カメラマンに向いている人の特徴は?必要なスキルや就職先も紹介

カメラマンに関心があり、仕事にしたいと考えている人もいるでしょう。しかし、カメラマンへの適性が分からないと、不安に感じるものです。カメラマンに向いている人の特徴や、必要なスキル、就職先などを解説します。

カメラマンに向いている人の特徴は?

カメラを構える女性

(出典) pixta.jp

カメラマンになりたいと考えているけれど、自分がカメラマンに向いているかどうか気になるという人もいるでしょう。カメラマンに向いている人の特徴を解説します。

状況判断できる観察力がある

適切な状況判断ができる観察力がある人は、カメラマンに向いています。カメラマンには、一瞬のシャッターチャンスを見逃さないスキルが求められるためです。

特に、動きが激しい被写体を撮影する場合には、ささいな動きの中に写真で表現したいものが凝縮された瞬間が訪れるときがあります。その瞬間を逃さなければ、クライアントの要望に応えられ、かつ個性的な写真を撮影できます。

また、短時間のうちに時間や人の動きなどを観察して適切な状況判断ができれば、シャッターチャンスを予測しやすくなり、印象的な写真を撮影しやすくなるでしょう。

重い機材を扱い撮影を続けられる体力がある

体力に自信がある人も、カメラマンに向いています。撮影に使用する機材は重量があるものが多いためです。

撮影現場に機材を搬入する準備や、現場での運搬・設置が必要であるほか、撮影終了後にはスムーズに機材を撤去しなければなりません。

撮影時間が長くなる場合もあり、納得できる写真が撮影できるまで集中力を切らさずファインダーを覗き続ける必要があります。

ほかにも、屋外の撮影では暑さや寒さに耐えたり、被写体を追って走り回りながら撮影したり、地面に這いつくばって被写体に向き合ったりするケースもあります。

カメラマンには、センスと体力の両方が求められる点を理解しておきましょう。

時間や約束を守れる

カメラマンとして活躍するためには、時間や約束を守らなければなりません。仕事としての写真撮影には、撮影時間や納期などの時間的制約が発生するためです。

撮影の日時やデータの修正など、スケジュールは撮影前に全て決まっています。また撮影現場ごとに守るべきルールがあり、ルールを逸脱したり、破ったりした場合は信用を失ってしまうかもしれません。

カメラマンとして信頼されるためには、時間や約束をきちんと守れた上で、クライアントが納得できる写真を撮影する必要があります。

クライアントの要望をくみ取れる

カメラマンとして活躍するには、クライアントの考えや希望をくみ取れる能力が求められます。クライアントが納得できる写真を撮影するのが、カメラマンの仕事であるためです。

カメラマンとして、自分ならではの個性的な写真を撮影することはもちろん大切です。しかし、クライアントのいる仕事において写真を撮影する場合、求められている写真を提供することが、撮影時の最も重要なポイントといえます。

また、撮影する写真がどのような使われ方をするのか、そのためにどのような写真を撮影するのが最適なのかという点は、事前に把握しておかなければなりません。

撮影前にクライアントと打ち合わせを重ね、クライアントがどのような写真を求めているのかを正しく理解することが大切です。

カメラマンの仕事内容や年収の目安

カメラマンの男性

(出典) pixta.jp

カメラマンに向いている人について理解したものの、カメラマンがどのような仕事をし、どの程度の報酬が得られるのかよく分からないという人も多いかもしれません。カメラマンの仕事内容や年収の目安を確認しましょう。

カメラマンの仕事内容

写真や動画の撮影がカメラマンの主な仕事です。写真撮影に携わる撮影者はフォトグラファー、動画のみを撮影する撮影者は映像カメラマンとも呼ばれます。

撮影対象は、人物や風景、建築物、商品など案件によって異なり、クライアントからの依頼を受けて撮影するのが一般的です。

さまざまなジャンルの対象物を撮影するカメラマンがいる一方、特定の対象物の撮影に特化したカメラマンも存在します。

ニュースや新聞などで使用する写真を撮影する報道カメラマンや、結婚式の内容を撮影するブライダルカメラマンも、特化型のカメラマンです。

また、カメラマンは現場で写真を撮影するだけでなく、撮影した写真を確認して修正するレタッチを行うケースもあります。

カメラマンの年収の目安

厚生労働省が発表している「令和4年賃金構造基本統計調査」から算出すると、カメラマンを含めた美術家,写真家,映像撮影者の平均年収は約467万円です。男性の平均年収は約501万円、女性では約372万円と、約130万円の男女差があります。

