ホールスタッフはアルバイトの定番ではありますが、正社員として転職を目指す人もいるでしょう。ホールスタッフとして転職するのに向いている人の特徴や、必要なスキルを解説します。自分の特性に合っているのかを確認した上で、転職に踏み切りましょう。
ホールスタッフに向いている人は？
ホールスタッフは、学生のアルバイトも多い職種ですが、正社員になると、長時間労働が必要な場面も多いといった特徴があります。また、日常的にさまざまな顧客と接する必要があるため、以下のような特性を持つ人に向いています。
コミュニケーション能力の高い人
飲食店のホールスタッフは、毎日異なる多くの顧客と接する必要があるため、コミュニケーション能力が求められます。
ホールスタッフの姿勢が店舗全体の印象にも関わり、売上にも影響してくるため、顧客や周りのスタッフとも良好な関係を、構築・維持できる人に向いているといえます。場合によっては、顧客からクレームを受けるケースもあるので、丁寧な姿勢を崩さず、相手の話を聞いた上で、理解を求める姿勢も必要です。
相手の立場で物事を考えられる人
協調性があり、相手の視点で物事を考えられる人もホールスタッフに向いています。毎日、1人1人違う考え方や価値観を持つ顧客と接する必要があるため、相手のニーズを察知でき、高いレベルでサービスを提供できる人は、店舗全体の印象アップに貢献できます。
顧客としても、自分の立場でしっかりと考えてくれるホールスタッフがいれば、繰り返し利用したいと思うようになるでしょう。
相手に合わせた柔軟な対応ができる人
ホールスタッフは相手や状況に合わせて、臨機応変に対応ができる人が望ましいといえます。さまざまな要望を持つ顧客がいるため、店舗として可能な範囲で柔軟に対応できるようにすれば、おのずとリピーターが増えるでしょう。
さらに、店舗の繁忙時にはスピード感が求められるのに加えて、予期せぬ状況やトラブルにもうまく対応する必要があります。そのため、マニュアルにない対応が必要な場面でも、慌てずに行動できる人材がホールスタッフに向いているでしょう。
状況によっては、新人でも自ら考えて、実行しなければならないケースも珍しくありません。
体力がありメンタルが安定している人
長時間、体を動かし続ける仕事でもあるので、それなりに体力に自信がないと、ホールスタッフの仕事は続けられないでしょう。休憩時間や食事の時間などを除いて、常に動き続ける必要がある場合や、重い食器を運搬し続けなければならない場合もあります。
また、顧客からのクレームがあったり、理不尽な物言いをされたりする可能性もあるので、精神的に負担がかかっても、過度に落ち込むことなく、仕事を続けられる人の方が向いてるといえます。
ホールスタッフに向いていない人の特徴
ホールスタッフに向いている人の特徴を挙げましたが、逆に以下の特性を持っている人は、長くホールスタッフを続けるのは難しいといえます。無理に働き続けるよりも、より自分の特性に合った仕事を見つけた方が強みを発揮しやすく、仕事の生産性も高められるでしょう。
人と接するのが苦手な人
コミュニケーション能力が必須なので、他人と接するのが基本的に苦手な人は、ホールスタッフを長く続けるのは困難でしょう。さまざまな考え方を持つ顧客とうまく接しなければならず、ほかのホールスタッフやキッチンスタッフとも連携しながら仕事を進める必要があるため、密なコミュニケーションが欠かせません。
他人と話すのが苦手でも、仕事を続けるうちに気にならなくなる人も多くいますが、そもそもコミュニケーションが苦痛な人は、ホールスタッフの仕事が精神的な負担になりかねません。常に精神的な負荷がかかった状態で働き続けるのは難しいため、ほかの職種に就くことを検討した方がよい可能性があります。
決まった仕事だけをやりたい人
業務を淡々とこなしたい人にとっても、ホールスタッフの仕事は不向きといえます。ホールスタッフのように臨機応変な対応を求められる仕事は、決まった作業を決まった時間だけ集中してやりたい人にとっては、パフォーマンスを発揮しづらい傾向にあります。
