トリマーとはどんな職?求められるスキルと向いている人の特徴を紹介

トリマーの活躍の場はペット業界で、ペットの美容・健康面のケアを担当する仕事です。これからトリマーを目指す人に向けて、仕事内容や必要なスキルを紹介します。転職を検討している人は、自分に合う仕事なのかよく確認しましょう。

トリマーとはどんな仕事?

トリマー

(出典) pixta.jp

トリマーの主な仕事を詳しく紹介します。トリマーと聞いてイメージする仕事もあれば、そうでないものもあるでしょう。イメージ違いによるミスマッチを防ぐためにも、事前に確認しておくことが大切です。

ペットのトリミングをする

トリマーの語源は、整理整頓や切り取りを意味する「トリミング(trimming)」であり、トリマーは主にペットのトリミングをメインとします。トリミングは飼い主の要望をヒアリングした上で、以下のような業務を担当します。

  • ブラッシング
  • シャンプー
  • ブロー
  • カット
  • 爪切り

ペットの毛をカットして整えるだけでなく、シャンプーや爪切りといった付随するグルーミング作業もトリマーの業務範囲です。ペットを美しく見せるために必要な仕事全体を担当する職業といえるでしょう。

ペットの健康管理を担当する

トリマーはトリミングやグルーミングを担当するだけでなく、ペットの健康管理においても重要な役割を果たします。トリミングやグルーミングの作業中に、ペットの状態や動きを注意深く観察することで異常に気付けるでしょう。

健康管理面では以下のような点をチェックするのが一般的です。

  • 爪切りのときに感染症の兆候などの異常がないか確認する
  • シャンプーやカットのときに皮膚の状態を確認する
  • 耳掃除のときに内部の様子を確認する
  • 歯茎や歯など口腔内の様子を確認する

ペットに何らかの異常を発見した場合は飼い主に知らせ、動物病院に行くことをすすめます。飼い主が気付いていない異常に気付くケースもあり、この分野でも重要な役割を果たすといえるでしょう。

ハンドラーとしての役割を果たす

トリマーとしての経験を積むと、ハンドラーとしての仕事を依頼される場合もあります。ハンドラーは、ドッグショーに出場する犬の魅力を高めることを目的として、トリミングやトレーニングを担当する仕事です。

主な業務として、以下のようなものが挙げられます。

  • 犬種の特徴を引き立てるようにトリミング・グルーミングする
  • ドッグショーに向けて犬をトレーニングする
  • ドッグショーでリードを操作する

これらの業務を担当するには、犬種ごとの特徴をきちんと押さえて、どのようにトリミング・グルーミングすれば魅力的に見せられるか理解していることが必要です。

ドッグショーでは動作の美しさも評価されるため、本番に向けてトレーニングしたり、リードを操作したりして制御するのもハンドラーに求められるスキルといえます。

トリマーに向いている人の特徴

犬を抱く女性

(出典) pixta.jp

これからトリマーを目指す人は、ミスマッチを防ぐためにも、自分に向いている仕事なのかチェックすることが大切です。ここでは、トリマーに向いている人の特徴を3つ紹介します。自分が下記の特徴に該当しているなら、転職を検討してもよいでしょう。

動物が好き

トリマーは犬や猫のトリミング・グルーミングを担当するため、動物が好きでなければ難しい仕事です。勤務中は動物と向き合う時間が長く、動物が好きな人にとっては楽しく働ける仕事といえます。

自分でペットを飼育しているなど、普段から動物と触れ合っている人に向いている職業です。犬や猫といってもさまざまな種類が存在するため、飼育経験が豊富な人は、より適性があるといえます。

動物は自分では話せないため、挙動や表情から感情を読み取って、適切に対応するスキルが必要です。

集中力・対応力がある

1頭のペットを仕上げるまでにはそれなりの時間がかかり、作業中はずっと集中力を維持することが求められます。高い集中力を維持できないと、トリミング時にミスが発生したり仕上がりが不十分になったりする可能性もあるでしょう。

また、トリミング・グルーミング中に暴れ出すペットもいます。突然暴れたり逃げ出しそうになったりした場合は、その都度適切に対応しなければなりません。そのため、臨機応変な対応力が求められます。

センスがある

ペットの美容に関連する仕事である点を考えると、美的センスもトリマーとして活躍する上で欠かせません。犬種・猫種ごとの特徴をきちんと理解し、どのようにトリミングすれば美しさを引き出せるか考えて作業します。

飼い主の要望を最適な形で実現するためにも、必要なスキルの1つといえるでしょう。トリマーとして長期的に活躍するには、継続的に学習して美的センスを磨き続ける必要があります。高いセンスに加えて学習意欲が求められる職といえるでしょう。

トリマーに必要なスキルを習得する方法

トリマーのイメージ

(出典) pixta.jp

トリマーは専門的なスキルが求められる仕事であるため、転職するには事前に十分なスキルを習得しておかなければなりません。トリマーとして求められるスキルを習得する方法は複数あるため、自分に合った方法を選びましょう。

トリミングスクールに通う

十分なスキルを習得して転職を成功させるには、トリミングスクールに通うのがおすすめです。トリミングスクールに通えばプロの講師から教えてもらえるため、実践的なスキルを習得できるでしょう。

トリミングスクールで飼育している動物でトリミングの練習をしてスキルを磨けるため、経験を積めるのも魅力です。

就職サポートが充実しているところもあり、卒業後に就職しやすいのも大きなメリットといえます。一定期間通学する必要があり、時間的・コスト的な負担が大きいものの、きちんと学習してトリマーを目指したい人にはおすすめの方法です。

通信講座を活用する

働きながらトリマーを目指す場合など、まとまった時間を確保してトリミングスクールに通うのが難しい人におすすめなのが通信講座です。通信講座なら必要なスキルを空いた時間に学べるため、時間の融通が利きます。

トリミングスクールに通う場合に比べて、カリキュラムを修了するまでにかかる時間が短いのも魅力といえるでしょう。

一方、スクールに比べて実際のトリミング経験を積みにくいのは、大きなデメリットです。就職サポートも実施していないケースが多いため、注意しましょう。

トリマーの主な就職先

ペットサロン

(出典) pixta.jp

十分なスキルを持つトリマーは、さまざまな場所で活躍しています。トリマーとしての転職を検討している場合、主に以下の3つが就職先になるでしょう。それぞれの特徴を正しく知り、自分に合った就職先を選びましょう。

ペットサロン

多くのトリマーが活躍しているのが、ペットサロンです。ペットサロンは犬や猫のトリミング・グルーミングサービスを専門に提供している店舗で、トリマーにとってメインの就職先といえます。

ペットサロンにはチェーン店と独立店があり、それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合ったところを選ぶことが大切です。

一般的に、チェーン店は勤務体制や報酬水準が適正化されているメリットがある一方、メニューが細かく決まっていてオリジナリティーを出しにくいデメリットがあります。

独立店は、オリジナリティーを追求して思い通りに働きやすい半面、労働環境の整備が不十分な傾向があるため注意が必要です。

自分がどのようなトリマーを目指すのかを明確にし、実現できそうなところを選びましょう。

ペットホテル

トリミングサービスを提供しているペットホテルも、転職先候補の1つです。ペットホテルへの転職を目指す場合は、トリマーとしてのスキルを十分に発揮するためにも、トリミングサービスに力を入れているところを選ぶとよいでしょう。

ただし、ペットホテルはペットを預かるのがメインの業務で、トリミングはそれに付随する業務です。トリミング経験を積んでスキルアップ・独立開業を目指すのであれば、ペットホテルよりペットサロンを選んだ方がよいでしょう。

動物病院

動物病院にもトリマーが在籍しているケースがあります。動物病院によってはトリミングサロンを併設している場合もあるため、通勤可能範囲でそのようなところを見つけられれば選択肢の1つになるでしょう。

ただし動物病院で働く場合は、愛玩動物看護師との兼任になっていたり、事務作業をはじめとしたトリミング以外の業務も担当したりするケースがあります。動物病院のトリマーを目指す場合は、契約条件をきちんと確認しておきましょう。

一方、獣医師と連携して働くため、健康管理に関する知識を学べるのは大きなメリットです。その知識を生かして、将来的なキャリアアップや独立開業も目指せるでしょう。

必要なスキルを把握してトリマーを目指そう

トリマー

(出典) pixta.jp

トリマーはペットの美容・健康に関与する仕事で、さまざまな場所で活躍しています。動物が好きでペットを飼育した経験があり、トリマーの仕事内容が自分に合っていると感じるのであれば、転職を検討してもよいでしょう。

必要なスキルはトリミングスクールや通信教育で習得できるため、学習に充てられる時間やスケジュールに応じて選ぶのがおすすめです。

実際にトリマーとしての転職を考えているのであれば、自分に合った求人を探し出す必要がありまです。これから求人を探す人は、多数の求人を取り扱っているスタンバイで探してみましょう。

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