レセプショニストとは

レセプショニストのイメージ

レセプショニストは、英語で「reception(レセプション=受付)をする人」という意味です。ホテル、レストラン、劇場やホール、美容室や美容サロン、会社、病院などの、いわゆる「フロント(受付)」やロビーでお客さまの案内を行います。就業場所によって実務内容は異なりますが、共通するのは「お客さまが目的を果たすためのサポートをする」ということです。

お客さまは、それぞれ目的を持っています。劇場やホールであれば公演の鑑賞、レストランであれば食事、病院であれば受診が目的です。また、その目的について「予約したい」「座席に案内してほしい」「時間を変更したい」「質問したい」などの要望があります。レセプショニストは、それらの要望に応え、目的がスムーズに果たされるよう、さまざまなサポートを行います。

レセプショニストがサポートするのは、お客さまだけではありません。現場スタッフのサポートも行います。たとえば、予約の変更や取り消しなど、現場に影響する連絡がお客さまから来た場合は、すぐに関係する部署やスタッフに知らせます。現場の担当者でないと明確に答えられない質問が来た場合も同様です。また、極力早く回答内容を現場スタッフに確認し、お客さまに伝える必要があります。

お客さまにとっては、レセプショニストが最初に接するスタッフとなる場合が多く、その応対によってお客さまが受ける印象は大きく変わります。クレームなど、あまりよい内容ではない連絡にも、心のこもった対応が必要です。レセプショニスト自身が、すばらしい演奏や料理、治療などを提供するわけではありませんが、お客さまの満足度を支える重要な役割といえます。

レセプショニストの仕事内容は

レセプショニストが活躍する場所、業種は多様です。一般企業や病院の受付では、規定の営業(診療)時間に合わせた勤務になることが多く、比較的規則正しい勤務時間と休日になりやすいでしょう。サービス業では営業時間が長い傾向があり、シフト勤務も多いため、勤務時間も休日も不規則になりやすいといえます。レセプショニストの実務は、就業場所や業種でかなり異なります。

一般企業

来訪者の用件を聞いて、面会予定の場合は社内の担当者に連絡したり、会議室に案内したりします。ビジネス上の関係として、来訪者のほうが「お客さま」の立場であることも、自社のほうが「お客さま」の立場であることもあります。来訪者が、就職活動中の学生である場合もあります。レセプショニストは、来訪者のビジネス上の立場には関係なく、来訪者を尊重した丁寧な応対をすることが必須です。

病院

患者の症状に対し適切な診療科の案内、診察券や保険証の確認、問診票の管理、電話対応、会計などを行います。体調の悪い人、ケガなどで痛みを抱えた人、赤ちゃんからお年寄りまであらゆる年齢層の人と接するため、相手の状況や年齢を思いやる応対が求められます。

ホテル

チェックイン・チェックアウトや会計、予約の受付・変更、問い合わせへの対応などを行います。また、宿泊客からのさまざまな要望を、内線電話またはフロントで直接受け、対応する部署に連絡・指示をします。外国からの来訪者・宿泊客が非常に多い場所なので、英語での対応が可能であることは必須とされます。近年は、中国語での対応が可能だと優遇されることもあるようです。

レストラン

お客さまの受付、案内(ホール担当者への引き継ぎ)、会計、予約の受付・変更、問い合わせへの対応などを行います。週末や、年末年始、クリスマスなど、人が集まる機会の多い時期は、予約・人数や時間の変更など、お客さまとのやり取りが非常に多くなります。とくに人数の増減は、食材の発注などで売上にも大きく関わってきます。変更は、厨房やホールスタッフとしっかり共有する必要があります。ビジネス利用や、パーティーなど晴れの場として利用されることも多いので、状況に応じたマナーを身につけている必要があります。

劇場・ホール

会場受付、チケットの確認、チケットもぎり、パンフレットの配布、座席への案内、手荷物を預かるクロークなどを担当します。制服があることも多く、身だしなみが非常に重要です。開場や開演、休憩時間の開始・終了など時間を確認しながら、会場内の適切な場所に移動し、その時点で行うべき業務につきます。また、開演後に遅れてきたお客さまを、適切なタイミングで席に誘導することもあります。ほかのお客さまに配慮しながら、暗く段差のある会場内を、お客さまが転倒しないよう足下を小さなライトで照らしつつ、自分も静かに移動する、慎重さが必要な仕事です。終演後には、アンケート用紙を受け取ったり、忘れ物を確認したりと、タイミングに応じてさまざまな実務をこなします。

