第二新卒の志望動機の書き方は?パターンごとの例文もと注意点を紹介

第二新卒が志望動機を作成する際には、基本的な書き方の他、転職を考えたきっかけも含めた構成が必要です。企業が候補者を見るポイントは限られているため、そのポイントをおさえることが重要となるでしょう。

この記事のポイント

第二新卒の志望動機を作る上で重要なポイント
転職先の企業が何を求めているかを理解し、そして自分の強みを明確にアピールすることが大切です。
第二新卒の志望動機の基本構成
志望動機は、転職を考えたきっかけと企業を志望している理由、自分の強みやストーリーと将来のビジョンで構成されることが一般的です。
第二新卒の志望動機作成時の注意点
転職理由がネガティブだったり、待遇面を前面に出しすぎたりすると、企業側に悪印象を与える恐れがあります。

【第二新卒】志望動機を作成する際の重要ポイント

履歴書の志望動機欄

(出典) pixta.jp

まずは、第二新卒の志望動機を作る上で重要なポイントを確認していきましょう。応募企業が何を求めているかを踏まえつつ、自分の強みを明確にアピールできるかがポイントです。

企業が第二新卒に何を求めているか理解する

社会経験が短い第二新卒の就職活動に対して、「新卒と変わらないのでは」と考えている人もいるでしょう。しかし、第二新卒が押さえておきたいポイントは新卒と異なります。

新卒の場合、学生時代の経験を中心に志望動機をアピールすることが基本です。一方の第二新卒には、そうしたフレッシュさと同様に、基本的なビジネスマナーが備わっていることも求められます。

一般常識やマナーはすでに身に付いているものとして、企業側が第二新卒を評価するという点を理解しておきましょう。

自分の強みを明確にする

第二新卒が新卒と異なるのは、実務経験に基づいた強みをアピールできる点です。営業で習得した報連相の仕方・顧客への対応方法など、前職での経験をアピールすることで、採用担当者の評価を上げられます。

アピールする際は、根拠のある強みになるように具体的なストーリーと併せて紹介することが重要です。前職の経験を基にキャリアプランまでアピールできれば、無計画に転職を考えているわけではないことを伝えられるでしょう。

【第二新卒】志望動機作成の4つのステップ

ペンを口元に当てている女性

(出典) pixta.jp

ここでは、第二新卒の志望動機を作成するステップを解説します。志望動機を作成する際は、自己分析や業界・企業分析が欠かせません。

1.自己分析を行う

志望動機の作成の第一歩は、自己分析です。自分の人生で印象に残るエピソードを思い出し、そのときに取り組んだこと・学んだことを掘り下げましょう。

複数のエピソードに共通するポイントを見つけることで、志望動機を作る上で重要な自分の価値観や特徴や強みを把握できます。

また、前職でどの部署でどの業務に携わっていたのか、そのときにどのような経験やスキルを得たか整理することも重要です。社会人としての経験も書き出すことで、新卒にはない強みをアピールできます。

2.志望する業界や企業について知る

自己分析を行ったら、志望する業界や企業について調べましょう。業界の規模や主要企業やトレンドなどを調べることで、自分の価値観に合っているか、将来性や成長性があるかどうか分かります。

特に、未経験の業界・職種に転職する場合は、自分が持っている知識だけで判断すると、選択肢が狭まるかもしれません。幅広い業界を調べることで、自分に合っている業界を見つけ出せます。

志望する業界が定まっている場合は、応募先の企業のWebサイトやインタビュー記事などをチェックして、企業理念や社風を把握しましょう。企業理念や社風を理解することで、企業側の求める人材像が浮かび上がります。

3.志望理由を考える

自己分析や業界・企業研究を基に、その企業を志望する理由を明確にします。企業の魅力をそのまま志望理由にするのではなく、企業の魅力と自分の転職理由や価値観を結び付けることがポイントです。

例えば、企業が人材育成に力を入れている場合、スキルアップを理由に転職していることを伝えることで、志望理由を強くできます。その企業の情報を集め、独自の理由を考えるのが重要です。

