データサイエンティストの志望動機はどうまとめる?押さえるべきポイント

データサイエンティストへの転職を目指す場合の志望動機は、履歴書や面接でどのように伝えればよいのでしょうか?履歴書での志望動機の書き方や企業が見ているポイント、面接での答え方やしておくべき対策について紹介します。

データサイエンティストの志望動機の書き方

データ分析をする二人

(出典) pixta.jp

データ分析のスペシャリストであるデータサイエンティストへの転職を考えているなら、注目されやすい志望動機の書き方を押さえておくのが大切です。基本的な書き方と、盛り込みたい内容を紹介します。

自分の将来性を語る

データサイエンティストは、データ分析やそのための環境の構築が主な仕事です。未経験からの参入も多く、異業種での経験やスキルを明示して、将来性が感じられる内容の志望動機に仕上げるのがポイントといえるでしょう。

特に企業に貢献できるスキルや能力を、具体的に伝えなければなりません。システム構築スキルや分析力、マーケティング力など、さまざまな能力が必要となる職業だからこそ、憧れだけでは難しい仕事です。

これまでの経験やスキルを応募先が求める人物像に当てはめて、将来的なキャリアや業務内容までしっかり盛り込みましょう。

その企業を選んだ理由を明確に

企業によって、データサイエンティストが対応する業務は異なります。企業体質やその企業が属する業界によっても、違いがあるでしょう。

志望動機では、なぜ応募先を選んだのかを盛り込むのが大切です。企業に対する熱意があれば、志望度の高さがうかがえます。応募先が第1志望であることを印象付けるためにも、ほかの企業にはない魅力を説明しましょう。

企業の強みや特徴を正確に把握できる力も、分析力のアピールにつながります。企業情報をリサーチし、自分の希望や目的と一致している点をピックアップした上で、志望動機に盛り込むのがポイントです。

自分のスキルレベルを正確に伝える

データサイエンティストには、専門的なスキルが求められます。特に、データ分析のためのシステムを構築するプログラミングや、データベースに関する知識・スキルは欠かせません。

さらに、抽出データを設定し活用するには、統計学と機械学習の知識も必要です。取引先に対して、データを生かして何をするべきか説明するコンサルティング能力も重要になるでしょう。

採用前に全ての能力を持っている必要はありませんが、現状のスキルレベルを正確に伝えるのが大切です。どのような業務に携わってきたのか、プログラミングやデータベースの知識はあるのか、具体的に伝えましょう。

企業が注目するポイント

採用面接のイメージ

(出典) photo-ac.com

企業は志望動機のどの部分を見ているのでしょうか?「なりたい理由」「応募者側のメリット」だけでなく、企業が注目する内容を盛り込めるかが重要です。採用担当者がチェックする可能性が高いポイントを紹介します。

即戦力となるスキルがあるか

データサイエンティストはITスキルを生かし、企業や取引先に貢献する仕事です。専門スキルを生かす仕事のため、完全な素人では務まりません。

エンジニアとしてのテクニカルスキルやコンサルティング能力など、即戦力として働ける程度のスキルが求められるでしょう。

企業側は、応募者が現時点で何ができるのか、保有しているスキルや得意分野は何かといった、具体的なスキルの内容とレベルを見ています。

人柄も注目されている

テクニカルスキルだけでなく、人間的な能力も企業が重視するポイントです。プログラマーやエンジニアは、個々で活動するケースもよくあります。テクニカルスキルがあれば、活躍できる場面は多いでしょう。

データサイエンティストを含め、上流工程を担当する技術者ほど、関わる相手が多くなります。経営者や専門外の担当者に分析データの意味やシステムについて説明する能力が求められるため、コミュニケーション能力は必須です。

プレゼン能力や相手の要望を読み取る力、交渉力など、幅広い対人スキルが求められるでしょう。人柄の良さも、スキルとして認められます。

データサイエンティストの志望動機例文

デスクワーク

(出典) pixta.jp

経験者・未経験者どちらに該当するかによって、志望動機に書く内容は異なります。何を書くべきなのか、ケース別に考えておきましょう。それぞれのケースで盛り込みたい内容と、例文を紹介します。

経験者ならスキルをアピール

データサイエンティストとしての経験がある場合、これまでの職歴や携わってきた業務と応募先の共通点を見つけるのがポイントです。

経験者にはアドバンテージがありますが、データサイエンティストを目指す未経験者も、大半が何らかのスキルを持っています。

応募先で役立つテクニカルスキルをピックアップし、具体的な業務内容と合わせてアピールしましょう。志望動機には、「応募先を選んだ理由」や「テクニカルスキルを持っている前提での+α」があると、さらに好印象です。

【例文】

前職では、貴社のメイン事業である医療分野のデータベース開発と解析を主に担当していました。主な使用言語は〇〇と〇〇です。募集されているデータベース開発の知識と、同分野での経験が生かせると考え応募いたしました。

これまで関わってきた会社は企業規模が大きく、興味のあったコンサルティング部分に携わるのが難しいところがあり、分析からコンサルティングまで一連の流れを担当できる貴社の企業体制に惹かれたことも、志望動機の1つです。

未経験ならポテンシャル・人柄をアピール

データサイエンティストの職務経験がない場合でも、エンジニア・コンサルタント・マーケターなどのスキル・知識はある程度必要です。応募先によって求められるレベルが異なるため、募集内容に応じてスキルも盛り込みましょう。

