ファシリティマネジャーになるには・仕事内容と全国の求人

ファシリティマネジャーとは

ファシリティマネジャーのイメージ

ファシリティマネジャーとは、企業や団体などの組織が保有または管理する全ての施設および環境(ファシリティ)について、経営戦略視点から企画、運用、維持、管理、活用を行う職種です。「ファシリティ」とは、施設・設備だけでなく、これらをとりまく環境も含んでいます。そのファシリティを経営にとって最適な状態で保有し、運営や維持を行うための管理手法を「ファシリティマネジメント」と言います。つまり、総合的にファシリティを経営管理するための知見をもったプロフェショナルがファシリティマネジャーです。

なお、ファシリティマネジメントを仕事にするために必要となる資格はありませんが、民間団体が認定する「認定ファシリティマネジャー」という資格があり、求人案件などではその資格保有者を単に「ファシリティマネジャー」とよんでいることもあるようです。

ファシリティマネジャーになるには

ファシリティマネジャーの業務をするために必須の資格はありません。事業会社で管理部門に配属された場合や、不動産管理会社などのうちファシリティマネジメント部門を持つ会社に就職すれば、ファシリティマネジメントを仕事にできる可能性があります。しかし、その業務は多岐にわたり、専門知識も要するため、実務能力を証明するために資格を持っておくと就職や転職に有利だと考えられます。

ファシリティマネジャーに関する資格としては、公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会など民間3団体が合同で認定する「認定ファシリティマネジャー」があります。受験資格は特に無く、幅広く門戸が開かれています。2016年の合格者は470人で、合格率は43.9%でした。例年40%台前半の合格率で推移しています。合格率だけを見ると比較的難易度の高くない試験のように思えますが、出題内容には論述も含まれており、合格ラインに達するまでには相当の学習時間をかけなければならない試験です。また、試験合格後には、前述の協会に登録申請が必要となります。

ファシリティマネジャーの仕事内容

ファシリティマネジャーは、一般企業のほか、病院や官公庁など幅広い職場で、オフィス・工場・店舗・物流施設などのあらゆる業務用施設と環境を対象に業務を行っています。

経営視点でのファシリティの活用提案、各設備の運用管理、日常の清掃・保全・修繕などについての進行管理など、ファシリティに関わる業務を行います。

例えば、ファシリティのパフォーマンスを数値化することでファシリティの問題を発見し、それらを解決することで運営コストを下げ、施設利用者の満足度を高めることを目標に業務に取り組むことがあります。

ファシリティの全体最適が経営にとって必要であれば、既存のファシリティを維持・保全するだけでなく、新たなファシリティの取得・活用まで含めたマネジメントを行います。

ファシリティマネジャーの具体的な業務例

オフィスを移転することになった企業に勤めるファシリティマネジャーを例に、具体的な業務の一部をご紹介します。

不動産取得・賃貸借などのプロジェクト管理

オフィスの移転が決まり、不動産の売買契約や賃借契約を結ぶ場合、効率的なオフィス運営を実現する観点から、ファシリティマネジャーが契約に関して大きな裁量をもつことがあります。

組織の経営戦略などからファシリティに関する目標を設定し、目標が達成できるオフィスの条件を提示します。移転先の床面積やフロアなどが条件を満たしているかを調査して最終的に契約する物件の料金交渉に取り掛かります。

床面積やフロアの形状と、勤務する予定の社員の人数や勤務形態などを勘案して、目標達成に向けたオフィスレイアウトに参画することもあります。パーティションの配置やコンセントの位置、オフィス用品のサイズ、空調の効き具合なども業務効率を向上させる要因になるからです。ほかに移転時期の設定や移転計画の進捗管理なども担当します。

施設の管理・運営

適切な移転先の選定やレイアウトは、快適で生産的なオフィスを作るためのひとつの業務に過ぎず、オフィス移転後の施設管理や運営もファシリティマネジャーの重要な業務のひとつです。

設備が安全に機能しているか監視をするほか、防災管理体制の妨げになるようなオフィスの利用実態がある場合には、ルールを作って利用者に周知を行います。

施設利用者の満足度や運営費などの分析・評価

オフィスの利用者から声を集め、うまく運用できているかを分析・検証して改善作業を進めます。

オフィスの利用ルールは、日々働く社員にとって現実的なものか、オフィスレイアウトがうまく機能しているか、人員の再配置などで面積が足りない部署はないか、などを定期的に調査して改善を行います。部署や役職を横断してさまざまな立場の利用者から声を集める必要があるため、観察力とコミュニケーション能力が要求されます。

ファシリティマネジャーの将来性

ファシリティマネジャーは、今後も需要が増加すると見込まれます。

全国に眠っているファシリティを効率的に活用することで、日本経済の活性化が期待できるかもしれません。そこで、設備などの無駄をなくして効率的な経営を実現するための知見をもったファシリティマネジャーの需要も高まりそうです。

とくに地方自治体では人口減少による税収減が予想されていることから、現有のファシリティを最適化して、良好な状態で次世代に継承することに関心が高まっているようです。

ファシリティマネジャーの求人傾向

不動産や建築系のコンサルティング会社、不動産管理会社などで、認定ファシリティマネジャーの有資格者を歓迎要件とする求人案件が見られます。資格を必須要件とする案件は少なく、無資格でもファシリティマネジメントの実務経験を重視する求人が多いのが特徴です。これは、認定ファシリティマネジャーの有資格者が現状では少ないことが理由かもしれません。また、「ファシリティマネージャー」の職種名で募集している求人のうち、認定ファシリティマネジャー以外に歓迎要件として挙げられていることの多い資格は宅建士、建築士、建築施工管理技士などでした。

出典:
公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会
一般社団法人ニューオフィス推進協会
公益社団法人ロングライフビル推進協会

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