また、自己PRを考える際は企業の求める人物像と自分の強みが重なる部分をアピールしましょう。さらに、自分の強みの根拠となるエピソードも交えると効果的です。

4.企業に貢献できることを考える

自分の強みや経験が、どのように企業に貢献できるかを考えましょう。例えば、自分の強みが主体性の高さの場合、常に課題意識を持って行動できる点がアピールポイントとなります。

前職でコミュニケーション能力が培われた場合は、営業や接客などで貢献できるでしょう。
また、長期的なキャリアやビジョンも含めると効果的です。入社後どのように努力するのか具体的な計画を伝えることで、企業に貢献したい意志や自分の将来性をアピールできます。

【第二新卒】志望動機の基本構成

履歴書を書く手元

(出典) pixta.jp

ここでは、第二新卒の志望動機の基本構成を解説します。志望動機は転職を考えたきっかけから企業を志望している理由、自分の強みを伝えられるストーリー、そして入社後に希望する姿の順に構成することで、説得力を持たせられます。

転職を考えたきっかけ

第二新卒の選考において転職を考えたきっかけは重要なポイントとなります。これは前職のように早期離職されては困るためです。この企業でなければならないという理由を伝えるためにも、具体的なきっかけを伝えましょう。

転職を考えたきっかけは志望動機と一貫性を持たせることがポイントです。転職を考えたきっかけと志望動機に矛盾が生じると、企業側は応募者の真意を理解できなくなるため、評価を落としてしまう恐れがあります。

企業を志望している理由

採用担当者に好印象を与えるためにも、志望動機の主軸である志望理由を明確にしましょう。自社で働くことにこだわりがないと思われると、早期離職されると判断される恐れがあります。

志望理由に説得力を持たせるためには、企業理念や社風と転職軸を基に考えることが重要です。ただし、中途採用は基本的に企業説明を受けられないため、その企業でなければならない理由を考えるのが難しい場合もあるでしょう。

その場合は、その企業のWebサイトやSNS、ニュースなどを基に情報収集することをおすすめします。調べる中で魅力に感じたポイントが、その企業で働きたい理由となります。

自分の強みと具体的なエピソード

前職でどのような経験をし、何を得意としているか、スキルをどう生かしたいと思っているかを書きましょう。説得力を持たせるために、それにまつわるストーリーもアピールするのが理想です。

どのような成果を上げたか、どのようなことを頑張ったかをアピールすることで、企業に貢献できるイメージを与えられます。第二新卒の中でも早期離職している人の場合は、学生時代の経験をアピールすることも効果的です。

特に、大学や専門学校で学んだ内容が、応募先の業界や企業に合っていると有利に働くでしょう。ただし、学生時代のエピソードに終始して前職のエピソードを話さないと、評価を落としてしまう恐れがあります。

将来のビジョン

入社後なりたい姿・やりたいことなど、未来に向けた内容で志望動機を締めくくり、長期的に働く意志を示します。採用担当者に入社後の未来をイメージさせられるため、内定の可能性が高まります。

ただし、ありきたりな内容や漠然とした内容は逆効果です。自分の目的や経験を絡めた具体的なビジョンを示すことで、採用担当者に好印象を与えられる可能性があります。

【第二新卒】パターンごとの志望動機の例文

履歴書を持つスーツの男性

(出典) pixta.jp

ここでは、パターンごとの志望動機の例文を紹介します。以下の例文を参考にして、自分の人物像や価値観が分かる志望動機を作りましょう。

異なる業種や職種へ転職する場合の例文

異なる業種・職種に転職する場合は、冒頭で異分野に挑戦しようと思った理由を具体的に書きます。以下は例文です。

「新卒で入社した会社で約2年間にわたり、法人向けシステムの営業に携わっておりました。エンジニアの方と関わる機会が多く、顧客の要望を形にしていくすごさを目の当たりにしたことで、自分もエンジニアを目指したいと考え始めるようになりました。

営業として働きながらスクールで学び、エンジニアとしての基礎知識も身に付けております。貴社ではエンジニアが営業とともに顧客を訪問する機会が多いと伺い、営業の経験を生かしながら、エンジニアとして仕事ができると考え応募しました。」

同じ業種や職種へ転職する場合の例文

同じ業種・職種に転職する場合は、冒頭に前職で働き続けなかった理由を具体的に書きます。以下は例文です。

「新卒で入社した会社では、1年半にわたり求人広告の営業を行っていました。しかし、前職では広告掲載後の改善・提案に携われず、やり切れない思いを感じたため、転職を決断しました。

貴社では広告掲載後のフォローも営業が行えると知り、魅力を感じました。前職での経験を生かし、クライアントの採用成功までサポートしながら分析力を高めたいと思い、貴社への応募を決めました。」

短期離職する場合の例文

短期離職している第二新卒は、採用担当者から早期離職される懸念があると判断される恐れがあります。そのため、冒頭で再び早期離職する懸念を払拭する必要があります。以下は例文です。

「新卒で入社した会社では、大学で学んだIT関連の知識を生かすためシステムの営業を行っていましたが、実際には知識を生かす場がそれほどなく離職に至りました。

このときのミスマッチを反省し、新卒時より入念に企業研究を行い、貴社への応募を決めました。」

【第二新卒】志望動機作成時の注意点

カフェで作業をするスーツ姿の女性

(出典) pixta.jp

ここでは、志望動機作成時の注意点を解説します。基本的に、ネガティブな転職理由や職種・仕事内容を絞りすぎるのは企業側に悪印象を与える恐れがあります。

ネガティブな転職理由は避ける

転職理由はポジティブな内容にしましょう。前職に対する不満・批判などを含めると、他責的と思われる恐れがあります。

上司や前職の企業を敬う表現を忘れず、ポジティブな表現に言い換えて、前向きな姿勢をアピールすることが重要です。例えば、企業の方針と合わなかったために退職した場合は、キャリアプランや自分の価値観を業務に生かすために転職したと表現しましょう。

志望動機に給与や待遇のことを組み入れない

「給与が高い」「福利厚生が充実している」など、待遇を前面に出した志望動機を作成するのは避けましょう。企業側から「より良い待遇の企業があれば、すぐに辞めてしまうのでは」と思われる可能性があります。

また、給与・待遇面の魅力は「その企業でなければならない理由」にはなりません。あくまで志望動機は、業務内容への関心・企業理念への共感・携わりたい事業など、仕事に対する意欲を軸に考えることが重要です。

その上で「実力主義の評価制度に魅力を感じる」といった、補足的な要素として待遇面を伝えるのは問題ありません。あくまで給与・待遇が志望理由の中心にならないように注意しましょう。

一貫したメッセージを伝える

志望動機以外にも転職理由や自己PRなどを質問される場合もありますが、どの質問にも一貫したメッセージを伝えることが重要です。回答に一貫性がないとメッセージが分散し、自分の人物像や価値観が伝わりづらくなり、効果的なアピールができなくなります。

メッセージに一貫性を持たせられれば、企業側も志望動機や転職理由などに深く納得できるでしょう。ただし、回答が全て同じ内容にならないように注意です。

内容を書き分けられないと説得力のない印象を与え、企業からの評価を落としてしまう恐れがあります。志望動機は企業を志望した理由や入社後に生かせる強み、自己PRはこれまでの経験やスキルという視点で書くと分かりやすいでしょう。

志望動機と転職理由は多少かぶっても問題ありませんが、転職理由には前職で感じた課題や新たな職場に求める条件を中心に書くことをおすすめします。

適切な志望動機で第二新卒の転職を成功させよう

こちらに振り向くスーツ姿の男女

(出典) pixta.jp

第二新卒の志望動機は転職を考えたきっかけと企業を志望している理由、自分の強み・ストーリーと未来に向けたなりたい姿で構成されています。自己分析や業界・企業分析を行い、それを基に志望理由や企業に貢献できることを考えることで、良い志望動機の作成が可能です。

転職理由をしっかり伝え、自分の強みを明確にアピールすることがポイントになります。どの質問にも一貫したメッセージを伝えることで、企業に自分の人物像や価値観を伝えられるでしょう。

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