フロントエンドエンジニアが習得すべきスキル9選。おすすめの資格も

フロントエンドエンジニアになりたいのなら、必要なスキルを確認しておくのがおすすめです。スキルセットを充実させれば、スムーズな転職を実現しやすくなるでしょう。フロントエンドエンジニアの必須スキルや、持っておくと有利なスキルを紹介します。

フロントエンドエンジニアの必須スキル

エンジニアのデスクワーク

(出典) pixta.jp

フロントエンドエンジニアの主な仕事は、Webサイトやアプリでユーザーが目にするフロントエンド部分を設計・構築することです。フロントエンド開発で用いる必須スキルを紹介します。

HTML、CSS

HTMLとCSSは、Webページを作成するために欠かせないプログラミング言語です。HTMLは文書を構造化するために、CSSはWebページのデザインを整えるために使用します。

フロントエンドエンジニアのメイン作業は、Webデザイナーが設計したデザインを基に、HTMLやCSSを用いて各ページの実装を行うことです。そのため、フロントエンドエンジニアはHTMLとCSSのスキルを最低限身に付けておく必要があります。

HTMLとCSSは、プログラミング言語の中でも比較的簡単に習得が可能です。プログラミング未経験者が最初に勉強する言語としても適しています。

JavaScript

JavaScriptは、Webページ上で動的な表現を可能にするプログラミング言語です。操作後に表示が変わったり、サーバーからデータを取得したりする仕組みは、JavaScriptで作られています。

JavaScriptはフレームワークやライブラリが充実している言語です。React・Vue.jsなどのフレームワークや、jQuery・Underscoreなどのライブラリを使えるようになれば、開発効率を高められます。

近年はアプリ開発でもJavaScriptがよく使われるようになっており、フロントエンドエンジニアにとってはHTMLやCSSと並ぶ必須スキルです。

デザインフレームワーク

デザインフレームワークとは、Webページを作るために必要な素材を集めたものです。ボタンやツールバーなどのデザインがあらかじめ用意されており、Webサイト作成の時短につながります。

デザインフレームワークには数多くの種類があるため、最初は主要なものから学ぶのがおすすめです。例えば、CSSではBootstrapやBulmaがよく活用されています。

デザインフレームワークは、共通のコーディングルールで作られている点もポイントです。Webサイトのメンテナンス性向上にも役立つでしょう。

コーディング

プログラミング言語を用いてソースコードを記述するスキルが、コーディングスキルです。フロントエンドエンジニアには、言語を適切に使い分けてコーディングする技術が求められます。

コーディングの目的は、デザイナーが設計したデザインを、イメージに合わせてWebページに表示させることです。適切なコーディングを行うためには、HTML・CSS・JavaScriptをしっかりと理解する必要があります。

担当者の変更やメンテナンス、リニューアルの際に対応しやすいようにコーディングする配慮も求められます。

フロントエンドエンジニアが持っておくと有利なスキル

俯瞰のアングルから見たプログラマー

(出典) pixta.jp

スキルセットをできるだけ充実させておけば、エンドエンジニアとしての評価がより高まるでしょう。必須スキルと併せて習得しておきたいスキルを紹介します。

UIとUX

UI(ユーザーインターフェース)とは、サービスやプロダクトとユーザーとの接点を指す言葉です。コンテンツ・ボタン・メニューなど、ユーザーの目に触れる全ての情報はUIです。

UX(ユーザーエクスペリエンス)は、ユーザーがWebサイトを通じて得られる体験を指します。Webサイトの使いやすさや、満足度を意味します。

UXを向上させるためには、UIの向上が不可欠です。適切なUI/UX設計を行えるフロントエンドエンジニアは、使い勝手が良く実用的なWebサイトを構築できるようになります。

CMS

WordPressに代表されるCMSを使えば、Webサイトを簡単に更新することが可能です。近年は多くのWebサイトでCMSが活用されています。

企業が運営するオウンドメディアをCMSで作る場合、更新は企業の社員が行うのが一般的です。プロのエンジニアは、主にメディアの初期構築を担当します。

フロントエンドエンジニアがCMS構築スキルを身に付ければ、CMSを使ったサイト制作の仕事を請け負えるようになるため、業務の幅を広げられるでしょう。

SEO

SEOとは、検索エンジンのアルゴリズムにWebサイトを最適化させる施策のことです。適切なSEOを施したWebサイトは、検索結果の上位に表示されやすくなります。

SEOで意識すべきポイントは、主に以下の2つです。

  • ユーザーのニーズを満たす質の高いコンテンツの提供
  • 検索エンジンに最適化されたWebサイトの構造

このうち、フロントエンドエンジニアが取り組む施策は、適切なWebサイトの構造を作ることです。タグ・被リンク・サイトマップなど、SEOを意識した対策を講じる必要があります。

サーバーサイド言語

ユーザーの目に触れない、サーバー側で動作するもの全般がサーバーサイド言語です。フロントエンドからの指示に対し、サーバーサイドは適切な情報を渡す役割を担っています。

