専門職の職種を紹介。メリット・デメリットから目指す方法まで

専門職にはさまざまな職種があり、自分に向いているのか分からないという人は多いでしょう。専門職のメリットやデメリットを知っておくと、働き方やキャリアプランをイメージしやすくなります。種類や目指し方も併せてチェックしましょう。

専門職の職種の一例

エンジニアの手元

(出典) pixta.jp

専門職は特定の分野の知識や経験を必要とする、専門性が高い職業を指します。その仕事をする上で、資格が必要になる場合も少なくありません。どのような職種があるのか、見ていきましょう。

ITエンジニア

ITエンジニアはシステムエンジニアやプログラマーなど、システム設計に携わる職業です。働くにあたって特定の資格は必要ありませんが、ITの世界は進歩が目覚ましいので、後れを取らないようにするには勉強が欠かせません。

スキルアップを目指すには、資格を取得するとよいでしょう。初心者向けの資格には、「ITパスポート」や、「基本情報技術者試験(FE)」があります。

ITパスポートは、情報セキュリティや情報モラルに関する基礎知識を習得できる試験で、社員研修に利用されることも少なくありません。基本情報技術者試験は、システムやソフトウェアを作る人に必要な基礎知識を試される試験です。

参考:
【ITパスポート試験】|情報処理推進機構
基本情報技術者試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 

医師・看護師

医療機関では、多くの専門職の人々が働いています。中でも、医師や看護師は専門的な知識や、国家資格がなければ働けません。

医師は病気の治療にあたる臨床医と、研究を専門的に行う研究医に大きく分けられます。臨床医は病院や診療所に勤めるほか、十分な経験を積んだ後に開業医になる人も少なくありません。

研究医も研究だけをしているわけではなく、大学病院などで患者の診療を担当しながら自分の研究を進めることが一般的です。

医師になるには医学部がある大学で勉学に励んだ後、医師国家試験に合格し、研修医として2年以上の経験が必要となります。

看護師は医師のサポートや、患者のケアなどを担当する職業です。看護師になるには看護学校や養成所での勉強をへて、看護師国家試験に合格しなければなりません。いずれも人命に深く関わる、責任の重い仕事です。

参考:資格・試験情報|厚生労働省

公認会計士

公認会計士は会計に関する専門的な知識を生かし、企業の財務情報をチェックして適切かどうかを調べる職業です。経営資源の調達や運用に関する、コンサルティングを行うこともあります。

公認会計士になるには、国家試験に合格しなければなりません。受験資格は特にありませんが、合格率は10%前後と狭き門です。

また、合格すればすぐに公認会計士業務を開始できるわけではなく、日本公認会計士協会への登録が必要となります。登録要件として実務経験が必須になるため、合格後は監査法人で働く人が大半です。

参考:公認会計士試験について | 日本公認会計士協会

建築士

建築士は建物を建てる際に必要な、設計図を作る専門家です。外装や内装のデザインだけでなく、法律や防災面などの基準をクリアした建築物を作ることが求められます。

木造建築士・二級建築士・一級建築士などの種類があり、どの資格を持っているかによって、設計できるものが変わることがポイントです。

例えば、一級建築士であれば、すべての規模・構造・用途にあてはまる建物の設計や工事監理を行えます。建築士になるには、建築科や土木科などがある学校に入学し、建築士の受験資格を得て試験に合格することが必要です。

参考:資格試験|建築技術教育普及センター

パティシエ

パティシエは洋菓子を専門的に作っている調理師のことで、洋菓子店やレストランなどに勤務しています。十分な技術を身につけた後、独立して開業することも可能です。

料理学校やスクールなどで菓子作りを学び、洋菓子店に調理スタッフとして就職すればパティシエを名乗れるので、専門的な資格の取得は必要ありません。

特別な資格がなくても働けますが、パティシエ向けの資格に「製菓衛生師国家試験」があります。菓子作りの知識や技術だけでなく、公衆衛生や食品衛生学などに関する知識も持っていると証明できる資格です。

厚生労働大臣指定の製菓専門学校で1年以上学ぶか、義務教育を終えた後で菓子製造業に2年以上従事した人は、製菓衛生師の受検資格を得られます。

参考:製菓衛生師|厚生労働省

専門職に就くメリット

医療従事者の女性

(出典) pixta.jp

専門職に就くと、一般職にはないメリットを得られます。もし、目指したい道が決まっているのなら、早い段階で決断した方がより多くの恩恵を受けられるでしょう。専門職に就くメリットを紹介します。

専門的な知識やスキルが身につく

1つの分野を極めようとする過程で、専門的な知識やスキルが身につくところがメリットです。希少価値が高い専門職は、誰でも代わりが利くものではありません。

手に職をつけると会社が変わっても、即戦力として働けるので転職の際も有利になります。仕事をしながら、自分の興味のある分野にずっと関わっていけるところも魅力です。

ブランクがあっても再就職しやすく、年齢に関係なく長く働けるでしょう。また、就職する以外に、独立開業する道を選べる点もメリットだといえます。

希少価値が高く、高収入な傾向

専門職として働けるようになるまでに、多くの勉強時間を必要とするケースは少なくありません。医師や公認会計士などは特に希少価値が高く、収入も多い傾向です。

多くの人々から必要とされ、社会に貢献できるところにやりがいを感じる人も多いでしょう。

特別な資格が必要ない専門職もあり、必ずしも給与が高く設定されているわけではありませんが、スペシャリストとしてキャリアを伸ばしていけば、将来的に高収入を得られる可能性は十分にあります。

専門職に就くデメリット

会計士の手元

(出典) pixta.jp

専門職は一般的な職業に比べて、メリットが多いと感じる人もいるかもしれませんが、よい面ばかりを見ていると後悔することになります。どのようなデメリットがあるのかチェックしましょう。

責任が重い

資格や免許の有無にかかわらず、専門職は「専門家なのだからできて当たり前」だととらえられることも多く、プレッシャーを感じる場面は少なくありません。

また、人手不足が深刻な職種だと、長期の休みを取ることが困難です。リフレッシュしたくても、働きづめになってしまう場合があります。肉体的・精神的な負担に耐えられる人でないと、勤め上げるのは難しいでしょう。

キャリアチェンジが難しい

専門職に就いている人は、1つの分野に特化したスキルや知識を持っているので、キャリアチェンジが難しい点はデメリットです。

途中で職業を変えたくなっても、汎用性が高いスキルや経験がなければ簡単に転職できません。事務職や営業職のような、多くの企業で必要とされる職種とは違い、専門的な分野での経験は違う分野で生かすことが難しいのです。

もし、キャリアチェンジを考えているのであれば、できるだけ早い段階で行動し、幅広いスキルを獲得する努力が求められます。

専門職に向いている人とは

パティシエの女性

(出典) pixta.jp

専門職はどんな人にも向いているわけではありません。適性がないと、途中でやる気を失う原因になります。専門職に向いている人の特徴をチェックしましょう。

向上心がある

専門職は高度な技術を身につけていなければならないので、向上心がある人に向いています。常に成長し続けたいという気持ちを持ち続けられるかどうかで、仕事の成果が変わってくるのです。

現状に満足せず、常に新しい技術や知識を身につけたいと思える人の方が成功しやすいでしょう。

中でも、医療やITの分野は常に発展しているため、向上心がないとついていくのが難しくなってしまいます。多少、プライベートな時間が削られたとしても、勉強時間を確保して特定の分野に貢献していきたいと思える人におすすめです。

1つのことを突き詰められる

特定の分野に強い関心を持ち、突き詰めていける人は専門職に向いています。その仕事をするために膨大な時間や費用を費やして、資格を取得しなければならない場合、対象への興味が薄いと続けるのが困難です。

たとえ自分に向いている職業だったとしても、関心を持ち続けられないと途中で熱意を持てなくなってしまうでしょう。

「○○について考えているだけで楽しい」「○○をしているときに充実していると感じられる」というように、自分にとって掘り下げたい分野が見つかっているなら、その道を究められる可能性が高まります。

専門職を目指すには

セミナーで勉強する人たち

(出典) pixta.jp

専門職を目指すには、スキルアップや資格の取得などが欠かせません。社会人が専門職を目指す方法を見ていきましょう。

スキルアップをする

専門職を目指す場合、スキルアップや資格の取得などが欠かせません。社会人がスキルを獲得するには、働きながら勉強を続けられる環境を整える方法がおすすめです。

例えば、弁護士の資格を取得するために、弁護士事務所で補助的な仕事をしながら勉強している人もいます。専門職の働き方を間近で見ることはよい経験になり、その分野における新しい情報を入手しやすくなるところがメリットです。

資格取得のサポートや研修制度が整っている職場なら、よりスキルアップがしやすいでしょう。

また、営業のスキルを持ちながらITの知識や技術も深めるというように、スキルを複合的に身につける方法も効果的です。できる業務の幅が広がることで付加価値が高まり、転職で有利に働きます。

スクールに通う、資格を取得する

専門的な知識やスキルを身につけるため、スクールに通うのもよい方法です。講師の指導を受ければ、自己流で勉強するより行き詰まりにくいでしょう。

1人では難しい試験対策も、その道のプロから指導を受けられれば安心です。一緒に学ぶ仲間の存在も、モチベーション維持につながるでしょう。

土日や夜間に開講しているスクールやオンライン講座を選べば、社会人でも無理なく勉強を続けられます。

さまざまな現場で活躍する専門職を目指そう

凛々しい表情のビジネスウーマン

(出典) pixta.jp

専門職はさまざまな現場で活躍し、社会から必要とされています。人々の暮らしになくてはならない職業も多く責任は重いですが、やりがいがある仕事が少なくありません。

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