企業に所属するカメラマンの場合、企業規模が大きいほど平均年収が高い傾向です。企業規模計1,000人以上の企業に所属するカメラマンの平均年収は約742万円で、男性の平均年収が約768万円、女性の平均年収が約695万円とされます。

一方、企業規模計10〜99人の企業に所属するカメラマンの平均年収は約386万円、男性で約413万円、女性で約326万円となり、1,000人以上の企業と比較すると大きな差があります。

ただし、カメラマンには自営業者やフリーランスが多いため、実際の年収には幅があり、スキルや実績によって異なると考えるべきでしょう。

自営業者やフリーランスのカメラマンは、案件ごとの報酬や、著作権のある写真の使用料を報酬として受け取るのが一般的です。企業に所属するカメラマンの収入は安定しやすく、自営業者やフリーランスのカメラマンの収入は安定しにくいと考えられます。

参考:賃金構造基本統計調査 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

カメラマンに求められるスキル・能力

カメラマンの男性

(出典) pixta.jp

カメラマンとして活躍するには、相応のスキルが必要です。カメラマンに求められるスキルや能力について確認しましょう。

ディレクションスキル

カメラマンとして必要な写真を撮影するためには、ディレクション能力が必要になります。特に人物を撮影する場合、被写体となるモデルにどのようなポーズをしてほしいのか指示する必要があるためです。

モデルへの指示は入念な打ち合わせで決められる場合や、撮影しながら声をかけてポージングを指示する場合があります。そのほかの撮影では、想定する写真を撮影するために、スタッフに指示を出さなければなりません。

クライアントが求める写真を撮影するためには、的確なディレクションができるスキルが必須といえます。

コミュニケーションスキル

カメラマンにはコミュニケーションスキルも求められます。撮影はチームで行う場合が多いためです。

特に、大きな案件で関係者が多い場合、それぞれの意見や要望に応えたり、撮影の方向性を定めたりする必要があります。

また、人物を撮影する場合は、前述のようにポージングなどの指示を出さなければなりません。写真撮影の仕事や現場では、他者とのやりとりが欠かせないため、円滑なコミュニケーションを図れるスキルが重要です。

集中力と忍耐力

良い写真を撮影するために必要なのが、集中力と忍耐力です。被写体によっては、撮影したい写真をすぐに撮影できるとは限りません。動物や子ども、空を含めた風景などを撮影する場合、シャッターチャンスが訪れるまで待ち続けるケースもあります。

その瞬間までじっと我慢して、集中力を維持し続けなければ、誰もが納得する写真を撮影するのは難しいでしょう。

カメラマンになる方法と就職先

カメラマンの女性

(出典) pixta.jp

カメラマンへの関心が高まっていると、どうすればカメラマンになれるのか、どのような会社に就職すればいいのかが気になるかもしれません。カメラマンになるための方法や就職先について解説します。

学校や独学で学ぶ

カメラマンになるための知識やスキルは学校や独学で学べます。学生の場合、カメラマンを養成する専門学校に進学すれば、カメラマンとして必要な知識やスキルを体系的に学ぶことが可能です。

社会人として仕事をしていて時間がない場合や、できるだけコストを抑えて勉強したい場合は、書籍や動画などを利用して独学で勉強するのもおすすめです。

仕事をしながら学ぶ

仕事をしながら実践的な知識やスキルを学ぶ方法も有効です。写真撮影や映像撮影を手がける会社に就職・転職すれば、仕事をして給料をもらいながら、カメラマンの仕事に必要な知識やスキルを学べます。

具体的な就職先の一例は次の通りです。

  • 写真スタジオ
  • 広告代理店
  • 広告制作会社
  • 新聞社
  • 結婚式場
  • 出版社
  • カメラマンの個人事務所

入社後は、カメラマンのアシスタントとして働くケースが多いですが、スキルを磨いて認められれば、撮影を任されるカメラマンへとキャリアアップできるでしょう。

カメラマンは転職してからスキルアップ可能

カメラを構える女性

(出典) pixta.jp

カメラマンに向いている人の特徴や、カメラマンに求められるスキル、カメラマンになる方法などを解説しました。

状況判断ができる人や体力がある人、約束を守れる人、クライアントの要望をくみ取れる人は、カメラマンに向いているといえるでしょう。

カメラマンになりたい場合、基礎的なスキルや知識を学んでからなる方法と、就職・転職してからスキルを磨く方法があります。

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