学生時代に、単発バイトを経験したことのある人は多いでしょう。会社員でも、休日に単発の仕事をしている人もいます。日常的に使われる言葉ではありますが、具体的にどういった仕事を指すのでしょうか?特徴や短期バイトとの違いを解説します。
単発バイトとは?
アルバイトの経験がある人ならば、一度は「単発バイト」について聞いたことがあるでしょう。同じ場所で長く働くのが難しい人にとっては、単発バイトが主な収入源という場合もあります。
日常的に使われる言葉ではありますが、具体的にどういった仕事を指すのでしょうか?
契約期間がごく短いバイトを指す
単発バイトとは、最短で1日~1週間程度で終了するアルバイトを指す言葉です。仕事の継続を前提としておらず、作業が完了すると、その時点で契約が終了します。
スキマ時間を利用して働いたり、1日のみ稼いで別の仕事をしたりすることも可能なので、昔から人気の高い仕事の形態です。
働く側だけでなく、募集する側としても、必要なタイミングで必要な人員のみ集められるのがメリットです。スポットで発生する作業が多い建設現場や工事現場をはじめ、イベントの設営や倉庫作業などに、単発バイトの案件が数多くあります。
短期・派遣との違い
単発バイトは短期でのアルバイトや派遣と混同されがちですが、いずれも働き方が異なります。短期バイトは、働く側にとっては単発バイトと同じような感覚ではありますが、単発よりも期間が長い仕事を指す場合がほとんどです。
一方、派遣の仕事は短期の労働形態の1つではありますが、単発・短期のアルバイトよりも契約期間が長いのが一般的です。派遣労働の契約においては、日雇いは原則禁止とされているため、1日で終了するような派遣はできません。
従って、これらの違いは主に働く期間の長さであり、最も短いのが単発バイトということになります。ほとんどがその日のうちに作業が終了するもので、仕事が終わった時点で給料がもらえる場合も多いでしょう。
単発バイトのメリット
単発バイトは仕事が終わったらその時点で契約が終了になるため、以下のように人間関係の悩みが少なく、多くの仕事を経験できるのが利点です。
人間関係に悩むことが少ない
単発バイトは1日だけの仕事が多く、たとえ職場に相性の悪い人がいたとしても、あまり気にせずに済むのがメリットです。
周囲との折り合いが悪くても、仕事が終われば、基本的にほかの人と会う機会はなくなります。人間関係でストレスをためやすい人にとっては、ある程度は気軽に仕事ができる環境といえます。
逆に、仕事を通じて仲がよくなった相手とは、一緒に別の単発バイトをするのもよいでしょう。
さまざまな仕事を体験できる
多くの業種で単発バイトの募集があるので、さまざまな仕事を体験できるのも、メリットの1つです。長期で同じ仕事をすることはないため、次々に新しい業務にチャレンジでき、飽きずに仕事を続けられるでしょう。
また、単発バイトは人材を教育している時間がないため、基本的に初心者でも問題なく従事できる作業が多くなります。初めて体験する仕事でも対応できるので、誰でも安心して応募できるのも特徴です。
自分の都合に合わせて働ける
平日の空いた時間だけ働いたり、土日だけ仕事を入れたりするなど、自分の都合に合わせられるのも、単発バイトをするメリットです。
平日は会社員として働きながら、休日だけ単発バイトをする人や、育児や介護の合間を縫って仕事をしている人も珍しくありません。都合が悪ければキャンセルもしやすいため、どのような立場でも働きやす点も魅力です。
また、仕事終わりに給料を手渡しで受け取れるケースも多く、比較的高時給の仕事の募集も多いので、すぐにお金が欲しい場合に便利な働き方といえるでしょう。
単発バイトの探し方
単発バイトは職種はほとんど問わず案件の数が多いので、以下のように一般的な求人サイトはもちろん、地元の求人誌でも簡単に探せるでしょう。友人・知人から紹介を受けられる場合もあります。
求人サイトで探す
単発バイトは一般的な求人サイトに案件が多く掲載されているので、まずは探してみましょう。単発・短期バイトの専門サービスもあります。
ちょっとしたスキマ時間で仕事を探せるほか、すぐに求人が埋まってしまう高時給の人気バイトもあるので、小まめにチェックするのがポイントです。自分の都合に合わせて、興味のある仕事を探してみましょう。
なお、アルバイトを探すなら、業界トップクラスの求人掲載数を誇る「スタンバイ」の利用がおすすめです。単発バイトをはじめ、さまざまな求人案件が掲載されており、こだわりの条件で仕事を探せます。まずは気軽に登録してみましょう。
地元の求人誌で探す
地元の求人誌やフリーペーパーなどで、探す方法もあります。駅やスーパーなどに置いてあるフリーペーパーには、その地域のさまざまな仕事が掲載されており、単発バイトの求人も多いので、手に取って確認してみましょう。地元のアルバイトを見つけたい場合におすすめです。
ただし、募集期限を過ぎている古い案件もあるので、注意が必要です。最新情報を入手したい場合は、ネットで検索しましょう。
友人・知人の紹介
単発バイトで働いたことがある友人や知人がいる場合は、仕事の紹介を受けるのもよい方法です。
実際に働いた経験を元に内容を説明してもらえるので、不安なくスムーズに仕事を受けられるでしょう。友人・知人と一緒に仕事をすれば、いろいろと教えてもらえるはずです。
また、イベント期間だけ毎年単発バイトを募集している店があるなど、ほかでは得られない情報を入手できる可能性もあります。
高時給で人気の高いものはすぐに求人枠が埋まってしまうので、人脈をうまく活用しながら、実入りのよい仕事を探しましょう。
単発バイトをする際の注意点
単発バイトは自分のスケジュールに合わせて仕事ができる点や、さまざまな職種を経験できる点など、多くのメリットがあります。しかし以下の点には注意が必要です。うまく収入を維持するために、計画的に仕事を入れるようにしましょう。
安定した収入にはなりにくい
ほとんどは期間がごく短く、時期によっては仕事の募集がない場合もあるので、安定した収入になりにくい点は注意しなければいけません。
突然案件がなくなるケースも珍しくないので、単発バイトを収入源にするならば、常に複数の仕事から選択できるようにしておくことが大事です。
また、突発的に入る人の場合、ついつい使い切ってしまうケースも多いでしょう。しっかり貯金をしたい場合は、収入と支出のバランスに気を付けなければいけません。
単発バイトの税金について
単発バイトをしている人は、継続的に働かないことも多く、税金についてあまり考えないかもしれません。しかし、単発バイトでも所得税が発生する可能性があるので、条件を理解しておくことが大切です。
日給が交通費を除いて9,300円未満の場合は、基本的には所得税はかかりません。1日の収入が9,300円以上であり、さらに雇用主が事業者で労働契約を結んでいる場合に限り、源泉徴収が必要とされています。
つまり条件に該当すれば、事業主がアルバイトの給与から税金分を差し引いて、代わりに納付するわけです。源泉徴収は事業主側の手続きのため、アルバイト側は特に何もする必要はありません。
確定申告が必要となる条件
源泉徴収に関しては事業主の手続きですが、収入の状況によっては、アルバイトでも確定申告が必要です。
まず年収が103万円以下で、どこからも源泉徴収されていない場合、確定申告は不要です。しかし源泉徴収されている場合は、税金を余分に納めている計算になります。
確定申告をすれば還付金を受けられるので、勤務先から渡された源泉徴収票を使って、自ら確定申告をしましょう。
また、年収が103万円を超えており、源泉徴収されていない場合は、確定申告で納付する所得税額を確定させる必要があります。さらに年収103万円超で、複数の勤務先で源泉徴収を受けている場合も、原則として確定申告をしなければいけません。
なお、会社員として働きながら、副業として単発バイトをしている人もいるでしょう。会社員としての収入にかかる税金は、会社が代わりに納付してくれるので問題ありません。
ただし、副業で年間に20万円を超える所得を得ている人は、会社員でも確定申告が必要になるので注意しましょう。
単発・短期バイトで効率的に稼ごう!
単発バイトは、自分のスケジュールに合わせて仕事をすることが可能で、案件が豊富でさまざまな仕事を経験できます。ただし、収入が安定しづらいので、単発バイトだけで生計を立てるならば、計画的に仕事を探さなければいけません。
求人サイトをはじめ、地元の情報誌やフリーペーパーなどでも探せるので、空いた時間を使って収入アップを目指すのもよいでしょう。
ただし、確定申告が必要になるケースもあるので、税金に関する基本的な知識は身に付けておく必要があります。