フロントエンドエンジニアが、PHP・Perl・Rubyといったサーバーサイド言語を習得していれば、他のエンジニアやディレクターとの意思疎通を図りやすくなります。

大半のCMSがサーバーサイド言語で作られている点もポイントです。サーバーサイド言語を理解することで、より独自性の高いCMS構築が可能になります。

マネジメント

フロントエンドエンジニアとしての実績を積んでいくと、プロジェクトのリーダーを任されることもあります。そのようなケースで役立つスキルが、マネジメントスキルです。

チーム全体のスケジュール管理や工程ごとのタスク管理ができるようになれば、メンバーからの信頼が高まり、キャリアアップへとつながる可能性があります。

適切なマネジメントを行うためには、高いコミュニケーションスキルが必要です。円滑なコミュニケーションを取れれば、メンバーのモチベーションアップや的確な人員配置もできるようになるでしょう。

フロントエンドエンジニアのスキルアップに役立つ資格

プログラミングする男性

(出典) pixta.jp

フロントエンドエンジニアにおすすめの資格を紹介します。いずれも基礎スキルを習得するのに役立つ資格です。

HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5・CSS3・JavaScriptなどの最新技術とスキルを習得できる資格です。

Webサイト制作の基礎力を証明できるレベル1と、アプリや動的Webコンテンツの開発・設計力を示せるレベル2に分かれています。レベル2の方が難易度は高めで、レベル1の取得が前提です。

有効期限はありませんが有意性の期限が5年となっているため、レベル1の取得後5年以内にレベル2を受験する必要があります。

Web資格なら「HTML5プロフェッショナル認定試験」公式サイト

Webクリエイター能力認定試験

フロントエンドエンジニアに最低限必要なHTMLとCSSの知識を習得できる資格が、Webクリエイター能力認定試験です。簡単なWebページ作成能力から、応用的なWebサイトデザイン能力までの技能を証明できます。

実際にWebページを作り上げる過程を通して、実践的なスキルを学べます。スタンダードとエキスパートの2種類があり、どちらからでも受験が可能です。

個人で受験する場合は「随時試験」または「公開試験」から選択します。随時試験は全国の認定試験会場で開催されており、会場により日程が異なります。公開試験の実施は年に2回です。リモートWebテストで実施され、自宅で受験できます。

Webクリエイター能力認定試験|資格検定のサーティファイ

CIW JavaScript Specialist

CIW JavaScript Specialistは、JavaScriptによる開発スキルを証明できる資格です。JavaScriptの知識・関数やDOMなどの知識を習得できます。

国際認定資格となっているため、フロントエンドエンジニアとして将来的に外資系企業や海外で働きたい人にもおすすめです。

CIW JavaScript Specialistは全て英語で出題されます。合格を目指すためには、英語力の習得も必須です。

Web テクノロジー認定トレーニングを受講 - オンライン認定を参照 |  CIW

フロントエンドエンジニアから目指せる職種と必須スキル

エンジニアの男性

(出典) pixta.jp

フロントエンドエンジニアから目指せる職種や、それぞれに必要なスキルを紹介します。キャリアプランを考える際の参考にしましょう。

フルスタックエンジニア

フルスタックエンジニアとは、ITシステム開発における幅広い領域の知識やスキルを備えたエンジニアです。ITエンジニアが関わる全ての業務を、基本的には1人で行えます。

フルスタックエンジニアを目指すためには、プログラミング言語・ミドルウェア・データベース・OS・クラウドサービスなど、さまざまなスキルの習得が不可欠です。

Web開発やシステム開発を1人で行えるフルスタックエンジニアは、コスト削減を図りたい企業や開発スピードを上げたい企業に求められています。

Webディレクター

フロントエンドエンジニアから目指せる職種の1つに、Webディレクターが挙げられます。Webディレクターは、Web制作・運営の責任者としての立場で業務を行う職種です。

チームを指揮・管理したり、クライアントからヒアリングを行ったりする必要があるため、高いコミュニケーションスキルを求められます。

プロジェクトを遂行し目的を果たすための、総合的なマネジメントスキルも欠かせません。アクセス解析や広告運用など、Web全般に関する知識の習得も必要です。

フロントエンドエンジニアとしてのスキルセットを充実させよう

エンジニアの男性

(出典) pixta.jp

フロントエンド部分を設計・構築するフロントエンドエンジニアは、HTML・CSS・JavaScriptの習得が不可欠です。CMS構築スキルやSEOに関するスキルなども、持っておくと有利になります。

スキルアップに役立つ資格もチェックし、スキルセットを充実させてフロントエンドエンジニアへの転職にチャレンジしましょう。

転職先を探すなら、国内最大級の求人サイト「スタンバイ」を利用するのがおすすめです。全国の求人が豊富に掲載されているため、自分の希望に合う仕事を簡単に探せます。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら