第二新卒のメリットを生かした転職とは?押さえておきたいポイントも

第二新卒は転職市場でのニーズが高いため、メリットを生かした転職が可能です。企業が第二新卒を求める理由を理解し、ポイントを押さえた転職活動を行いましょう。第二新卒のメリットや転職を成功させるコツについて解説します。

第二新卒が転職するメリットは?

採用面接

(出典) photo-ac.com

第二新卒は新卒や中途にはない特徴を持っています。転職を成功させるために、まずは第二新卒が転職するメリットを理解しておきましょう。

新卒時より競合者が少ない

新卒時の就活は、一斉に行われるためライバルが多く、希望する企業に採用されない可能性が高くなります。そのため、新卒入社の際に妥協して企業を選んだ人も少なくないでしょう。

一方、第二新卒は個々の転職におけるタイミングが異なります。新卒時に比べ、ライバルが減るため、希望する企業に採用されやすくなることがメリットです。

第二新卒なら新卒時にあきらめていた大手企業や、有名企業にも入社できる可能性があります。新卒時に妥協して現在の会社で働いている場合は、第二新卒として転職するのも1つの方法です。

社会人経験がプラスに評価される

企業にとっての第二新卒の魅力は、既に社会人としての経験を積んでいることです。たとえ短期間であったとしても、社会人経験があることはプラスに評価されます。

企業が新卒を採用する場合は、新卒入社の社員に対して教育を行う必要があります。新卒には社会人としての経験がなく、基本的なビジネスマナーを身に付けてもらわなければなりません。

一方、第二新卒は新卒で入社した会社で研修などを行っていることから、最低限のビジネスマナーを身に付けた状態で転職活動を行えます。新卒とほとんど変わらない人材でありながら、プラスアルファの力がある人材として認識してもらいやすい利点もあります。

新卒・中途よりハードルが低い傾向にある

第二新卒の転職は、新卒時ほどライバルが多くないことから、第二新卒の募集に応募した場合は、一般的な転職よりも採用されやすい傾向にあります。

中途採用ほどの即戦力性を求められていないこともポイントです。第二新卒は即戦力としての働き方を期待されていないため、責任が重い仕事を任される可能性が低く、転職のハードルも下がるでしょう。

新卒入社の場合は同期と比べられることが多くなり、一定のプレッシャーを感じる場面も少なくありません。一方、第二新卒は比較対象が少ないため、プレッシャーがかかりにくいのもメリットです。

第二新卒が把握しておきたいデメリット

面接を受ける女性

(出典) photo-ac.com

第二新卒には、新卒入社の経験があることによるデメリットもあります。転職を成功させるためには、デメリットを払しょくできるような工夫が必要です。

すぐ辞めてしまうイメージがある

第二新卒の一般的な定義は、新卒入社後1~3年程度で転職する人です。見方を変えれば、同じ会社に1~3年程度しか在籍できなかった人だということになります。

自分なりにやむを得ない理由があって退職したのだとしても、前の会社に在籍していた期間が短ければ、どうしてもすぐに辞めてしまう人だというイメージを抱かれやすくなります。

応募企業を納得させられる退職理由がない場合は、早期離職のリスクを懸念されて採用を見送られかねません。応募書類や面接で退職理由を伝える際は、退職や転職がどうしても必要だったことを理解してもらえるような理由が必要です。

基本的なビジネスマナーを求められる

企業側から見ると、第二新卒は新卒よりも社会人経験があることがメリットになります。ある程度のビジネスマナーは当たり前に知っているものとして見られがちです。

基本的なビジネスマナーが身に付いていないと判断された場合は、不採用になる可能性も高まってしまいます。もしも、ビジネスマナーに自信がない場合は、基本的なところは押さえておくようにしましょう。

企業は応募書類の書き方や面接の受け答えの仕方でマナーを見ています。前職で研修を受けたことを伝えても、実際の文章や行動にマナーが伴っていなければ、ビジネスマナーを知らない人とみなされてしまいかねません。

第二新卒として転職活動を行う際は、活動中の段階からビジネスマナーを意識するように心掛けましょう。

企業が第二新卒を求める理由

面接をする男性

(出典) pixta.jp

転職市場における第二新卒のニーズが高まっているのには理由があります。企業が第二新卒に対して抱いている魅力を知っておきましょう。

教育に対するコストを抑えられる

第二新卒は、新卒で入社した会社で既に新人研修を終えています。短くても社会人経験があることから、真っ白の状態からの教育を行う必要がありません。

一方、新卒で入社した社員には社会人としての経験がないため、研修などによる教育を行う必要があります。新人教育には、研修費など金銭面のコストがかかるほか、既存社員を教育係にする場合は人的コストも発生します。

第二新卒を採用すれば、教育に対するこれらのコストを抑えられるため、教育コストを削減できることは大きなメリットと考えている企業は多くあります。

若手の熱意・ポテンシャルに期待できる

企業が第二新卒を求める理由の1つに、若手の熱意やポテンシャルに期待できることが挙げられます。

第二新卒は新卒から1~3年程度しか経過しておらず、熱意やポテンシャルの面では新卒とほとんど同じ人材として扱えます。余計な知識や経験がないため、素直にさまざまな仕事を吸収してくれると期待されるでしょう。

中途採用者は、今までの経験上、納得できないことは吸収してもらえないこともあり得ます。熱意やポテンシャルに関しても、若手ほどの期待は低い可能性があるため、即戦力を求めないのなら、中途より第二新卒の方が企業側のメリットが大きいと考えられます。

社風になじみやすい

第二新卒は入社した会社の数がまだ少ないことから、会社の風土に慣れてもらいやすい傾向にあります。若いうちから自社で実務経験を積んでもらえば、長く働いてもらえる可能性が高くなる上、幹部候補としても期待できるでしょう。

昔に比べ、転職が盛んになってきた現代においても、自社の社員としてできるだけ長く働いてほしいと考えている企業は多くあります。柔軟性が高い第二新卒には、早いうちから自社の働き方や企業風土に慣れてもらい、定着率の向上を期待しています。

第二新卒のメリットを生かした転職

ノートとペンと履歴書

(出典) photo-ac.com

異業界・異業種への挑戦もしやすい点が、第二新卒ならではの特徴です。今の仕事とは違う業界や業種で働きたい人は、第二新卒としての転職も検討するとよいでしょう。

異業界・異業種への挑戦もできる

第二新卒の転職は、一般的な中途の転職よりも、異業界・異業種へのハードルが低くなります。社風になじむ前の転職となることから、特有の習慣などがついていないと考えられる傾向にあるためです。

新卒と同様に、柔軟性や吸収力が高めなので、未経験でもすぐに仕事を覚えてくれる人材として扱われやすいでしょう。

新卒で入社した後、業界や業種が自分に合っていないと感じているなら、第二新卒のメリットを生かした異業界・異業種への転職を検討するのも1つの方法です。

第二新卒が転職を成功させるポイント

手帳に書き込む女性

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第二新卒の転職を成功に導くためのポイントについて解説します。なんとなく転職活動を進めるのではなく、目標に向けて計画を立てることが重要です。

転職スケジュールを決めておく

第二新卒の転職は新卒と違い、スケジュールを自分で決める必要があります。不必要に長く続けないためにも、最初に大まかなスケジュールを決めておくことが重要です。

第二新卒のほとんどは転職未経験者となるため、まずは転職の全体像を把握しておかなければなりません。転職の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 自己分析・企業研究
  2. 応募
  3. 面接
  4. 内定
  5. 退職

応募の準備から退職まで、最低でも3カ月程度は見ておく必要があります。退職日から逆算し、いつまでに何をやるのか、計画を立てておきましょう。

転職の目的をはっきりさせる

第二新卒の転職においては、転職の目的を明確化しておくことも重要です。なぜ転職するのかといった目的そのものを、自分なりにはっきりさせる必要があります。

今の仕事が嫌だからといった理由で、なんとなく転職活動を始めると、結果的にまたすぐ転職を繰り返すことになってしまいかねません。退職理由が明らかな場合は、その理由が解消できる転職先を選ぶ必要があるでしょう。

