ペットシッターとは?仕事内容や必要な資格について解説

近年、飼い主の代わりに自宅でペットの世話をしてくれる、ペットシッターのニーズが増えています。ペットシッターとは、どのような仕事で、どうすればなれるのでしょうか。ペットシッターの仕事内容や関連する資格について解説します。

ペットシッターとは

イヌと女性

(出典) pixta.jp

ペットシッターとは、ペットの飼い主の自宅を訪問して、飼い主の代わりにペットの世話や介助などを行う人のことを指します。飼い主が何らかの事情でペットの世話ができない場合に、ペットシッターは依頼を受けます。

ペットの世話ができない場合、ペットホテルに預けるケースもありますが、普段とは異なる環境にペットが慣れないことを考えて、ペットシッターのサービスを利用する人が増えているのが現状です。

ペットシッターとドッグトレーナーの違い

同じくペットを扱う仕事として、ドッグトレーナーという仕事があります。似ているようですが、ペットシッターは犬以外のペットの世話も行うのに対して、ドッグトレーナーはその名の通り犬のみを扱います。

ドッグトレーナーの仕事は、犬を預かり、トイレや留守番などのしつけを行うことです。しつけを行うという点を考えると、ドッグトレーナーはより専門性の高い仕事といえます。一方、ペットシッターはペットの世話や介助などが主な仕事です。

なお、ペットシッターとドッグトレーナーの両方に対応できる人も多くなっており、ペットを飼育することが多くなっている現代において、世話やしつけのサポートをしてもらえるペットシッターとドッグトレーナーに対するニーズが高まっているといえます。

ペットシッターの仕事内容

猫を抱く

(出典) pixta.jp

ペットシッターという職業に対して関心があれば、どのような仕事をするのか気になる点もあるでしょう。ペットシッターの仕事内容について詳しく解説します。

飼い主の代わりにペットの世話をする

ペットシッターの主な仕事は、上述のように飼い主の代わりに犬や猫などのペットの世話をすることです。ペットシッターは自宅を訪問して飼い主に代わってペットの世話を行います。

ペットが普段と同じ環境で過ごせるのでペットホテルよりはストレスが小さくなります。仕事や旅行、用事などで、ペットの世話がどうしてもできない飼い主にとって、便利なサービスといえるでしょう。

ペットの介護やリハビリの依頼を受けることも

ペットの介護やリハビリなどの依頼に対応するのも、ペットシッターの仕事の1つです。

ペットシッターは獣医師ではないため、医療行為を行うことはできませんが、ケガをしたペットのリハビリや病気で療養中の介護、動物病院への通院の代行などを行うこともあります。

ペットの飼い主の中には、高齢であってり体の自由が効かなかったりする人もおり、ペットの介護やリハビリなどができない場合に、重宝されるサービスといえるでしょう。

ペットシッターになるには

指にじゃれる猫

(出典) pixta.jp

将来的にペットシッターとしていく場合、まずはどうすればペットシッターになれるのかを把握しておくことが大切です。ペットシッターになるための方法を見ていきましょう。

資格取得のために勉強する

ペットシッターになる近道は、資格を取得するために勉強することです。

そもそもペットシッターを業務とする場合でもペットシッター資格は必須ではありません。求人でも資格を求めず、ペットの世話や触れ合いが好きな人を募集するものがみられます。

しかし、ペットの飼い主から信頼してもらうためには、ペットに関連する資格を取得していることが重要といえるでしょう。

資格を取得するための勉強方法は次の2つです。

・専門学校に通って勉強する
・通信講座を利用して勉強する

日本国内にはペットについての知識やスキルを学べる専門学校があり、資格が取得できます。実際に動物の世話や扱い方を実技で学べるほか、研修先としてペットシッターの運営会社に体験入社できるなど、ペットシッターとしてのスキルを磨く環境が整っているのが特徴です。

また、自分のペースで勉強したい場合は、通信講座を利用して資格取得を目指す方法もあります。社会人として働いている場合や、子育てしながら学びたい場合などには、利用を検討するといいでしょう。

ペットシッター会社に就職する

前述の通り、ペットシッターは資格がなくてもなれる職業のため、ペットシッターサービスを提供する会社に就職するのも1つの方法です。

資格を保有している方が信頼されやすいため、実務をこなして経験を積みながら、資格取得を目指すといいでしょう。

ただし、特定の資格を保有していることを応募条件に設定しているペットシッター会社には、無資格で就職・転職することはできないため、応募できる企業はやや少なくなる点には注意が必要です。

独立して開業する

ペットシッター関連の資格を取得してから、独立して開業する方法もあります。

ただし、ペットシッターとして開業するには、第一種動物取扱業のうち保管の登録申請と認可が必要です。さらに、動物取扱責任者という資格の取得も必要になり、そのためには半年以上の実務経験や所定の教育機関の修了、所定の資格取得のいずれかの条件をクリアする必要があります。

個人で独立開業する場合は、利用料金を自由に設定できるので、安定した収入を得られる可能性がありますが、一方で軌道に乗るまで収入は不安定になりがちです。

また、フランチャイズで独立する場合、サービス提供のノウハウなどを提供してもらえるほか、本部からのサポートを受けられますが、ロイヤリティが発生するデメリットがあります。

ペットシッターになるための資格

イヌに餌をあげる

(出典) pixta.jp

繰り返しになりますが、ペットシッターとして顧客から信頼してもらうためには、資格を取得した方が有利です。ここでは、ペットシッターになるための資格について紹介します。

認定ペットシッター資格

認定ペットシッター資格は、一般社団法人全国ペットシッター協会が認定する資格です。ペットシッタースクールで学び、認定ペットシッター資格を取得することで、独立開業する際に必要な動物取扱業の保管・訓練の資格申請の要件を満たせるため、ペットシッターだけではなく、ドッグトレーナーとしての兼業独立も可能になります。

通学や通信講座など4つの学習コースから選択できるほか、ベテランのペットシッターや獣医師、ドッグトレーナーなど、さまざまな講師から専門知識を学べます。

参考:ペットシッターの資格を取るならペットシッタースクール [動物取扱業登録認可]

ペットシッター士

ペットシッター士は、NPO法人日本ペットシッター協会が認定する資格です。こちらの資格も動物取扱業の保管・訓練の資格申請要件を満たすことができます。

通信講座や通学、カルチャースクール講習、オンラインライブコースといった、学習期間や料金が異なる4つのコースが設定されており、自分に合った学習方法を選択できるのが特徴です。

参考:ペットシッター士 資格認定講座 NPO法人日本ペットシッター協会 

愛玩動物飼養管理士

愛玩動物飼養管理士は、公益社団法人日本愛玩動物協会が運営・認定する資格です。愛玩動物の愛護や適正飼養管理の普及活動を行うために必要な知識やスキルを有していることを客観的に証明できます。

1級・2級の2つの級種があり、2級は満15歳以上、1級は2級愛玩動物飼養管理士の資格保有者のみが受験可能です。

なお、愛玩動物飼養管理士は、動物取扱責任者の選任要件である「所定の資格等の取得」に該当すると考えられています。

参考:愛玩動物飼養管理士|公益社団法人日本愛玩動物協会

JKC愛犬飼育管理士

JKC愛犬飼育管理士は、一般社団法人ジャパンケネルクラブが認定する資格です。「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)の理念に基づいて設けられた資格で、多くの自治体で動物取扱業の登録要件として認められています。

東京、名古屋、福岡をはじめ全国の主要都市で講習会が実施されており、講習会終了後に同日中に行われる筆記試験に合格した場合のみ、資格を取得可能です。

参考:愛犬飼育管理士制度について・講習会・試験情報 | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ

動物の世話が好きならペットシッターへ転職も

イヌを抱く女性

(出典) pixta.jp

ペットを飼育する人が増え、ペットに対する考え方が変化している昨今では、ペットシッターの担う役割の重要性が増しているといえます。今後もペットシッターに対するニーズが高まる可能性が高いため、職業としても魅力的といえるでしょう。

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