実務経験がない分、学習意欲やポテンシャルを重視した志望動機も好感が持てます。若いうちに転職する場合は、完全な未経験でも育成を考慮書た上での採用が考えられるでしょう。

【例文】

前職では、マーケティング部門でユーザーの動向や要望を調査する業務に携わっていました。

データを生かしてもっと深い部分に踏み込めないかと試行錯誤していくうち、データサイエンスに惹かれ社会人向けの育成講座で〇〇と〇〇のスキルを習得しています。

マーケティング調査では、お客さまと直接話をする機会が多かったのも特徴です。前職と同じ〇〇サービスに力を入れている貴社だからこそ、ユーザーの生の声を聞いてきた経験も業務に生かせると考えています。

志望動機を書く上での注意点もチェック

志望動機

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内容や書き方に問題があると、アピールのための志望動機がマイナス要素につながります。書く上での注意点と、避けたい内容を覚えておきましょう。

具体性がなく曖昧でないか

専門職の志望動機では、特に具体性が重視されます。データサイエンティストを目指している理由、応募先企業を目指した理由を明確に伝えられなければ、マイナス評価につながる恐れもあるでしょう。

曖昧な理由では、熱意が感じられません。真剣に考えていないと受け止められるだけでなく、企業研究をしていないと誤解されるケースもあります。

具体的なエピソードや目指したきっかけを伝えるよう心掛け、スキルや実績など数値化できる部分は明確に記載しましょう。

転職理由がネガティブでないか

志望動機には、「応募先に転職しようと考えた理由」「データサイエンティストに転職を決めた理由」などを盛り込みます。その中で、前職を退職した理由も述べるのが自然な流れでしょう。

転職理由がネガティブに受け止められるものだと、評価が下がるリスクがあります。たとえ前職に不満があったとしても、志望動機は前向きに「応募先への思い」を伝えるのがポイントです。

人間関係のトラブルや条件面での不満、仕事への意欲低下はネガティブに受け止められる可能性が高くなります。採用担当者は前職の職場環境を知らないため、転職後に似た理由で退職するのではないかと疑われるような内容は書かない方がよいでしょう。

「経営理念への共感」は安易に使わない

新卒採用では、志望動機として「経営理念への共感」がよく使われますが、転職では避けた方がよい理由です。新卒者は勤務経験がなく、実際の現場を知りません。企業研究にも限界があるため、経営理念への共感が成り立ちます。

特に、専門職であるデータサイエンティストを目指すからには、経営理念以外にさまざまな目的や理由が考えられます。具体的な志望動機を書きやすい分野で経営理念に触れるとなると、深掘りできるようなよほどの理由や強い思いが必要になるでしょう。

曖昧にならず、具体的なエピソードとして示せるケースを除き、明確な志望動機を伝える方がプラス評価につながります。

面接で志望動機を語る際のよくある疑問

面接の様子

(出典) photo-ac.com

面接でも、志望動機はよく質問されます。履歴書に書く内容とは、何が違うのでしょうか?面接で話す場合のポイントや対策について解説します。

履歴書・職務経歴書と同じ動機でOK?

履歴書には大まかな志望動機、職務経歴書には職務経歴に絡めた具体的な志望動機を記入します。どちらも基本的な方向性は同じです。面接でも、履歴書・職務経歴書と一致した志望動機を伝えましょう。

書類と面接で志望動機の内容が違うと、どれが本当の動機なのか判断できません。方向性や大切なポイントが同じであれば、言い回しや単語に違いがあっても問題ないでしょう。

書類に書いた内容をそのまま読み上げるのではなく、話し言葉に置き換えて伝えるのがポイントです。完全に同じフレーズを使うのではなく、言いたいことを面接向けに作り替えておきましょう。

志望動機を忘れないための対策は?

面接では直接の会話が基本で、原稿を読み上げるタイプのプレゼンはほとんどありません。志望動機を含めて、概要を覚えておく必要があります。

面接で質問される内容は状況によって異なるため、履歴書や職務経歴書の内容をそのまま全て暗記するのは現実的ではありません。思い出しながら読み上げるような話し方では感情がこもらず、マイナス評価にもつながります。

志望動機の大筋を把握し、面接官の質問や相づちに応じて柔軟に伝えましょう。職種や応募先企業への思いや、具体的なエピソードを大まかに覚えておくのがポイントです。自分の経験や事実を説明するのであれば、完全に忘れてしまうリスクも低いでしょう。

聞き取りやすい話し方とは?

面接ではややゆっくりと、はっきり話すのがポイントです。面接官が聞き取りやすく、余裕のある印象も与えられます。早口や小さな声では、自信がないように見えがちです。

顔を上げ、声が通りやすいように胸を張って発声しましょう。面接官に何を伝えたいかをまとめておき、結論から話すのがポイントです。面接の時間は限られており、質問には端的に答える必要があります。

聞き取りやすい話し方を意識するには、練習も重要です。スマホやパソコンで自分の声を録音して、適度な大きさとスピードを把握しておけば、面接でもリラックスして話ができます。

まとめ:企業に刺さる志望動機を作成しよう

データ分析をする女性

(出典) pixta.jp

データサイエンティストの志望動機には、テクニカルスキルや前職の具体的な業務内容、応募先を選んだ理由などを盛り込むのがポイントです。

スキルや経験が求められやすい仕事だからこそ、自分の能力と応募先に貢献できるスキルを明確に伝えましょう。未経験であっても、一定の学習経験やポテンシャルがあれば採用も夢ではありません。

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