シナリオライターになるには?必要なスキルや活躍できる場所を紹介

シナリオライターは、ドラマ・映画・舞台などのシナリオを作成する職種です。近年、YouTubeなどの動画のシナリオを作成する仕事も増えています。シナリオライターになるには、どうすればよいのでしょうか?なる方法や必要なスキルについて解説します。

シナリオライターになる方法は?

机に向かって文章を作る

(出典) pixta.jp

シナリオライターになるには、主に3つの方法があります。どのような方法なのか、具体的に見ていきましょう。

コンテストに応募する

シナリオコンクールやコンテストに応募する方法は、1つの選択肢です。

コンクールによっては、合格者のシナリオを作品化するケースもあるので、そのままデビューできる可能性もあるでしょう。「デビューのきっかけがコンテストだった」という、現役シナリオライターも数多くいます。

ただし、コンテストは応募者も多いため、簡単には入賞できないかもしれません。しかし、たとえ落ちてしまっても、シナリオ作成の実績にはなります。また、客観的に評価されるので、スキルを磨くきっかけにもなるでしょう。

制作会社に直接持ち込む

制作会社の当てがあれば、作成したシナリオを直接持ち込むという方法もあります。自分の作品は、自分自身では評価できません。他者の目に触れて初めて、作品の良し悪し・改善点が明らかになるものです。

制作会社に持ち込めば、フィードバックをもらえる可能性があります。プロからの指摘を受けることで、スキルアップにもつながるでしょう。繰り返し持ち込むうちに実力がついてくれば、いずれ案件を紹介してもらえる可能性もあります。

クラウドソーシングや求人サイトを活用する

近年では、クラウドソーシングや求人サイトで、シナリオライターを募集する制作会社も増えています。クラウドソーシングを活用するメリットは、未経験者でも挑戦しやすい点です。

YouTubeなどで動画を配信しているメディアと契約し、副業でシナリオライターを始める人も数多くいます。単価の高い仕事ばかりではありませんが、コツコツと続けながらシナリオ制作の実績を積んでいけるでしょう。

求人検索エンジン「スタンバイ」には、シナリオライターを募集している企業の情報も数多く掲載されています。スマホからでも検索できるので、気になる人はチェックしてみましょう。

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シナリオライターの仕事とは

ノートとパソコンとペン

(出典) pixta.jp

シナリオライターを目指す人の中には、作品制作にシナリオライターがどう携わっているのか、具体的には分からない人もいるかもしれません。シナリオライターの仕事内容や、働き方についても確認しておきましょう。

一般的に企画から執筆まで携わる

シナリオライターは、作品の企画段階から携わり、最終的に執筆までを担当するのが一般的です。

シナリオの作成依頼を受けたら、プロデューサー・ディレクターと打ち合わせして、作品の方向性などを決めていきます。

執筆に必要な情報があれば、収集するのもシナリオライターの役割です。また、執筆後も修正事項があれば手直しし、内容を詰めながら作品を仕上げます。

シナリオライターが手掛けるのは、ドラマ・映画・アニメなどのシナリオですが、近年ではYouTubeなどで配信する動画のプロット・セリフを作成する仕事も増えています。

フリーランスで働く人が大半

制作会社・マネジメント会社などに所属している人もいますが、大半のシナリオライターはフリーランスとして働いています。

しかし、何の経験もないまま、いきなりフリーランスのシナリオライターとして活躍するのは、現実的に困難です。フリーランスとして活動するためには、ある程度の実績・人脈を事前に作っておく必要があります。

まず、番組制作会社やドラマ・アニメなどの制作会社のように、プロのシナリオライターと近い場所で仕事をしながら目指すのがおすすめです。もしくは副業として始め、実績ができたところでフリーランスとして独立する方法もあります。

シナリオライターに必要なスキル

ノートに書き込む

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シナリオライターには、どのようなスキルが必要なのでしょうか?具体的に3つ挙げて紹介します。

