画家になるにはどうする?技術を学ぶ方法やデビューの仕方を解説

画家になるには、どうすればよいのでしょうか?資格・免許は不要なため、どのような人を画家と呼ぶのか分からない人も多いかもしれません。画家に必要な技術の学び方や、デビュー方法について解説します。画家のキャリア形成についても確認しましょう。

画家になるにはどうすればよい?

絵を描く女性

(出典) pixta.jp

画家とは、絵を描くことを主な仕事としている人を指します。画家には特別な資格・免許は必要ありません。極論すれば、名乗ってしまえば誰でも画家になれてしまいます。

ただし、プロの画家として活躍するには、絵画を描くための基本的な知識・技術は必要です。画家になるために必要なスキルを身に付ける方法を解説します。

美術・芸術系の大学や専門学校で学ぶ

画家になるためには、美術系・芸術系の大学で、絵画の技術・スキルを学ぶのが一般的です。ただし、知名度の高い大学は難易度も高いので、入学するために美大専用の予備校に通うことから始める人も少なくありません。

また大学ではなく、美術系の専門学校に行く人もいます。専門学校は大学より難易度が低く、自由度も高いのが魅力です。しかし一方で、生徒のスキルにも差があるという特徴もあります。

大学や専門学校に通うと、技術を体得できるだけでなく、さまざまな情報・人脈を得られるのもメリットです。

スクールやオンライン講座で学ぶ

学校を卒業した後も、アートスクールやオンライン講座などで技術を磨く必要があります。大学や専門学校を卒業したからといって、そのまますぐに画家として活躍できる人はほんのわずかといってよいでしょう。

絵画スクールなどで学び続けていると、美術界の人脈を広げていけるというメリットもあります。

絵画の技術を学べるスクールやオンライン講座は数多くあるので、自分が学びやすい方法を選びましょう。オンライン講座なら、仕事をしながら絵画の勉強を続けられます。

独学で学ぶ

学校やスクールなどに通わず、独学で画家になった人もいます。ただし、独学でプロの道に進むのは簡単なことではありません。画家として認められるためには、相応の実力や努力が必要です。

学校で学ぶのとは違って、客観的に判断してくれる人・技術を教えてくれる人がいないため、自力でスキルアップしなければなりません。コンテストなどに応募するのはもちろん、画廊に作品を売り込むなど、積極的にアピールすることが必要です。

画家として活躍する方法は?

アトリエで絵を描く画家

(出典) pixta.jp

名乗ってしまえば誰でも画家になれるとはいえ、生活していくための収入を得るには、多くの人に認められなければなりません。画家として活躍する方法を2つ紹介します。

コンテストに応募する

画家として認められるためには、コンテスト・コンクールに数多く応募して、作品が人の目に触れる機会を増やすことが大切です。コンテストに受賞すれば画家になれるというわけではないものの、知名度が上がり、肩書きが増えるというメリットはあります。

絵を見てファンになってくれた人が増えれば、個展なども開催しやすくなるでしょう。賞金が出るコンテストであれば、そのまま収入につながります。また、ギャラリー経営者やコレクター、バイヤーなどの目に留まる可能性もあるでしょう。

インターネットで作品を公開する

作品を知ってもらうために、インターネットに公開するという方法もあります。ただひたすら絵を描いているだけでなく、外に向かってアピールすることが必要です。

画家を目指している人の中には、SNSや自分のWebサイトに定期的に作品を掲載しているケースも多いものです。

Instagramなどで人気になったことがきっかけとなり、企業とのコラボにつながった例も珍しくありません。

インターネットなら、場所を借りる手間・費用もかからず、世界に向けて発信できます。作品を見てもらうために、何らかのアクションを起こすことが大切です。

画家としてのキャリア形成は?

ギャラリーにいる女性

(出典) pixta.jp

画家には、どのようなキャリア形成が考えられるでしょうか?主なケースを3つ紹介します。

個展やグループ展を開く

画家として生計を立てるためには、描いた絵を購入してもらわなければなりません。そのため、個展やグループ展を開いて、自分の作品を販売します。

個展を開くには費用がかかるので、新人のうちは何人かの画家と一緒にグループ展を企画するケースも多いでしょう。

美術団体に所属すれば、団体が開催する展示会への出展も可能です。名前が売れてくるとアートディーラーが付いて、作品の売買をサポートしてくれる場合もあります。

美術教師などで収入を確保する

絵画の販売だけでは十分な収入を得られないケースでは、芸術系の大学や専門学校などで教師になるという道もあります。教師を兼ねると、絵が売れなくても安定した収入を得られるのがメリットです。

ただし、指導者として人に教えるためには、相応の知識・実力が求められます。中学校・高等学校の美術教師として勤務する場合は、美術教員免許の取得も必要です。

美術教員免許を取得するには、指定された美術大学で必要なカリキュラムを修了しなければなりません。指導者としてのキャリアを継続することで、実力のある画家だと認められれば、特定の画廊と契約できる可能性もあります。

海外で活躍する道も

日本国内での活躍にこだわらなければ、海外で画家を目指す道もあるでしょう。海外の画家の社会的地位は、日本に比べて高いといわれています。アートに対する価値観も日本とは異なり、日常生活の中で絵画を楽しむのは当たり前です。

個展やグループ展を開かず、ストリートアートで活躍している人も数多くいるため、海外の方が画家として生計を立てやすい場合も少なくありません。

とはいえ、いきなり海外に飛び出すのは勇気のいることです。日本の大手ギャラリーに所属してオークションに出品できれば、海外のギャラリーからも注目されて、活躍の場が広がる可能性もあるでしょう。

画家に求められる適性は?

画材

(出典) pixta.jp

絵画の技術だけが優れていれば、それだけで画家になれるわけではありません。画家に求められる特性を2つ紹介します。

独創性

画家になるには、絵画の技術だけでなく、ほかの人にはない独創性が必要です。同じものを描くにしても、独自の視点・アイデアによって、ほかの人とは異なる表現・スタイルを追求することが求められます。

独創性のある人は、常に新しいアイデア・アプローチで描いていけるので、自己表現の幅も広がり、より深い芸術作品を生み出せるようになるでしょう。独創的なセンスを伸ばすには、数多くの芸術作品に触れて刺激を受けることが効果的です。

忍耐強さ

画家には忍耐力も必要です。作品が認められるまで長い時間がかかり、いわゆる下積み時代を経験している人も数多くいます。挫折しそうになるときも、画家になりたいという強い思いを持ち、諦めず続けることが大切です。

また、1枚の絵画を完成させるまでに時間がかかるケースもよくあります。何時間もかけて細部まで描き込む場合もあり、忍耐力がなければ続かない作業です。

長い時間をかけて作品を完成させるまでのプロセスが苦にならない人や、辛抱強く続けられる人は、画家に向いているといえるでしょう。

画家になるには技術を磨き作品を発表しよう

画家の男性

(出典) pixta.jp

画家は基本的にフリーランスで活動している職業なので、自分で名乗ってしまえば誰でもなれる仕事です。しかし、作品を売って生計を立てられるプロの画家になるには、絵画の技術力は欠かせません。

画家に必要な技術を身に付けるには、美術系・芸術系の大学や専門学校に通うほか、独学で学ぶ方法もあります。どのような方法を選ぶにしても、常に技術を磨き続けることが大切です。

また、画家になるには作品が評価される必要もあります。個展やグループ展を開くのが難しい人は、インターネットを活用して、自分の作品を積極的にアピールしましょう。