MRの志望動機の書き方。熱意や経験、スキルをアピールしよう

MR(医療情報担当者)は医師や薬剤師に対して、医薬品の適正しようのための情報を提供する仕事です。MRの仕事を目指す人向けに志望動機の書き方のポイントを解説します。魅力的な志望動機を書くために、事前に準備をして、書き始めることが大事です。

MRの志望動機に書く内容

MRの女性

(出典) pixta.jp

MR(医療情報担当者)は医薬品に関する情報を医師や薬剤師に伝える仕事です。新薬は定期的に開発・承認されるので、それを紹介するMRは将来性のある仕事であり、転職を希望する人も多いでしょう。

MRとして転職を成功させるためには、志望動機をしっかりと作成しなければいけません。以下の内容を吟味して、魅力的な文章を作成しましょう。

MRへの熱意や目指したきっかけ

志望動機では、まずMRを目指している理由を明確にしなければいけません。

なぜ、MRの仕事に就きたいと思っているのか、仕事への熱意やきっかけを書くことにより、思いが伝わりやすくなります。MRの魅力について、目指すようになった理由を具体的なエピソードとともに記載すると効果的です。

製薬業界の職種はMR以外にも、開発部門やマーケティング部門など、さまざまな仕事があります。その中で、MRを選んだ理由が分かるようにしましょう。ほかの職種でも通じるような志望動機だと、採用担当者に熱意が伝わらない可能性があります。

応募先を選んだ理由

MRの仕事への思いとともに、製薬業界の企業の中で、なぜ応募先を選んだのか記載します。経営理念や社風などをきちんと理解した上で、志望理由を伝えましょう。事前に応募先の情報を入念に調査しておく必要があります。

また、MRへの熱意と同様、ほかの企業でも達成できることを記載しても、なかなか熱意を伝えることはできません。応募先の企業でしかチャレンジできない事柄を厳選し、積極的にアピールする必要があります。

入社後のキャリアビジョン

応募先に入社後の具体的なビジョンを伝えることで、採用後にどのように貢献・活躍してくれるかイメージしてもらえるようになります。

中途採用の場合、それまでの経験やスキルなどが主に評価の対象となりますが、将来性の高さも、企業にとって重要な評価基準の1つです。

前職までの経験から得たスキルや実績などを生かして、どういった形で応募先に貢献できるのか、どのような価値を提供できるか説明しましょう。その上で、将来的に目指すところを記載すると効果的です。

MRの種類を知ろう

タブレットで説明する男性

(出典) pixta.jp

説得力のある志望動機を書くためには、MRの仕事への理解も求められます。MRの仕事は大きく分けて、医薬品メーカーで働く「メーカーMR」と、メーカーの営業を代行する「コントラクトMR」があります。それぞれ確認しておきましょう。

メーカーMR

医薬品メーカーの社員として、自社の医薬品を医師や薬剤師に提案するのがメーカーMRです。一般的にMRといえばメーカーMRを指し、主に新薬の開発を手掛ける製薬企業に所属しますが、一部ジェネリック医薬品を提供する企業に所属しているMRもいます。

また、がんやHIVなど、特定の病気に特化した新薬を開発するメーカーで働いているMRも少なくありません。MRは基本的に、医薬品の営業をする仕事に就いていますが、ほかの部門に異動を命じられる可能性もあります。

コントラクトMR

コントラクトMRは、医薬品メーカーの営業を代行する「CSO(Contract Sales Organization:医薬品販売業務受託機関)」に所属して活動するMRです。医薬品メーカーに派遣されて働くのが一般的で、同時に複数のメーカーの営業を代行するケースもあります。

CSOは営業のプロフェッショナルとして新薬の開発・営業プロジェクトに参加し、メーカーの活動を支援する役割なので、社員の多くが経験豊富なMRです。メーカーMRのように、ほかの部門・部署に異動や配置転換される可能性はまずありません。

多くの場合、平均して2年ほど派遣先の医薬品メーカーで活動し、その後に別のメーカーに派遣される形になります。

MRの志望動機を書くポイント

医師と技師とMR

(出典) pixta.jp

MRの志望動機を書く際には、以下のポイントを意識する必要があります。説得力を持たせるために独自のエピソードを入れたり、これまでの経験やスキルをアピールしたりするのが効果的です。

オリジナリティのあるエピソードを入れる

志望動機は漠然とした内容を記載するのではなく、オリジナリティのあるエピソードを盛り込んで書くと、採用担当者にアピールできます。エピソードを通じて、製薬業界を選んだ背景や、MRの仕事に就きたい理由を伝えることが重要です。

例えば、過去に自分が応募先の医薬品に助けられたといった話があれば、志望動機として説得力を持たせられるでしょう。決してうそをついてはいけませんが、応募先を志望するに至った具体的な根拠を示す必要があります。

経験やスキルをアピールする

前職までの経験や自分のスキルを、志望動機でうまくアピールするのもポイントです。自分のこれまでのキャリアを振り返り、身に付けた知識や技能などを整理してみましょう。その上で、応募先で生かせるものを選択して記載します。

