バイトの面接に落ちる原因としては、言葉遣いや身だしなみのマナーが不十分である点などが挙げられます。バイトも、社会で働くことの一環です。基本的なマナーを身につけ、希望に沿った仕事を始めましょう。
この記事のポイント
- 言葉遣いのマナーが重要
- 面接を通して、コミュニケーション能力が判断されます。「あのー」「えーっと」などの「フィラー」と呼ばれるつなぎ言葉の多用も要注意です。
- 清潔感のある身だしなみが基本
- カジュアルな服装はだらしない印象を持たれてしまいます。落ち着いた色合いでまとめましょう。
- 仕事への関心度や働く意欲もチェックされる
- 「家から近いから」だけでは志望動機として物足りません。「ここで働きたい」という熱意を伝えましょう
バイトの面接に落ちる原因と対策
バイトの面接に落ちてしまうのは、どのような原因が考えられるでしょうか。はじめに、バイトの面接に落ちる原因とその対策について紹介します。
言葉遣いのマナーが身についていない
敬語をはじめとする言葉遣いが不適切だと、印象は悪くなります。「職場でうまくコミュニケーションが取れるのか」「接客業務は大丈夫か」など、社内・社外を問わずに不安視されるためです。
面接前にメールや電話で問い合わせをする場合にも、言葉遣いのマナーは必要です。例えば、面接では応募先を「御社」と呼びますが、履歴書・メールといった文面では「貴社」と書きます。
正しい言葉遣いを覚えよう
丁寧だと思っている言葉遣いも、誤りの場合があります。以下を参考にしながら、正しい言葉遣いを覚えましょう。
- 「弊社、〇〇社様」→「御社(文面の場合は貴社)」
- 「僕、自分」→「わたし、わたくし」
- 「大丈夫です」→「問題ありません」
- 「了解しました、分かりました」→「承知いたしました、かしこまりました」
- 「すみません、ごめんなさい」→「申し訳ありません、失礼いたしました」
- 「よろしかったでしょうか」→「よろしいでしょうか」
- 「なるほど」→原則使用しない
- 「あのー、えーっと、まあ」→多用しない
「なるほど」は原則使用しません。同意を示す場合には、「おっしゃる通りです」「そうですね」などを使用するとよいでしょう。また、「あのー」「えーっと」などの「フィラー」と呼ばれるつなぎ言葉は、自信のない印象を持たれるため、多用はNGです。
履歴書の準備が不足している
履歴書の空欄が目立ったり、履歴書自体が汚れていたりすると、「やる気がないのではないか」「仕事への詰めが甘いのではないか」と思われる可能性が高まります。
一度書いた履歴書は、原則として修正できません。修正液・消せるボールペンの使用も控えましょう。また、面接当日は筆記用具を持参します。応募先に借りることになると「社会人としてどうなのか」と疑問を持たれるため、注意が必要です。
面接当日までの準備のポイント
履歴書に書き間違いがあれば、最初から書き直すのが基本です。下書きをしてから清書をするという流れで書くと、誤りは減るでしょう。
特に書式の指定などがなければ、インターネットでテンプレートを入手し、パソコンで記入するのも1つの手段です。なお、面接当日の持ち物については以下を参考にしてみてください。
- 履歴書
- 身分証明書
- 筆記用具
- 腕時計
- 印鑑
- 通帳
履歴書は、折れないようにクリアファイルや封筒に入れるのがマナーです。面接の際に本人確認を行う場合があるため、学生証やマイナンバーカードなど、顔写真のある身分証明書も持参しましょう。
また、面接中にスマートフォンで時刻を確認するのを防ぐために、腕時計を準備しておくと安心です。
面接当日に採用が決まるケースもあるため、契約の際に必要な印鑑と通帳も持っていくことをおすすめします。持ち物を入れるバッグは、落ち着いたトーンのものを用意しましょう。
応募先が求めているシフトに入れない
