第二新卒の面接でされる質問・ポイント・回答例を紹介。万全の対策を

第二新卒が面接を受けるときには、どのような質問をされるのでしょうか?代表的な6種類の質問について、ポイントや回答例を紹介します。併せて面接対策に役立つ、第二新卒のアピールポイントや注意すべき点も確認しましょう。

志望動機について

面接風景

(出典) pixta.jp

応募者が、会社に合う人材なのかを見極めるために質問されるのが志望動機でもあります。そのため、長く働き続ける意欲があることをアピールするためにも、入念な自己分析や企業研究が必要です。

質問:「志望動機は何ですか?」

採用担当者が志望動機を質問するのは、応募者が自社に合う人材か判断するためです。自社の仕事に対して意欲があり、長く働き続けられる人材か判断したいとも考えています。会社が提供できるキャリアと、応募者の希望するキャリアプランが合致しなければ、ミスマッチによる離職につながりかねません。

また、面接で志望動機について質問されたときには、応募先の会社の仕事や理念に対し、自分の経験やスキルをどのように生かしていきたいかを説明することで、説得力を持たせられます。

回答のポイント:志望動機は入念な準備が必要

求人へ応募すると、ほぼ全ての会社で志望動機の質問をされます。なぜ応募先の会社でなければいけないのか、説得力のある説明をするには、事前の準備が欠かせません。自己分析の際に、これまでの自分の経験やスキルを棚卸しし、企業分析で会社が求めている人材を把握しましょう。志望動機の例文は以下の通りです。

新卒で入社した会社では、個人向けの住宅用不動産の営業を担当していました。住宅を購入するお客さまと会話している中で、家の資産価値について質問されたのがきっかけで、投資用資産としての不動産について勉強を始めました。

住宅用と投資用では重視するポイントは違いますが、お客さまにとって最適な不動産を提案するという点は共通していると考えています。前職で身に付けた提案力を生かし、投資用不動産を扱う御社に貢献したいと思い応募いたしました。

自己紹介について

お辞儀する女性

(出典) pixta.jp

自己紹介で見られているのは、どのような経歴の人材なのかという点だけではなく、コミュニケーション能力を確認する質問でもあります。適切な長さ・内容の自己紹介ができるよう、あらかじめ数パターン準備しておきましょう。

質問:「自己紹介をしてください」

応募者がどのような人材なのかを把握するために行うのが、自己紹介です。第二新卒であれば、氏名・学歴・職歴について簡単に伝えましょう。ただし、学歴について話す配分が多いと「社会人としての経験に自信がないのだろうか?」という印象を与えてしまいかねません。

学歴についての紹介はほどほどに、職歴についてもしっかり伝えるのがおすすめです。単に携わった仕事についてだけではなく、そこから得たスキルにも軽く触れておくとアピールにつながります。

同時にきちんとコミュニケーションが取れるのかも見られているため、目を見て話すことや、最初と最後にあいさつをすること・正しい敬語を使うなどを意識しましょう。

回答のポイント:自己紹介はこれまでの経験を簡潔に伝える

自己紹介で伝えるのはこれまでの経験です。指定がなければ1分程度で伝えましょう。採用担当者から、3分以内・5分以内というように時間の指定がある場合には、その時間内に収まるエピソードを用意しておくと、慌てることなく回答できます。

以下に挙げる自己紹介の回答例を参考に、自分なりにまとめましょう。

本日は、お時間をいただきありがとうございます。○○と申します。○○大学○○学部○○学科を卒業後は、法人向けシステムの営業に携わり、導入からアフターサポートまで、トータルに担当しておりました。

システムに苦手意識を持つ顧客から「説明が分かりやすい」と褒められ、新たな顧客を紹介していただくことも多くありました。しっかりと顧客のニーズに寄り添った業務が遂行できていると自負しています。御社の営業でもその姿勢を大切にし、業務に取り組みたいと考えております。本日はよろしくお願いいたします。

退職理由について

面接官の男性

(出典) pixta.jp

第二新卒は、一般的に1~3年以内に新卒入社した会社を退職した人のことをいいます。中には入社から数カ月で退職した人もいるでしょう。会社側は、なぜ退職したのかを聞くことで、自社で長く働き続けられるかを見極めたい意図もあります。

