仕事をすでにしているけれど、「時間の余裕もあるし、もっと働きたい!」と考えている人もいるのではないでしょうか。バイト掛け持ちは時間を効率的に利用でき、収入アップができる一方、それぞれへの貢献度が低くなり仕事の質が落ちる恐れがあります。Wワークと単体の仕事、両者のメリットデメリットを比較します。
掛け持ちする?しない?それぞれのメリットデメリットとは
掛け持ちバイトのメリット面は?
収入の安定
掛け持ちするメリットは、金銭面の充実です。継続しているバイト先があっても、仕事先の都合でシフトが減らされたり、休みを取らされたりということは良く起こります。そのたびに、バイト料が減ってしまうと収入が安定しません。不足分を他のバイトで補えれば、多少変動があっても安心できます。
シフトの調整
自分がシフトを入れたくても、他のスタッフとの兼ね合いで入れてもらえない場合もあります。バイト先を増やせば、持て余している時間を有効に利用できます。
キャリアップの可能性
バイトの場合、同じ勤務先にいる限り、仕事の幅はあまり広がりません。社員であれば将来性を考慮し、さまざまな部署に配置されることも考えられますが、バイトは基本的にキャリアアップしづらいものです。自分のキャリアを考えれば、さまざまな仕事先で働き経験値を得るのは有益です。同種の仕事であっても、職場が変われば作業はまったく異なり、その分知識と経験が豊かになります。
掛け持ちバイトのデメリットは?
体力と仕事の質の低下
計算上では余裕があっても、複数の仕事の掛け持ちはやはり身体への負担がかかります。のんびりできる時間が減ると、疲れは蓄積します。昼と夜のWワークであれば、睡眠時間や休養時間が削られる恐れもあります。異なる勤務先・作業内容の切り替えは、精神的にも疲れます。気力・体力の低下は、仕事の質の低下につながりかねません。
就業規則への抵触
仕事の内容によっては副業が禁止されている場合もあり、解雇となるようなケースもありえます。個人情報を扱う仕事などでは、特に就業の規定を良く確認しましょう。
アンケートからWワークの実体を調査
実際にWワークを行なっている人の実施したアンケートデータをもとにするとこのような結果となりました。
Wワーカーの収入
1か月当たりの平均給与額:232,355円
労働の状況
働いた期間
3ヶ月超~半年以内:20%半年超~1年以内:17 %1年以上:36%
アンケート結果を見ると、1年以上の長期間Wワークを実施している人がもっとも多く約37%、次いで3~6ヵ月が約20%となっています。職種の選択によっては、継続可能な働き方であることがわかります。
勤務時間
午前:10%昼~夕方:23%夜:45%
会社員との掛け持ちでは本業が終了した夜に2つ目の仕事に向かうケースが多く、主婦では午前・昼間の回答が多く見られます。
Wワークで働く曜日
平日:18%週末:25%どちらも:58%
働く曜日について約6割が平日・週末に限らないと回答しており、Wワークに取り組む意欲の高さが伺われます。
シフトの自由度について
決められた出勤日のみ:33%事前調整可:37%当日でも変更可:30%
シフトに関しては、比較的自由度が認められます。事前に申告した場合調整可能と回答しているのが4割近くと最も多く、「当日でも変更可能」が3割見られます。Wワークの場合、他の仕事との兼ね合いがあるため、融通が利く職場であれば安心です。
Wワークの仕事内容
実際に行なった業務や作業内容
副業の内容として多岐に渡る業種が挙げられています。安定した求人があるサービス業の他、イベントの準備・解体、飲食店における開店前の下ごしらえ、家庭教師・講師などの回答もありました。時間を選ばずに仕事ができる在宅での人気も高く、主にインターネットを利用した業務が多いようです。
副業して良かった点は?
Wワークをして良かった点としては、時間を効率良く活用して収入が増やせたこと、技術や知識が身についたことなどが多く挙げられています。普段の業務とは違う仕事をすることで、メリハリがついた、新鮮味があった、新たな経験によって自信がついたと回答している人も目につきました。
Wワークに関する要望
要望で多かったのは、不規則・超過など時間をきちんと管理して欲しい、短時間からでも働けるようにして欲しいといったような声です。また、仕事によっては重労働となる場合があったり、急に忙しくなったりするといった不満も聞かれました。時給が安すぎる、環境が悪いなど、基本的な労働条件についての要望も高いようです。
掛け持ちの仕事に関しての考察
学生がアルバイトを掛け持ちする場合には、学業への影響を第一に考える必要があります。単一で行なうよりも覚えることが増え、時間が圧迫される恐れがあります。一方で社会に出た時に、複数の業務経験があることが有利となる可能性もあります。
フリーターにとって、複数の収入源確保は心強く感じられます。収入元が1か所に限定されてしまうと、シフト減など少しの変化でも、生活が不安定になりかねません。体力的に無理のないところで、仕事を掛け持つ分にはおすすめの働き方です。
比較的時間に都合がつけられる主婦の場合、短時間の仕事を組み合わせて収入増が見込めるWワークは、効率の良い働き方と言えます。緊急の場合にも対応できるよう、シフト体制に柔軟性のある職場が探せればベストでしょう。