エステティシャンは、美容に関する専門知識・スキルが身に付く仕事です。華やかな印象もあるため、憧れる人も多いでしょう。エステティシャンの仕事の魅力や、未経験から転職する方法を解説します。おすすめの資格についても確認しましょう。
エステティシャンの仕事とは？
エステティシャンは、美容に関心のある人に人気の職業です。エステティシャンを目指す人は、仕事内容についてしっかり理解しておきましょう。
全身美容業務に携わる技術者
エステティシャンとは、さまざまな施術方法によって、髪の毛を除く全身のトリートメントを提供する技術者を指します。顧客の美容に関する悩みをカウンセリングして適切な解決方法を提案し、トリートメントなどによるケアを行うのが仕事です。
化粧品を使ったフェイシャルトリートメント・ボディトリートメントなどのほか、専用の美容機器を使って脱毛・ダイエットなどの施術も行います。
また、顧客とコミュニケーションを図りながら、くつろげる雰囲気をつくり出し、リラックスしてもらうのもエステティシャンの役割です。美容・健康に関する専門的な知識によって、顧客に自信と幸福感を提供する仕事といってよいでしょう。
エステティシャンにできない施術
エステティシャンは、化粧品・美容機器を使用してさまざまな施術を提供しますが、以下のように禁止されている行為もあります。
- 医師免許を持たずに、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為
- 美容師免許を持たずに、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくする行為
- 理容師免許を持たずに、頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整える行為
- 疾病の治療を目的として行う医業類似行為（医学的観点から人体に危害を及ぼすおそれのある行為）
エステティシャンの魅力は？
エステティシャンの華やかなイメージに、憧れる人もいるかもしれません。エステティシャンの仕事の魅力について、具体的に見ていきましょう。
最新の美容情報に触れられる
美容業界は常に進化しており、新しいトリートメントの方法や技術、製品などが登場します。美容に関心のある人にとって、最新の美容情報に触れられる仕事には大きな魅力でしょう。
エステティックサロンによっては、新しく導入する美容機器などを自分で試せたり、化粧品を社員割引で購入できたりするケースもあります。顧客のために美容スキルを磨きながら自分自身をケアできるのも、エステティシャンのメリットといえるでしょう。
長く働きやすい
女性にとって、長く働きやすいという点も魅力の1つです。エステティシャンは女性スタッフの割合が高い仕事なので、産休・育休などの制度が整っている職場も数多く見られます。
短時間勤務を導入している店舗も多いため、子育て・介護などでフルタイム勤務が難しい人にとっても働きやすいのがメリットです。
またミセス層の顧客も増えており、年齢を重ねたベテランエステティシャンの需要も高まっています。長く仕事を続けたい女性にとって、働きやすい条件がそろっている職場といえるでしょう。
手に職を付けられる
美容に関する知識・スキルが身に付くのも、エステティシャンの大きな魅力です。手に職を付けられる仕事なので、美容業界で転職しやすいというメリットがあります。
美容技術だけでなく顧客への対応力も身に付くため、接客スキルを生かした職種への転職でも有利になる可能性があるでしょう。
結婚・出産などライフステージの変化によって一度仕事を離れても、技術が身に付いていれば復職しやすいという利点もあります。
エステティックサロンの開業は比較的ハードルが低いため、エステティシャンとしての技術を磨き、実績を積めば独立も可能です。
エステティシャンの仕事で大変な点は？
魅力の多いエステティシャンの仕事ですが、多くの職業と同様に、メリットばかりではありません。エステティシャンの仕事をしていて大変だと感じるのは、どのような点なのでしょうか？3つ挙げて紹介します。
サロンによっては営業ノルマがある
エステティックサロンによっては、エステティシャンに営業ノルマが課されている場合もあります。
売上・契約数の目標を決められることを、負担に感じてしまう人もいるでしょう。しかし、ノルマを達成できなかったとしても、ペナルティは課されないケースも多いようです。
ノルマを達成すると、基本給に加えてインセンティブが支払われるケースもあるため、モチベーションになっている人もいます。近年はノルマがないエステティックサロンも増えているため、応募の際に確認しておくのがおすすめです。
土日に休みにくい
エステティシャンの仕事には、土日に休みを取りにくいというデメリットもあります。エステティックサロンを訪れる顧客は、平日より土日の方が多くなるのが一般的です。そのため、勤務しているエステティシャンは平日に休みを取ることになります。
また、早番・遅番などのシフト制で働くケースが多いので、生活が不規則になりがちです。顧客対応の仕事なので、長期休暇を取得しにくい可能性もあります。
家族と休みを合わせたいなどプライベートを優先させて働きたい場合は、土日・祝日を定休日にしている店舗や、有給休暇などを取得しやすい職場を選ぶ必要があるでしょう。
体力的にキツい
エステティシャンは、見た目以上に体力を使う仕事です。ボディマッサージなどを行う場合は、全身を使って施術します。施術中は立ちっぱなしになるケースが多いため、肩・腰の凝りだけでなく、足のむくみに悩む人も少なくありません。
忙しい店舗では、昼休みなどの休憩時間をなかなか取れない場合もあります。また、サロンワークのほかに、事務仕事をこなすケースもあります。
肉体的に負担が大きいことに加え、シフト制のため不規則な生活になりがちなので、体力が回復しにくい人もいるようです。
エステティシャンになるには？
エステティシャンは、美容系の仕事の中でも理容師・美容師のような国家資格が不要なため、未経験でも転職しやすい職業です。エステティシャンになる方法を2つ紹介します。
資格を取得する
エステティシャンになるために、必要な国家資格はありません。しかし、民間資格を取得しておくと転職で有利になる可能性があります。
エステティシャンの民間資格を認定している団体の種類は、以下のようにさまざまです。各団体の特徴・取得条件などを比較して、自分に適した資格取得を目指しましょう。
- 日本エステティック協会：AJESTHE認定エステティシャン、AJESTHE認定上級エステティシャン、AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー
- 日本エステティック業協会：AEA認定エステティシャン（基礎資格）、AEA上級認定エステティシャン（上位資格）、AEA認定インターナショナルエステティシャン（最上位資格）
- CIDESCO-NIPPON：ビューティセラピーディプロマ、アロマセラピーディプロマ、スパセラピーディプロマ、衛生管理資格
未経験OKのサロンに転職する
スクールに通う時間・費用を確保できない人には、未経験OKの求人に応募し、エステティックサロンで働きながらスキルを身に付ける方法もあります。エステティシャンには特別な資格が必要ないため、未経験者でも応募できる求人が数多くあります。
エステティシャンとして活躍できる場は幅広く、エステティックサロンのほかにも、スポーツクラブ・温浴施設など多様です。未経験OKの職場の場合、研修制度が整っているケースも多く、独自の技術・スキルを学べるというメリットもあります。
エステティシャンの求人探しには、「スタンバイ」を活用するのがおすすめです。勤務地から探すこともできるので、自宅から近いサロンで働きたい人はチェックしてみましょう。
エステティシャンは美容サービスを行う技術者
エステティシャンは専門知識・スキルを用いて、顧客に美容サービスを提供する技術者です。手に職を付けられる仕事なので、ライフスタイルの変化などでブランクがあっても復帰しやすいといったメリットがあります。
身に付けた技術は、自分自身の美容にもプラスになるので、女性からの人気が高い仕事です。未経験からでも目指しやすいので、気になる求人を見つけたら、思い切ってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