質問:「退職の理由は何ですか?」

短期間で退職した人に対して、採用担当者は「次もまた短い期間で辞めてしまうのではないだろうか?」と考え、退職理由から短期離職の恐れがないかを判断します。

例えば、退職理由が人間関係や仕事のストレスであれば、また同じ状況になると辞めてしまう可能性が高いと判断されかねません。

採用担当者の抱く短期離職への懸念を拭えるよう、仕事への意欲が十分あることや、将来を見越した前向きな転職であることをアピールしましょう。

回答のポイント:退職理由はポジティブに言い換える

実際には、会社や仕事への不満から退職した場合でも、そのまま退職理由として述べるのは不適切です。マイナスの理由はプラスに言い換え、志望動機につなげられる内容にしましょう。

人間関係が悪い職場環境で、仕事がしづらく退職した場合には、以下のように人間関係がよい環境ならどのように仕事に取り組めるのかを説明すると、プラスの印象を与えやすくなります。

学生時代は、サッカーに打ち込んでいた経験から、仕事にはチームワークが欠かせないと考えていますが、前職では個人の能力に偏った体制でした。個々のスキルを育むのはもちろん大切だと考えております。その上で、チーム全体での成長を重視されている御社であれば、チームワークを高めながら、より自分の能力を発揮できると考え転職を希望しました。

将来のビジョンについて

面接を受ける人たち

(出典) pixta.jp

第二新卒の面接では、将来のビジョンについて質問されることもあります。自力で目標を設定・達成へ向けた行動ができるかを問われる質問でもあります。志望動機がどのくらい具体性のあるものかを判断するためにされるケースもあるでしょう。

質問:「将来のビジョンはありますか?」

会社が求めるのは、仕事を通した目標達成に向け、自ら行動できる人材であるのが一般的です。将来のビジョンについての質問に明確な回答ができれば、能動的に考え、行動できる人材であることを示せるでしょう。

加えて、志望動機の具体性を確認するために質問されることもあります。志望度の高さや、長く働き続けられる人材なのかを見極める目的もあります。

回答のポイント:ビジョンで目標設定力と実行力を示す

明確なビジョンを伝えられれば、自力で目標を設定し、行動できる人材であることを示せます。特に前職と同じ方向性のビジョンであれば、目標へ向け確実に行動している印象を与えられるでしょう。

ビジョンの方向性が前職から変わっているようであれば、変わったきっかけについても触れるのがおすすめです。前職で営業を行っていた人の回答例を紹介します。

将来的には、御社の営業部で中心的な役割を担う人材になりたいと考えています。まずは3年間の営業経験を生かし、御社の扱う商材についての理解を深め、ニーズに合ったものを提案していく計画です。お客さまに寄り添った提案ができるよう工夫して取り組むことで、成果につなげられると考えています。

他社の応募状況について

面接を受ける男性

(出典) pixta.jp

面接で、他社への応募状況を質問される場合、どのような意図があるのでしょうか?回答のポイントとともに解説します。

質問:「他社の選考を受けていますか?」

転職活動では、複数の会社へ並行して応募することが多いでしょう。他社の選考状況についての質問は、スケジュールを把握し、スムーズに自社の選考を進めるのが目的でもあります。

また、自社の志望度がどの程度かを知る目的で、どのような会社へ応募しているのか、何社くらい選考が進んでいるのかを質問する会社もあります。

回答のポイント:選考状況は応募業種の一貫性を持たせる

面接で選考状況について質問されたときには、正直に現状を説明して構いません。採用担当者が確認したいのは、応募している業種や職種への一貫性です。選考を受けている他社が、面接中の会社の業種や職種と同じであれば、採用担当者は「自社への志望度も高そうだ」と判断できるでしょう。

既に内定を獲得しているなら「同業種の企業から内定をいただいていますが、私としては企業理念や社風なども考慮し、慎重に選択したいと考えています」というように回答します。

選考途中であれば「最終選考を控えた企業が1社あります。食に関連する仕事に関わりたいと考えているため、御社と同じく食品関連の企業です。」などと回答するのがよいでしょう。