文章力

シナリオライターにとって、文章力は欠かせないスキルです。とはいえ、小説のように独自の世界観を表現するスキルや、余韻を持たせた文章が求められているわけではありません。

シナリオには、セリフだけでなく動作・撮影方法などの指示も入れるため、読み手にとって分かりやすい文章で書くことが大切です。自分がイメージしていることを、正確に文章で伝えるスキルが求められます。

まったくの未経験で、文章力に自信がない人は、専門のスクール・講座などで学ぶのもよいでしょう。

構成力

物語を展開させていくためには、構成力も必要です。最後まで目が離せないような作品になるかどうかは、物語の展開にかかっているといってもよいでしょう。

登場するキャラクターがどんなに魅力的でも、ストーリーが単調だと、見ている側は飽きて途中で離脱してしまう可能性があります。逆に、意表を突きすぎた展開では、観客がついていけません。

オリジナルのシナリオを作る場合はもちろんですが、原作を基にするケースでも構成力は必要です。原作の世界観は残しながら、ドラマ・映画などメディアの特性に合った表現に構築する過程で、シナリオライターの構成力が試されます。

コミュニケーション能力

多くのスタッフとやりとりしながら1つの作品を作るため、コミュニケーション能力も必要です。シナリオライターといっても、ただ黙々と執筆していればよいわけではありません。関係者とやりとりしながら、最終的に執筆作業に入ります。

例えば、企画会議ではプロデューサー・ディレクターの意向をくみ取りながら、自分の考えも伝えることが必要です。また、専門的な情報が必要な場合は、その分野に詳しい人に取材するケースもあります。

シナリオライターが活躍する主な場所

タイピング

(出典) pixta.jp

シナリオライターが、活躍できる場所についても知っておきましょう。代表的なジャンルを3つ紹介します。

ドラマ・映画

ドラマ・映画などのシナリオには、「オリジナル作品として一から書き下ろす場合」と、「原作をベースに作り上げていくケース」の2パターンがあります。

どちらも、見ている人を飽きさせないようなストーリー展開をする、構成力が求められます。特に連続ドラマの場合は、視聴率などの反応を見ながら、随時展開を変えていくケースもあるのでなおさらです。

また、登場人物のセリフに加えて、カット割り・照明などの演出についても書き込むため、映像に関する知識も求められます。

ゲーム

かつては、ゲームの制作スタッフがシナリオを担当するのが主流でした。しかし近年では、ゲームのクオリティを上げるために、専門のシナリオライターが作成するケースも増えています。

ゲームのシナリオライターは、ゲーム自体のストーリー展開や、ムービーパートのシナリオを担当するのが一般的です。ゲームの場合、プレイヤーの選択によって展開が枝分かれしていくので、選択肢から考える必要があります。

展開に合わせて複数のストーリーを用意したり、テロップを想定して読みやすい文章にしたりなど、ゲームならではの工夫が必要です。

舞台

舞台の特徴は、映像作品とは異なり、カット割りなどの演出・テロップを入れられない点です。観客が無理なく作品に没頭するためには、物語の背景・ストーリー展開が重要になります。

観客の目の前で演じてストーリーが進んでいくため、不自然な流れにならないような配慮も必要です。また、役者のセリフ・動きに加えて、照明・音響などの演出についても細かく指示を出します。

連続ドラマと同様に、舞台でも観客の反応によっては内容を作り直す場合もあるので、臨機応変に対応できるスキルも必要です。

自分に合う方法でシナリオライターを目指そう

タイピング

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シナリオライターになる方法は、1つだけではありません。コンテストへの応募や制作会社への持ち込みなどに加えて、近年増えてきたクラウドソーシング・求人サイトの活用といった方法もあります。

制作会社などでアルバイトをしながら、シナリオ制作の実績を積んでいくのもよい方法です。さまざまな選択肢の中から自分に合ったやり方で、シナリオライターとしてのデビューを目指しましょう。