美容業界の代表的な業種とは?職種別の仕事内容や必要なスキルも紹介

美容に関する仕事には数多くの業種があり、仕事内容や必要な資格は職種によって異なります。美容関連の仕事に就きたい人は、業界・業種のリサーチを徹底しましょう。代表的な業種の特徴や、未経験者が転職を成功させるポイントを解説します。

「美容」とは何を指す?

美容

(出典) pixta.jp

美容業界は、さまざまな業種・職種から成り立っています。美容業界に転職し、顧客を美しくする仕事に携わりたいと考えている人も多いでしょう。そもそも、美容とは何を指すのでしょうか?

肌や容姿を美しくすること

美容とは一般的に、顔や体つき、肌などを美しく整えることを意味します。美容師・管理美容師の職務や資格を規定した美容師法において、美容は以下のように定義されています。

第二条 この法律で「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。

また近年は、「美容医療」に注目が集まっています。医師が医療技術を用いて人の肌や容姿を美しくする行為で、代表的なものとして、ヒアルロン酸注入やフェイスリフト、レーザー治療などが挙げられます。

出典:美容師法 | e-Gov法令検索

資格がないと従事できない仕事も

美容業界には、資格がないと従事できない仕事があります。美容師法によると、パーマ・ヘアカラー・ヘアカット・ヘアセット・メイク・まつげエクステンションなどの施術をする上で、美容師免許が必須です。

美容師免許というと、美容師を目指す人が取得するものというイメージがあるかもしれません。ヘアカットやパーマなどを行わないメイクアップアーティストやアイリスト、アイブロウリストでも、免許を取得しなければならない点に留意しましょう。

参考:美容師法の概要 |厚生労働省

美容業界の代表的な業種

美容師

(出典) pixta.jp

業種とは、企業や事業主が展開する事業の種類です。総務省が示す日本標準産業分類の中分類に該当しますが、転職サイトなどでは、独自の分類方法が用いられているケースがあります。美容業界における代表的な業種を確認しましょう。

美容業

美容業は、美容室が属する業種で、主にパーマ・ヘアカラー・ヘアカット・ヘアセット・メイクなどを手掛けます。業務範囲や資格は、美容師法によって定められおり、美容師免許を持った者のみが従事可能です。

美容室と理容室は名称は似ていますが、理容室は美容業に含まれない点に注意しましょう。理容は「頭髪の刈り込み、顔そりなどの方法で容姿を整えること」と定義されており、従事するには理容師免許が必要です(理容師法第1条2項・第2条)。

なお、美容師による顔そりは原則的に認められておらず、場合によっては理容師法違反となります。

参考:理容師法 | e-Gov法令検索

エステティック業

エステティック業とは、エステサロンが属する業種です。エステティックとは、手技または化粧品・機器などを用いて、スキンケアやプロポーションメイキングをすること、またはその指導を指します。

美容業とは明確に区別されており、ヘアセットやメイクなどは行いません。また、医師免許のないエステティシャンが美容医療を行うことも、医師法で禁じられています。一般的には以下のようなメニューを提供しています。

  • カウンセリング
  • スキンケア
  • ボディケア・プロポーションメイキング
  • ヘッドセラピーなどのリラクゼーション
  • 美容脱毛

参考:55_エステティック業|厚生労働省

参考:医師法 | e-Gov法令検索

ネイルサービス業

ネイルサービス業は、手や足の爪を美しく整える業種です。甘皮処理をして爪の長さ・形を整え、顧客の好みのデザイン・カラーに仕上げます。

ネイルの主な種類として、自爪にネイルポリッシュを塗る「マニキュア」、樹脂を硬化させて形成する「ジェルネイル」、人工爪で長さを出す「スカルプチュア」などが挙げられます。

フットケアやハンドケアの施術も行っており、爪だけでなく、かかとの角質を除去してくれるサロンもあるようです。

近年は、身だしなみやおしゃれの一環として、爪をケアする男性が増えています。都市部を中心に男性専用サロンが展開されており、今後は男性ネイリストの需要が増えると考えられるでしょう。