例えば、MRは医薬品を医師や薬剤師に営業・提案するのが仕事なので、基本的なコミュニケーションスキルや、プレゼンテーションスキルが求められます。

前職でこれらのスキルを培ってきた人は、積極的にアピールするとよいでしょう。特に、営業経験の豊富な人は評価されやすくなります。

MRの志望動機を作成する前の準備

医師とビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

実際にMRの志望動機を作成する前に、以下のように応募先のリサーチや、自己分析などを徹底しておきましょう。MRの適性チェックも必要です。

応募先についてリサーチをする

まずは、応募先の企業について入念にリサーチしましょう。企業理念や組織構成などの基本情報に加えて、主力製品を調べておくことも大事です。

応募先の情報の調べ方としては、公式サイトはもちろん、SNSでの発信情報や業界紙に掲載されている情報、その企業のプレスリリースなどが挙げられます。各種メディアに当該企業の活動が取り上げられている場合もあるので、そちらもチェックしてみましょう。

自分なりに情報をまとめて志望動機に取り入れると、その企業を選んだ説得力のある理由を、具体的に伝えられるようになります。自社についてよく調べていることも分かるので、採用担当者の心証もよくなるでしょう。

自己分析を行う

応募先をリサーチするとともに、自己分析を通じて自分の強みやエピソード、望んでいるキャリアなどを明確にしましょう。

その中で製薬業界に興味を持ったきっかけや、応募先を選んだ理由などを整理できるようになり、具体的に何をアピールすべきか分かるようになります。

すでに明確な志望動機を持っている人は問題ありませんが、具体的なエピソードが思い浮かばない場合は、これまでの経験を自分なりに書き出してみましょう。その中で、志望動機に結び付けられるものを探すのが効率的です。

MRの適性もチェック

MRの仕事に向いている人の特徴を確認しましょう。自分に向いている部分があればアピールポイントとして使えるのでおすすめです。

まず、MRは医薬品を営業するのが仕事なので、前述のようにコミュニケーション能力は必須であり、人間関係の構築がうまい人に向いています。

また、医薬品に関する詳しい知識も求められるので、医学や薬学などに興味を持てることも重要です。営業範囲を広めるために、自ら積極的に動く行動力も求められます。

こういった適性を有していれば、志望動機の中にうまく盛り込んでみましょう。応募先のリサーチ内容と組み合わせてアピールすると、さらに説得力が増します。

MRの志望動機の例文

医師に説明するビジネスマン

(出典) pixta.jp

それでは、MRの志望動機の例文をいくつか紹介します。あくまでも簡単なサンプルなので、内容を参考にしつつも、自分で志望動機を書いてみることが大事です。

【文系】未経験者・新卒の場合

医療系・薬学系の教育を受けておらず、全くの未経験からMRの仕事を目指す場合は、MR職を目指すきっかけと、仕事への熱意を中心にアピールしましょう。

[参考例文]

子どもの頃に母親が感染症を患い、貴社の開発した特効薬に救われたことがあります。学生時代は、医療分野での仕事を望んでおりましたが、貴社がさまざまな薬の開発を通じて、多くの患者を救ってきたことを知り、製薬業界に興味を持つようになりました。

貴社は感染症に関する特効薬の開発では業界トップクラスであるため、自分もMRとして多くの人々に有効な医薬品を紹介したいと考えております。

【理系】未経験者・新卒の場合

薬学や理学系の大学・大学院を卒業してMRの仕事を目指す場合などは、それまで学んできたことを生かして、どういった働きをしたいかを中心に志望動機を構成するとよいでしょう。

[参考例文]

学部時代は病気の原因となる生体分子の特定を通じて、治療薬の開発につなげる実践薬学を中心に勉強しておりました。その知識を生かして、MRとして活躍したいと思ったのが応募の理由です。

もともと薬剤師を志していたのですが、在学中に貴社の開発した医薬品を知る機会があり、業界への大きな貢献を知ったことで、MRとしての仕事に大きな興味を持つに至りました。

また、広く情報を発信し、業界全体の発展に寄与している姿勢も素晴らしいと感じており、私もMRとして、多くの医師・薬剤師の方に有益な情報を提供したいと考えております。

医療・調剤薬局業界の経験者の場合

医療業界や調剤薬局業界などの経験者がMRに転職を目指す場合、それまでの経験や実績を説明するとともに、MRの仕事にどう生かすかを中心にアピールするとよいでしょう。

[参考例文]

前職では4年間ほど、薬剤師として○○製薬会社に勤務しており、その中で新薬が多くの患者を救った場面を見てまいりました。

さらに、個人的にも新薬の情報を集める中で、医薬品の進歩を目の当たりにしたことで、画期的な新薬を提案するMRの仕事に強く引かれるようになったのが応募の理由です。

貴社は海外の研究機関とも密に連携し、最新の技術を生かした新薬の開発をされています。これまで培ってきた薬剤師の知識や人脈を生かしつつ、多くの人々を救える医薬品の流通に貢献したいと考えております。

医療の現場を支えるMRを目指そう

ビジネスマンと女性医師

(出典) pixta.jp

MRの志望動機の書き方を解説しました。志望動機を書く際には、MRを目指したきっかけはもちろん、応募先を選んだ理由を分かりやすく伝える必要があります。

入社後にどういったキャリアを考えているかも説明しましょう。応募先の調査や自己分析を通じて、何をアピールするか慎重に決めることが大事です。

なお、MRとしての転職を考えているならば、製薬業界でも多くの求人を抱える「スタンバイ」がおすすめです。勤務地や雇用の形態をはじめ、さまざまな条件で求人を検索できます。

さらに転職に役立つ情報も豊富に掲載されているので、この機会に登録・利用してみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら