コンサルタントになるには?仕事内容や生かせる経験をチェック

コンサルタントという仕事はよく耳にしますが、実際にどのような業務に従事しているのか知らない人も多いのではないでしょうか。

クライアントから相談を受けて課題がどこにあるかを探り、解決策を考えるのがコンサルタントの主な仕事です。専門的な分野に特化した専門コンサルタントは、戦略系や建設系など多くの種類に分かれます。

コンサルタントはさまざまな資質が求められる仕事ですが、未経験の人が転職することも可能です。コンサルタントへの転職に役立つ経験や、持っていると便利な資格などを解説します。

この記事のポイント

コンサルタントにはどのような種類がある?
コンサルタントには総合コンサルタントと専門コンサルタントがあり、専門コンサルタントの種類は特化している分野によって細かく分かれています。
コンサルタントに必要なスキルは?
コンサルタントには物事を論理的に考える力や、精神的・肉体的なタフさが求められます。
コンサルタントに生かせる経験とは?
未経験の人でも、組織のマネジメントや交渉・調整といった経験があれば転職に役立ちます。

コンサルタントとはどんな仕事?

説明する男性コンサルタント

(出典) pixta.jp

コンサルタントという名称は聞いたことがあっても、実際の業務内容については知らない人も多いのではないでしょうか。コンサルタントがどのような職業なのか解説します。

クライアントの悩みや問題を解決する

コンサルタントとは、業種や分野にかかわらず企業の成長をサポートする職業です。「話し合う」「意見を出し合う」といった意味を持つ、ラテン語の「consultare」が語源とされています。

クライアントとなる企業からの相談を受けて、経営に関する悩みや課題に対する解決策を提案するのが主な仕事です。やりとりの中で課題を見つけてその原因が何かを分析し、問題を解決することが求められます。

コンサルタントには、大きく分けて総合コンサルタントと専門コンサルタントの2種類があり、それぞれ担当する領域が異なるのがポイントです。文字通り総合的な知識を持った総合コンサルタントに対して、専門コンサルタントは特定の分野に特化しています。

コンサルタントの種類を解説

女性コンサルタント

(出典) pixta.jp

コンサルタントは専門とする分野によってさまざまな種類に分かれます。どのような種類があるのか、それぞれの業務内容とともに見ていきましょう。

戦略系コンサルタント

企業の成長戦略や、経営面に関するサポートを提供するのが戦略系コンサルタントです。組織全体の方向性や課題を把握して、企業が今後どのように成長できるかアドバイスします。

クライアントとなる企業の中でも、経営に携わる層と直接やりとりする機会が多いのが、戦略系コンサルタントの特徴です。基本的にはアドバイザーとしての役割が主で、データや課題を分析する力が求められます。

中長期的な目標を提示するだけでなく、特定の事業に対するアドバイスを提示するのも業務の1つです。新規事業創出やマーケティング戦略など、短期的な目標達成のために改善案を考える場合もあります。

人事系コンサルタント

人事系コンサルタントは、文字通りクライアントとともに各種人事制度の改革を担う仕事です。人事評価の基準や福利厚生制度など、人事部門の業務は多岐にわたっています。

企業の外部に向けた事業ではなく、人事という企業内部の問題を取り扱うのが他の業種と大きく異なる点です。人事部門に関する専門的な知識が必要になるため、人事の仕事をしていた人が転職する例も多くなっています。

人材の採用や研修などの人材開発も、人事系コンサルタントが担当する領域です。単に制度面を改善するだけでなく、企業全体の雰囲気や従業員の意識といった部分にも影響を及ぼす仕事といえます。

ITコンサルタント

組織のDXや新たなシステムの導入など、近年は多くの企業でIT分野に関する業務が進められています。IT分野に関連した課題の解決や具体的なアドバイスを行うのが、ITコンサルタントの仕事です。

業務を効率化するため、新たにシステムを導入しようと考える企業も少なくありません。システムの開発・導入を支援したり、リスクマネジメントを担当したりと、ITコンサルタントの業務は幅広いのが特徴です。