美容に関する主な職種を確認

メイク道具

(出典) pixta.jp

美容に関する職種は数多く、時代やトレンドの移り変わりとともに、新たな職種が次々と生まれてるのが現状です。代表的な職種をピックアップし、働き方や必要な資格などを紹介します。

美容師・メイクアップアーティスト

美容師は、パーマ・カラー・カット・メイクなどの技術により、容姿を美しくする職種です。ネイルや着付けの技術を習得し、成人式のトータルコーディネートを手掛けるケースもあります。

ヘアセットやメイクを中心に活躍する人は、メイクアップアーティストと呼ばれます。雑誌やCM、ファッションショーなどに出演するモデルを美しく演出するのが仕事で、仕事に就くには美容師免許が必須です。

美容師・メイクアップアーティストの主な所属先は、美容室やヘアメイク事務所、結婚式場などですが、経験を積んでフリーランスになる人もいます。

美容師免許を取得するには、美容師法に規定された美容師養成施設で学んだ後、美容師国家試験を受験し、合格後に免許申請(美容師名簿への登録)が必要です。

参考:理容師・美容師免許の取得まで

参考:公益財団法人 理容師美容師試験研修センター

エステティシャン

エステティシャンは、主にエステサロンに勤務し、皮膚のトリートメントやプロポーションメイキング、美容脱毛などを行う職種です。ストレス解消や癒やしを求めて来店する人も多いため、カウンセラーのような役割も求められます。

資格は不要ですが、以下のような民間資格を取得しておくと、就職・転職に有利でしょう。美容師免許を取得しない限り、メイクやまつげエクステンションなどは行えない点に注意が必要です。

  • AJESTHE認定エステティシャン(一般社団法人 日本エステティック協会)
  • AEA認定エステティシャン(一般社団法人 日本エステティック業協会)

資格・検定 | 日本エステティック協会

AEA公式サイト|エステティシャンになる

ネイリスト

ネイリストとは、爪の整形・甘皮処理・色塗り・アートなどで爪を美しくする職種です。主な勤務先はネイルサロンですが、美容室やエステサロン、スパなどで働くネイリストも数多くいます。

就職に資格は不要で、開業にも行政の許可を必要としません。ネイルサロンで経験を積んだ後は、自宅開業(ホームサロン経営)やネイリスト講師をする道が開けます。

業務を遂行する上で必要な資格はないものの、以下のような民間資格を取得しておくと、自分の技術力を客観的に証明できるでしょう。

  • ネイリスト技能検定試験(公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター)
  • JNAジェルネイル技能検定試験(NPO法人 日本ネイリスト協会)

公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター

JNAジェルネイル技能検定試験 | NPO法人 日本ネイリスト協会

アイリスト

アイリストとは、まつげエクステンションやまつげパーマの施術を行う職種です。専門の接着剤を使って、まつげに人工まつげを1本ずつ装着します。

まつげエクステンションの流行が始まった当初は法の整備が進んでおらず、接着剤による健康被害が相次ぎました。現在、厚生労働省では、まつげに係る施術を美容行為と位置付け、アイリストに美容師免許の取得を義務付けています。

必須ではありませんが、以下のような民間資格を取得していると、就職・転職に有利でしょう。

  • JEA技能検定試験 (一般社団法人 日本アイリスト協会)
  • 技能検定試験(一般社団法人 日本まつ毛エクステンション認定機構)

アイリストの主な勤務先は、アイラッシュサロンですが、近年は美容室やネイルサロンとの併設型も増えています。

参考:まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について

参考:JEA技能検定試験 | 一般社団法人日本アイリスト協会

参考:技能検定試験 | JECA一般社団法人日本まつ毛エクステンション認定機構

美容業界で働くのに必要な資質・スキル

美容カウンセラー

(出典) pixta.jp

就職に必要な資格は職種ごとに異なりますが、美容業界で働く上で欠かせない共通の資質・スキルがあります。自分に欠けていると感じた人は、普段の生活や仕事の中で身に付ける努力をしましょう。

