ゲームに関する仕事にはどんな職種がある?好きを仕事にする方法とは

ゲームソフトや、パソコン・スマホなどで遊べるゲームは、それぞれ制作会社が開発しています。ゲーム制作に関わる仕事に就くには、何をすればよいのでしょうか?基本的な職種や、必要なスキルを紹介します。やりがいや就職の注意点も、確認しましょう。

ゲームに関わる仕事の一例を紹介

ゲームコントローラー

(出典) pixta.jp

ゲーム制作には、多くの人が関わっています。どのような職業があるのか、確認しましょう。主な仕事の例と、特徴や仕事内容を紹介します。

ゲームプランナー

ゲームプランナーは、ゲームの企画・設計を担当する人を指します。ゲーム制作の各所でアイデアを出すのが、プランナーです。

制作チームには、監督・進行役を担うプロデューサー・ディレクターもおり、主軸となる方向性は監督役が決めています。

プランナーは、制作チームや現場の担当者と話し合いながら、よりゲームを面白くするために知恵を絞り、活躍する仕事といえるでしょう。

プログラマー・シナリオライター・デザイナーなど、多くの職種とコミュニケーションを図り、細かい方向性・アイデアを形にする作業を進めるため、幅広い知識と技術が求められます。

ゲームプログラマー

ゲームプログラマーは、ゲームを構成するプログラムを設計する仕事です。ゲームを作るためのシステム設計や、ハードウェア開発に携わる人もいるでしょう。

ゲーム内では、グラフィックやサウンド、ゲームシステムなど細かいプログラムが多数動いています。試作から制作、検証に至るまで、試行錯誤を繰り返しゲームの開発を支えるのがプログラマーの役割です。

サウンドプログラマー・グラフィックスプログラマーなど、特化した役割を持つプログラマーは、各担当のデザイナー・クリエイターと話し合いながら開発を進めていきます。

シナリオライター

シナリオライターは、ゲームの脚本・筋書きを担当する仕事です。企画部門の担当者がプランナーと話し合いながら仕事を進めていくケースもあれば、外部の脚本家・作家がシナリオライターを務めるケースもあります。

ストーリー性があるゲームの多くは、シナリオライターが内容を考えています。特に、小説を読むようにストーリーが展開し、選択肢によって結末が変わるタイプのノベルゲームでは、シナリオライターが重要な役割を果たすでしょう。

物語を制作し、キャラクターのセリフを考えるシナリオライターは、ゲーム制作だけにとどまらず、幅広い業界で活躍できる職業です。

ゲームデバッガー

発売前のゲームをプレイしてバグを発見する仕事は、デバッガーやテスターと呼ばれます。

デバッガーの業務は多様です。テスト業務における工程管理や、開発チームへの報告を含む調整を担当するケースもあるでしょう。

実際のゲームプレイや、プログラム上の問題点を突き止める役割も求められます。仕事の範囲によっては、プログラミング・開発に関する知識を必要とするケースも多いでしょう。

一方のテスターは、デバッガーに比べると、ゲームプレイや報告を中心とした役割です。未経験でもできる業務が多く、チェックリストに沿ってゲームを実際にプレイする作業が中心となるでしょう。

デザイナー・サウンドクリエイター

ゲーム制作には、映像・音源の制作に関する仕事もあります。特にデザイン関係の仕事は幅が広く、さまざまな分野で活躍できるでしょう。

イラスト原案・商品グラフィック制作・キャラクターデザイン・3DCG制作は、主にゲームに登場するキャラクターや主要なオブジェクトをデザインする仕事です。

キャラクター以外にも、背景・メニュー画面・エフェクト・ボタン配置などをデザインするデザイナーもいます。

また、ゲーム内のBGM・効果音を中心とする音源製作も行われます。サウンドクリエイターは、ゲーム内で流れる音楽を担当する仕事です。

ゲームに関わる仕事に必要とされるスキル

ITエンジニア

(出典) pixta.jp

ゲーム制作に関する仕事をするには、どのようなスキルや心構えが必要なのでしょうか?身に付けておきたいスキル・能力について解説します。

各職種の専門スキル

ゲーム制作に関わるには、何らかの専門スキルを身に付けなければなりません。企画・シナリオ・システム・グラフィック・サウンドなど、担当する業務によって必要なスキルは異なります。

基本的にはプログラムを組んで開発を進めるため、プログラミングスキルを取得すると有利です。ゲーム内にグラフィック・サウンドを反映させるにも、プログラミングが使われています。

また、キャラクターやオブジェクトを動かすための3DCGデザインや、CG製作のためのソフトウェアに関する知識も役立つでしょう。

IT関連以外の部分を担当するスタッフは、アート・音楽・文筆のプロが集まるのが一般的です。1人でシナリオを担当するケースもあり、プログラマーと比べると必要な人数は少なくなるでしょう。

ゲームへの情熱と発想力

ゲームに関わる仕事は幅が広いものの、多くは地味でコツコツ続ける作業です。キャラクターが自動的に3D化し、ゲーム内を動き回るわけではありません。

それぞれのスタッフがゲーム制作に対して誠実に向き合い、担当業務を進めるからこそ、魅力的なグラフィックやオブジェクトが生まれます。細かいプログラミングや検証作業をクリアするにあたって、ゲームへの情熱は欠かせないでしょう。

また、ゲーム制作の中心となる企画制作チームや、キャラクターデザインの部門では、クリエイティブな業務が多く発想力が求められます。もちろん、楽しいゲームにしたいという強い気持ちも、原動力になるでしょう。

どの職種に就くにしても、周囲の担当者とやりとりしながらスムーズに開発を進める必要があるため、コミュニケーション能力も必須です。

ゲームに関わる仕事のやりがい

プログラミング

(出典) pixta.jp

ゲーム制作の現場で働くと、主に作品の完成時や販売後にやりがいを得られます。具体的には、どんな瞬間にやりがいを感じ、ゲーム制作を仕事にしてよかったと感じるのでしょうか?主なケースを紹介します。

ゲームが完成した際の達成感

ゲームの制作には時間がかかります。シナリオ・キャラクターだけでなく、細部のデザイン・システムも作り上げなければならず、すぐに完成した作品を見ることはできません。

長く時間がかかる分、ゲームとして発売され、自分が担当した部分が商品の一部として認められたときには、強い達成感が生まれるでしょう。

どの職種であっても、ゲームという1つの作品を作り上げるために努力しています。何度も手直し・試行錯誤を繰り返し、努力した証が商品になるのはうれしいものです。

ユーザーの反応が励みになる

ゲームの発売後は、ユーザーの感想・反応を確認できます。ポジティブな反応を得られれば、大きなやりがいにつながるでしょう。

ゲームへの反応は、開発担当者の元に直接届くものだけでなく、SNSなどでも確認できます。発売前から、期待の声も聞けるかもしれません。

ユーザーの声の中に、自分が担当している分野に関するものが含まれていれば、喜びもひとしおでしょう。もし悪い評価があった場合でも、今後に生かすことで、自分の成長や次のゲームへのヒントになります。

好きなゲームを仕事にする注意点

パソコンに向かう青年

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ゲームプレイや制作に関わる分野が好きな人は、ゲーム制作の現場に憧れを持つケースも多いでしょう。しかし、「好き」だけで仕事を選ぶと、苦労もあります。ゲーム制作を仕事にする場合に発生しやすい問題を、確認しましょう。

思い通りの仕事ができるとは限らない

ゲーム制作では、各自が自由に好きな仕事ができるわけではありません。他の担当者との調整や依頼の内容など、事情によっては希望通りに仕事が進まないケースもあります。

ゲーム制作の中心となる責任者で、高い評価を受けていれば自由な部分もありますが、そのようなケースはまれでしょう。ほとんどは、クライアントや上司が納得するものを作らなければなりません。

強いこだわりよりも、求められているレベルを満たすものを、一定の時間内に作り上げる能力が必要です。作業をしている感覚が強くなり、ゲームに対する思いが薄れてしまう可能性もあります。

自信をなくしてしまう可能性も

ゲーム制作を仕事にしようと考え、専門学校への入学やゲーム会社への就職を決意する人は多いでしょう。

しかし、専門学校に入学した時点で、自信を失う可能性もあります。たとえゲームが好きで、それまで自己流で学んできたとしても、専門学校には自分よりも優れた能力を持つ人が集まっているかもしれません。

専門的なスキルを学校で学ばず、未経験OKのゲーム会社に入社したとしても同様です。ゲーム業界には、クリエイティブなスキル・才能を持つ人が多く、どこかで挫折を味わう可能性は高いでしょう。

ゲームに関する仕事に就くには?

ゲーム機

(出典) pixta.jp

ゲーム制作に携わりたいと考えたら、どうやって仕事を探すのでしょうか?主な方法を紹介します。

どのような方法であっても、制作に関する知識・クリエイティブなスキルが求められるケースが多いでしょう。

求人への応募が一般的

求人に応募して採用されると、ゲームに関わる仕事に就けます。しかし、一般の企業とは異なり、ゲーム業界は特殊な分野です。

新卒・未経験であっても、これまでに作った作品や企画案、資料を求められるケースは多くなっています。ゲーム制作全般の経験か、プログラム・シナリオ・デザイン・サウンドなど、何らかの制作実績は求められると考えておきましょう。

特に経験者採用の場合は、即戦力を求める傾向が強いのが一般的です。まったくの未経験で、関連するスキルや制作実績がない場合は、就ける職種が限られてしまうでしょう。

ゲームに関する仕事に就きたい場合は、プログラミングスキル・クリエイティブスキルを磨いた上で、何らかのポートフォリオを早めに作っておくことをおすすめします。

コンテストに挑む方法も

学生・アマチュアのクリエイターを発掘するため、ゲーム関連企業がコンテストを開催しています。ゲーム制作に関する全ての知識・スキルを持っているなら、コンテストへの参加も検討しましょう。

ゲーム制作には、多くの分野が含まれます。コンテストでは、企画・プログラミング・シナリオ・デザインなど、幅広いスキルで高い評価を得る必要があります。個人制作に限定されていない場合、通常はチームでの出場が妥当でしょう。

また、ゲームコンテストの多くは学生向けです。専門学校・大学に通うゲーム制作経験者が、チーム制でチャレンジするケースが多いため、難易度は高いといえます。

専門学校ではコンテストの受賞を目指し、参加を推奨しているケースも多いので、学校に通っているとチャンスも生まれやすいでしょう。独学で個人の場合、参加するコンテストを選ぶ必要があります。

自分に合った関わり方からゲームの仕事を探そう

仕事中にゲームをする男性二人

(出典) pixta.jp

ゲーム制作に関わる職種には、多くの種類があります。企画・開発だけでなく、シナリオ・デザイン・サウンドなどの制作を担うクリエイター職として働く道もあるでしょう。

ゲーム業界の仕事に就くには、一定のスキルを身に付けた上で求人に応募します。制作に自信がある場合は、コンテストに挑んで入賞すれば、魅力的な企業に入社するチャンスも生まれるでしょう。

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