スーパーバイザーとは?業種別の仕事内容や必要なスキルを解説

スーパーバイザーとは、初級管理者に相当するポジションです。全ての業界に設置されるわけではなく、小売業・コールセンター・外資系企業などで多く見られます。スーパーバイザーの仕事内容や必要なスキル、スーパーバイザーを目指す方法を紹介します。

スーパーバイザーとは

考え事をする男性

(出典) photo-ac.com

スーパーバイザーは、企業組織における役職の1つです。どのようなポジションなのか、詳細を紹介します。

監督・管理を行う役職のこと

スーパーバイザーは、英語で「Supervisor」といい、「SV」とも呼ばれる役職名です。「管理者」「監督者」という意味を持ち、チームリーダーの呼称として使われることが多いでしょう。

スーパーバイザーを配置するのは、主に飲食業・小売業・医療・福祉業界の企業です。このほか欧米の役職をそのまま取り入れる外資系企業や、コールセンターなどもスーパーバイザーを置く傾向にあります。

どのような業種にせよ、スーパーバイザーの仕事は管理・監督がメインです。チームの業績を分析して戦略を練ったり、メンバー全員が効率よく・トラブルなく働けるよう気を配ったりしなければなりません。

スーパーバイザーの仕事内容

パソコンを操作するビジネスマン

(出典) photo-ac.com

スーパーバイザーの仕事は、業種によって異なります。それぞれの業界で、スーパーバイザーがどのように働いているのかを見ていきましょう。

飲食・小売業の場合

飲食・小売業でスーパーバイザーが置かれるのは、主に多店舗経営を行っている企業です。スーパーバイザーは、本部とチェーンストアとを行き来しながら、店舗の円滑な運営をサポートします。

スーパーバイザーが管理するのは、担当を任されたエリア全域の店舗です。各店舗の店長と円滑にコミュニケーションを取りつつ、本部の意向を伝えたり現場の課題を本部に上げたりなどをします。

また業績の管理も、スーパーバイザーの重要な仕事です。担当エリア内にある店舗の売上には常に気を配り、問題があれば改善策を提示しなければなりません。

スーパーバイザーはエリア全体の統括者であることから、「エリアマネージャー」と呼ばれることもあります。

コールセンターの場合

コールセンターのスーパーバイザーは、オペレーターのサポート・勤怠管理が主な仕事です。

オペレーターが顧客とトラブルになった場合には、スーパーバイザーが電話を替わって対応することもあります。

また、オペレーターのシフトを組んだり、欠員の補充を行ったりするのもスーパーバイザーの仕事です。新しいオペレーターが入ったときは、スーパーバイザーが座学研修・システム研修・ロールプレイング研修などを、取り仕切ることとなります。

外資系企業の場合

外資系企業におけるスーパーバイザーは、チームリーダー・係長相当と考えればよいでしょう。管理範囲・業務範囲は企業によって異なりますが、担当チーム・部署をまとめ、適切に管理・監督するのが仕事です。

またスーパーバイザーは、上層部と適切にコミュニケーションを取ることも求められます。現場と上層部が対立したり、意見の行き違いが発生したりしないよう、スーパーバイザーがうまく立ち回らなければなりません。

企業によっては、チームのスケジュール管理から新人育成、人事評価まで任されるケースもあります。外資系企業のスーパーバイザーには、高いマネジメントスキルが求められる傾向です。

医療・福祉関係の場合

医療・福祉業界のスーパーバイザーは、職員のスキルアップ・精神面のサポートのほか、管理・指導・新人育成などが主な仕事です。

中でも介護業界のスーパーバイザーは、現場で通用する有益な実績・高いスキルが求められます。未経験からスーパーバイザーを任されるケースは、ほぼないと考えてよいでしょう。

また施設によっては、スーパーバイザーが施設・事業所の運営に携わります。利用者の利便性向上のための改善案を作成したり、他施設・組織と密にやりとりを行い利用者の環境を整えたりすることも、必要となるでしょう。

スーパーバイザーに必要なスキル

面接官のイメージ

(出典) photo-ac.com

スーパーバイザーに必要なスキルとして、コミュニケーション能力・広い視野・マネジメント能力などが挙げられます。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

コミュニケーション能力

スーパーバイザーは、人を管理するのが主な仕事です。誰とでもスムーズに意見交換できる、コミュニケーション能力が必要となります。

コミュニケーション能力が不足していると、チームメンバーへの指示出し・指導がうまくいきません。上層部との意思疎通にも支障が出るため、上と下の板挟みとなることもあるでしょう。

また、コミュニケーションがうまくいっていない職場では、チームワークも育ちません。チーム・エリアの業績アップは期待しにくく、スーパーバイザーとしてよい評価を受けるのは難しくなります。

視野の広さや柔軟な対応力

スーパーバイザーには、チーム・エリア全体の適切なマネジメントが求められます。広い視野を持つことは必須で、常に全体に気を配らなければなりません。

視野の広い人は、チーム・エリアの隅々まで目が行き届きます。異変の察知も早く、問題が大きくなる前に解決可能です。

スキルが足りない人・ミスが多い人も見逃さないため、チーム・エリア全体の業績を底上げしやすくなります。

また、物事に柔軟に対応できる能力も、スーパーバイザーには必要です。大勢のメンバーを監督下に置いていれば、思いがけないトラブルに遭遇するケースもあります。

どんなときでも状況に応じた対応ができる人は、スーパーバイザーとして大きな信頼を集めるはずです。

統率力と管理能力

さまざまなタイプのメンバーをまとめ上げるためには、統率力も必要です。「この人に付いていきたい」と思わせる魅力・リーダーシップがある人は、スーパーバイザーに向いています。

また、チームメンバーやワークフローの管理・業績管理を適切に行うには、管理能力が必要です。メンバー1人1人に気を配れたり、データに基づく正しい現状分析を行えたりなどのスキルがあれば、スーパーバイザーとして高く評価されるでしょう。

スーパーバイザーを目指すには

手帳を見ながら考える男性

(出典) photo-ac.com

スーパーバイザーを目指すと決めたとき、まず何から始めたらよいか分からない人は少なくありません。スーパーバイザーを目指す上で、心に留めておきたいポイントを紹介します。

業界への知識を深めよう

スーパーバイザーは、その業界で一目置かれる、十分な実力を備えた人が任命される傾向です。「なりたい」と思ってすぐになれるものではなく、一般社員以上の実績・スキルを身に付けなければなりません。

スーパーバイザーに求められる知識・スキルは、業種によって異なります。まずは現在の仕事を積極的にこなし、基本的な業務を高いレベルでこなせるようになりましょう。

誰かを指導できるレベルにまで知識・スキルが上がれば、スーパーバイザーへの道も開けてくるはずです。

必要な資格はある?

スーパーバイザーになる上で、必ずしも資格は必要ではありません。どちらかというと、実績・スキル・業務への理解が重視されるのが一般的です。

ただし業界によっては、業界関連の資格があると有利なケースもあります。例えば医療・介護職なら、介護福祉士・社会福祉士の資格がある人は、高く評価される傾向です。

一方、飲食・小売・サービス業なら、フランチャイズチェーンの知識を証明する「スーパーバイザー士」の資格が、アピールポイントとなるかもしれません。

このほかコールセンターなら、「コンタクトセンター検定試験」に合格すれば、スキルのあるオペレーターであることを証明できます。

まずは業界のスーパーバイザーを調べ、どのような資格を持っているかチェックしてみてはいかがでしょうか。

スーパーバイザーはやりがいのある仕事

ネクタイを整えるビジネスマン

(出典) photo-ac.com

スーパーバイザーとは、チームメンバーの管理・指導・育成を行う管理者です。飲食業・小売業・コールセンターなどで配置されることが多く、実績・スキルのある社員が任命されます。

「実績・スキルはあるのに、スーパーバイザーになれない」と悩む人は、思い切ってスーパーバイザーの求人に応募してみてはいかがでしょうか。

日本最大級の仕事・求人探しサイト「スタンバイ」には、5万件を超えるスーパーバイザーの求人が掲載されています。地域・条件を絞って検索すれば、条件にマッチする仕事が見つかるかもしれません。

まずは、気軽に検索だけでも試してみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら