須です。転職先によっては、英語以外のスキルを求められるケースもあります。

特に貿易事務は書類関係の仕事が多くなるため、読み書きの能力が高いほど有利です。例えば、英会話は苦手でも英語での読み書きに自信があるなら、貿易事務として活躍できる可能性があります。

貿易事務は、貿易に関する専門用語を扱う機会も多いため、新しい言葉を学び続ける姿勢も重要です。

柔軟性がある人

貿易の仕事は、国際情勢・天候の問題などで予定通りに進まないことも多々あります。イレギュラーな事態になっても、貿易事務として冷静に業務をこなさなければなりません。

突発的なトラブルに対して柔軟に対応できる人や、急な変更にストレスを感じにくい人は、貿易事務に向いています。

逆に、何事も予定通りに進めなければ気が済まない人には、貿易事務は向かないでしょう。柔軟な対応力・ストレスへの耐性が、求められる職種といえます。

貿易事務を目指して国際的な仕事に携わろう

パソコンを操作する男性

(出典) photo-ac.com

貿易事務は、やめとけと言われることも少なくないですが、一方でやりがいもある職種です。

貿易事務の仕事内容に魅力を感じる人や、自分は貿易事務に向いていると思う人は、やめとけと言われる理由も頭に入れつつ、転職にチャレンジしてみましょう。

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