公務員試験を受けるときの服装に決まりはある?選び方のポイントも

公務員試験には一次試験と二次試験があります。それぞれに服装の決まりはあるのでしょうか?面接を伴う試験では、見た目の清潔感も重要です。不快感を与えないための留意点やスーツの選び方、クールビズを指定されたときの対応について解説します。

公務員試験時の服装「一次試験」

筆記試験

(出典) pixta.jp

公務員試験には、服装の規定はありません。規定がないと逆に「周囲から浮いてしまったらどうしよう…」と気になる人は多いでしょう。では、どのような服装で臨むのがベターなのでしょうか?

筆記試験の段階では私服でOK

一次試験は筆記試験のみのため、カジュアルな服装でも問題ありません。試験に集中できるように、締め付けの少ない服を選びましょう。

とはいえ、ハーフパンツや着古したジャージは試験の場にふさわしくありません。露出が多い格好や派手すぎる服も、周囲の集中を妨げてしまいます。服装で試験結果が決まるわけではありませんが、清潔感のない服装・華美な服装は避けましょう。

また、最近は新型コロナウイルス感染症対策の一環として、試験会場では小まめに換気しています。窓や扉を開けたままにする会場も多く、座る位置で室温が変わります。簡単に寒暖の調節ができる服装が望ましいでしょう。

参考:Q&A|国家公務員試験採用情報NAVI

社会人試験ではスーツもあり

社会人採用の公務員試験では、一次試験でもスーツを着用する人が多く見受けられます。周囲に合わせたいのであれば、スーツで臨むのが無難です。

ただ、社会人だからといってスーツを着用しなければならない決まりはありません。堅苦しく感じたり、肩回りが窮屈だったりして、思うように試験に集中できない可能性もあります。

私服に抵抗があってもスーツだと堅苦しく感じる場合は、ノースーツ・ノーネクタイのオフィスカジュアルを選ぶ手があります。

公務員は、国民全体の奉仕者という位置付けです。社会常識や高いモラルを有していることが前提なので、悪目立ちする服装は避けましょう。

公務員試験時の服装「二次試験」

面接の様子

(出典) pixta.jp

公務員試験の一次試験に合格した人は、二次試験に進みます。二次試験では面接が行われるため、面接官や周囲の目を意識した服装を心がけましょう。

面接ではスーツが基本

二次試験では、一次試験の合格者を対象に、論文試験や面接試験が行われます。面接試験は人そのものをチェックする選考なので、服装や身だしなみにも注意を払う必要があります。

服装の規定がないとはいえ、スーツで臨むのがマナーです。オフィスカジュアルや普段着では、浮いてしまう可能性が高いでしょう。

新卒・第二新卒はリクルートスーツ、社会人はビジネススーツを着用するのが基本です。かばんはリュックを避け、スーツにふさわしいビジネスバッグを準備します。

男性の場合

男性のビジネススーツは、ネイビー・グレー・ブラックなどの落ち着いた色が定番です。デザインは無地かストライプを選びましょう。

ネクタイはチェックやストライプでも構いませんが、派手すぎない色を選ぶのがベターです。カジュアルな印象になりすぎないよう、幅は7~9cm程度にとどめます。

革靴は、ストレートチップ・プレーントゥ・Uチップのデザインから選びましょう。色はブラックが基本です。靴下とベルトの色をスーツとそろえると、統一感が生まれます。

女性の場合

女性のビジネススーツも、ネイビー・グレー・ブラックなどの落ち着いた色が基本です。ボトムがスカートでもパンツでも、ストッキングの着用が推奨されています。素足を露出するのはマナー違反と捉えられることを覚えておきましょう。

スカートに黒のタイツを合わせるのは、あまり一般的ではありません。全体的に暗い印象を与えてしまうため、寒い日はパンツスーツの着用をおすすめします。

パンプスはブラックの革製で、ラウンドトゥまたはスクエアトゥが基本です。ヒールの高さは3~5cmがよいでしょう。ピンヒールや先がとがったポインテッドトゥは、面接にふさわしくありません。

公務員試験を受ける際の見た目のポイント

スーツを整える

(出典) pixta.jp

公務員試験では、服装だけでなく見た目全体にも気を遣いましょう。特に、髪形やメイクは服装と同じくらい目立つものです。クールビズを指定された場合の服装についても解説します。

体に合った服を選ぶ

服は体形に合ったものを選びましょう。特にスーツは、肩幅・裾・袖が体に合っていることが重要です。サイズが合っていないスーツは不格好な上、着ていて心地がよくありません。もしサイズが一回り大きいときは、インナーを着て調節する手もあります。

女性はスカートの丈にも注意を払いましょう。膝が隠れるくらいの長さがないと、椅子に座ったときに太ももが露出してしまいます。座った状態で、膝上5cm程度までがベターです。

髪形・メイクは控えめに

髪形やメイクは、第一印象に影響を与えます。身だしなみを整えることは大切ですが、公務員試験でおしゃれに気を遣いすぎる必要はありません。アイシャドーやリップは控えめにし、清潔感や誠実さをアピールしましょう。

髪色は、落ち着いた色の茶色や黒が基本です。官公庁や公務員は、他業界よりも保守的な傾向があるため、髪色が心配な人は黒髪にチェンジした方がよいかもしれません。

髪をセットする際は、てかりや香料が強い整髪料は避けましょう。また、脂が浮いているように見えて清潔感が損なわれないよう、整髪料は適量を心がけることも大切です。

クールビズについて

面接試験の案内にクールビズの指定があれば、指定に従うのが無難です。クールビズとは、夏の軽装を推進するもので、過度な冷房の使用を避ける目的があります。環境省の発表に合わせ、クールビズ期間を設定している自治体・企業も多く見受けられます。

クールビズの指示がなければスーツ着用がマナーですが、指定があればノーネクタイ・ノージャケットで構いません。周囲から浮くのが心配な人は、ネクタイとジャケットを持参するとよいでしょう。

知っておきたい服装・見た目の「清潔感」

面接で回答する女性

(出典) pixta.jp

面接試験では、よく「清潔感が大事」といわれます。しかし清潔感を単に衛生的・汚れがない状態と捉えると、大事な場面で失敗をしてしまうかもしれません。服装や見た目の清潔感とは、具体的に何を指すのでしょうか?

清潔であることと清潔感は異なる

清潔感とは、あくまでも人の感じ方であり、実際に清潔であるかどうかを問うものではありません。

例えば、毎日お風呂に入っていて清潔だと主張しても、他の人から見て清潔感がなければ、「入浴しているのだろうか?」と思われてしまいます。

清潔に保つこと自体は重要ですが、面接試験やビジネスシーンでは、他人に不快感を与えないかどうかに重きを置いて身だしなみをチェックしましょう。清潔感がないと思われやすい状態には、以下のようなものがあります。

  • 服装が体にフィットしていない
  • 服によれやしわがある
  • 髪の毛が乱れている

公務員試験に出向く前に鏡を見たり家族・友人に見てもらったりして、全体的な清潔感を再確認しましょう。

見落としがちなポイント

清潔感が表れるのは、髪や服だけではありません。自分では気づきにくい部分にも、他人の目は注がれています。

  • 爪の手入れが行き届いているかどうか
  • 不快なにおいはないか(たばこ・香水・柔軟剤・体臭など)
  • ひげのそり残しや鼻毛はないか
  • メイクは濃すぎないか
  • 派手なアクセサリーは身に着けていないか

公務員の面接試験で、ネイルや派手なアクセサリーはNGです。時計を着けるなら、シンプルで上質なものが好ましいでしょう。

日本は香水文化が発達していないため、強い香りを身にまとっている人に対して、不快感を覚える人は少なくありません。できるだけ無臭を心がけましょう。

服装のセオリーを把握して試験を突破!

面接を受ける就活生たちの後姿

(出典) pixta.jp

公務員試験に服装の規定はなく、全てが個人の判断に委ねられます。ただしルールがないからといって、何を着てもよいとはいえません。マナーや常識を守り、将来の公務員としてふさわしい格好を意識する必要があります。

身だしなみを整えられないと、社会人としての自覚が足りないと判断されかねません。面接官は自分が思っている以上に細部を見ているため、最後まで気を抜かないようにしましょう。

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