転職の目的をはっきりさせれば、次の仕事を探しやすくなるため、転職活動もスムーズに進みます。目的が複数ある場合は優先順位を決め、譲れない条件を満たす企業を中心に探すとよいでしょう。

自己分析・企業研究のアップデート

転職活動を始める際は、徹底した自己分析と企業研究が不可欠です。まずは自己分析で自分の強みを洗い出し、企業研究で自分の強みを生かせる転職先を探しましょう。

自己分析と企業研究を行っておけば、志望動機や自己PRで自分の強みと企業の特徴をリンクさせた効果的な説明ができます。企業とのミスマッチを未然に防げる点もポイントです。

また、自己分析を行う際は、新卒時の自己分析を使い回さないようにしましょう。第二新卒は、既に社会人としての経験があるため、自己分析も第二新卒用にアップデートする必要があります。

実績・自己アピールが重要

第二新卒は、基本的にはポテンシャル採用になりますが、スキルや実績があるなら忘れずにアピールしましょう。短期間の社会人経験の中で培ったスキルや実績は、大きなアピールポイントになります。

企業ごとに求める人材が異なるため、アピール内容の選別も大切です。応募企業の業務内容とリンクしないスキルや実績をアピールしても意味がありません。

企業側に響きにくいスキルや実績を伝えるなら、ポテンシャル採用を狙う方がおすすめです。徹底した自己分析と企業研究を行い、採用に有利になりそうなスキルや実績のみを伝えるようにしましょう。

第二新卒の転職活動中の注意点

採用面接

(出典) photo-ac.com

第二新卒の転職活動では、いくつか気をつけるべきポイントがあります。以下に挙げる注意点に目を通し、失敗しない転職活動を行いましょう。

前職の不満を転職理由にしない

退職理由や転職理由をネガティブな内容にするのはNGです。同じような状態になった場合、またすぐに辞めてしまうのではと考えられてしまいます。

例えば、人間関係がうまくいかなかったことを退職理由にした場合、実際に働いてみなければ分からないため、応募企業は採用を躊躇するでしょう。

何らかの不満があって転職する場合も、自己PRや志望動機で前向きな退職理由を伝える必要があります。ネガティブな理由はポジティブな表現にうまく言い換えましょう。

転職活動を就職活動と同列に考えない

新卒の就活と転職活動は、別物と考える必要があります。1人だけで活動しなければいけないこともあるため、就職活動と同じような考えで始めないことが大切です。

就職活動では、情報収集やエントリーを集中して行えますが、転職活動では求人がすぐに終了することも珍しくありません。学生時代のアピールがNGになることも転職活動の特徴です。

転職のスケジュールも自分で決めなければならないため、個人で責任を持って行動する必要があります。転職活動を就職活動と同列に考えると失敗しやすいことを覚えておきましょう。

在職中に転職活動する方が成功しやすい

第二新卒は転職しやすいといっても、必ずしもすぐに転職先が決まるとは限りません。ブランクを作らないためにも、できるだけ在職中に転職先を見つけるのがおすすめです。

転職活動を始める前に会社を辞めてしまうと、収入も途絶えてしまうため、急いで転職先を探そうと妥協して、転職に失敗してしまう恐れもあります。

そもそも第二新卒の肩書は、退職して時間が経過すると消えてしまいます。第二新卒としてのメリットを生かして転職するなら、在職中に転職活動する方が成功しやすいでしょう。

まとめ:第二新卒だからこその魅力をアピールできる点がメリット!

ネクタイを整えるスーツの男性

(出典) photo-ac.com

第二新卒の転職は、新卒時よりも競合者が少なくなります。社会人経験がプラスに評価されることや、熱意・ポテンシャルを期待してもらえることもメリットです。

転職を成功させるためには、転職の目的を明確にした上で、計画を立てて活動を進めることが重要です。徹底した自己分析や企業研究も怠らず、第二新卒だからこその魅力をアピールして転職を成功させましょう。

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