新人よ、見積書作成で注意すべき点はこれだ!

そろそろ、見積書の作成をまかされて困惑する新社会人も出てくるころでしょうか?大企業にお勤めのみなさんはご存じないかもしれませんが、世のなかには、教育もせず新人に見積書を作らせる企業だってあるのです。おそろしいことです。必死の検索でたどりついた新人のみなさん、さあ一緒に見積書作成の世界を覗いてみましょう。

ホントはこわい見積書

御見積書と書かれた紙

(出典) photo-ac.com

ある小さな会社でキャリアをスタートした僕。ダメ新人だったので、日々ボンヤリと「数字を打ち込んだ書類」を作っていました。いま思い返すとゾッとします。じつのところ、見積書は、ただ数字が並ぶだけの書類というわけではないからです。

見積書は、会社が取引先候補と正式契約を結ぶ前に、取引に必要な金額や条件を予告的に提示するものです。自社も取引先候補も、見積書の内容を前提として契約準備に動きます。いざ契約という段階で「条件が違う」となれば準備費用も含めて大損害。会社が新人のクビを差し出してお詫びすることくらい、容易に想像がつきます。自己保身のためにも、いまのうちに見積書作成の注意点を確認しておきましょう。

見積書作成のキモはこれ

見積書と電卓とペン

(出典) photo-ac.com

取引先候補に迷惑をかけないこと、誤解をさせないことが何よりも重要です。

1.電話確認したか?

まれに、指定の書式で作成を希望する相手や、実際と異なる商品名での記載を求める相手もいます。大企業や官公庁などに多いようです。相手方担当者に電話確認しておけば安心です。

2. 数字は何度もチェックしたか?

金額・納入個数・取引日。見積書に記載する数字は、のちに見込まれる正式契約の最も重要な要素です。本来の請求金額よりも安い金額を見積書に記載してしまった場合、取引先との力関係から、記載額での取引に応じるしかないケースもありえます。そうなれば、あなたはクビ確実といったところ。計算ミスや記載ミスがないか、何度でも確認するようにしましょう。

3. 正式名称になってるか?

見積書は社内でやりとりする書面ではありません。自社や業界内のみで通用する略語をそのまま記載しても、部外者にはさっぱり理解できません。実際に、業界用語と思われる記載のある見積書をみかけたことがあります。結構あきれたものです。

誤解を防ぐために、正式名称を用いて書面を作成するよう心がけましょう。社名も「株式会社」からきちんと書きましょう。

4.ハンコ押したか?

記載にミスが無いことを確認したら、代表者印と会社印を押しましょう。印は両方そろっていなければ、社内で了承をとった書類とはみなされません。

5. 提出はスピーディーか?

ふつう、取引先候補のリクエストがあってはじめて見積書を作成します。相手には、相当程度の契約意思があるということです。いつまでも見積書を提出せずにいると、他社に契約を奪われてしまうなど、ビジネスチャンスを失いかねません。そんなことが発覚すれば、あなたの上司は必ず怒り狂います。できるだけ迅速に書面を送付することが必要です。

おわりに

いまや転職して、見積書作成から解放された僕。そういえば昔、記載ミスでクライアントから見積書をつき返されたこともありました。当時は「ちっ、メンドくせーな」とか思っていましたが、あれはクライアント様のやさしさでもあったのですね。どうもありがとう!