ホールスタッフは、同時に複数の仕事を並行してこなさなければならないケースも多く、タスクの優先度も柔軟に変更する必要があります。ルーティンワークが好きな人は、工場内のライン作業や企業の事務作業などのように、単純作業を主とする職種の方が向いているでしょう。
ホールスタッフに求められるスキルや資格
ホールスタッフに求められるスキルとしては、基本となる接客スキルに加えて、職場によっては一定の語学力も挙げられます。また、サービス関連の資格を有していると、転職に有利になるケースもあります。
基本的な接客スキル
ホールスタッフには、顧客に対して礼儀正しく接するのはもちろん、適度なコミュニケーションが取れるスキルが求められます。分かりやすく丁寧な口調で話すのに加えて、相手のニーズを聞き出す力も必要で、臨機応変な対応も接客スキルの一環といえるでしょう。
さまざまな技能が求められるので、ほかの職種に就職・転職する際にも役立ちます。また、ホールスタッフに転職する場合にも、アルバイトなどである程度の接客経験があれば、採用の段階でかなり有利になるといえます。
英語をはじめとした語学力
ホールスタッフにとって、英語をはじめとした語学力は必須というわけではありませんが、外国人がよく訪れる店舗ならば、語学スキルはあった方がよいでしょう。
近年は外国人観光客が増えており、頻繁に外国人が訪れる店舗は珍しくありません。複数の言語に対応するのは困難ですが、国際的に共通言語として認識されている英語については、ある程度は話せると転職の際にも優遇されるでしょう。
サービスに関する資格があると有利
飲食業界でホールスタッフをするにあたって、特別な資格は必要ありません。しかし「サービス接遇検定」や「接客サービスマナー検定」など、接客サービスに関する資格を有していると、転職時に有利になる可能性があります。
すでに一定レベルの接客スキルがあるとみなされるので、現場でも重宝されます。ほかにも接客業に役立つさまざまな資格があるので、取得を目指してみるのもよいでしょう。
ホールスタッフに転職するには？
ホールスタッフとして転職するには、求人サイトで仕事を探すほか、知人から仕事の紹介を受けたり、店舗の貼り紙から応募したりする方法もあります。
求人サイトでホールスタッフの募集を探す
飲食業界は全体として求人募集が多く、特にホールスタッフは全国で求人数が多めです。多くの案件を掲載している求人サイトを利用すれば、スムーズに応募先を探せるでしょう。例えば、全国の求人を豊富に掲載している「スタンバイ」なら、多様な条件でホールスタッフの求人を検索できます。
勤務地や雇用条件をはじめ、こだわりの条件でも探せるので、この機会に利用してみましょう。転職に役立つさまざまな情報も得られます。
知人からの紹介や貼り紙で探す
ホールスタッフの仕事は求人サイトだけではなく、知人や友人から紹介を受けられる場合もあります。実際、すでにホールスタッフとして働いている人から紹介を受け、仕事をはじめる人も少なくありません。飲食業界は慢性的な人手不足に陥っているところも多いので、ほかの職種よりも紹介を受けやすい傾向にあります。
また、店舗にもスタッフ募集の貼り紙がされているケースも多いので、気に入った店舗で貼り紙がされているならば、面接の依頼をしてみるのもおすすめです。顧客として通っている店舗ならば、仕事風景もイメージしやすいでしょう。
ホールスタッフに向いていそうなら挑戦してみよう！
ホールスタッフは基本となるコミュニケーション能力を有しているのはもちろん、臨機応変な対応ができる人や、体力のある人に向いている職種です。同僚のスタッフやキッチンスタッフと協力しながら、長時間の勤務でも精力的に動き続ける必要があります。
人によって向き・不向きのある仕事ですが、向いている人にとっては楽しく仕事ができる職種です。コミュニケーション能力や、柔軟な対応に自信のある人は、この機会に転職を検討してみるとよいでしょう。
