一般職はどういう仕事?総合職との違いや、向いている人の特徴を解説

就職活動時に「一般職」と「総合職」の違いをよく分からずに応募した人も多いのではないでしょうか。一般職と総合職はまったく特徴が異なるため、区別して応募する必要があります。一般職と総合職の違い、一般職に向いている人の特徴などを解説します。

一般職とは?どういう立場?

社員証を見せる男性

(出典) pixta.jp

就職活動を経験した人ならば、一度は「一般職」という言葉を聞いたことがあるでしょう。新卒で企業に入社する場合にはもちろん、転職時にも一般職か総合職を選択する場面が出てくる可能性があります。まずは一般職とは、どういった立場なのか理解しましょう。

まずは総合職について知ろう

一般職について理解するには、まず「総合職」がどういった立場なのか、理解しなければいけません。総合職は企業の中核業務を担う社員であり、いわゆる幹部候補として期待されるポジションです。営業やマーケティング、広報をはじめ、会計や人事に至るまで、さまざまな業務を担当する人材を含みます。

それぞれの部署・部門で将来的に管理者になったり、マネジメント層へのキャリアアップを目指したりする立場です。経験を積んで問題解決力やマネジメント能力などを磨き、企業の成長に貢献できる人材が求められます。

総合職をサポートするのが一般職

一般職は総合職をサポートするポジションとして知られており、一般事務や電話対応、来客対応をはじめ、ビジネス文書の作成などを担います。総合職が担う顧客への営業や、マーケティング業務を支援する裏方の役割がメインといえるでしょう。

いわゆる定型業務をこなすのが主な仕事であり、いかに効率的に事務作業をこなせるかが、一般職の人材評価のポイントとなります。一般企業だけではなく、公務員の採用試験でも一般職の職種が設けられています。

総合職との違いを整理してみよう

デスクワークをする男性

(出典) pixta.jp

一般職と総合職の概要を理解したところで、それぞれの違いを具体的に確認していきましょう。両者は仕事内容や会社からの待遇、昇進の可能性や転勤の頻度などの面で、かなりの違いがあります。

仕事内容の違い

総合職は営業や労務管理、人事や人材教育に至るまで、仕事内容は多岐に渡ります。各部門・部署において、将来的に管理職として活躍することを見越して、さまざまな業務を経験する人も多くいます。

それに対して一般職は、総合職の指示に基づいて、定型業務をこなすのが主な仕事です。企業によって具体的な役割が変わる場合もありますが、総合職をサポートするのが一般職という位置づけは、基本的に変わりません。

待遇面の違い

総合職は責任のある仕事を任される傾向があるため、一般職に比べて基本給が高めに設定されており、さらに本人の努力次第で、賞与(ボーナス)も増加する傾向にあります。一方、一般職は総合職に比べて、昇給の機会はそれほど期待できませんが、一定の給与で長く安定して働ける傾向があります。

ただし企業によっては一般職でも、本人の能力次第で昇給やキャリアアップができる可能性があるので、必ず待遇面に大きな差があるとは限りません。

昇進や移動・転勤の頻度などの違い

総合職は幹部候補生も多いため、一般職よりもキャリアアップしやすい傾向にあります。また、さまざまな仕事を経験させるため、転勤・異動の可能性もあります。

一方、一般職は勤務地が限定されているケースが多く、転勤や異動の可能性もそれほど高くはありません。多くの仕事を経験したり、さまざまな場所で働いたりするよりも、一カ所で長く働きたい人に向いています。

一般職に向いている人は?

パソコンを操作する女性

(出典) pixta.jp

総合職と一般職の違いを簡単に解説しましたが、一般職に向いている人の特徴は何でしょうか?どちらの職種でも活躍できる人も少なくありませんが、以下の特徴を持つ人は、一般職の方が向いているでしょう。

同じ場所で長く働きたい人

一般職は総合職に比べて、一カ所で長く同じ業務を担当する場合が多いため、転勤や異動を望まない人に向いています。勤務条件が限定される傾向にあり、働き続けた場合の将来の姿も予測しやすいのが特徴です。

そのため、同じ企業で長く安定して働き続けたい人はもちろん、数年間の期間限定で、一般職として働きたい人にもおすすめです。

例えば結婚するまで一般職として働いて退職する人や、一般職として働きながら自分なりに資格を取ったり、特定のスキルを身に付けたりした上で、別の企業に転職する人も少なくありません。社内でのキャリアアップを望むよりは、ライフプランの一部として、一般職に就くことを考える人が多くいます。

定型業務が苦にならない人

一般職は事務作業がメインになるため、手順の決まった業務の繰り返しが苦にならない人でなければ、なかなか務まりません。コツコツとした作業が得意な人に向いています。デスクワークをいかに効率的にこなし、生産性を上げるか考えられる人ならば、業界を問わず一般職として活躍できるでしょう。

ただし、チームで仕事を進める場面も多く、電話対応業務もこなすので、他者とのコミュニケーションが苦にならない人の方が向いています。

事務処理能力が高い人

一般職には事務処理能力の高さが必要です。細かい作業を素早く終わらせることができる人や、定型業務に加えて、電話対応や来客対応など、同時並行で複数の仕事をうまくこなす力が求められます。

決まった作業を黙々とこなす場面が多い職種ではありますが、企業によっては内勤だけでなく、外回りの仕事もあったり、総合職の仕事が回ってきたりするケースも珍しくありません。業務内容の変化にも、ある程度は柔軟に対応できなければいけません。

一般職に転職する際の留意点

履歴書に書き込む手元

(出典) pixta.jp

一般職に転職を目指しているならば、以下の点はしっかりと押さえておきましょう。一般職の方が、総合職に比べて転職しやすいイメージを持っている人も多くいますが、求人倍率を確認する限りにおいて、決してそうとは限らないので注意が必要です。

一般職は倍率が高い傾向にある

事務職をはじめとした一般職は、どの業界でも人気が高く、求人倍率が高い傾向にあります。それは、どういった業界であっても事務処理をこなす社員が一定数必要であり、効率的に作業を進められる人材は、どの企業も欲しているからです。

総合職は競争が激しいため、一般職に転職しようと考える人は少なくありません。しかし、企業によっては一般職の方が、求人倍率がかなり高いケースもあるので注意しましょう。なお、大手企業や古くからの有名企業に関しては、総合職の方が圧倒的に求人倍率が高い場合も多くあります。

まずは、転職を希望している業界の傾向や企業の求人倍率をしっかりと調査し、十分な準備をしてから転職活動を始めることが大事です。

参考:一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について|厚生労働省

契約社員や派遣社員も選択肢に

業界によっては、一般職の求人数自体が少ないケースもあるので、どうしてもその業界に転職したいならば、契約社員や派遣社員も選択肢に入れるとよいでしょう。一般職ならば正社員にこだわらなくても、契約社員や派遣社員として、正社員と同じ待遇で仕事ができる場合も珍しくありません。

正社員と給料や福利厚生に差がある場合であっても、まずは契約社員として入社して、正社員登用を目指す道もあります。より広い視点で柔軟に、進むべきキャリアを考えることが大事です。

一般職と総合職の違いを理解する

働く男女

(出典) pixta.jp

一般職とはどういった立場か、総合職と比較しながら解説しました。一般職は主に総合職をサポートする立場で、一カ所で長く働くことが多い職種です。いわゆる事務職が代表例であり、定型業務をこなしつつ、電話対応や来客対応もする必要があります。

給料面やキャリアアップのしやすさなどで、総合職と差が出てしまう企業も多くありますが、安定して同じ仕事を続けたい人は、転職を検討してみましょう。

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