例えば「週末働ける方歓迎」などの記載がある求人で、「週末は入れない」と答えてしまうと、採用の可能性は低くなります。働く時間帯に指定がある場合、その時間帯以外は人員が充足しているケースも多いためです。
また、接客・販売の仕事では、繁忙期に働けるスタッフが重宝されます。週末や長期連休など、店舗が忙しくなる期間に一切入れないとなると、不採用になるケースも珍しくありません。
条件が合わないときは
店舗が求めているシフトにどうしても入れない場合は、希望を伝えながら、状況に合わせて柔軟に対応できることをアピールしましょう。
「平日は3日以上働けます」「土日の両日は難しいですが、どちらか1日であれば対応いたします」のように、具体的な日数・曜日を伝えると、応募先もあなたが働くイメージをつかみやすくなります。
店舗や会社は長く勤めてくれるスタッフを求めているため、長期間働く意思を示せば、採用の可能性が高まります。
身だしなみの印象が悪い
身だしなみが与える印象も、決して小さくはありません。例えば、ラフな服装はだらしない印象につながるため、面接の場には不相応です。奇抜な髪色や無精ひげも避けましょう。以下の服装は、ラフな印象が強いため避けるのが無難です。
- パーカーなどのスウェット生地
- デニム
- オーバーサイズのもの
- ロゴなどのプリントが大きいもの
- 肌の露出が多いもの
- サンダル
- 派手なアクセサリー
面接に向けた身だしなみをチェック
面接に向けた身だしなみをチェックしておきましょう。以下のような、清潔感のある服装・髪型が基本です。
【髪型】
- 前髪が目にかからないようにする
- 長い人は後ろでまとめる
- 応募先によっては明るい髪色が適さない場合もあるため、落ち着いたカラーが無難
【服装】
- シャツやブラウスは、白か薄い色・柄のものが基本
- ズボンはチノパンなど、無地のコットン生地を選ぶ
- スカートを着用する場合は、膝が隠れる丈のものにする
【靴】
- サンダルやブーツは避ける
- 清潔な革靴やスニーカー、パンプスを選ぶ
【メイク】
- ナチュラルが基本
面接時の印象が悪い
求人を出す店舗や企業は、やる気のある人・長く働いてくれる人を求めています。例えば、相手が明るく話しているときの無表情はマイナスポイントです。これから一緒に働く相手であることを意識しましょう。
せっかく身だしなみや受け答え内容がしっかりしていても、暗い雰囲気・硬い表情は良い印象を与えません。面接は緊張するものですが、明るくはきはきと話しましょう。
面接時に意識すること
面接時には、「本日はお忙しいところ、ありがとうございます」「よろしくお願いいたします」など、きちんとしたあいさつを心がけましょう。あいさつがしっかりできないと、コミュニケーションスキルやマナーに疑問を持たれる可能性が高まります。
また、面接中は表情や姿勢にも気を配ります。柔らかい表情を意識したり、背筋を伸ばして相手の目を見て話したりすることは、面接官に良い印象を与えます。はきはきとした口調で話し、早口になりすぎないように注意することも大切です。
バイト面接でよく聞かれる質問と回答例
ここからは、バイト面接でよく聞かれる質問とその回答例を紹介します。志望動機や勤務時間など、パターンに分けて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。。
志望動機
志望動機に関する質問では、応募先の店舗・企業への関心度をチェックされます。そのため「家から近いから」「時給が高いから」という回答だけでは不十分です。
「接客業をしてみたい」「このお店の商品が好き」など、前向きな動機でやる気をアピールしましょう。
- 人と話すことが好きで、販売職で働いてみたい気持ちがあり、応募しました。アルバイトの経験はありませんが、早く仕事を覚え、御社の戦力になりたいと考えております。よろしくお願いいたします
- 高校生になり、自分の力で仕事をしてみたいと思うようになり、応募しました。
家から通いやすく、こちらのお店の〇〇が以前から好きだったのもきっかけです
