コールセンターの面接に受かるためには、質問に対する事前対策や、基本マナーのチェックが必要です。企業が求める人物像を理解した上で、万全の準備で面接に臨みましょう。聞かれる質問や答え方のポイント、当日の注意点などを解説します。
コールセンターの面接で聞かれる質問
企業の採用面接は、質疑応答の形式で進むのが一般的です。聞かれそうな質問を想定し、どのように伝えるかを準備しておきましょう。コールセンターの面接で聞かれやすい質問をピックアップして解説します。
なぜその企業を選んだのかなどの志望動機
どの職種・ポジションでも必ず聞かれるのが「志望動機」です。面接官は志望動機から、応募者の人柄や仕事に対する熱意を読み取ります。
面接前に企業研究を行い「なぜコールセンターのオペレーターを目指そうと思ったのか」「なぜこの企業を選んだのか」を深く掘り下げましょう。内容に独自性を持たせるために、自分なりのエピソードを盛り込むのがポイントです。
待遇のよさが応募理由であっても「給与が高かったから」「家から通いやすかったから」では、面接官の心は動きません。自分都合の理由を述べるのではなく、どう貢献したいかを伝えましょう。
これまでのスキルや経験
スキルや経験に関する質問をされたときは、自分の強みをアピールするチャンスと捉えましょう。コールセンター経験者は、過去に取り扱ったサービスや、対応内容・実績などを挙げ、即戦力になれることを伝えます。
未経験者は、前職で培った経験をどう生かせるかを考えましょう。営業職であれば、相手の話にじっくりと耳を傾ける「傾聴力」や、ニーズに応じたアドバイスをする「提案力」などがアピールできます。
事務職であれば、電話応対やビジネスマナー、パソコンのタイピングスキルなどが評価される傾向にあります。履歴書に書いた内容と矛盾しないように、事前に目を通しておきましょう。
シフトや休み希望など
シフト制の職場では、出勤可能日や休みの希望を伝える必要があります。年中無休のコールセンターの場合、ゴールデンウィークや年末年始などの長期休暇の予定も聞かれるでしょう。
その他にも「勤務開始日」「通常業務のシフト」「長期休暇中のシフト」「他のアルバイトとの掛け持ちの有無」など聞かれるのが一般的です。
シフトに多く入れる人の方が採用される確率は高いですが、面接で伝えた日程と実際に出すシフトが異なると、一緒に働くメンバーに迷惑をかけてしまいます。シフト調整に柔軟に対応できる姿勢を示しつつも、自分の都合はきちんと伝えましょう。
前職を退職した理由
採用活動や新人教育には、多くの時間・労力・お金が費やされるものです。応募者が入社後すぐに離職すれば、企業にとってはマイナスになりかねません。
できるだけ長く働いてくれる人を採用したいため「なぜ退職したのですか?」「転職しようと思った理由は何ですか?」といった質問をされる場合があります。
前職の不満や悪口は避け、目標やキャリアと関連付けた、ポジティブな理由を伝えましょう。何でも正直に答えればよいわけではなく、本音と建前をうまく使い分ける必要があります。
コールセンターの面接で求められる人材は?
面接を成功させるポイントは、コールセンターが求める人物像をよく理解しておくことです。求める人物像に合わせて自己アピールができれば、プラスの評価につながるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
コミュニケーション能力は、どの職種でも必要とされる必須のスキルです。特にコールセンターのスタッフは、客とやりとりが主な仕事であるため、言語コミュニケーションが得意な人ほど採用される可能性が高いでしょう。
コミュニケーション能力には、相手の話をじっくり聞く「傾聴力」や、自分の言いたいことを分かりやすく伝える「プレゼン力」なども含まれます。
面接官は、面接中の受け答えから、応募者のコミュニケーション能力を判断します。以下の点に注意しながら、自然な会話のキャッチボールを心掛けましょう。
- 結論から理由の流れで端的に話す
- 質問を最後まで聞いてから答える
- 相手の話に適度な相づちを打つ
基本のパソコンスキルがある人
コールセンターのスタッフは、電話応対をしながら、顧客情報や注文内容などをパソコン画面に入力します。WordやExcelの高度なスキルは、あまり求められませんが、基本的なタイピングスキルがないと、業務に支障が出てしまいます。
デスクワークの経験が全くない人は、転職前にパソコンの基本操作を学んでおきましょう。タイピングスキルは、ローマ字入力でブラインドタッチができるレベルが理想です。個人情報を扱う上では、セキュリティに関する最低限の知識がある方が望ましいといえます。
募集されているポジションが、SV(スーパーバイザー)などのマネジメント職の場合は、Word・Excelを使いこなせるスキルが求められるでしょう。
コールセンターの面接に受かるコツ
「書類選考は通過するが、いつも面接で失敗してしまう…」という人は多いものです。コールセンターの面接では、受け答えの内容だけでなく、応募者の姿勢そのものがチェックされています。
はきはきと受け答えをする
コールセンターの仕事は接客業です。業務をこなす上で、正しい言葉遣いや、聞き取りやすい声、感じのよい話し方を重視されます。
面接官は、応募者がコールセンターのスタッフにふさわしいかどうかを常にチェックしているため、質問には丁寧に、はきはきと答えましょう。
- 「です・ます調」で丁寧に話す
- 「えーと」「あのー」の口癖に気を付ける
- 相手が聞き取りやすい声の大きさ・速さを意識する
- 回答を丸暗記せず、自分の言葉で話す
逆質問を用意しておく
応募者への質問がひととおり終わると、面接官から「何か質問はありませんか?」と聞かれる場合があります。
疑問点や不安点を解消できるのはもちろん、仕事へのやる気をアピールするチャンスでもあるため、あらかじめ質問を用意しておくのが望ましいでしょう。
- 業務上、どのようなスキルや知識を身に付けておくとよいですか?
- 〇〇の資格を保有しています。御社で生かせる場面はありますか?
- 電話対応以外に、日常的に発生する業務はありますか?
疑問点は、その場で解決しておくのが基本ですが、コーポレートサイトに記載のある事項や、面接官が回答に困る質問は避ける必要があります。以下は、マイナス評価につながりやすい質問の一例です。
- 御社の企業理念は何ですか?
- 社員の平均年収はいくらでしょうか?
- ノルマが達成できない場合はどうなりますか?
コールセンターの面接当日のポイント
企業の中には、応募者の経歴や保有資格よりも、身だしなみや、社会人としての常識を重視するところもあります。
マナーの悪さが原因で、不合格になるケースも珍しくないため、最後まで気を抜かないようにしましょう。面接当日に気を付けたい2つのチェックポイントを解説します。
身だしなみをチェック
第一印象は、出会った最初の数秒で決まるともいわれています。おしゃれをする必要はありませんが、誰が見ても清潔さを感じられる、服装・メイクを心掛けましょう。近年は、リモート面接のケースもありますが、リモートだからといって気を抜かず、対面時と同様の準備をします。身だしなみをチェックするポイントは以下の通りです。
- 髪の毛が乱れていない
- ひげのそり残しがない
- 髪の毛やメイクが派手ではない
- スーツにしわや汚れがない
- 靴やカバンなどの小物が手入れされている
面接の服装はスーツが基本です。アルバイトやパートの場合は、スーツではなくても構いませんが、カジュアルすぎる服装は避ける必要があります。襟付きのブラウスにパンツ、またはスカートを着用しましょう。
あいさつなどの基本マナーも押さえておこう
いくら優秀な人材でも、社会人としての基本マナーが身に付いていなければ、面接に落ちる可能性があります。以下のような言動は、マイナス評価につながりやすくなってしまいます。
- 連絡もなく遅刻する
- 面接時間よりも大幅に早く到着する
- あいさつをしない・椅子に座ったままあいさつをする
- 声が小さく、覇気がない
- 相手の目を見て話さない
- 言葉遣いがなれなれしい
面接場所に到着するのは、面接開始時刻の約5~10分前が基本です。あまりにも到着が早すぎると、担当者が対応しきれないケースが少なくありません。また、受付では、名前・面接時間・来社理由・担当者の名前を伝えましょう。
コールセンターの面接対策をして転職を目指そう!
声だけで客に対応するコールセンターのスタッフは、高いコミュニケーションスキルを求められます。しかし、年齢を問わずに働ける上、基本的なパソコンスキルがあれば、未経験者でも採用される可能性は高いといえます。
面接では、想定される質問の答えを事前に準備し、スムーズに受け答えができるようにしましょう。
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