IT技術の専門的な知識とスキルが求められるため、未経験の人がチャレンジするのは厳しい仕事といえます。新たな知識をインプットするのが好きで、IT分野に関心を持っている人に適した仕事です。

建設系コンサルタント

建設系コンサルタントは、土木や建築など建設業界に対してアドバイスを提供する仕事です。実際に工事を担当するのは建設会社であり、コンサルタントは工事をスムーズに完了するためのサポートを担当します。

インフラ全般の工事である公共事業のサポートが主な業務であり、クライアントは国や地方自治体などの公共機関がメインです。計画案を作成したり、全体のスケジュールを管理したりと、幅広い業務を担当します。

現場となる場所を実際に見に行くなどして、周辺の環境や予算を考えながら事前調査を行うのも重要な仕事です。毎日の生活に欠かせないインフラ工事を支援する、やりがいがある仕事といえます。

会計コンサルタント

企業全体や事業単位の会計を改善するため、相談を受けてアドバイスを行うのが会計コンサルタントです。コスト削減を提案したり会計処理方法を見直したりと、適切な改善案を出すには経営に関する知識やノウハウも必要になります。

中小企業診断士や公認会計士といった会計に関する資格を持っている人は、スキルを生かして働けるのがメリットです。資格がなくても、経理担当として働いていた人の転職先としても考えられます。

会計についてだけでなく、財務や投資などに関するアドバイスを行うケースもあります。会計分野の制度は変更される機会も多いため、常に勉強して最新の知識を身に付けておきましょう。

医療・ヘルスケアコンサルタント

医療・ヘルスケアコンサルタントは、ヘルスケア領域に特化してコンサルティングを行う仕事です。病院などの医療機関だけでなく、製薬・医療機器メーカーなどもクライアントに含まれます。

経営戦略のアドバイスやIT導入支援など、アドバイスの内容は他の分野とほぼ同様です。クライアントがメーカーであれば、コスト削減や業務プロセスの効率化といった業務も含まれます。

ヘルスケアの分野は一般企業とは働き方や目指すところが異なるため、病院などの医療機関に関する知識が必要です。医療職として働いていた人は、ヘルスケア領域での経験をコンサルタントの仕事に活用できる可能性があるでしょう。

総合コンサルタント

専門の分野に特化した専門コンサルタントとは異なり、より総合的な知識を求められるのが総合コンサルタントです。あらゆる業界のクライアントに対して、戦略の提案から実行までサポートします。

経営戦略やマーケティングなど、総合コンサルタントがカバーする範囲は非常に幅広いのが特徴です。多様な分野に通じていることが求められるため、個人ではなく会社がサービスを提供している例もあります。

会社の規模が大きいため、各プロジェクトに適したコンサルタントがそれぞれの得意分野を担当するのが一般的です。総合コンサルタントは、コンサルタント業務の中でも年収などの待遇が特に高い傾向があります。

コンサルタントの年収について知ろう

給与とブロックを階段状に積み上げる男性の手

(出典) pixta.jp

コンサルタントは、平均的な年収に比べて高い報酬をもらえる仕事とされています。種類別にコンサルタントの平均年収を見ていきましょう。

種類別の平均年収を確認

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、コンサルタントという名が付いている各職種の平均年収は、以下のような金額です。

  • 経営コンサルタント:947万6,000円
  • 人事コンサルタント:947万6,000円
  • M&Aコンサルタント:947万6,000円
  • ITコンサルタント:684万9,000円
  • キャリアコンサルタント:551万4,000円
  • 広報コンサルタント:551万4,000円

専門に扱う分野によって平均年収に差がありますが、企業経営の根幹に関わる分野に関わるコンサルタントは総じて高い年収を得ているという傾向が分かります。コンサルタントを目指すのであれば、どの分野を扱うのかという点も重要といえるでしょう。

出典:経営コンサルタント - 職業詳細 _ job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

出典:人事コンサルタント - 職業詳細 _ job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

出典:M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント_M&Aアドバイザー - 職業詳細 _ job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