逆質問をされた場合

面接官の女性

(出典) pixta.jp

仕事への熱意を確認する目的で「何か質問はありますか?」と逆質問されるケースがあります。的確な質問ができればアピールにつながりやすい質問といえます。

質問:「何か質問はありますか?」

面接で逆質問をされたとき、具体的で的確な質問ができれば、会社や業種・職種に対して強い興味を持っていることや、よく企業研究していることも伝わるでしょう。

また、質問の内容や、質問をするときの表情・言葉遣い・行動などによって、社風と合致する人材なのかを見極める判断材料に用いられる場合もあります。

回答のポイント:逆質問は応募先への関心の高さを示す

逆質問に対し、すぐに的確な質問できると、強い熱意を印象付けられます。例えば、以下のような質問をするとよいでしょう。

  • 御社で働くにあたり必要な心構えはありますか?
  • 中途採用者には特にどのような点に期待されていますか?

ただし、特に質問がないにもかかわらず、無理に聞くのは逆効果です。質問がないときには「ご説明いただいた内容で十分理解できました。ぜひご縁をいただければと思います」と伝えましょう。

第二新卒の面接でアピールすべきところ

面接で話す女性

(出典) pixta.jp

質問に対し回答するときには、第二新卒にとってアピールポイントになるところは何かを押さえておきましょう。代表的なアピールポイントとして、入社後の経験と仕事への熱意について解説します。

入社後に得た経験

第二新卒とは、一般的に学校卒業後に正社員として新卒入社した会社から3年以下で転職・離職する人のことです。短期間ではありますが、社会人経験があり、実際の業務にも携わっています。

そのため、仕事を通して得た経験は何かをアピールできれば、自ら考えて行動し、仕事に取り組める人材と捉えてもらいやすくなるでしょう。また、即戦力が期待できると評価してもらいやすくもなります。

応募先の仕事への熱意

3年以下という、短期間で転職・離職している第二新卒は「またすぐに辞めてしまうのではないか?」と思われる場合があります。会社は、長期的に働いてくれる人材を求めているのがほとんどです。

次は腰を据えて長く働きたいと考えていることや、応募先の会社での、仕事に対する熱意をアピールしましょう。熱意を伝えるためにも、前職と今回では何が違うのかも説明できるようにまとめておくのがおすすめです。

第二新卒の面接で注意すべき点もチェック

ビジネスマナー

(出典) pixta.jp

社会人経験のある第二新卒の面接では、ビジネスマナーが守れていないと、マイナスの印象を与えかねません。

ビジネスマナーを守る

会社は、正社員として働いた経験のある第二新卒は、新卒入社した会社で研修やOJTを通し、ビジネスマナーについて学んでいると考えるのが一般的です。

そのため、面接でのあいさつ・敬語・立ち居振る舞いなどに注意することで、社会人としての基本的な姿勢が身に付いていることを示せます。

面接の服装は原則としてスーツを選ぶ

特別な指定がない場合には、面接へ着ていくのはスーツが原則です。リクルートスーツ・ビジネススーツのどちらでも構いませんが、しわがない清潔なシャツを着用しましょう。シャツの襟や袖口が汚れていないかも確認する必要があります。

中には、求人に「服装自由」「私服OK」などと記載しているケースもあります。この場合、会社によっては、私服で応募者の個性を見たい意図があるかもしれません。

また、アパレル業界ではファッションセンスが自社に合うのかも重要な要素の1つです。そのため、業界や応募先の会社の風土に合わせた服装選びを心がけましょう。

まとめ:第二新卒でもしっかり準備をして面接へ臨もう

スーツの女性

(出典) pixta.jp

第二新卒の転職活動では、面接でよく聞かれる質問を把握し、事前にしっかり回答の準備をして臨みましょう。質問の意図を理解した上で企業研究をすれば、適切に回答しやすくなります。併せて第二新卒ならではのアピールポイントや、注意点も確認しておきましょう。

転職先を探すには、求人サイトの「スタンバイ」を利用するのがおすすめです。職種・雇用形態・勤務地などの条件を入力すれば、希望に合う求人を一覧で見られます。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら