経営企画のキャリアパスを紹介!スキルやキャリアパスの実現方法も

企業が掲げている経営方針やビジョンを受け、具体的な経営戦略を策定するのが経営企画です。経営企画の経験を積めば、さらなるキャリアアップを目指せます。経営企画経験者におすすめのキャリアパスや、転職で生かせるスキルを見ていきましょう。

経営企画経験者におすすめのキャリアパス例

経営イメージ

(出典) pixta.jp

経営企画として実務経験を積んだ人におすすめのキャリアパスを4つ紹介します。どのようなキャリアプランを思い描いているかによって、最適な選択肢は異なるでしょう。それぞれの選択肢について解説します。

他社の経営企画職に転職する

実務経験が豊富であれば、社内でだけなく転職市場でも高く評価されます。そのため、経営企画職の求人に応募して転職を目指す道があります。自社の経営方針を受け、どのような経営戦略を策定すれば目標を達成できるか考えるスキルは、どのような企業であっても欠かせません。

他社でも経営企画職として活躍したいのであれば、アピールできる実績を作ることが大切です。自分のスキルを実績として数値化できれば、転職市場において大きな武器になるでしょう。

自社で経営層を目指す

社内でキャリアアップする道が開かれているなら、経営企画の経験を生かして経営層を目指すのもおすすめです。経営企画としての経験を積むと、自社のビジネスがどのように展開されているのか、収益を上げるロジックがどのようなものかを理解できます。

実務経験を通じて経営者側の視点も学べます。上記のポイントを総合的に考えると、勝手を知っている在籍中の企業で経営層を目指し、活躍の幅を広げるのも1つの方法です。業務を知っている分、他社に転職するより活躍しやすくなります。

他社で経営層を目指す

他社への転職を目指しているなら、経営企画職ではなく経営層を目指してもよいでしょう。ベンチャー企業や中小企業を中心に、外部から専門的なスキルを有している人材を確保する目的で経営者を公募していることがあります。

一言で経営層といっても、担当する職務に応じていくつかの種類に分けられます。経営企画のスキルを生かすことを考えた場合は、CFOを目指すとよいでしょう。

CFOは財務を担当する職種ですが、基本業務には経営戦略の立案が含まれます。実務を通じて財務に関する広範な知識を学ぶことで、CFOへのキャリアアップを実現しやすくなるでしょう。

コンサルタントとして起業する

経営企画はコンサルタントを目指すのに適した職と考えられています。企業の経営方針を正しく理解し、目標を達成するための具体的な施策を考えて実務に落とし込むスキルは、コンサルティング業務においても欠かせません。

実務経験を生かして起業したいと考えているなら、経営コンサルタントを検討するとよいでしょう。起業するだけがコンサルタントを目指すルートではないため、コンサルティングファームへの転職もおすすめです。

経営企画が果たす主な役割と習得できるスキル

ビジネスミーティング

(出典) pixta.jp

日々のビジネスにおいて、経営企画はいくつかの重要な役割を果たします。経験を通じて貴重なスキルを習得できるため、転職では培ったスキルを生かすとよいでしょう。経営企画が担当する主な2つの役割と習得できるスキルを紹介します。

経営戦略の立案がメインミッション

経営戦略の立案は、経営企画のメインミッションといえるくらい重要な仕事です。経営層が定めた方針を戦略の形に落とし込み、実務に反映することが経営企画が果たす役割であるためです。

具体的には、以下の流れで業務が進行します。

  • 経営層が将来のビジョンや経営方針を策定する
  • 経営企画にビジョンや経営方針が伝えられる
  • 経営企画が達成するための具体的な施策を立案する
  • 施策を各部署に伝達する
  • 各部署の責任者が施策を実行する

上記の流れを考えると、経営企画が適切な経営戦略や施策を立案できるかどうかは、経営方針の実現可否に直結するといえます。収益力にも大きな影響を及ぼす重要なミッションといえるでしょう。

各所との交渉をはじめとした渉外業務

経営戦略を立案して実行するためには、資金調達や協力企業の募集、公的機関との調整などのさまざまな業務が必要です。業務内容によっては条件を交渉したり、許認可申請したりする必要もあるでしょう。

そのようなときに、経営企画が渉外業務を担当することがあります。渉外業務を円滑に進めるには、取引先との関係構築やプロジェクトを円滑に進めるスキルが欠かせません。

実務を通じて培ったスキルは、他社に転職する際にも高く評価されるでしょう。渉外業務で大きな成果を上げている場合はなおさらです。

自分が望むキャリアパスを実現するために高めたいスキル

ミーティングで話す女性

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これまでの経験を生かしてキャリアアップするために高めたいスキルを詳しく解説します。経営企画や経営層として活躍するには、専門的なスキルからポータブルスキルまで幅広いスキルが必要です。普段からスキルアップに励むことで、自分の市場価値を高められます。

企業経営で必要とされる広範なスキル

経営企画として転職する場合でも経営者を目指す場合でも、企業経営に関するスキルが求められます。

十分な経営スキルがなければ、自社のビジネスを円滑に運営して着実に収益を上げることが難しいためです。求められるスキルの具体例には、以下のようなものがあります。

  • ロジカルシンキング
  • 決断力
  • 実行力
  • 先見性
  • 業務に必要な専門スキル
  • 会計・財務スキル

いずれのスキルも物事の本質を正しく捉え、さまざまな要素の因果関係を考慮して適切な判断を下すために欠かせません。経営者や経営企画の業務は意思決定の連続であることを考えると、上記のスキルが重要であることが分かるでしょう。

円滑な人間関係に必要なヒューマンスキル

社内・社外の人間とのコミュニケーションは日々の業務において欠かせません。円滑にコミュニケーションをとるには、ヒューマンスキルが必要です。ヒューマンスキルは対人関係に必要なスキルの総称で、以下のようなものが含まれます。

  • プレゼンテーションスキル
  • マネジメントスキル
  • ネゴシエーションスキル
  • ヒアリングスキル

社内では経営層や各部署の責任者とコミュニケーションをとる機会が多いでしょう。社外では、ステークホルダーや公的機関との渉外業務を担当することがあります。

いずれの場合でも必要な情報を誤解がないように正確に伝達し、自社の要求と関係者の要求をすり合わせて意思決定することが欠かせません。高度なヒューマンスキルを有していれば、これらの業務を滞りなく進められるでしょう。

経営企画が向いている人の特徴

データ分析する女性

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経営企画や経営者にも向き・不向きがあります。ここでは、向いている人に共通することが多い2つの特徴を見ていきましょう。下記で紹介する特徴に該当する人は、経営企画や経営者の適性が高いと考えられます。

情報収集・データ分析が得意な人

企業の経営判断はさまざまなデータに基づいて行うのが一般的です。経済状態や市場の動向、競合製品の情報などを考慮します。

場合によっては、インターネット上に集まるビッグデータを分析することもあるでしょう。データの重要性が高まっていることを考えると、情報収集やデータ分析が得意な人の需要が高いといえます。

自分の市場価値を高めるには、普段からさまざまな情報に接してビジネスに生かせそうなものがないか探すように意識するとよいでしょう。

ロジカルシンキングが得意な人

経営企画に欠かせないスキルの1つが、ロジカルシンキングです。ロジカルシンキングは論理的思考力とも呼ばれ、特定の物事の結果と根拠を結び付け、論理的なつながりを見つけ出す思考パターンです。

経営企画や経営者として働くには、なぜ立案した施策が有効だと判断したのか、どのような結果が想定できるのかなどを考える必要があります。このようなときには、結果と原因の関連性を導き出すためのロジカルシンキングが欠かせません。

ロジカルシンキングを鍛えて常に試行錯誤することは、効果的な施策や結果が出なかったときの改善方法を考えるために大切です。

経営企画職の将来性は?

パソコンを操作するビジネスパーソン

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これから経営企画を目指している人は、将来性が気になるのではないでしょうか。ここでは、経営企画が将来性に期待できる職の1つといえる2つの要因を紹介します。

経営者・社員双方からの需要が高い

経営方針を具体的な経営戦略に落とし込む経営企画は、経営者・一般社員双方からの需要が高い職です。そのようにいえる理由には以下のようなものがあります。

  • 経営者:自分が立案した戦略を具現化してくれる人材を必要としている
  • 社員:業務で目標として目指す内容を定める人材を必要としている

両者から必要とされているため、高度なスキルを習得すれば幅広く活躍できるでしょう。長期的に活躍したいと思うなら、スキルレベルを高めるように努力することをおすすめします。

AIとの共存が想定される

さまざまな分野でAIが活用されていますが、経営企画はAIと共存していくのではないかと考えられています。経営企画が担当する仕事のうち、データ分析などはAIを活用したシステムが担当するようになる可能性が高いでしょう。

しかし、最終的な意思決定や自社の方向性に合った具体的な施策の立案は、人間が担当する分野として残る可能性が高いといえます。

将来のことがどのようになるか確実に予測することはできませんが、そこまで不安を感じる必要はないでしょう。

経営企画からのキャリアパスを実現する方法

資料を見るビジネスマン

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実務経験やスキルを生かして経営企画からキャリアアップしたいと考えている人におすすめのルートは、いくつか存在します。ここでは、キャリアアップを希望する人が検討したい2つのルートを見ていきましょう。

所属している企業と交渉する

所属している企業で経営者への道が開かれている場合など、キャリアアップが可能な環境であれば交渉してみてもよいでしょう。社内公募制度が運用されている場合は、募集が出たときに積極的に応募するのがおすすめです。

所属企業であれば内部の情報や基本的なビジネスの方向性、企業風土などをある程度理解できているでしょう。そのため、新たな企業に転職するより勝手が分かって活躍しやすいといえます。

今までの業務で十分な実績を上げていれば、その経験を生かしてキャリアアップできる可能性が高まるでしょう。

キャリアパスを実現できそうな公開求人を探す

所属している企業にキャリアアップを実現する道が存在しない場合は、公開求人を探して応募することをおすすめします。CFOなどの経営者を募集する公開求人もあるため、注意深く探せば自分に合った求人を見つけられるでしょう。

特に、ベンチャー企業や中小企業に転職して企業を成長させたいと思っている人にはおすすめです。

転職ではこれまでの実績や経験、スキルが重視されるため、普段から結果を出すことを意識して業務に取り組みましょう。

経営企画の経験を生かして転職を成功させよう

経営企画のイメージ

(出典) pixta.jp

経営企画は企業のビジョンを実現するための具体的な施策を考える職で、需要が高い職の1つです。高度なスキルを有していて結果を出せる人材が求められているため、スキルアップに励みつつキャリアアップを目指すとよいでしょう。

スキルや経験を生かして他社に転職したいと考えている人は、キャリアプランを実現できそうな企業を探すことが大切です。

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