出典:ITコンサルタント - 職業詳細 _ job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

出典:キャリアカウンセラー_キャリアコンサルタント - 職業詳細 _ job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

出典:広報コンサルタント - 職業詳細 _ job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

平均年収は高めの水準

国税庁が発表している「令和5年分 民間給与実態統計調査」では、日本の給与所得者全体の平均年収は460万円とされています。

この数値と比較すると、前述の各分野のコンサルタントの平均年収は高めの水準といってよいでしょう。

一般的に激務とされるコンサルタントですが、その分高い年収を得られる可能性がある職種です。専門分野に関する深い知識やスキルが求められる職種であるため日々の自己研鑽が重要ですが、それに対する金銭的な見返りも期待できるでしょう。

出典:「令和5年分 民間給与実態統計調査」|国税庁

コンサルタントに求められるスキル

プレゼンをするビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

幅広い業務を担当するコンサルタントの仕事には、さまざまなスキルが求められます。コンサルタントに必要な能力や資質を確認して、自分に向いているかどうかチェックしましょう。

論理的に考える力

クライアントから相談を受けて、何が問題なのかを把握し改善案を練るためには、論理的な思考力が欠かせません。筋道を立てて物事を考える姿勢は、コンサルタントとして働く上で基本となる能力です。

クライアントへの説明を行う際にも、データに基づいた仮説を提示することで納得が得られます。明確な根拠となるデータがなければ、説得力のある仮説は立てられないのです。

データを分析して問題がどこにあるかを突きとめるには、あくまでもファクトをベースとした考え方が求められます。事実と根拠を重視して論理的に考える力は、データを扱う仕事において不可欠なスキルです。

コミュニケーション能力の高さ

クライアントと直接話し合う場面が多いコンサルタントにとって、コミュニケーション能力の高さも重要なポイントです。たとえ効果的な改善案だったとしても、分かりやすく説明できなければ相手に意図が伝わりません。

相談内容をしっかりと理解するためにも、相手の気持ちに寄り添った考え方は大切です。クライアントと良好な関係を築ければ、その後の話し合いも円滑に進められます。

現場で働く人にヒアリングを行うなど、クライアントの関係者と接する場面でもコミュニケーション能力は必要です。自分の考えを明確に伝えられるよう、日頃から練習しておきましょう。

問題解決能力

コンサルタントの仕事は、プロジェクトごとに内容がまったく異なります。決まった答えやパターンがあるわけではないため、自ら考えて問題を解決する力が必要です。

問題解決能力には、何が問題であるかを正確に分析して突きとめる力も含まれます。相談を聞いて問題の本質を理解する分析力があるからこそ、効果的な解決策を見つけ出せるのです。

経験を積む中で、思いがけない課題に直面しても諦めず、臨機応変に問題に対応する強さが鍛えられます。問題解決能力を鍛えることは、コンサルタントとしてのレベルアップにつながる要素です。

精神的・肉体的なタフさ

コンサルタントは社内やクライアントとの間で何度も打ち合わせを行う仕事であり、基本的に多忙です。利害が一致しない多くの人の要望を聞くことになるため、肉体的・精神的なタフさもコンサルタントに向いた資質といえます。

労働時間が長い仕事なので、長時間働いたり多くの人と関わったりしても元気でいられる体力が必要です。オフに勉強することも大切ですが、リフレッシュする時間をしっかりと確保しましょう。

常に結果が求められるコンサルタントは、精神的に重圧がかかる場面が多い仕事です。そのため、強いプレッシャーから体調を崩すことがないよう、心身ともに強い状態でいることが求められます。

コンサルタントに役立つ資格

勉強をする女性の手元

(出典) pixta.jp

コンサルタントになるために必要な資格はありませんが、豊富な知識が求められる仕事です。持っていると仕事に役立つ資格を紹介します。

中小企業診断士

中小企業診断士とは、中小企業の経営状況をチェックして、課題に対するアドバイスを提供する職業です。企業の課題を見つけて改善案を考える点で、コンサルタントと似ているといえます。