勤務可能日数・時間
勤務可能日数や時間について聞かれたら、「週4日以上は働きたいと思っています」「夕方から働けます」など、大まかなシフトの希望を伝えましょう。
「GWなどの長期連休は入れますか」といった繁忙期についての提案には、できる範囲で協力するのがベターです。
- 平日は3日以上、土日はどちらかの1日出勤できます。大学に通っているため、18時以降の勤務が希望です
- 土日は、両日ともに長時間勤務できます。GWやお盆もシフトに入れますが、年末年始は帰省したいと考えております
- 18時から掛け持ちのアルバイトをしているため、日中の勤務を希望します
通勤時間
通勤時間については、無理なく通えるかどうかを判断する質問です。居酒屋など、就業時間が深夜に及ぶ可能性のある職場の場合、理解を得られる通勤手段を用意しておきましょう。
- 徒歩で10分ほどです
- 電車で20分ほどです。最寄り駅は〇〇線の〇〇駅です
- 自転車で10分ほどで通えるので、閉店時間まで勤務できます
勤務開始時期
欠員補充を目的とした採用もあるため、勤務開始時期は早いほうが重宝されます。「いつから働けますか」と聞かれたら、早めの時期を答えると好印象です。
また、応募先が開始時期を想定してシフトを調整しているケースもあります。「〇月〇日から働けます」と明確に伝えると、応募先もスケジュールのイメージをしやすくなります。事情があってすぐに勤務できない場合は、正直に伝えておきましょう。
- 明日から勤務可能です
- 週明けの〇日から勤務可能です
- 現在のアルバイトの引き継ぎがあるため、来週からでお願いしたいと思っております
辞めた理由
すでにバイトの経験がある人は、辞めた理由について質問されるかもしれません。「また同じ理由で辞めはしないか」といったことを判断するためです。
辞めた理由を聞かれた場合は、「人間関係がうまくいかなかった」など、ネガティブな話題は避けましょう。「学ぶところも多かったが、違う業種に挑戦したくなった」のように、前向きに言い換えることが大切です。
- 黙々と作業する仕事も好きでしたが、よりコミュニケーションスキルを活かせる接客業に挑戦したくなったためです
- 資格試験が控えていたため、退職しました。試験が終わり、資格も取得できたので、またアルバイトをはじめようと思いました
保護者の同意について
高校生がバイトをする場合、保護者の同意や学校の許可証がなければ、のちのトラブルにつながりかねません。採用後のトラブルを防ぐため、バイトに関する校則を事前に確認し、保護者の同意も得るようにしましょう。
- 私の通う学校の校則では、アルバイトが許可されているので、問題ありません。学業に支障が出ない範囲で、両親の許可も得ています
- 私の通う学校では、原則としてアルバイトが禁止されていますが、今回は許可証をもらっています
「質問ありますか」への答え方
面接の中で、「何か聞いておきたいことはありますか」と尋ねられる場合があります。このときに試用期間の有無や規則について質問すれば、採用後を見据えた熱意をアピールできます。特に何も思い浮かばなかった場合は、無理して質問をする必要はありません。
- 研修期間などはありますでしょうか
- 詳しくお話しいただいたので、特にありません
面接対策で採用を引き寄せよう
バイトの面接に落ちる原因として、言葉遣いや履歴書の不備・シフトの条件が合わないことなどが挙げられます。面接で好印象を与えるためには、正しい敬語を使い、履歴書を丁寧に仕上げ、清潔感のある服装を心がけることが大切です。
また、シフトの条件が合わない場合でも、柔軟に対応できる姿勢を見せることで採用の可能性を高められます。面接の準備や対策をしっかり行えば、自信を持って面接に臨めるでしょう。
なおバイト探しをする際は、仕事・求人情報一括検索サイト「スタンバイ」を活用するのがおすすめです。ぜひスタンバイで理想のバイトを見つけてみてください。