美容室・美容サロン

予約の受付、席への案内、会計のほか、スタッフのスケジュール調整や、お客さまに案内やアフターフォローのはがきを出すこともあるようです。美容室や美容サロンでは、予約サイトやフリーペーパーなど、さまざまな広告媒体を利用していることが多いです。それぞれの媒体にオリジナルプランがあったり、割引クーポンがあったり、その適用条件もさまざまです。お客さまと認識が異なっていないか、トラブルが生じないよう丁寧な確認が必要です。お店の雰囲気や、お客さまの年齢層にもよりますが、ややくだけたフレンドリーな応対を好むお客さまもいます。「相手を尊重した応対」という基本は変わりませんが、「きっちりと丁寧」なだけが正解ではなく、よりお客さま一人ひとりに合わせた応対が求められます。

レセプショニストになるには

レセプショニストとして仕事をするために必須の資格はありません。業種によって応募条件はさまざまです。「18才(高卒)以上、学生は不可」と規定されている場合もありますが、条件に合致していて、応募し、採用されればレセプショニストとして就業できます。

レセプショニストになるための条件が少ないということは、言い換えれば、条件のよい求人に応募して採用されるには、その人だけにある魅力や、語学力など、アピールできる能力が必要ともいえるでしょう。

取得していることが望ましい資格は、業種によってはあります。病院など、医療機関なら医療事務の資格があると有利になるかもしれません。ホテルなどでは、語学力は必須となる場合が多いです。

制服を着用するような職場なら、身だしなみや、女性ではきちんとしたメイクアップも重視されるでしょう。お客さまはもちろんスタッフにも気を配れること、改善した方がよいことに気づくことができる、視野の広さも重要です。また、どの業種でも予約システムなどでパソコンを使用するため、基本操作は必須とされることが多いです。

語学力は

ホテルでレセプショニストとして働くためには、英語は必須条件となるでしょう。問い合わせなどにメールで返答する場合もあるので、ライティング能力も必要です。近年は、英語だけでなく、中国語の対応ができると優遇される傾向にあります。

レストランの場合、レセプショニストを置くタイプのお店であれば、ビジネスで利用されたり、パーティーが行われたりすることが多い傾向にあるため、基本的な英語力は備えていることが望ましいでしょう。

一般企業の受付では、語学力は不要である場合も多いですが、外資系企業などで海外のお客さまが多い会社であれば、基本的な英語力は必須となるでしょう。

近年は劇場・コンサートホール、美容院・美容サロン、病院でも、外国人観光客や外国人の長期滞在者の増加が著しいため、基本的な英語力を身につけておくと、役に立つ機会は多いでしょう。

求人の給与情報から集計したレセプショニストの年収帯

レセプショニスト 求人の年収グラフ

※スタンバイ掲載中の全求人データ(2017年6月時点)から作成

レセプショニストの求人は、年収では300万円台が約37%と最も多く、200〜400万円台は合わせて約80%以上となっています。時給では900円台が最も多く、700円〜1,000円台は合わせて約50%となっています。業種によって、実務内容も勤務時間や休日も異なるため、一概にはいえませんが、全体的に高収入とはいえないでしょう。収入よりも、たくさんの人と接することができたり、感謝されたりすることにやりがいを見いだせる人が向いているといえそうです。

レセプショニストの求人は

レセプショニストの求人は、それぞれの企業や店舗、病院などのオフィシャルサイトのほか、一般的な求人情報サイトでも見つけることができます。アルバイト、派遣社員、契約社員、正社員など雇用形態はさまざまです。

ホテルなど、顧客の満足度が非常に重視される場所では、レセプショニストをアルバイトとして雇用することはまれでしょう。また、英語や中国語などの語学力が必須の条件として挙げられている場合が多いです。

劇場・コンサートホールでは、公演規模によっては人数を多く必要とすることもあり、アルバイトとしての募集が多い傾向です。多く設定されている応募条件に、高校卒業以上(18歳以上)であること、土日に勤務可能であることが挙げられます。なお、国立劇場などの公的な劇場でも、外部の会社に運営委託している場合があり、委託された会社のオフィシャルサイトなどでも求人情報が見られます。

なかには、「レセプショニスト」として求人が行われていても、実際には雑務をかなり多く担う場合もあるようです。雑務も大切な仕事ですが、レセプショニストとしての経験をきちんと積みたい場合は、応募時によく確認し、レセプショニスト業務と雑務のバランスをきちんと取れるよう交渉したりといった、積極的な姿勢も必要でしょう。