中小企業診断士は、年に一度受験できる国家資格の1つです。この資格を持っていることで、未経験であっても経営コンサルティング能力があるとアピールできます。

中小企業診断士試験は一次試験と二次試験に分かれており、二次試験は面接や口述試験が行われる形式です。試験に合格した後は、実務補習や養成課程を受講することで、中小企業診断士として登録されます。

出典:JF-CMCA 日本中小企業診断士協会連合会

公認会計士

公認会計士は、金融庁の公認会計士・監査審査会が実施する国家資格です。監査業務が行える唯一の国家資格であるため、この資格を持っていれば経理や税務などに関する専門的な知識があると認められます。

公認会計士の資格がある人は、会計コンサルタントや財務コンサルタントに転職しやすいのがメリットです。会計の知識はそれ以外の分野にも生かせるため、勉強して役に立つ場面は少なくありません。

試験には短答式試験と論文式試験があり、短答式試験に合格すれば2年の間、短答式試験が免除されるルールです。公認会計士として登録を受けるには、合格後に約3年間の実務試験がある点を覚えておきましょう。

出典:公認会計士試験について | 日本公認会計士協会

ITパスポート

ITパスポートは、経済産業大臣が実施している情報処理技術者試験です。比較的難易度が低い試験なので、初めてIT系の資格にチャレンジしようと思っている人にも適しています。

専門的な知識が求められるIT系コンサルタント以外でも、プロジェクトの内容によってはITに関する知識が必要です。資格のために学ぶことで、仕事に役立つスキルを身に付けられます。

ITパスポート試験は、コンピューターを利用するCBT形式で手軽に受験できるのが、大きな特徴です。全国に試験会場があり、自分の学習ペースや予定に合わせて受験日程を決められます。

出典:【ITパスポート試験】情報処理推進機構

コンサルタントになるには?

顧客対応をしているスーツを着た男性

(出典) pixta.jp

コンサルタントになるには、どのような方法があるのでしょうか。転職を視野に入れている人に向けて、コンサルタントとして働く方法を紹介します。

コンサルティング企業に所属する

多くのコンサルタントが、コンサルティングファームと呼ばれる企業に所属して働いています。会社の規模はさまざまですが、役割を分担してチームで協力して働くのが特徴です。

コンサルティングファームには、データを分析し資料を作成するアナリストやプロジェクトをまとめるマネージャーなどが所属しています。まずは書類作成などを担当するアシスタントから、コンサルタントとしての経験を積むのが一般的です。

新卒としてコンサルティング企業に就職するだけでなく、キャリアアップとして転職する人も存在します。経理やIT企業での勤務経験など、前の仕事で得たスキルを生かせるのもコンサルタントの魅力です。

フリーランスで活動する方法も

コンサルティング企業で経験を積んでから、独立してフリーランスとして活動する方法もあります。個人事務所を開く人もいますが、宣伝や会計などを全て個人で行わなくてはならないため注意が必要です。

フリーランスとして働くコンサルタントは、企業に所属する場合と比較して、より高額な報酬を得られるともいわれています。負担は大きくなりますが、実力を試してみたい人におすすめの方法です。

フリーランスになると、自ら営業してクライアントを獲得しなければなりません。同僚の協力も得られないため、未経験者がいきなりフリーランスとして働くのは難しい点を覚えておきましょう。

未経験でもコンサルタントに転職できる

コンサルタントになるために必要とされる資格はないため、未経験の人でも転職することが可能です。第二新卒の人やキャリアアップを考えている人は、求人サイトを利用してみましょう。

日本全国の求人が掲載され、毎日更新されるスタンバイなら、希望に合った求人を見つけられます。複数サイトの求人情報をまとめて検索できる上に、無料で利用できるのがメリットです。

コンサルティングに求められるスキルを重視した、ポテンシャル採用という仕組みもあります。これまでの経験やスキルを生かせるよう、自分に合った種類のコンサルタントを目指してみましょう。

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コンサルタントに生かせる経験とは?

ミーティング中の女性たち

(出典) pixta.jp

コンサルタントは未経験でもチャレンジできる仕事ですが、以前の仕事で得た経験を生かせるケースもあります。コンサルタントへの転職に役立つスキルを見ていきましょう。

組織やプロジェクトのマネジメント

業種や分野にかかわらず、組織やプロジェクトのマネジメント経験は、コンサルタントの業務に役立ちます。問題解決能力が求められるマネジメントは、プロジェクトベースで働くコンサルタントにも生かされる能力です。

集団のマネジメントは、スケジュールや予算の管理といったさまざまな作業を必要とします。チームの進捗を見ながら現在の状況を判断し、柔軟に対応していくことが目標達成につながるのです。

当初の予定から変更があっても臨機応変に対応しているうちに、チームをまとめる能力が養われます。マネジメントの経験は、集団を引っ張るリーダーシップやプロジェクトを成功に導く実行力があることを示すのに効果的です。

顧客や別の部署との交渉・調整

仕事の中で、顧客や別の部署との交渉を行った経験がある人も多いのではないでしょうか。異なる立場の間に立って交渉・調整を行う能力は、コンサルタントへの転職でアピールできるスキルの1つです。

コンサルタントの仕事では、クライアントの話を聞きながらスケジュールを調整する場面も存在します。相手に納得してもらうためにも、互いの意見をまとめて冷静に話し合う能力は重要です。

クライアントとの意見の衝突や、クライアント内部でのトラブルが起こる可能性も考えられます。プロジェクトをスムーズに進めるためには、コミュニケーション能力はもちろん意見をすり合わせる交渉・調整が重要です。

データの分析・処理

コンサルタントはデータを扱う場面が多い仕事です。クライアントに現在の課題や提案するプランを分かりやすく説明するため、図表などの資料を作成する機会も多々あります。

そのため、効果的な案を考えるためにも、データを正しく分析・処理するスキルが必要です。営業職や製造職として働いてきた人は、これまでデータを活用してきた経験が役立つかもしれません。

クライアントとなる企業の状況を確認するには、競合他社や業界全体のデータをチェックするのも大切です。ツールを利用する場合も多いため、データ分析の経験があればスムーズに仕事を進められます。

専門分野での経験

IT系や医療職など、コンサルタントの種類によっては専門的な分野の知識が求められます。以前の仕事で専門分野に関するスキルを身に付けている場合、コンサルタントの仕事にその知識を生かせるのがメリットです。

人事や会計といった事務的な仕事だけでなく、建設業や医療系など分野は多岐にわたっています。経験を生かすためにも、自分が働いていた業種と近いジャンルのコンサルタントを目指すとよいでしょう。

近年はDXを推進している企業が多いことから、IT系の知識はさまざまなプロジェクトで役立ちます。自分の持っているスキルをどのように活用できるか考えて、自分に適した分野を選びましょう。

コンサルタントとして働くやりがい

商談をする男女

(出典) pixta.jp

コンサルタントは多忙な仕事ですが、その分大きなやりがいを感じられるのが魅力です。コンサルタントという仕事の中で得られるやりがいについて解説します。

課題を解決する達成感

コンサルタントに対する相談内容は多種多様であり、難易度の高い仕事も少なくありません。時間のかかる業務も多い分、問題を解決したときに大きな達成感を味わえるのがポイントです。

クライアントに寄り添って課題に向き合い、効果的な解決策を考えるのは、難しいからこそ成功時の満足感も大きいでしょう。また、クライアントの役に立てたという喜びを感じられるのもメリットです。

チームで働いている人の場合、クライアントのために役割を分担しながら働くことが多いでしょう。同じ目標に向かって働く仲間とのチームワークを感じながら仕事ができるのも、やりがいの1つです。

働きながら成長できる

さまざまなクライアントの要求に応えるコンサルタントは、常に努力が求められる仕事といえます。知らなかったことを勉強するのはもちろん、新しいスキルを身に付けられるのがメリットです。

働いているうちに、これまであまり触れてこなかった分野や自分の苦手なことが把握できるようになります。ウィークポイントを知って勉強を続けることが、成長やスキルの向上につながるポイントです。

また、クライアントと接する中で説明する力やプレゼン能力なども磨かれていきます。専門的な知識だけではなく、ビジネスに必要なスキルを鍛えられるのも、コンサルタントならではのメリットです。

多くの人や企業と出会える

たくさんのクライアントと関わるコンサルタントの仕事は、さまざまな人や企業と出会えるのも魅力です。そのたびに新しい経験ができるため、常に新鮮な気持ちで仕事に取り組めます。

コンサルタントの業務内容は、クライアントや相談の内容によってプロジェクトごとに変化するのが一般的です。そのため、定型的な業務を繰り返すルーティンワークが苦手な人や、仕事に変化を求めたい人にも適しています。

業界のトレンドや最新のテクノロジーなど、仕事の中で豊富な情報に触れられるのもポイントです。新しい知識に触れる機会も多くなることから、働きながら知的好奇心も満たせます。

コンサルタントの大変なところ

仕事に疲れている女性

(出典) pixta.jp

コンサルタントの仕事には多くのやりがいがありますが、もちろんつらいと感じる点もあります。転職を考えているなら、コンサルタントの大変なところを知っておきましょう。

仕事が忙しく働く時間が長い

コンサルタントは激務であり、常にやるべきことがいくつもある仕事です。そのため働く時間が長くなり、まとまったオフの時間を取れない人も少なくありません。

クライアントとの打ち合わせや資料の作成など、時間のかかる業務が多いのもデメリットです。経験のない分野であれば、仕事以外の時間に必要な知識を身に付ける必要性も出てきます。

インプットなどの努力が求められる仕事だからこそ、自分の時間がないと感じてしまう人もいるようです。ワークライフバランスを重視したい人は、時間の使い方を工夫することも必要といえます。

結果を求められるプレッシャー

クライアントから相談を受けて課題を解決するコンサルタントの仕事では、明確な結果が求められます。クライアントは高額な料金を支払っているため、その分要求も高くなりがちです。

課題を解決し、期待に応えられるかどうかを重圧に感じてしまう人も少なくありません。日頃から強いプレッシャーを感じることで、仕事が心身の不調につながる可能性もあるのです。

クライアントとのやりとりや上司からの評価など、プレッシャーの原因となるものは数多く存在します。クライアントとうまく信頼関係を築けるよう、自信を持って仕事に取り組むという意識も大事です。

イメージと違う仕事も多い

コンサルタントに華やかなイメージを持っている人も多いですが、実際には地味な作業も多く存在します。コンサルタントファームで働く場合、入社して間もない社員は資料作成などの仕事がほとんどです。

プレゼンなどクライアントの前に立つ仕事は、コンサルタントとして経験を積んだ社員が主に担当します。最初のうちは泥臭い仕事も多いことから、「思っていたのと違う」と不満を抱く人もいるようです。

データ分析や資料作成などの作業には、手間と時間がかかります。コンサルタントとして活躍するためには、泥臭い作業をこなしながらスキルを身に付けていく、地道な努力が欠かせないのです。

コンサルタントの種類を知って転職に役立てよう

並んでいるビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

コンサルタントは、クライアントである企業と話し合いながら課題を解決していく仕事です。コンサルタントには専門コンサルタントと総合コンサルタントの2種類があり、専門となる業種や分野が存在します。

コンサルタントは激務なのでメンタルのタフさが求められますが、その分大きなやりがいがあるのが魅力です。新しい知識を学ぶことが好きな人や、働きながら成長を感じたい人にはぴったりの仕事といえます。

クライアントの種類によっては専門的な知識が求められますが、資格がなくてもコンサルタントへの転職は可能です。これまでの仕事で培ってきた経験やスキルを生かして、コンサルタントを目指してみましょう。