観察力とカウンセリングスキル

美容を希望する顧客は、「もっと美しくなりたい」「コンプレックスを解消したい」と考えている人が大半です。美容業界のどの職種においても、観察力とカウンセリングスキルは欠かせません。

美容師の場合、顧客の服装・メイク・顔の形などを観察し、ぴったりの髪形を模索します。カウンセリングを通じて悩みを聞き出せれば、コンプレックスをカバーしながら、チャームポイントを生かすスタイルを提案できるでしょう。

美容施術を初めて受ける人の中には、使用する薬剤や施術内容、金額などに不安を感じている人もいます。相手の立場に立った丁寧なカウンセリングを心掛ければ、顧客は安心して施術に臨めるでしょう。

体力と粘り強さ

どの職種においても、体力と粘り強さが不可欠です。特に美容師やエステティシャンは、1日中立ちっぱなしになる場合も多く、休憩時間がほとんど取れない日もあります。

ネイリストやアイリストは、椅子に座って仕事をしますが、前かがみの状態で施術をするため、首や肩、腰に負担がかかります。さらには、細かい作業の連続であるため、眼精疲労や頭痛に悩まされる人も多いでしょう。

多くの職種は下積み時代が長く、就職後すぐにプロとして働けるわけではありません。アシスタントや見習い期間は、営業終了後に自主練習をするのが通例です。体力と忍耐力がなければ、長く勤めていくのは難しいでしょう。

美容業界への転職を成功させるポイント

勉強する女性

(出典) pixta.jp

未経験者が美容業界に転職する場合、転職する目的の明確化と業界・業種のリサーチが欠かせません。就きたい職種が決まっている人は、業務に必要な資格の取得を目指しましょう。転職を成功させる3つのポイントを解説します。

なぜ美容業界に従事したいのかを明確にする

国内にはさまざまな業界があり、仕事や働く場所は個人が自由に選択できます。ほかの業界から美容業界にキャリアチェンジする場合、書類選考や面接では、以下のような志望動機を問われます。

  • なぜ美容業界を選んだのか
  • 美容の仕事を目指そうと思ったきっかけは何か
  • どのようなキャリアプランを想定しているのか

具体的なエピソードとともに、美容業界でなければならない理由を明確に答えられるようにしておきましょう。美容が好きだからという理由だけでは、説得力が足りません。

業界・業種のリサーチを徹底する

転職活動をスタートしたら、まずは業界・業種のリサーチを行います。美容業界は、技術やトレンドの移り変わりが激しいため、最新情報を把握することが重要です。

転職を迷っている場合は、業界の構造・ビジネスモデル・現状・将来性などを幅広くかつ詳細にリサーチし、自分と業界とのマッチ度合いをチェックしましょう。

リサーチを徹底すると、業界・業種を超えて生かせる自分の強みがクリアになり、転職後のミスマッチが低減します。

異なる業界・業種からの転職では、テクニカルスキルよりも、ポテンシャルやビジネススキルが重視されます。過去の経験を洗い出し、美容業界でどう生かせるか考えてみましょう。

業務に必要な資格を取得しておく

就きたい職種を絞り込んだら、業務に必要な資格をあらかじめ取得しておきましょう。

美容師免許を取得するには、厚生労働大臣が指定する美容師養成施設を卒業する必要があります。少なくとも2年以上の学習期間を経なければならないため、キャリアプランをしっかり描きましょう。

多くのエステサロンには研修制度があり、未経験者でも施術に携われます。経験者や有資格者は優遇されるため、転職活動を始める前に関連資格を取得しておくのが理想です。

参考:理容師・美容師免許の取得まで

資格を取得して憧れの業界に飛び込もう

美容業

(出典) pixta.jp

美容業界の職種の多くは、長い下積み期間が必要ですが、実力があれば自分の店を持つ夢を実現できます。

「好きなことを仕事にしたい」「顧客を美しくすることに喜びを感じる」という人は、関連資格を取得して、美容業界への転職を検討してはいかがでしょうか?

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